FC2ブログ
シャーロット・アームストロング名言2

2020-05

『透明人間は密室に潜む』阿津川辰海

 - 2020.05.30 Sat
国内ミステリ
透明人間は密室に潜む
『透明人間は密室に潜む』阿津川辰海(光文社)

本格ミステリの魅力と可能性に肉薄する4編。透明人間による不可能犯罪計画。裁判員裁判×アイドルオタクの法廷ミステリ。録音された犯行現場の謎。クルーズ船内、イベントが進行する中での拉致監禁──。絢爛多彩、高密度。ミステリの快楽を詰め込んだ傑作集!(本書あらすじより)

毎年読んでいる阿津川辰海の最新作、今回はノンシリーズ中編集です。基本的に作者は詰め込みマンなので、中編よりは長編向きじゃないのかなぁと思っていましたが……いやいや、全然そんなことはありませんでした。むしろ長編よりも持ち味がきれいに出ているかも。
いや、冗談抜きでこれ、すごく良かったんですよ。普通に4編とも超楽しくて、めちゃくちゃ気持ちよく1冊読み終えました。1冊で4回楽しめるとか、なんてお得なんでしょう。はやく第2中編集も読みたい……労力えぐそうだけど……。

本格ミステリ好きの方であれば超おすすめです。シリアス、ユーモア、ゲーム系と、バリエーションもトリックも豊かなので、好みのがきっとあるはず。個人的には「六人の熱狂する日本人」がダントツでベストです。


「透明人間は密室に潜む」(2017)
ど真ん中SFミステリ。透明人間になる病気が蔓延している社会において、もし透明人間が殺人をもくろんだら……?という話。
作者のこれまでの長編(ゴリッゴリの特殊設定ミステリ)と味は似ていますが、透明人間が犯罪を決行するまでをじっくり描いているところが好きです。また、名探偵が理詰めでゴリゴリ謎を解き明かした後の、あるワンパンチに、驚きというよりは物語的にやられました。特殊設定ミステリとして作り上げた世界を、作者がきちんと完結させているのが良いですね。

「六人の熱狂する日本人」(2018)
アイドルグループの一人が、アイドルオタクによって殺された。ものものしい雰囲気で始まった裁判員たちによる話し合いは、まさかの方向へ……。
本中編集の中で一番好き。傑作法廷ミステリ『十二人の怒れる男』のテイストを残しつつ(冒頭の、トイレからなかなか戻ってこない男、みたいなところもそうですよね)、ひたすらコメディとして読者を笑わせながら、密室劇らしい謎解きの面白さをこれでもかと詰め込んだ傑作です。密室議論系のミステリは、話が行ったり来たりひっくり返ったりするところが読みどころなわけですが、いやぁそこに「熱狂」要素が入るだけでこんなに笑える話になっちゃうんですね。
途中からある方向に進み始めて、そんなことしてどうすんだと思ったら、そこにちゃんと気付いた上で、真逆の方向に話が進んで笑ってしまいました。Twitter上の感想で、この中編についてウリャオイウリャオイ言ってる人たちがいて、アホなんじゃないかと思ってましたが、これは言いたくなるな……笑っちゃうもんな……悔しい……。

「盗聴された殺人」(2019)
推理力のある探偵と、推理力はないけどとてつもなく「耳が良い」という能力を持った探偵助手が、ペアでとある殺人事件に挑む。
特殊(すぎない)能力&私立探偵物。名探偵ミスをする的な話……かと思いきやちょっと違いました。警察の捜査とかにやや違和感があり、謎解き面でも少しはまりませんでしたが、推理の探偵(男)と能力の助手(女)というバディ部分がすごく良いです。

「第13号船室からの脱出」(2019)
船上で行われる、有名ミステリ作家の企画した脱出ゲーム。これに参加した男子高校生が、ゲームに参加中、船上で誘拐されてしまう。
誘拐&脱出ゲーム物。ゲーム性と謎解きとアクションとが合わさった、これでもかとてんこ盛りの楽しい作品です。これは「脱出ゲーム」という設定の上手さですよねー(脱出ゲームの「謎解き」にややツッコミどころがあっても、それを「企画が悪い」と作中人物に言わせるのとかずるいよなぁ……一方で、脱出ゲーム以外の謎解き部分はすごくキッチリしているわけですし)。
色々な点に引っかかりを覚えつつ読んでいると、最後に脱出ゲームを軸に全てが解き明かされるというこの爽快感(意地悪なオチ付き)。作者らしいぎゅうぎゅう感が、物語と謎解きに見事にはまった作品だと思います。

書 名:透明人間は密室に潜む(2017~2019)
著 者:阿津川辰海
出版社:光文社
出版年:2020.04.30 初版

評価★★★★☆
スポンサーサイト



『毛糸よさらば』ジル・チャーチル

 - 2020.05.28 Thu
チャーチル,ジル
毛糸よさらば
『毛糸よさらば』ジル・チャーチル(創元推理文庫)

今年もクリスマスがやってきた。二男一女を抱えるジェーンには頭の痛いシーズンだ。おまけに今回は、疎遠にしていた旧友が性格最悪の息子を連れて遊びに来たから、たまらない。盛りあがる険悪ムードのなか、事は殺人事件にまで発展し……。苦手な編み物片手に、真相解明に取り組む主婦探偵ジェーン。騒々しくも面白い第二弾。(本書あらすじより)

さて、4月から始めた月一ジル・チャーチルのお時間です。主婦探偵ジェーン・シリーズの第1作目『ゴミと罰』を思ったより楽しめたので、今回も期待して手に取ってみたら……あれ、前回より面白くないか、これ。
前作より、コージー的な主婦業面のミステリへの絡め方も、登場人物の描き方も、謎解きも、テンポも、そして首を突っ込みたがりな「主婦探偵」のつらさもパワーアップした上、クリスマスの素敵っぽさも加えられていて、めちゃめちゃ良かったです。めちゃめちゃ良かったです(2回目)。


ジェーンのもとに、17年ぶりに再会するかつての友人フィリスが泊まりにきた。億万長者と結婚しており、良い人ではあるがバカなフィリスは、なんと隠し子だという18歳の超絶溺愛不良息子を連れてくる。もうすぐクリスマス、教会バザーの準備もあり忙しい中、今度も殺人事件が起きてしまい……。


フィリスという親バカ無頓着人間の無邪気なウザさと、その隠し子ボビーのザ・クソ野郎な態度の悪さが序盤でとことん描かれ、いやーもう死ねばいいのに、と読ませる序盤からの、事件が発生し、登場人物数を少数に保ったまま、一気に謎解きへと突き進んでいく流れが非常に上手いです。特にフィリスの無自覚なダメっぷりの描き方が絶妙にいやらしくて最高。やっぱりキャラクターの強さって大事。

家事育児にてんやわんやなジェーンが主人公のこのシリーズ、今回はクリスマス直前のアメリカの主婦の慌ただしさがたっぷり描かれているわけですが、それが(前作より)読者にかなり分かりやすく伝わっている気がします。さらに、クリスマスらしい要素もふんだんにあり、教会のバザーの準備(この描写がめちゃ興味深いですよね)が事件や捜査にしっかり絡んでくるなど、コージーミステリとしての完成度も高いです。

