あけましておめでとうございます。2009年6月にスタートしたこのブログ、なんだかんだで続いております。いつも見に来ていただいている方々、本当にありがとうございます。訪問者数のカウントが回っているというだけでやる気になっています。今年もよろしくお願いします。
さて毎年恒例、2015年のベスト10です。海外限定。ちなみに今年もSFは入っていません。ではどうぞ。

1位 パトリック・レドモンド『霊応ゲーム』
2位 パコ・イグナシオ・タイボ二世『影のドミノ・ゲーム』
3位 ロス・マクドナルド『縞模様の霊柩車』
4位 リチャード・スターク『悪党パーカー/人狩り』

5位ジャン=マルセル・エール『Zの喜劇』
6位アン・クリーヴス『水の葬送』
7位E・S・ガードナー『嘲笑うゴリラ』

8位クレイグ・ライス『マローン売り出す』
9位デニス・ルヘイン『ザ・ドロップ』
10位トニ・ヒル『よき自殺』

4位と5位の間に越えられない壁、7位と8位の間に低い壁があります。
というわけで、今年の1位は見事『霊応ゲーム』に決定です。いやーこれは本当にすごいですよ。名作というかレア本だという評判しか知らなかったんですが、復刊されたものをいざ読んでみたらとんでもない迫力の物語に引き込まれました。サスペンスとして超一級の作品だと思います。
2位の『影のドミノ・ゲーム』は今年最大の掘り出し物。まさかメキシコにこんな面白いミステリがあったとは。4人の個性的な登場人物を軸に置いた、フランス風の“変な”ミステリです。ブックオフなどで見つけたらぜひ買いましょう。
3位はロスマク。『ウィチャリー家の女』を読んだ時は、これそんなに面白いか……?とイマイチよさが分からず、以来ロスマクとは縁がなかったのですが、『縞模様の霊柩車』はむちゃくちゃ良いハードボイルドでした。今年こそは『さむけ』を読みたいところ。
4位は「悪党パーカー」シリーズ第1作。面白いとは聞いていたのですが、とにかくカッコイイの一言。今後最優先で追いたいシリーズです。

5位、6位、9位、10位は新刊。新刊がこれだけランクインしたのは初めてですね。
5位の『Zの喜劇』は個人的に今年の新刊で一番です。フランス・ミステリらしい洒落た変なストーリーと登場人物に、これまたフランス・ミステリらしいどんでん返しが組み込まれた逸品。少々お高いですがぜひお試しください。
6位のアン・クリーヴスは、シェトランド四重奏新シリーズ。重厚な物語と堅実な英国本格の伝統が融合した、過去4作に勝るとも劣らないレベルの傑作です。4作目の後に読んだ方がいい作品ですので、シリーズ未読の方はまず1作目から読んでみることをおすすめします。
9位はまさかのデニス・ルヘイン。過去に読んだ『夜に生きる』が実に合わない話だったのに、『ザ・ドロップ』はどはまりしました。190ページという短い物語にガツンとやられてしまう、見事な一作。
10位は最近注目しているスペイン・ミステリシリーズ。1作目『死んだ人形たちの季節』も良かったのですが、事件や雰囲気は2作目の今回の方が好み。シリーズ完結編となる3作目が出るのがいまから待ち遠しいです。

最後にアメリカ・クラシック枠というか。7位のガードナーは、うわっペリイ・メイスンってやっぱり面白かった!ということを再認識させてくれた作品。正統派のメイスン物とは違うのですが(何しろゴリラと弁護士が戦うのです)、それでも本格ミステリ的な面白さと法廷ものの面白さの融合はたまりません。今後がしがし読んでいきたいです。
8位のクレイグ・ライスも個人的にリバイバルでした。マローンシリーズは『大はずれ殺人事件』だけ読んで、全くはまらずそれっきりだったのですが、『マローン売り出す(時計は三時に止まる)』を読んでみたらまぁ面白いこと面白いこと。ドタバタユーモアと本格ミステリが完璧に結びついています。こちらはそもそもシリーズを買い集めるところから始めないと……。

さて、国内ミステリだったのでランキングには入れませんでしたが、入れていいなら佐々木丸美『雪の断章』が確実にランクインします。7位かな。いやーこれは圧巻でした。少女小説でもあり、耽美小説的でもあり、本格ミステリでもある、とにかく美しい物語。ちなみに映画も先日観て来ましたが、あれはあれですごい怪作でしたね。未読の方はぜひぜひ。

その他選外では、新刊のサマンサ・ヘイズ『ユー・アー・マイン』もおすすめです。意外な展開とサスペンスが実にいい感じでした。

2015年は名作というかATBクラスの作品を『星を継ぐもの』しか読めないという、全体的に勉強不足のある年でしたが、その分マニアックな作品を掘り起こせたいんじゃないかなと思います。個人的に。ここで宣言しておきますが、2016年は『赤毛のレドメイン家』と『鷲は舞い降りた』と『深夜プラス1』と『女王陛下のユリシーズ号』と『死の接吻』と『さむけ』と『興奮』と『利腕』と『ロウフィールド館の惨劇』を読みます。あとF・W・クロフツ、サイモン・ブレット、P・D・ジェイムズも読みます。読むつもりです。

ではではこんなところで。2016年が皆様にとってよい読書年になりますように!
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