小鼠 ウォール街を攪乱
『小鼠 ウォール街を攪乱』レナード・ウイバーリー(創元推理文庫)

北アルプス山中の小国グランド・フェンウィック大公国――この平和でのどかな国の国家予算は過去五百年間収支のバランスがとれ、通貨も安定していた。そこへ突然、ふってわいたような大金が転がり込んできた。アメリカのチューインガム会社に眠っていた大公国の投資が、禁煙運動のおかげで思いもかけぬ百万ドルという大金をもたらしたのだ。これをきっかけに、大公国の経済は危機に瀕し政局は混乱する。そこでグロリアナ大公女は、投機をすれば元も子もなくなるに違いないと、その金を株の投資にまわしたところ……世界経済を痛烈に戯画化した抱腹絶倒、痛快無比の傑作シリーズ!!(本書あらすじより)

隙間時間を埋めようと思い、本棚から一日で読めるよう一番薄い作品を選んだら、これでした。この薄さがちょうどいいんですよ(笑)

レナード・ウイバーリーの作品は、グランド・フェンウィック王国という、ヨーロッパのアルプスど真ん中、面積40平方㌔のド田舎王国が世界に混乱を巻き起こすユーモア小説・「小鼠」シリーズが4冊邦訳されてます。 第一作『ニューヨークを侵略』は弩傑作、必読(?)の名作です。

今回読んだ第三作『小鼠 ウォール街を攪乱』は、王国がうっかり100万ドルだか1000万ドルだかを手にして、国内が壮絶なインフレの危機にあい、金を死に物狂いで捨てようと、アメリカの死にかかった会社の株を買い占めたところ……というもの。当時のジョンソン政権を皮肉りたかったらしいですね。
安定のユーモアで、やはり爆笑物。ただ、プロット的には第一作の方がやはり上ですね。ま、凝った笑いじゃなくて、ほのぼの系クスクス笑いを目指してるので、安定株であるのは確か(ウォール街なだけに)。株に関するゴチャゴチャは読み飛ばしても問題なし。 ひたすら変な方向に突っ走るフェンウィック王国を見ているのは、なんだかとっても安心します。

……という、簡単な感想で十分かな。ユーモア小説って、やっぱり良いですね。また復刊してくれないでしょうか……。
あと、Amazonのタイトルが2つとも微妙に間違ってるのは……。

書 名:小鼠 ウォール街を攪乱(1969)
著 者:レナード・ウイバーリー
出版社:東京創元社
    創元推理文庫 526-3(Fウ-2-3)
出版年:1977.11.11 初版

評価★★★★☆
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