クライマーズ・ハイ
『クライマーズ・ハイ』横山秀夫(文春文庫)

1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは――。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。(本書あらすじより)

まぁ無理やりこじつけない限りはどう考えてもミステリではないですけど、何しろ作者が横山秀夫ですから、気にせずこのタグでいきましょう。
というわけで久々の国内小説です。母親が読んで、とにかく面白いから読め、と言われたので読んだのですが。

まー確かにすごいです。新聞記者の物語ですが、舞台は現場ではなく、あくまで新聞を作る編集部内。しがらみやら人情やらを絡めつつ、御巣鷹山飛行機墜落事故という一世一代の大事件にかじりつく記者たちの姿が生き生きと描かれます。
この主人公の悠木さんというのが、いやいい人なんですけどね、やることなすこと全部裏目に出るというもう実にどうしようもない感じ。生き方が不器用なんです。というわけで読んでいてなかなか辛いものがあるのですが、しかしそれでもグイグイと読ませます。横山秀夫は(もちろん)まだ読んだことはないのですけど、すごい作家なんだなぁと思わせられるものを確かに感じました。

余韻というか、ある種スッキリしない終わり方も含め、よく練られた傑作であることは間違いないでしょう(というあっさり目の感想で逃げる)。

書 名:クライマーズ・ハイ(2003)
著 者:横山秀夫
出版社:文藝春秋
    文春文庫 よ-18-3
出版年:2006.6.10 1刷
    2008.7.10 10刷

評価★★★★☆
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://yossiworld.blog72.fc2.com/tb.php/916-c262a455