悪党パーカー/人狩り
『悪党パーカー/人狩り』リチャード・スターク(ハヤカワ・ミステリ文庫)

パーカーは復讐に燃えて帰ってきた。十ヵ月前、”仕事”を終えた直後に妻と仲間に裏切られ、命さえも失いかけた男が舞い戻ってきたのだ。だが怯える妻は自殺し、裏切り者の男は巨大な犯罪組織のなかに身を潜めていた。パーカーはひるむことなく悪の組織に挑戦状を叩きつけた! 冷徹なプロの犯罪者を主人公に、血と暴力の世界を描くアメリカン・ノワールの傑作。巨匠ウェストレイクがスターク名義で放つシリーズ第一作。(本書あらすじより)

仙台から帰ってきました。また全然ブログを更新できてない……。
というわけで出ました、ド傑作です。完全に悪党パーカーをなめてました、反省します。
いやー、いまのいままで悪党パーカーシリーズを読むのを後回しにしてきたんですが、んもう震えるほど面白いじゃないですか。っていうかウェストレイクってどれ読んでも面白いですよね、いまさらですけど。
悪党パーカーは、巨匠ドナルド・E・ウェストレイクがリチャード・スターク名義で生涯にわたって発表し続けたノワールシリーズです。悪党パーカーはプロの犯罪者で、彼の犯罪計画が毎回描かれるわけです。この一作目はパーカーがいきなり復讐をするところから始まるので、まだ犯罪計画を扱う、というよりは一匹狼としてのパーカーの活躍がメインとなっています。ちなみに画像の表紙はメル・ギブソン主演の映画カバー版。

そしてまぁこれがべらぼうに面白いんですよ。裏切った仲間に復讐するためテンポよく人狩りを進める冷徹っぷりがすさまじいノワール、というだけじゃなくて、最後に巨大犯罪組織と戦うことで一匹狼としてのかっこよさを見せつけるヒーロー小説として超楽しいのです。
まずパーカー視点から彼が裏切られた過去、現在を無駄なく語り、ぜってえ裏切り者のマルをぶっ殺すというゆるぎない気持ちが描かれます(これで1/3)。続いて狩られる側である裏切り者マルの現在の犯罪組織に戻った地位が語られ、組織の様子と共に、パーカーに追われ始めビビるマルの様子が描かれます。
そして最後、マルと共に(特に恨みはないけど)組織もぶっとばそうとするパーカーの無双っぷりがひたすら綴られるのです。なにこのミッションインポッシブル。なにこの少年ジャンプ。一匹狼の犯罪者、というパーカーの姿をここまでかっこよく見せられるシチュエーションがあろでしょうか。なにしろ敵組織の幹部のもとを次々と訪れ、片っ端からぶっ殺していくんですよ。激アツ。

要するに、犯罪小説としてとか、ノワールとしてとか、そういう面白さをまずどっかりと支えるエンタメ性が素晴らしいのです。文章もキレキレで、あますところなくイライラするパーカーを伝えていていいんですよねぇ。いまさですが、今後ちゃんとシリーズ追っていきます。さいわい第二作の『逃亡の顔』を持ってるんですよね、自分。ふっふっふ。ブックオフで100円で買えちゃったのでした。

書 名:悪党パーカー/人狩り(1962)
著 者:リチャード・スターク
訳 者:小鷹信光
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 23-1
出版年:1976.04.30 1刷
     1999.04.30 4刷

評価★★★★★
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