吉井富房「というわけで始まりました!『大人にもオススメな児童書』、さっそく第1弾は……」
ハーヴァード博士「ちょ……ちょっと待ってくれ」
吉井「何、自己紹介ですか?」
博士「いや、そーいうわけじゃなくてだな。何なんだ、この唐突に始まったワケのわからん企画は」
吉井「あぁ。何でも、このブログ書いてる人が、夏休みに入って更新するようなことも特になくってヒマだなぁ、と思って始めた企画なんだそうです。いっつもここって、ミステリの読書感想文しか書いてないわけでしょ。でもまぁミステリ読まない人にはどうでもいいわけじゃないですか。そこで、じゃあ万人にオススメの本を紹介してやるぜ、と思い立っちゃったらしいです。なにせ『読書の夏休み』ですから」
博士「……で、何で児童書なんだ?」
吉井「いやー、この文章の作者さんはろくでもない読書遍歴を歩んでますからねぇ。高校以来ミステリしか読んでないから、ミステリ以外の紹介が全然出来ないんです。そこで、小学校中学校の時に読んだ、子供が読んだら絶対面白い、子供じゃなくてもぜひとも読んで欲しい本を紹介したらどうだろう、と考えたわけですね。と言っても、中学校のときだってミステリしか読んでないから、そもそも紹介する本が最初からネタ切れになりそうなんですが」
博士「対話形式なのは?」
吉井「『逆転裁判』のタクシューの記事を読んで以来、一度やってみたかったんだそうです」
博士「我々の名前は?」
吉井「適当」
博士「…………」
吉井「というわけで気を取り直して、第1弾はこの本です!」

不思議を売る男
吉井「ジェラルディン・マコーリアン著の『不思議を売る男』です。ジェラルディン・マコックランという名前で訳されている時もあるので注意してくださいね」
博士「ちなみにこの記事の作者がこの本を読んだのはいつなんだ?」
吉井「さぁ……小学校の時に初めて読んで、何度も図書館で借りたらしいですけど。最後に読んだのは中学校の時だそうです」
博士「それ以来読み直していないと?」
吉井「はい」
博士「……この紹介文って信用出来るのか?」
吉井「ま、正直かなり忘れかけてきてるらしいですが、これを紹介したいがために始まった企画のようなもんですから。面白いことは保証するそうです。夏休み中に読み直すって決心したらしいですよ……ウワサでは」
博士「たしか読みたい本がすでにキャパオーバーしてるとかいつぞや言ってなかったか?」
吉井「あらすじはこんな感じです。アマゾンのあらすじに多少手を加えたものです。

エイルサが図書館で出会ったその男(その名もMMC)は、『リーディング』から来た、などとぬかす怪しいやつ。もろもろの事情を経てエイルサの母親の古道具店で働くことになった。はじめは不審に思っていたエイルサ親子も、その男の商売のうまさに魅せられていく。というもの、男は、まことしやかにそれぞれの古道具の由来を客に語ってきかせ、客をその品物に夢中にさせるのだ。エイルサ親子も、客同様、その謎の男の話にひきこまれていく……。カーネギー賞・ガーディアン賞を受賞した傑作児童文学!」

博士「ちなみにカーネギー賞、ガーディアン賞、ってどんな賞なんだ?」
吉井「そこらへんはウィキペディアで調べてくださいね!」
博士「おいこら!」
吉井「なんでもイギリスの権威ある児童文学賞らしいです。カーネギー賞は1936年からあるそうですよ。しかしまぁ、このブログを書いてる人――いちいちめんどくさいので以下『ヨッシー』で統一します――は、賞を取ってる作品ほど信用しない、とか言ってますが」
博士「ひねくれたやつだな。性格がそうとうねじまがってるに違いない」
吉井「俺はマイナー作品を紹介することにこそ意義を感じるんだ!とか」
博士「第1弾からいきなり達成できていないけどな」
吉井「とにかくこの作品はめちゃくちゃ面白いです。MMCは全部で11の品物を紹介するんですが、それぞれが非常に面白い短編小説なんですね。つまり、作中作の形を取っているわけです」
博士「いちいち『MMCは言った』とかなるんじゃなくて、そのまんま短編が物語に挿入されてるってわけだな」
吉井「しかも毎章、全くタイプの違う話なんですよ。感動話だったり、人情物だったり、ラブロマンスだったり、ホラーだったり、推理劇だったり。舞台も、ヨーロッパや中国、インド、トランシルバニアと様々です。11の短編はそれぞれ性質が大きく異なります。1冊でこれだけ多彩な話を読めるとはずいぶんお得ですよ。夏休みの読書感想文を書かなきゃいけない人にはかなり向いている本かもしれません」
博士「ちなみにヨッシーはどの話が一番面白かったと言ってるんだ?」
吉井「ぶっちゃけた話、よく覚えてないそうです」
博士「……よくそんなんでこれを書こうと思ったな」
吉井「『ロールトップデスク』の話と『鉛の兵隊』の話が面白かったような記憶がぼんやりあるそうです。『テーブル』と『ベッド』は当時そーとーびびびったらしいですね」
博士「『び』が1つ多いぞ」
吉井「『テーブル』なんか別に怖い話じゃないんですけどね。佐竹美保さんの挿絵がそうとう迫力があったらしいです。特に『ベッド』で、馬車がダッシュしている絵が網膜に焼きついているとか……ウワサでは」
博士「あの雰囲気のある暗めの絵だろ。知ってる中では『ネシャン・サーガ』や『盗まれた記憶の博物館』、偕成社文庫の『宝島』なんかも書いてる。『不思議を売る男』の絵は、『宝島』とか『透明人間』での版画調だ。趣きがあって俺は好きだな。ただしヨッシーは『盗まれた記憶の博物館』は読んでないそうだが」
吉井「そして最後、謎の男・MMCはどうなるのか、というのも注目ですね。短編がいっぱい詰まっているとはいえ、もちろんこの男なくしては話は終わりませんから。当時この結末を読んで小学生のヨッシーは度肝を抜かれたらしいですね。なんてかっこいい終わり方なんだ!って」
博士「ところで、その『MMC』ってのはなんだ?名前か?イニシャルか?あだ名か?YMCAとは関係あるのか?」
吉井「例によってヨッシーは覚えていないようです。というか、男が『MMC』という名だったことすら忘れてましたから……ウワサでは」
博士「だいたいYMCAとBMWがごっちゃになってるらしいな……ウワサでは」
吉井「ま、そういうわけで、こればっかは読んでもらわないと面白さがなかなか伝えられないんですよね。児童文学という扱いではありますが、大人が読んでも文句なしに楽しめると思います。まぁ、これを読んで人生が変わるとか、物の見方が172度変わるとか、そういうことはないと思いますが。あくまで楽しい話ですから、気軽に読んでもらえばいいんじゃないでしょうか。1998年に邦訳が出た本ですので、意外と読んでいない人が多いかもしれませんね」

吉井「というわけで、『不思議を売る男』でした。ジェラルディン・マコーリアンの本はこれ以外1つも読んでいないので、特にえらそーなことは言えないんですが」
博士「最後の最後に自己弁護を入れてきたぞ……とんだチキンだな」
吉井「一応この企画、第3弾までは紹介する本を思いついているらしいです。次回の更新日は未定ですけどね」
博士「いつぞやの『ファンタジー語り』企画みたいに第1回で終わらないといいけどな」
吉井「それではこのへんで!」
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