また謎解き面も、ご近所さんの誰が犯人なんだろう、とかなり範囲を広げた前作と違い、ほぼ2つの家しか登場しない今回の方が、ミステリとして無理なく犯人当てをしており、こちらも好印象です。伏線がかなりあからさまなので、終盤まではかなり見え見えだよなーと思っていたのですが、予想外のパンチが1つと、最後のひっくり返し方の上手さで、こちらもすごく楽しめました。やっぱり、ギリギリまで犯人が誰かを読者に勘違いさせることの出来るミステリは面白いです。

ついにファーストネームでお互いを呼び始めたヴァンダイン刑事との関係はいかに?という部分もちゃんと進展していて、シリーズ的面白さの面でも隙がありません。このシリーズは夫を亡くしたジェーンの年代記となっているので、シリーズ順に読む方が今のところおすすめです(特に1作目はジェーンのプライベートに関するサプライズが1つあるので最初に読んだ方がいいかも)。1作目と比べて、ジェーンの子供たちの成長を感じられるのがまた良いんだよなぁ……クリスマスだなぁ……。

とにかく充実のシリーズ第2作でした。ちゃんと進化を感じられますし、次の3作目も楽しみ。

原 題:A Farewell to Yarns (1991)
書 名:毛糸よさらば
著 者:ジル・チャーチル Jill Churchill
訳 者:浅羽莢子
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mチ-4-2
出版年:1992.12.25 初版
     2005.10.14 9版

評価★★★★☆

何やら見つけた(ありがとうございます)

 - 2020.05.27 Wed
日記
少し嬉しいことがあったので。先日、たまたまなんですが、以下のサイトでこのブログが紹介されているのを見つけました。

ヨッシーワールド|ブロガイド

コメントなどしてくださった方、ありがとうございます。見つけて普通にめっちゃ喜んでました。


……というご報告の記事でした。来週の6月2日には、このブログも11周年を迎えるんですよねー。せっかくだから何かやろうかなぁ(あ、明日にはちゃんと記事も更新しますね)。

『ドーヴァー⑨/楽勝』ジョイス・ポーター

 - 2020.05.24 Sun
ポーター,ジョイス
ドーヴァー⑨/楽勝
『ドーヴァー⑨/楽勝』ジョイス・ポーター(ハヤカワ・ミステリ)

ドーヴァー警部が退職を決意! マグレガー部長刑事は自分の耳を疑った。フレンチー・ボサムで起きた殺人事件の捜査に向かう列車の中で、ドーヴァーが意気揚々と転職を宣言したのである。――これからは実業界だ、いつまでも警官などやっていられるか。得意気に笑って、彼はポメライ化学会社の保安主任募集の申し込み用紙を見せびらかし、今度の事件を見事に解決すれば、就職は決まったようなものだという。マグレガーは期待に打ちふるえた。ドーヴァーとのくされ縁が切れるなら、たとえどんな危険のなかでも、よろこんで飛び込んでいく価値があるというものだ……。
高級住宅地の一画で発見された死体の主は、年のころ18か19のヒッピー風の女。どうみても、この土地柄には不似合いだった。前日にふらりと町に現われ、グローヴ街の場所を尋ねていったことが分かっているだけで、素性は一切分からなかった。
は、グローヴ街のどの家を訪ねたのか? 案の定、最初の張りきりぶりが消えてしまったドーヴァーをせき立てて、マグレガーはグローヴ街の一軒一軒の聞込みを始めた。やがて、娘が妊娠していた事実が明らかになると事件は意外な方向へと展開していく……。 久々のドーヴァー式推理法が冴えを発揮。現代ユーモア本格ミステリの最高峰、シリーズ第9弾。(本書あらすじより)

ここ最近、またブログの更新が週1ペースに落ちちゃってすみません。3、4月の仕事が落ち着いた時期にかなりブログの感想は書き進めたんですけど、また忙しくなってきちゃいましたね……どうにか今読んでいる作品にまで追いつきたいものです。

さて、毎年4-5月に行っている年一ドーヴァーも、ついに9作目です。前作『人質』が冒頭以外かなりしょっぱい出来だったので、うぅんやっぱり後期作はダメなのかなぁと思って読んでみたら、かなり初期っぽい作風の当たり作品でした。謎解き面はもはや無に近いですが(もともとそんなだった気もする)、それを上回るユーモアの良さと笑っちゃう解決。3作ぶりにラストがキレキレなドーヴァーを読んだ気がします。これはいいぞー。

地方にある高級住宅地グローヴ街で、身元不明の20に満たないヒッピー風の女性の死体が見つかった。明らかにこの地域にそぐわないと思われる彼女は、なんの目的でここを訪ねて来たのか? 化学会社の保安主任に申し込み警察を堂々と退職しようともくろむドーヴァーは、自身の有能さを再就職先にアピールすべく、1日で解決してやるといつになくやる気に満ちていたが……。

超特急で事件を解決してやると息巻くドーヴァーが、高級住宅地に住む面々を順番に訪ねていく最初の聞き込みからかなり面白いです。クセの強い容疑者(多数)と図々しいドーヴァーの夢の対決五番勝負。振り回される現地の警部。それが一通り終わると、今度は被害者の女性の身元を調べるため彼女の足跡をたどることになり、イギリス中をマグレガーにいやいや連れ回されるドーヴァー。うぅん、これぞドーヴァーシリーズの捜査ってなもんですよ。
ドーヴァーは引退を目論み、マグレガーはそれを喜んではいますが、次作がある以上、もちろんそう上手くはいかないわけで。再就職先に提出する書類を握りしめるドーヴァーが、いかにして転職を諦めるか……?という中盤の展開があまりに雑すぎて笑っちゃいました。今作では慢性的な下痢に悩まされるドーヴァーが常にトイレを求めているというのが、ザ・下ネタなのに話の要所要所で良い働きをしています。

そしていつもの謎解き面。まぁ手がかりを追って色々な人に聞いて回るだけなんですが、先ほども書いたように今作のユーモアはキレキレで、その聞き込み捜査がちゃんとユーモラスに仕上がっているので普通に楽しめます。
極めつけは、真犯人確定後のブラックなひとひねり(というかふたひねり)。ドーヴァーシリーズのラストシーンは、常々ミステリの常道をおちょくっているような恐るべき終わり方が多いわけですが、最近不発だったこの部分、今回は久々にやってくれました。ドーヴァーもマグレガーもやっぱりダメだなと思わせる絶妙な終わり方だと思います。真犯人こえぇな……。

というわけで、イレギュラーな8作目とは違い、9作目にして王道、読者がこのシリーズに求める要素がちゃんと詰め込まれている良作でした。これであと1作とは信じられないなぁ。もっとやれたかもしれないのに。
ちなみにドーヴァーシリーズの短編は、海外では Dover: The Collected Short Stories としてまとめられていますが、日本ではミスマガとEQに散らばっており、短編集として刊行されていません。これが痛い。光文社の英米短編ミステリー名人選集がな……あと一息頑張って欲しかったんだよな……。

原 題:Dead Easy for Dover (1978)
書 名:ドーヴァー⑨/楽勝
著 者:ジョイス・ポーター Joyce Porter
訳 者:小倉多加志
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 1336
出版年:1979.09.15 初版
     1989.05.31 2版

