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『第三の銃弾』スティーヴン・ハンター(扶桑社ミステリー)

銃器やスナイパーに関した著作が多い作家アプタプトンが夜間の帰宅途中、車に轢きころされた。警察は事故として処理したが、実際は車を使う殺人を専門にするプロのロシア人殺し屋による犯行だった。しばらく後、被害者の妻がボブ・リー・スワガーのもとを訪れ、事件の調査を依頼する。彼女の夫は近いうちに、ケネディ大統領暗殺の真相を暴露する本を出版する予定だったという。ボブは調査を引き受けダラスに飛んだ。そこで彼を待ち受けていたのは旧知のFBI特別捜査官ニック・メンフィスだった。(本書あらすじより)

せっかく『極大射程』を読んだので、今年出たハンターの新刊も読むことにしました。内容的にかなり『極大射程』の続編ですので、『極大射程』を読む前にこっちを読んではダメです。
というわけで、我らがボブ・リー・スワガーが今度はケネディ暗殺の謎に挑みます。50周年だしね。いやそれ自体はいいけど、ストーリーが何から何まで『極大射程』の二番煎じに見えてしまうのはどうなのかと……。真犯人の手記で真相は全部語られてしまうし、そもそもスワガーがここまで自費を投じてまで調査にのめり込む理由もしっくり来ません。あと長いです。ダメだこりゃ。

まず、なぜ二番煎じかって話なんですが、これについては作者後書きなんかを見るとある程度までは理解できます。でもまぁ、それにしても、ストーリーどころかアクションシーンまでほとんど同じというのはどうなのよ? ついでにアクションも物足りなく、終盤これで終わり?と思ってしまうぐらいあっさりとすべてが綺麗に片付いてしまうのです。これはいかん。『極大射程』と比べたくなってしまうだけにいかんです。
ボブが殺された作家(面識なし)の妻に依頼されてケネディ暗殺を超熱心に調査する理由も、あるにはあるけどいまいち。だってボブったら、ロシアでとんでもない額を捜査のために払ってるんですよ。ケネディ暗殺犯に関心を抱いたからだとしても、やっぱり理由としては弱い気がして仕方ありません。

それでまぁ結局その暗殺の真相も全部真犯人の手記で明かされてしまうという体たらく。いや、手記パート自体は結構面白かったんですが、その分ボブが真相に気付く過程が適当になるわけで、じゃあむしろボブは何やったのよって気もしちゃうじゃないですか。全体的に物足りなさと惜しさを感じます。やっぱり初期作をちゃんと読まないとなってことですね。

書 名:第三の銃弾(2013)
著 者:スティーヴン・ハンター
出版社:扶桑社
     扶桑社ミステリー ハ-19-26, 27
出版年:2013.12.10 1刷

評価★★★☆☆
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