『大はずれ殺人事件』クレイグ・ライス(早川文庫)

ようやくのおもいでジェークがヘレンと結婚したパーティの席上、社交界の花形、モーナが”絶対つかまらない方法で人を殺してみせる”と公言した。よせばいいのにジェークはその賭けにのった─なにしろ、彼女が失敗したらナイト・クラブがそっくり手に入るのだ! そして翌日、群集の中で一人の男が殺された……弁護士ジョン・J・マローンとジェーク、ヘレンのトリオが織りなす第一級のユーモア・ミステリ。(本書あらすじより引用)

こないだ読んだ『スイート・ホーム殺人事件』があまりに面白かったので、誕生日プレゼントとして弟に買ってもらいましたが、やや期待外れ、でしょうか。スイートホームがレベルが高すぎて、期待しすぎたと言うのがいいのかもしれません。よくできている作品だとは思いますが、ネタをからませすぎたのがイマイチなのかも。

とにかくギャングは出てくるわ、ピストルがぞろぞろ出てくるわ、車は突っ走るわ。それでも本格には違いないというのが、ライスの本領発揮ですね。普通の作家なら、途中でミステリーらしさが完璧に行方不明になるところです。マローンものの初読だったせいか、最初いまいちキャラクターの性格(主にジャスタス)がよく分かりませんでした。それに冒頭が妙にテンポがゆったりしていて…。一度とっかかりをつかめば、後は一気に読めると思います。

以外に犯人当てとしての要素もたっぷりでした。賭けをしたモーナは、やっぱ犯人じゃないんだろなぁと読んでいると、関係者全員に次々ともっともらしい動機が出てきてわけわかんなくなってくるし(笑)最後のマローンの書類からの推理は論理の極み、見事なものでした。

ライスの小説の中では、明らかにユーモラスな行動をとる人がわんさかとでてくるのに、誰もつっこまない、それが自然なんだという雰囲気が良いんだと思います。漫才が二人ともボケで、どっちもつっこまないといった空気(ラーメンズに似てるような……)。今回の作品が「大あたり」にどうつながるのか期待したいですね。

書 名:大はずれ殺人事件
著 者:クレイグ・ライス
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 28-2
発 行:1977.4.30 初版
     2003.4.15 21刷

評価★★★☆☆
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