評価★★★★☆

『ガラスの虎たち』トニ・ヒル

 - 2020.05.17 Sun
ヒル,トニ
ガラスの虎たち
『ガラスの虎たち』トニ・ヒル(小学館文庫)

1978年12月、バルセロナの貧困地区で一人の少年が殺された。それから37年後、二人の男は偶然再会した。一人は人生の成功者として、一人は人生の落伍者として。彼らは幼い頃に親友として同じ団地で過ごし、12歳の時に罪を犯して、まわりの大人の思惑で離ればなれとなっていた。そしてその再会から、全ての歯車が狂い始めた……。『死んだ人形たちの季節』『よき自殺』のベストセラー作家が、友情とは? 贖罪とは? 家族とは? を問う、ノスタルジックでやるせない、スペイン発傑作ミステリー。(本書あらすじより)

数年前に集英社文庫から出た、『死んだ人形たちの季節』『よき自殺』が共にめっちゃ良かったので、よっしゃ久々のトニ・ヒルだぁぁと手に取ったはいいんですが……うーん、これは評価が難しい……。
良く出来てるんですよ。本当に良く出来てるし、そういう意味では良い作品なんですが、好みから言ってエグすぎるんです。読書メーターに「読後は決して苦いだけではないので良かった」と書いている人がいるんですが、いやいや苦さしかないでしょうよこれ。前向きに生きてる人が最後いればいいって問題じゃねぇぞ、おい。
でも、読み終わって2週間も経つのに、まだ心に残っているんです。簡単に「好みじゃない」で済ませられるような作品ではないことも確か。

舞台は2010年代のバルセロナの貧しい地区。1970年代にこの地区に住み、いじめっ子だった同級生を殺した二人の男の子は、それぞれ全く異なる道を歩む大人になっていた。一方は金持ちに、そして一方は社会の底辺に。完全に関係を断っていた二人が再会し、当時何が起きていたのか二人は振り返るようになる。そして現代のバルセロナでも、子供たちの間ではいじめが起きていた……。

正直嫌いな話ですし(いじめの部分とか)、全く好んで読みたくもないし、読み終わっても気分が落ち込んでます。が、1970年代と2010年代のそれぞれのいじめの構図の結びつけ方とか、エピローグ直前の落とし方とか、とにかくストーリーの作り方が抜群に上手いんです。
脇役がいないというか、全キャラクターが何かしらの形で話に関わってくるんですよね。全員が自分中心で、全てを把握しているわけでもないのに独善的で、かつ解説にもあるように加害者であり被害者でもある、というスタンスで600ページみちみちに描かれているこの圧迫感。それが最後一つの事件に収束してしまうという、破滅の物語なのにこの綺麗さ。
(ただ、ラスト5ページで発覚する、あれだけは本当に好きになれません。蛇足の極み)

書き方も地味にちょうどよくて、いじめの描写とかもきっついのに、短めの章でつないでいくので長々ダラダラしていません(短いページで効果的にきっついわけですが……現代の少女、アレナの章が来るのが本当に嫌でした)。600ページは長いし、たぶんもっと絞れる内容だとは思いますが、この本にとっては必要な長さかも、という気もします。
※ちなみに、個人的にきっついとは思いましたが、たぶん世間一般の基準から言えばそこまできつくないです。いわゆるイヤミスの方が百倍きついんじゃないでしょうか。

というわけで……うーん、やっぱり良い作品だとは思うんです。感想も、あんまり内容には踏み込まずこれくらいにしておきます。あらすじを見て気になる方は、ぜひ読んで判断していただきたいと思います。

原 題:Tigres de cristal (2018)
書 名:ガラスの虎たち
著 者:トニ・ヒル Toni Hill
訳 者:村岡直子
出版社:小学館
     小学館文庫 ヒ-5-1
出版年:2020.04.12 初版

評価★★★☆☆

『殺しのグレイテスト・ヒッツ』ロバート・J・ランディージ編

 - 2020.05.11 Mon
アンソロジー
殺しのグレイテスト・ヒッツ
『殺しのグレイテスト・ヒッツ』ロバート・J・ランディージ編(ハヤカワ・ミステリ文庫)

“ころしや/殺し屋”主に金銭の報酬と引き換えに、他人の生命を奪うことを職業としている人——ミステリの世界では欠かすことの出来ない存在である殺し屋だが、彼ら彼女らが主役となることは滅多にない。いつの世も殺し屋たちは脇役であり、敵役だった。だが本書では、殺し屋たちはその立場に甘んじてはいない。ここでは殺し屋が堂々の主役なのだ! アンソロジーの名手がオールスターキャストで送る、殺しの旋律15篇! アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作。(本書あらすじより)

ご存知の通り自分はあんまり短編集を読みませんし、さらにアンソロジーなんてめったに読まないんですが、この何やらダッサいタイトルの600ページもある本(ごめんなさい)はいただきもので、じゃあまぁ読むかぁみたいな気持ちで読みました。
えぇぇ、めっちゃ面白いじゃん……。

読む前は、アンソロタイトルがダサいとか、15編は多すぎるとか、それにしても知らない作家が多いとか、とにかく全然乗り気じゃなかったんですが、読んでみたらめちゃくちゃ良かったのでした。これはもう「殺し屋」アンソロジー、という発想の素晴らしさに尽きます。プロの殺し屋が出まくるんだもん、そりゃ面白いわ。
何かしらの形で殺し屋が登場する作品を集めているわけですが、やはり視点人物なりメインなり、殺し屋にがっつり寄った作品が良いですね(心情面でもプロフェッショナル部分でもアクション面でも)。主人公が殺し屋だと、そもそもこの作品を生き延びれるのか?というところからして読ませるわけです。だから、シリーズキャラクターの殺し屋ものはちょっと安定しすぎていて落ちるかな、という気もしますが……。
シリアス、ユーモア、アクション、ホラー、謎解きと、内容も多種多彩。長さも程良く、本当に良アンソロです。殺し屋がなかなか出てこないという点で、「ドクター・サリヴァンの図書室」と「章と節」は例外的な作風でしょうか(殺し屋アンソロに入っている、という意味で、前者は面白いんですけどね。後者は殺し屋というよりむしろ刑事の話でしょう)。

平均点も高いのですが、特にあげるならマーカス・ペレグリマス「仕事に適った道具」がベスト。新人殺し屋と冷徹なプロの関係がめちゃくちゃ良いのです。こんな終わり方したらこの後大変じゃない?とかそういう疑問を吹き飛ばす疾走感と爽快さ。
次点が、クセのある老殺し屋が登場するジェイムズ・W・ホール「隠れた条件」、ひねりでは一番だったバーバラ・セラネラ「ミスディレクション」、刑事と殺し屋の静かな行動が熱いジョン・ハーヴェイ「スノウ、スノウ、スノウ」。良作ぞろいなので、どういう好みの人であっても、必ず何かには当たるはず。

以下、個別の感想です。基本的には本書初出のようですが、ブロックとコリンズのシリーズ物だけは雑誌初出作かと思われます。また、ディーヴァーの短編はネット公開されていたものだそうです。


