それゆけイルカ探偵!
『それゆけイルカ探偵!』ウィリアム・C・アンダースン(ハヤカワ・ミステリ文庫)

空軍の激務から解放されたキャラハンは愛用の霊柩車を駆り、懐かしのわが家へ戻ってきた。その夜、退役記念パーティで酔眼朦朧としながら浴室に入った彼は胆をつぶした。便器の中から何と美女の首が見上げていたのだ! 次々と発見される身元不明のバラバラ死体にキャラハンは顔面蒼白、その上、プールにいるイルカのペネロピーが、言葉をしゃべれるのをいいことに迷推理をはじめたからたまらない。この動物探偵の言に人間たちはうろうろするばかり……果してペネロピーは金星を射止めるか? 史上はじめてイルカの探偵を描く爆笑本格ミステリ!(本書あらすじより)

退役大佐のパーティーで生首が、翌日には胴体が見つかる。軍事機密であるしゃべるイルカ、ペネロピーは、あたしTVでホームズ見るの好きなのよ、と素人探偵に乗り出す……というどたばたコメディ。ペネロピーが段々可愛くなってくれば勝ちです。ペネロピーのおしゃまな口調にイラつきっぱなしなら負けです(笑)
生首が出て胴体が出て生首が出て胴体が出てイルカのプールに毒が入れられとバタバタしっぱなし。毒殺されかけますます奮い立つ迷イルカ探偵ペネロピーが大佐と共に頑張ります。ついでにイルカを研究している科学者(女よりイルカに興味あり)に絶賛片思い中の美人助手をペネロピーは応援します。ね、楽しいでしょ?

大佐の持っている製棺会社やイルカの軍事機密とかが絡んでは来ますが、複雑なプロットに発展することは結局なく、正直ミステリとしてはゴミみたいな出来です。ペネロピーの推理の根拠もたまに女の勘よ!だし、気付いたら犯人が自白してるし、ついに罠にかかって大ボスが出て来ると、こ、こいつだったのかーってみんな驚いているしでまぁそういう感じのミステリです。
人の恋路を応援したり大佐にギャグ飛ばしたりする美少女(?)イルカ探偵ペネロピーの話し方にいらっとしたりしないこともないんですが、彼女がだんだんかわいく思えてくれば楽しめます。基本的にはコメディですから。自分は後半からかわいく思えてきました(というかあらすじを説明してたらかわいいことに気付きました)。こういうあらすじに反応する人はぜひ一読を。しかしこれシリーズなんですけど、これしか訳されなかったということは、やっぱり一部でしか人気が出なかったのかなぁ。

書 名:それゆけイルカ探偵!(1974)
著 者:ウィリアム・C・アンダースン
出版社:早川書房
    ハヤカワ・ミステリ文庫 70-1
出版年:1980.07.31 1刷

評価★★★☆☆
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