罪悪
『罪悪』フェルディナント・フォン・シーラッハ

ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。猟奇殺人をもくろむ男を襲う突然の不運。何不自由ない暮らしを送る主婦が続ける窃盗事件。麻薬密売容疑で逮捕された孤独な老人が隠す真犯人。――弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。刑事事件専門の弁護士が、現実の事件に材を得て描きあげた十五の異様な物語。世界各国を驚嘆せしめた傑作『犯罪』の著者による、至高の連作短篇集。ドイツでの発行部数30万部突破。ドイツCDブック賞ベスト朗読賞受賞。(本書あらすじより)

えぇまぁ、『犯罪』と立て続けに読んだ自分が悪いことくらい、百も承知ですよ、ふん。

目次
「ふるさと祭り」
「遺伝子」
「イルミナティ」
「子どもたち」
「解剖学」
「間男」
「アタッシュケース」
「欲求」
「雪」
「鍵」
「寂しさ」
「司法当局」
「清算」
「家族」
「秘密」

基本的には『犯罪』と似た作風です。一応、「罪悪」という物に焦点を絞っている感がなくもないですが、まぁほとんど変わらないと言って良いのではないかと。
そのほとんど変わらない物を、1週間と間を空けず続けて読んだのはどう考えても失敗でした。いくら珠玉の短編集といっても、おんなじ雰囲気の短編を続けざまに読めば、そりゃさすがに飽きます。ということで、あまりノリノリで読めたとは言いがたいのですけど、まぁでも客観的に見れば悪くはないですね。というか、相変わらず良いです。

ただ、客観的に見ても、やはり前作『犯罪』の方が出来は良いように思います。『罪悪』収録作は、10ページ前後のものがかなり多く、唯一「鍵」のみやや長めの30ページ代ですが、どうも短い作品は、ピンと来ないというか、印象に残らないんですよ。暴力系からほのぼの系まで、バラエティは格段に増しましたが、クオリティはちょっと落ちたかな、という気がします。

ベストは「ふるさと祭り」「鍵」「家族」かなぁ。「鍵」は、例外的にまともなクライムノベルですが、まぁこれはこれで結構楽しめます。
……という感じで感想は短めに。実はもう図書館に返してしまって、全部の短編をしっかり憶えているわけではないのです。いや、全然自慢出来ることではないですが。

書 名:罪悪(2010)
著 者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
出版社:東京創元社
出版年:2012.2.17 初版

評価★★★☆☆
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