ローレンス・ブロック「ケラーのカルマ」(田口俊樹訳、Keller's Karma by Lawrence Block, 1995)
シリーズキャラクターであるケラーが、殺し屋という職業の持つ危うさに気付くも、救われる話。
100%殺し屋に寄り添おうとした話であるという点で、本短編集の最初にふさわしい一編かも。

ジェイムズ・W・ホール「隠れた条件」(延原泰子訳、The Catch by James W. Hall)
老年の昔気質な殺し屋は、必ず依頼人に殺す理由を聞いていた。
殺し屋短編集の2編目に、こんなウールリッチみたいなド直球の人情物をぶち込まないで欲しいんだよなぁ……(すごく良い、の意)。

マックス・アラン・コリンズ「クォリーの運」(田口俊樹訳、Quarry's Luck by Max Allan Collins, 1994)
素人と組まされたプロの殺し屋クォリーが、保険金狙いで金持ちを殺そうとする。
割とスタンダードな、殺し屋を主人公としたクライム・ノベル。主人公が優秀な犯罪者だと、いかなるヘボが出てこようが安心して読めますね。

エド・ゴーマン「怒りの帰郷」(木村二郎訳、A Trip Home by Ed Gorman)
殺し屋になったことで家族と縁を切られ田舎町を出た男が、息子の死の葬儀のために帰郷する。
最初から最後まで殺し屋の心情をほとんど描かず、最後にそっと色を付ける、みたいな作品。弟との絶妙な関係が上手いです。

バーバラ・セラネラ「ミスディレクション」(高山真由美訳、Misdirection by Barbara Seranella)
刑務所に入れられた殺し屋は、警察の罠のもと自白してしまうのか。
読み出してすぐに、意図的に分かりにくく書かれたトリッキーな部分があることに気付きます。オチまで含めて、すごくひねりが聞いた上手い短編です。

ジョン・ハーヴェイ「スノウ、スノウ、スノウ」(駒月雅子訳、Snow, Snow, Snow by John Harvey)
復讐を請け負う殺し屋と、不自然な殺人に気付く刑事たちの物語。
え、ハーヴェイってこんなに面白かったの?とめっちゃ思いました(ハーヴェイって現代教養文庫ミステリ・ボックスから出ている人ですよね)。読み口が非常になめらかで、キャラクターがしっかり立っていて心地よい作品です。

ロバート・J・ランディージ「おれの魂に」(真崎義博訳、Upon My Soul by Robert J. Randisi)
編者自身の短編。ある日目が覚めたら生まれ変わり、突然殺し屋を引退した男の話。
もう殺しはしないと決めた男の人生が淡々と描かれます。ベタっぽいけど、普通に読ませるなー、という感じ。

ジェフ・アボット「カルマはドグマを撃つ」(佐藤耕士訳、Karma Hits Dogma by Jeff Abbott)
犬を車にひかれた男に復讐を依頼された殺し屋が、せこく立ち回ろうとする話。
クライム・ノベル感強めで、殺し屋の立ち回りがやや下手なのがちょっと好きじゃないかも。もっとオチが見えないか、あるいは見え見えに向かって突っ込んでいくかしてほしかったです。

リー・チャイルド「最高に秀逸な計略」(小林宏明訳、The Greatest Trick of All by Lee Child)
絶対儲かる殺しのやり方を伝授された男の顛末。
ジャック・リッチー味というか、ショートショート味のある話ですが……まぁ、リー・チャイルドはあんまり短編をアンソロジーに寄稿しないらしいので……。

クリスティーン・マシューズ「ドクター・サリヴァンの図書室」(古賀弥生訳、Dr. Sullivan's Library by Christine Matthews)
精神科医のサリヴァンは、受診客を本のジャンルに分類していた。
精神科医が主人公ですが、殺し屋アンソロに入っている以上、どこかで殺し屋が出てくるわけで……うぅむ、ホラー。最後がめちゃ前向きなので、ホラーなのに読了感が爽やかです。

ケヴィン・ウィグノール「回顧展」(猪俣美江子訳、Retrospective by Kevin Wignall)
引退した戦争写真家ホイルは、回顧展前日に殺し屋に拐われてしまう。自身の運命を彼は覚悟するが……。
脇役(なのに印象に残る)の殺し屋のキャラクターからストーリーまで、全てが叙情的。ただただ「良い話」。

マーカス・ペレグリマス「仕事に適った道具」(藤田佳澄訳、The Right Tool for the Job by Marcus Pelegrimas)
殺しの才能はある血気盛んな新人エディは、セシルという男と組まされある男の暗殺に向かう。
殺し屋バディアクション物で、個人的には本短編集のベスト。ひねり、スピード感、中二病の考えたっぽいキャラと、全部がめちゃくちゃ良いです。頭空にして読むのに最適。

ジェニー・サイラー「売出中」(安藤由紀子訳、For Sale by Owner by Jenny Siler)
ある女を暗殺するという依頼を受けた男が、ターゲットを見てから急に気持ちが揺らいでしまう。
屈折した恋愛感情、というか親愛感情の話。まぁでも、内容的にはそこまではまりませんでした。

ポール・ギーヨ「契約完了」(澁谷正子訳、The Closers by Paul Guyot)
殺しを請け負う巨大組織での昇進を狙う男の話。
いかにもなサラリーマンっぽい会社が実は暗殺組織だったら……みたいな話をテレビ業界の人が処女作として書いて、ちょっとひねりも入れてみました、感がすごい(し、実際そのとおりの短編)。

ジェフリー・ディーヴァー「章と節」(池田真紀子訳、Chapter and Verse by Jeffery Deaver)
暗殺の手がかりは聖書の一部分。刑事は手かかりを求めて牧師に相談するが……。
もともとネット公開されていたものだそうで、まさかの暗号物。推理をひっくり返すのにバタバタしていている感じで、クオリティとしてはちょっと微妙。何より殺し屋アンソロのトリとしては、ちょっと殺し屋の扱いが低いんじゃないかなぁと、やや不満です。

原 題:Greatest Hits: Original Stories of Hitmen, Hired Guns, and Private Eyes (2006)
書 名:殺しのグレイテスト・ヒッツ
著 者:ロバート・J・ランディージ Robert J. Randisi
訳 者:田口俊樹他
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 332-1
出版年:2007.01.15 1刷

評価★★★★☆

『警部ヴィスティング カタリーナ・コード』ヨルン・リーエル・ホルスト

 - 2020.05.09 Sat
ホルスト,ヨルン・リーエル
警部ヴィスティング カタリーナ・コード
『警部ヴィスティング カタリーナ・コード』ヨルン・リーエル・ホルスト(小学館文庫)

ラルヴィク警察の警部ヴィリアム・ヴィスティングが、失踪したカタリーナ・ハウゲンの行方を追い始めて二十四年がたっていた。事件が起きた十月十日、今年もヴィスティングは夫のマッティン・ハウゲンを訪ねたが、彼は不在だった。異例のことだった。翌日、国家犯罪捜査局のアドリアン・スティレルが来訪する。スティレルはカタリーナ事件の二年前に起きたナディア・クローグ誘拐事件を殺人事件と見なして再捜査を始めていた。そしてその被疑者としてマッティンの名をあげた。英訳された北欧ミステリに与えられる最高賞「ペトローナ賞」二〇一九年受賞作!(本書あらすじより)

