電氣人間の虞
『電氣人閒の虞』詠坂雄二(光文社)

「電気人間って知ってる?」一部の地域で根強く語られている奇怪な都市伝説。真相に近付く者は次々に死んでいく。語ると現れ、人の思考を読むという電気人間は存在する!?ライターの柵馬朋康もまた謎の解明に乗り出すが、複数の仮説を拒絶する怪異は、彼を出口の見えない困惑の迷宮に誘う――。ミステリか、ホラーか。ジャンルの枠を軽妙に超越する鮮烈の問題作!(文庫版あらすじより)

だいたい月イチで国内ミステリを読んでいこう企画です。ちなみに読む本の選定はワセダミステリクラブのさる人に一任されているので大変偏りの激しいものとなっていますが(今回もそうだし)、まぁそのへんはご愛嬌ということで。

さて、いきなりの詠坂雄二なのですが……ダメですね……俺には本格愛と教養が足りません……。
溢れる本格愛から生まれた作品であるということを偏愛者2名から熱く語られないとこの本の良さというか本質が分からないような自分に溢れる本格愛はないし、そしてそれではこの本はそこそこストーリーが面白いホラーミステリ、に留まってしまうのでダメなのです。

都市伝説をベースにした連続殺人というストーリーが結構楽しいので、いろいろ考えなくても大丈夫っちゃあ大丈夫なんですけどね。でもそれでは不十分なんですよ、やっぱり。読書メーターの感想を読むと、褒めている人でも方向が2つに分かれているし、大半の人は普通に面白い、くらいの感想なようです。
なぜそれでは不十分なのかというと、トリックには既視感があるし(知っている中でも海外作品にすら前例がありますね)、意外性におっとはなりますが作者がはなっから意外性のみでやっていないのでやっぱりそこそこに留まってしまいますし、そもそもそれ言ったらストーリーだってそこそこですし、あと推理が長いんですよ(どうせダミー推理なんだろみたいな空気を出しながら長々語んないでよ)。というわけで、単純に「面白い小説」としてすすめるには弱いのです。

え、えーと、別に作品の内容云々を感想書いてもいいんですけど、こういう作品は感想に書きたいことがないので(トリックが全てであともうどうでもいい的スタンスを作家が持つのは絶対によろしくない)、ここらへんで終わりにします。やっぱこの手のは向いてないわ……。

書 名:電氣人閒の虞(2009)
著 者:詠坂雄二
出版社:光文社
出版年:2009.09.25 初版

評価★★★☆☆
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