毎年恒例ベスト10、発表するのが今年はずいぶんと遅くなってしまいました。うん、まぁ、こういうこともあります。何てったって今年でもう6回目ですからね。いつの間に。
例によって、海外ミステリのみ、一作家一作まで、再読は除外……というルールでやっていたんですが、今年はちょっと変えました。まずタイトルを「○○年海外ミステリ・ベスト10!」から「○○年海外ミステリSF・ベスト10!」に変更しました。読書傾向の変化というやつで、いよいよSFをランキングから無視できなくなったのです。まぁまだまだ全然読んでいないんですけどねー。『星を継ぐもの』すら未読ですし。というわけで対象作品を「海外ミステリのみ」から「海外ミステリと海外SF」……というか海外エンタメって言うのか、そういうことにします。
ちなみに今年の年間読了ミステリSF数は104冊……昨年の122冊には全然追いつけていないな……。うち国内作品が10作。このへんはいつもどおりですね。

さて、今年はこうなりました。

1 ジャック・フィニイ『夜の冒険者たち』
2 バリントン・J・ベイリー『カエアンの聖衣』
3 マイケル・バー=ゾウハー『エニグマ奇襲指令』
4 マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』
5 ジョン・D・マクドナルド『濃紺のさよなら』
6 マーガレット・ミラー『まるで天使のような』
7 ロン・カリー・ジュニア『神は死んだ』
8 ローラン・ビネ『HHhH―プラハ、1942年』
9 カーター・ブラウン『死体置場は花ざかり』
10 コーネル・ウールリッチ『黒衣の花嫁』

全体的に有名作が多いです。なんと、本格ミステリらしい本格ミステリがランキングから消えましたよ。これはすごい。今年読んだはずのクリスチアナ・ブランド『ジェゼベルの死』とかヘンリイ・セシル『法廷外裁判』はどこへ行ってしまったんでしょうか。
そしてSFがついにランク入りしました。それも3作。これもすごい。

さて、1位は堂々のジャック・フィニイ『夜の冒険者たち』です。これはもう確定。泣きの青春冒険小説です。映画化していないのがちょっと意外ですね。2014年もフィニイを読みたいですねー……とりあえず『ふりだしに戻る』とかを。

2位は『カエアンの聖衣』、こちらは入手困難のSF作品ですが、ぜひとも復刊していただきたいです。有名作だし。SFの小難しい設定とかよく分かんねぇよ俺ぁミステリ読みだぜ、けどSF読んでみたい、という自分にはぴったりでした。逆にSF大ッ嫌いという人には全くお薦め出来なそうな作品でもあります。

3位の『エニグマ奇襲指令』は、正統派の傑作スパイ小説。大泥棒「男爵」vsドイツ軍大佐の熱い戦い。これは外せません。

4位『ハローサマー、グッドバイ』は、青春SFというかイチャイチャSFというか……これも有名作ですね。続編『パラークシの記憶』が2013年についに出ましたが、まだ読んでいないので、これは今年中に必ず読みます。

5位『濃紺のさよなら』は、このラインナップの中ではちょっと異彩を放っているような。いやまったく、ジョンマクのトラヴィス・マッギーシリーズがこんなに面白いとは思ってもみませんでした。軽ハードボイルドというのか。ちなみにディカプリオ主演で映画化するようですが果たして。

6位『まるで天使のような』、初マーガレット・ミラーですね。謎解き興味の強いサスペンス超ハードボイルド。こちらも噂に違わぬ傑作です。

7位『神は死んだ』は新刊ですね。いやー、なぜこの作品にここまではまってしまったのか。ユーモアと皮肉の効いた語り口のせいでしょうか。

語り口で言えば8位『HHhH』はちょっとした衝撃でした。こんな歴史小説の、いや歴史の書き方があったのかと。小説の可能性は無限大です。

9位『死体置場は花ざかり』、このお色気ハードボイルドがなんでこんな順位になっているのか自分でもよく分かんないんですけど、まぁ好きなんですよね、こういうオチ。『濃紺のさよなら』ともども、やはりハードボイルドは主人公の魅力によるところが大きいなと実感させられた作品です。

10位『黒衣の花嫁』はそりゃあ傑作なんですけど、どうもアイリッシュ/ウールリッチは100点の作品を作ることが少々苦手なようで、ある程度の欠点を考慮してこの順位です。偏愛したいタイプの作品ですね。


その他、泣く泣くランキングからR・D・ウィングフィールド『フロスト気質』、マーク・グリーニー『暗殺者グレイマン』、アキフ・ピリンチ『猫たちの森』を外しました。フロストは新刊の『冬のフロスト』よりもこっちです。グレイマンシリーズは第3作をまだ読めていないのでそのうちに。ピリンチはねぇ、もっと翻訳が続いてくれれば良かったんですが。
あと2013年は、フランスミステリを頑張って読みました。読んだ順に、ローレンス・オリオール『やとわれインターン』、S=A・ステーマン『六死人』、ジョルジュ・シムノン『メグレ夫人と公園の女』、ガストン・ルルー『ガストン・ルルーの恐怖夜話』、ブリジット・オベール『マーチ博士の四人の息子』、ユベール・モンテイエ『悪魔の舗道』、ミッシェル・ルブラン『未亡人』、スタニスワフ・レム『枯草熱』……8作ですが、もうちょっと頑張りたかったですね。いずれも80点というより68点くらいであることが少々問題なんですが(笑)、2014年も重点的に攻めていきたいジャンルです。

それでは、2014年もよき読書年となりますように。
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