皆さん覚えておいてください、吉井さんが『カタリーナ・コード』を面白いと言う確率は、翻訳ミステリー大賞シンジケートの書評七福神と解説の組み合わせからして2%くらいしかなかったんですが、今回は珍しくその2%だったということです。すごいことですよ、マジで。
さて、今年の新刊です。なぜこんなにも地味で、何も起きない、ひねりもない、盛り上がりもない作品が好きなのか、自分でも全然分からないんですけど、めっっっちゃ良かったのです。本当に良い作品です、『カタリーナ・コード』。こういう小説って、年に何回も出会えるようなもんじゃないと思うんですよ。いやもう、ほんと素晴らしい……。

24年前に起きた失踪事件。ヴィスティング警部は、捜査が打ち切られた後も資料を読み込み、また行方不明となったカタリーナの夫マッティンとの友好関係を続けていた。そんな中で、マッティンが別の事件への関与を疑われる。このことをきっかけに、ヴィスティングはカタリーナ失踪の真相についてマッティンから探り出そうとするが……。

小説的に、「こういう関係なら盛り上がりそう」「こういうことが起きたら面白そう」みたいなことが一切発生しません。悪人も、嫌な人も、不快な人も、何もいないのです。登場人物は主人公含めて皆すごくドライで、淡々とやるべきことをやっていくだけ。地味です。地味としか言いようがありません。
何と言うんでしょうか、例えばリアリティがあるとか、人間が描けているとかってよく読書の感想で言われますが、そういう感想でもなくって。こう、上手く言えないけど、一人ひとりがすごく熱心に生きている、みたいな印象を受けるんです。
24年間疑いつつ友人関係を続ける主人公、っていうズルすぎる設定に加えて、とにかく人と人との関係の描き方が上手いんですよね。描きすぎていないし、むしろ淡白なくらいなのに、感情が、関係が、とにかく読者に迫ってくるんです。そう、迫ってくるんです。それをおかずに、謎解きというご飯を食べる話なのです(意味不明)。

ミステリとしても、地味すぎる捜査パートがすごく好きです。二つの事件が掘り起こされ、警察、記者、容疑者がしかるべき行動を取り、謎解きもきちんとなされ、そしてあるべきところに落ち着いた、みたいな展開。作者が作り上げたい絵があり、そこにピースが着実にはめこまれていったかのような気持ちよさがあります。
そして、その謎解きを経てここで終わるの?!という驚きと、いやでもここで終わるからいいんだよ、という感慨でぐちゃぐちゃになりました。どんだけ盛り上げる気がないんだよ(そしてそれが良いんだなぁ)。最初から最後まで、主人公である警部ヴィスティングと、容疑者であるマッティン・ハウゲンの2人の物語なのでした。

何かが起きることを期待せず(でも起きるんですよねー、これが)、ただただ読みながら自分の中の感情のうねりを楽しんでほしい、みたいな小説。本当に素晴らしかったです。ちなみに500ページありますが、めちゃくちゃ読みやすいです。誰にどうすすめりゃいいのかは分かりませんが……。
このシリーズ、あと1作ポケミスから『猟犬』が翻訳されています。あらすじ的には全然ハマりそうもないんですが……こうなると読んでみたくなるよなぁ。

原 題:Katharina-koden (2017)
書 名:警部ヴィスティング カタリーナ・コード
著 者:ヨルン・リーエル・ホルスト Jørn Lier Horst
訳 者:中谷友紀子
出版社:小学館
     小学館文庫 ホ-2-1
出版年:2020.02.11 初版

評価★★★★★

『過去、現在、そして殺人』ヒュウ・ペンティコースト

 - 2020.05.04 Mon
ペンティコースト,ヒュウ
過去、現在、そして殺人
『過去、現在、そして殺人』ヒュウ・ペンティコースト(ハヤカワ・ミステリ)

ジュリアン・クィストが、テレビのトップ・インタヴュアー、ジェリ・ウィンスロウの死を知ったのは、ジェリの恋人ダン・ガーヴェイからの電話でだった。「ジェリが死んだ。俺は必ず犯人を見つけ出して殺してやる」ダンはそう言ったきり、行方をくらませてしまった。友人のダンが、殺人という取り返しのつかない行動に出る前に、犯人かダンのどちらかを見つけ出さねばならない。ジュリアンは、早速、友人の警部に連絡をとり、捜査に加えてもらうことにした。
ジェリの死の状況は無残なものだった。彼女は殴られ、切り刻まれ、暴行され、額には大口径弾による二つの黒い穴があいていた。そして、かろうじて人間の形をとどめている死体のかたわらには、顔の部分をずたずたに切り裂かれた肖像画があった。現在第一線で活躍中の肖像画家の手で描かれたその絵は、少女時代のジェリをモデルにしたもので、二十三年前、完成直後に盗まれたきり発見されずじまいになっていたものだった。犯人は何故偏執的なまでにジェリを、その肖像画をいためつけたのか? 事件の鍵をジェリの少女時代に求めて彼女の故郷を訪れたクィストは、そこで意外な事実を知った……!
異色の名探偵、PRマン、ジュリアン・クィスト登場。三つのペンネームを使い分け、百篇以上の作品を発表しているベテラン作家の本格推理。ネロ・ウルフ賞受賞作。(本書あらすじより)

論創海外ミステリの新刊で、ペンティコースト『シャーロック伯父さん』が登場しました。ペンティコーストと言えば、私的「面白いらしいしタイトルが良さげだから買ってはいるけど特に読む理由もなくそのまま積んでいるポケミス作家」1位の作家(そうなの?)。ついに読む時が来たか……というわけで、『過去、現在、そして殺人』を読むことにしました。多作家のペンティコーストの作品の中でも、ジュリアン・クィストを主人公にしたシリーズの1作です。
え、めっちゃ面白いじゃん!という感想を書こうと読書メーターに登録したら、唯一あった感想でボッコボコにけなされていて笑ってしまいました。いやでも、これ、本当に面白かったんですよ。
第4回ネロ・ウルフ賞を受賞した、1982年の作品。本格ミステリではないのですが、いったい誰がこの凶悪な殺人犯なのか?という謎と次々起きる事件というサスペンスで一気に読ませる良作です。っていうか、読んでいて普通にめっちゃ面白いのです。こういうとりあえずスピード感しかない、みたいな作品、好き。

広告会社の社長であるジュリアン・クィストの友人ダン・ガーヴェイの婚約者であった、美人インタビュアーであるジェリが残虐に殺された。殺人犯を見つけ出し、殺すと言い放ち姿をくらましたダンを止めるため、ジュリアンは事件の謎を追うが、その翌日、今度はダンの友人が襲撃されてしまう。
捜査線上に浮かびあがったのは、ダンの婚約者ジェリの父親と母親が襲撃された6年前の事件、そしてジェリの肖像画が盗まれた23年前の事件だった。過去から続くこの連続事件の犯人は何者なのか?

……と、とにかく過去に遡りつつ、現在進行形で起きる殺人を止めようとする、という話です。人がめっちゃ死にます。
「インパクトのある狂人」としか言えない犯人の正体と動機は、うーん1982年だぜ、という感じですが、そこに至るまでのとにかく読ませる調査がすげぇ面白いのです。何が起きているのかを登場人物たちが何度も話し合い、推測し合うのですが、バカが一人もいなくて状況整理が毎回楽しいんですよね(だから本格じゃないのに、本格エッセンスを感じるのかも)。
主人公ジュリアンの友人クリーヴィッチ警部や被害者ジェリの地元の保安官などなど、良心的なキャラクターたちみんなで情報を共有しまくり、話し合いまくるんです。みんなちゃんと襲撃の対応策を考えているし、良い人しかいないし、でもどんどん事件が起きるし、肝心のダンは行方不明。ハラハラさせる良質なサスペンスの中に、事件を解決しようという登場人物の意気込みが感じられます。

サスペンスでありながら、この話し合いタイムが多い作品と言うのをあまり見たことがないですし、何よりテンポの良いこの読み心地は地味に貴重です(汀一弘さんの翻訳がこれまた非常に良いのです)。別にすごいことをやっているわけでもないんですが……なんかこう、普通に面白かったとしか言いようがありません。良い作品でした。
今度論創から出るペンティコーストは本格寄り短編らしいので、そちらも期待。というか、積んでいる他のポケミスもちゃんと読んでみたいですね。ペンティコースト、今後も読むのが楽しみな作家です。

原 題:Past, Present and Murder (1982)
書 名:過去、現在、そして殺人
著 者:ヒュウ・ペンティコースト Hugh Pentecost
訳 者:汀一弘
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1425
出版年:1983.12.31 1刷

評価★★★★☆

『最悪の館』ローリー・レーダー=レイ

 - 2020.05.01 Fri
レーダー=デイ,ローリー
最悪の館
『最悪の館』ローリー・レーダー=デイ(ハヤカワ・ミステリ)

夫を事故で亡くして以来、不眠に苛まれているイーデンは、星空の保護区として有名なダークスカイ・パークを結婚記念日直前に訪れる。生前の夫が予約していたのだ。だがゲストハウスで別のグループと同宿を余儀なくされることに。彼らはマロイという魅力的な男性を中心とした同窓の面々だった。その夜、何者かに彼が殺され、疑心暗鬼に陥る宿泊者たち。そしてイーデンは思いがけないことを指摘される……ジェフリー・ディーヴァー絶賛の、誰一人として信じられないフーダニット。アンソニー賞受賞作。(本書あらすじより)

…………
あの、マジで申し訳ないんですけど、感想を一言で言うなら「終始イライラする読書だった」ですすみませんごめんなさい。感想も申し訳ないのでメモ程度で。

夫を亡くした女性イーデンは、死んだ夫の所持品に入っていた予約を頼りに、とあるゲストハウス(コテージみたいなやつ。館ではない)を訪れる。夫からのサプライズプレゼントだと思ってやってきたイーデンだったが、ゲストハウスは若者6人組と同宿であった。時間も遅くなってしまい、一晩だけ泊まることにしたが、その夜、殺人事件が起きてしまい……。

アン・クリーヴス絶賛!ってのに惹かれたんですよ。うーん、まぁ確かに、容疑者の人間関係が謎解きに直結している点や、あと終始フーダニット意識が高いところなどなど、終盤にはアン・クリーヴスっぽさを感じなくもないです。
ただ、単純に見せ方と明かし方が上手くないので、フーダニット要素を前面に出していても、謎解き面での満足度はかなり低いです。どんどんひっくり返そう、という心意気だけは買いますが……やっぱ上手くないんだろうなぁ。

あとは、キャラクターでしょうか。基本的に誰一人共感できそうにない人間なのは、「全員怪しい!」みたいなフーダニットなのでまぁいいとしましょう。主人公のメンヘラっぷりの不快さも、そういう設定が必要なキャラなので仕方ないというか、まぁ許しましょう。でも、でもですよ、この主人公、容疑者である若者グループと最初から全く仲が良くならないんですよ。だってみんな不快な人間だし。だから、そもそもこんな知らない若者のグループに混ざって、ケンカ売られたり買ったりしてないで、とっとと帰ればいいのに……って思っちゃうんですよ。首突っ込みまくる行動に説得力くらいは欲しいかなぁと。

総じて、イライラするぱっとしない謎解きサスペンスだったなぁ、という印象。ポケミスがこういう謎解き重視の作品をどんどん出してくれるのは良いことなんですけどね……。

原 題:Under a Dark Sky (2018)
書 名:最悪の館
著 者:ローリー・レーダー=デイ Lori Rader-Day
訳 者:岩瀬徳子
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1954
出版年:2020.04.15 1刷

評価★★☆☆☆

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

ヨッシー

Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
来て下さった方々が、コメントを残して下さると、管理人が大変喜びます。広告のコメントは、削除することがあります。
このサイトはリンクフリーですが、一言声かけてくれると嬉しいです。
Twitter(@yossi3110)

リンク

このブログをリンクに追加する

読書メーター

ヨッシーさんの読書メーター ヨッシーの最近読んだ本

検索フォーム

最新コメント

カテゴリ

未分類 (2)
日記 (525)
今年のベスト10 (12)
ア行 (144)
アヴリーヌ,クロード (1)
アシモフ,アイザック (4)
アシャット,フェデリコ (1)
アダム,ポール (1)
アーチャー,ジェフリー (1)
アッシュ,ロザリンド (1)
アップデール,エレナー (2)
アップフィールド,アーサー (2)
アデア,ギルバート (1)
A・D・G (2)
アトキンソン,ケイト (1)
アフォード,マックス (1)
アームストロング,シャーロット (3)
アリンガム,マージェリー (6)
アルレー,カトリーヌ (1)
アンズワース,キャシー (1)
アンダースン,ウィリアム・C (1)
アンダースン,ジェームズ (1)
アントニイ,ピーター (1)
アンプエロ,ロベルト (1)
アンブラー,エリック (1)
イェルハルドセン,カーリン (1)
イジー,ユージン (1)
イシグロ,カズオ (2)
イデ,ジョー (2)
イネス,マイクル (5)
イーリイ,デイヴィッド (1)
インゲルマン=スンドベリ,カタリーナ (1)
インドリダソン,アーナルデュル (3)
ヴァルガス,フレッド (7)
ヴァン・ダイン,S・S (3)
ヴァンス,ジャック (1)
ウィアー,アンディ (2)
ヴィカーズ,ロイ (3)
ウイバーリー,レナード (3)
ウィリアムズ,ナイジェル (1)
ウィルフォード,チャールズ (1)
ウィングフィールド,R・D (6)
ウィンズロウ,ドン (1)
ウィンタース,ベン・H (3)
ウェイン,エリザベス (1)
ウェストレイク,ドナルド・E(コウ,タッカー、スターク,リチャード) (7)
ヴェリー,ピエール (1)
ヴェルヌ,ジュール (2)
ウォーカー,マーティン (3)
ウォーターズ,サラ (4)
ヴォートラン,ジャン (2)
ウォルターズ,ミネット (1)
ウォーレス,エドガー (2)
ウッドハウス,P・G (1)
ウールリッチ,コーネル(アイリッシュ,ウィリアム) (9)
エアード,キャサリン (2)
エクストレム,ヤーン (1)
エクスブライヤ,シャルル (4)
エーコ,ウンベルト (1)
エナフ,ソフィー (1)
エフィンジャー,ジョージ・アレック (1)
エリザーロフ,ミハイル (1)
エリン,スタンリイ (3)
エール,ジャン=マルセル (1)
エルキンズ,アーロン (7)
エルロイ,ジェイムズ (1)
オコンネル,キャロル (1)
オーツ,ジョイス・キャロル (1)
オベール,ブリジット (1)
オリオール,ローレンス (1)
オルツィ,バロネス (3)
カ行 (199)
カー,グリン (1)
カー,ジョン・ディクスン(ディクスン,カーター) (16)
ガーヴ,アンドリュウ (1)
カサック,フレッド (2)
カーター,M・J (1)
カッリージ,ドナート (2)
ガードナー,E・S(フェア,A・A) (5)
ガードナー,ジョン (1)
カーマイケル,ハリー (3)
カミ (4)
カミング,チャールズ (1)
カリー・ジュニア,ロン (1)
カーリイ,ジャック (4)
カリンフォード,ガイ (1)
キアナン,オリヴィア (1)
キース,エリック (1)
キーティング,H・R・F (1)
キャヴァナー,スティーヴ (1)
キャリスン,ブライアン (1)
ギャレット,ランドル (1)
キーラー,ハリー・スティーヴン (1)
ギルバース,ハラルト (2)
ギルバート,マイケル (2)
キング,スティーヴン (1)
キング,ルーファス (1)
クイーン,エラリー (15)
クェンティン,パトリック (7)
クック,トマス・H (3)
クッチャー,フォルカー (3)
グライムズ,マーサ (28)
クラウチ,ブレイク (4)
クラトフヴィル,イジー (1)
グランジェ,ジャン=クリストフ (1)
クリーヴス,アン (7)
グリシャム,ジョン (1)
クリスティ,アガサ (2)
クリスピン,エドマンド (4)
グリーニー,マーク (2)
グリーン,アラン (1)
クルーガー,ウィリアム・ケント (1)
グルーバー,アンドレアス (4)
グルーバー,フランク (4)
クレイス,ロバート (4)
クロフツ,F・W (6)
グロラー,バルドゥイン (1)
クーン,シェイン (2)
クーンツ,ディーン・R (1)
ケアリー,エドワード (4)
ケストナー,エーリヒ (1)
ケメルマン,ハリイ (3)
ケリー,ジム (4)
ケンリック,トニー (3)
胡傑 (1)
ゴズリング,ポーラ (5)
コッタリル,コリン (1)
コッブ,ベルトン (1)
コードウェル,サラ (4)
ゴードン,デイヴィッド (2)
コニイ、マイクル (2)
コーベン,ハーラン (1)
コマストリ=モンタナーリ,ダニーラ (1)
コメール,エルヴェ (2)
コリータ,マイクル (1)
コリンズ,ウィルキー (2)
コリンズ,マックス・アラン (1)
コール,G・D・H・&M (1)
コレット,サンドリーヌ (1)
サ行 (84)
サフォン,カルロス・ルイス (3)
サマター,ソフィア (1)
サール,ニコラス (1)
ザングウィル,イズレイル (1)
ジェイミスン,ハンナ (1)
シェパード,ロイド (1)
シエラ,ハビエル (1)
シニアック,ピエール (1)
シムノン,ジョルジュ (19)
シモンズ,ジュリアン (1)
ジャクスン,シャーリイ (2)
ジャックマール&セネカル (2)
ジャップ,アンドレア・H (1)
ジャプリゾ,セバスチアン (1)
シャプレ,アンネ (1)
シューヴァル,マイ&ヴァールー,ペール (1)
ショウ,ボブ (1)
シール,M・P (1)
水天一色 (1)
スカーレット,ロジャー (1)
スコット,ジャック・S (1)
スコット,J・M (1)
スタウト,レックス (7)
スタージョン,シオドア (1)
スチュアート,メアリー (2)
スティーヴンス,ロビン (1)
ステーマン,S=A (4)
スパーク,ミュリエル (1)
スペンサー,ロス・H (3)
スミス,シェイマス (1)
スミス,チャールズ・メリル (1)
スラデック,ジョン (1)
スルペツキ,シュテファン (1)
スレッサー,ヘンリイ (1)
スローン,ロビン (1)
スワンソン,ピーター (2)
セイヤーズ,ドロシー・L (8)
セシル,ヘンリイ (2)
セミョーノフ,ユリアン (1)
ソアレス,J (1)
ソウヤー,ロバート・J (1)
タ行 (102)
タイボ二世,パコ・イグナシオ (1)
ダグラス,キャロル・ネルソン (1)
タシュラー,ユーディト・W (1)
タートン,スチュアート (1)
ダニング,ジョン (1)
ダール,フレデリック (2)
チェイズ,エリオット (1)
チェスタトン,G・K (1)
チャータリス,レスリイ (1)
チャーチル,ジル (2)
チャンドラー,レイモンド (1)
陳浩基 (3)
デ・サンティス,パブロ (1)
デ・ハートック,ヤン (1)
デ・ミュリエル,オスカル (1)
デアンドリア,ウィリアム・L (1)
テイ,ジョセフィン (3)
ディーヴァー,ジェフリー (2)
ディヴァイン,D・M (10)
デイヴィス,L・P (1)
ディキンスン,ピーター (2)
ディケール,ジョエル (1)
ディケンズ,チャールズ (11)
ディックス,マシュー (2)
ディッシュ,トーマス・M (1)
ディドロ,フランシス (1)
デイリー,エリザベス (1)
テオリン,ヨハン (3)
デクスター,コリン (12)
デュレンマット,フリードリヒ (1)
テラン,ボストン (4)
デリオン,ジャナ (1)
ドイッチ,リチャード (1)
トゥロー,スコット (2)
ドッヂ,デヴィッド (1)
トーマス,ロス (2)
トムスン,ジューン (1)
ドラモンド,ローリー・リン (1)
トレヴェニアン (4)
トンプスン,ジム (11)
トンプソン,ジェイムズ (3)
ナ行 (13)
ナイト,アランナ (2)
ナット・オ・ダーグ,ニクラス (1)
ニューマン,キム (1)
ニーリィ,リチャード (1)
ネイハム,ルシアン (1)
ネスボ,ジョー (4)
ネッセル,ホーカン (1)
ノックス,ロナルド・A (2)
ハ行 (224)
ハイスミス,パトリシア (1)
ハイランド,スタンリー (1)
ハインズ,ジョアンナ (1)
パーカー,ロバート・B (1)
ハーカウェイ,ニック (1)
バークリー,アントニイ(アイルズ,フランシス) (6)
バグリイ,デズモンド (1)
バークレイ,リンウッド (1)
バージェス,アントニイ (1)
ハース,ヴォルフ (1)
バゼル,ジョシュ (1)
バー=ゾウハー,マイケル (1)
ハチソン,ドット (1)
ハーディング,フランシス (2)
バトラー,エリス・パーカー (1)
ハナ,ソフィー (2)
バーナード,ロバート (3)
バーニー,ルー (2)
バニスター,ジョー (1)
ハーパー,ジェイン (2)
ハーパー,ジョーダン (1)
パーマー,スチュアート (1)
ハミルトン,エドモンド (1)
ハミルトン,スティーヴ (1)
ハメット,ダシール (2)
パラニューク,チャック (1)
バランタイン,リサ (1)
ハリス,トマス (1)
ハリデイ,ブレット (1)
バリンジャー,ビル・S (3)
ハル,リチャード (1)
パレツキー,サラ (1)
ハンター,スティーヴン (2)
ビガーズ,E・D (5)
ピカード,ナンシー (1)
ヒギンズ,ジャック (1)
ピース,デイヴィッド (2)
ピータース,スティーヴン (1)
ピーターズ,エリス (3)
ビッスン,テリー (2)
ビネ,ローラン (1)
ビバリー,ビル (1)
ビュッシ,ミシェル (1)
ヒラーマン,トニイ (3)
ピリンチ,アキフ (1)
ヒル,トニ (3)
ヒル,レジナルド (4)
ヒルディック,ウォラス (1)
フィツェック,セバスチャン (3)
フィックリング,G・G (3)
フィッシュ,ロバート・L (4)
フィッチュー,ビル (1)
フィニイ,ジャック (5)
フィルポッツ,イーデン (2)
フェーア,アンドレアス (1)
フェイ,リンジー (1)
フェラーズ,エリザベス (7)
フェルナンデス,ドミニク (1)
フォーサイス,フレデリック (1)
フォン・シーラッハ,フェルディナント (7)
プライヤー,マーク (1)
ブラウン,カーター (8)
ブラウン,フレドリック (2)
ブラックバーン,ジョン (1)
ブラッティ,ウィリアム・ピーター (1)
ブラッドリー,アラン (1)
ブラッドン,ラッセル (1)
フラナガン,トマス (1)
フランシス,ディック (2)
ブランド,クリスチアナ (5)
プリースト,クリストファー (1)
フリードマン,ダニエル (2)
フリーマン,オースチン (1)
フリーマントル,ブライアン (1)
ブリュソロ,セルジュ (1)
フリーリング,ニコラス (1)
フリン,ギリアン (1)
ブルース,レオ (4)
ブルックマイア,クリストファー (1)
ブレイク,ニコラス (3)
ブレット,サイモン (1)
フレミング,イアン (3)
ブロック,ローレンス (4)
プロンジーニ,ビル (1)
文善 (1)
ヘアー,シリル (2)
ヘイズ,サマンサ (1)
ヘイダー,モー (1)
ベイヤー,ウィリアム (1)
ヘイヤー,ジョージェット (3)
ベイヤード,ルイス (1)
ベイリー,バリントン・J (1)
ベイリー,H・C (1)
ペーション,レイフ・GW (2)
ペニー,ルイーズ (1)
ベリー,ジュリー (1)
ペリー、トマス (1)
ペリッシノット,アレッサンドロ (1)
ペルッツ,レオ (1)
ヘロン,ミック (3)
ペンティコースト,ヒュウ (1)
ベントリー,E・C (1)
ポー,エドガー・アラン (2)
ホーガン,ジェイムズ・P (1)
ポースト,M・D (2)
ポーター,ジョイス (9)
ホック,エドワード・D (4)
ホッケンスミス,スティーヴ (2)
ポツナンスキ,ウルズラ (1)
ホッブズ,ロジャー (2)
ホーリー,ノア (1)
ホルスト,ヨルン・リーエル (1)
ホロヴィッツ,アンソニー (2)
ホワイト,ハル (1)
ホワイト,ライオネル (1)
ボワロ&ナルスジャック (6)
ボンド,マイケル (2)
ボンフィリオリ,キリル (1)
マ行 (82)
マイヤーズ,イザベル・B (1)
マガー,パット (2)
マーカム,ヴァージル (1)
マカルパイン,ゴードン (1)
マーカンド,ジョン・P (1)
マクジョージ,クリス (1)
マクダニエル,デイヴィッド (1)
マクドナルド,ジョン・D (4)
マクドナルド,フィリップ (2)
マクドナルド,ロス (3)
マグナソン,アンドリ・S (1)
マクベイン,エド (2)
マクラフリン,ジェイムズ・A (1)
マクリーン,アリステア (3)
マクロイ,ヘレン (5)
マグワイア,イアン (1)
マコーマック,エリック (2)
マゴーン,ジル (1)
マシスン,リチャード (1)
マシューズ,ハリー (1)
マスロフスキー,B (1)
マーソンズ,アンジェラ (1)
マッギヴァーン,ウィリアム・P (1)
マッキネス,ヘレン (1)
マッキンティ,エイドリアン (1)
マリック,J・J (2)
マルティネス,ギジェルモ (2)
マン,アントニー (1)
マンケル,ヘニング (1)
マンシェット,J・P (1)
ミエヴィル,チャイナ (1)
寵物先生(ミスター・ペッツ) (1)
ミッチェル,グラディス (1)
ミュッソ,ギヨーム (2)
ミラー,デレク・B (2)
ミラー,マーガレット (3)
ミルフォード,ケイト (1)
ミルン,A・A (1)
ムーア,グレアム (1)
ムカジー,アビール (1)
メイン,アンドリュー (2)
メースン,A・E・W (1)
メルヴィル,ジェイムズ (1)
メルドラム,クリスティーナ (1)
メロ,パトリーシア (1)
メンドサ,エドゥアルド (1)
モイーズ,パトリシア (5)
モートン,ケイト (4)
モール,ウィリアム (1)
モロー,ブラッドフォード (1)
モンテイエ,ユベール (3)
ヤ行 (4)
ヤッフェ,ジェイムズ (1)
ヤング,デイヴィッド (1)
ユジョン,チョン (1)
ヨナソン,ヨナス (1)
ラ行 (85)
ライアル,ギャビン (1)
雷鈞 (1)
ライス,クレイグ (3)
ライト,リリー (1)
ライバー,フリッツ (1)
ラインハート,M・R (1)
ラヴェット,チャーリー (1)
ラヴゼイ,ピーター (3)
ラックマン,トム (1)
ラッセル,アラン (1)
ランキン,イアン (1)
陸秋槎 (2)
リック,フランシス (1)
リッチー,ジャック (5)
リーミイ,トム (1)
リューイン,マイクル・Z (5)
リュウ,ケン (2)
劉震雲 (1)
リール,エーネ (1)
ル・カレ,ジョン (3)
ルヴェル,モーリス (1)
ルブラン,ミッシェル (3)
ルブラン,モーリス (2)
ルヘイン,デニス (4)
ルーボー,ジャック (2)
ルメートル,ピエール (3)
ルルー,ガストン (2)
ルーレ,ドミニック (1)
レーダー,ベン (1)
レーダー=デイ,ローリー (1)
レドモンド,パトリック (2)
レドンド,ドロレス (1)
レピラ,イバン (1)
レム,スタニスワフ (1)
レルネット=ホレーニア,アレクサンダー (1)
レンデル,ルース (3)
ロウ,ジェニファー (1)
ローガン,シャーロット (1)
ローザン,S・J (6)
ロジャーズ,ジョエル・タウンズリー (1)
ロスコー,セオドア (1)
ロースン,クレイトン (1)
ロック,アッティカ (1)
ロード,ジョン (1)
ロバーツ,アダム (1)
ロプレスティ,ロバート (2)
ロボサム,マイケル (1)
ロラック,E・C・R (1)
ロング,アメリア・レイノルズ (2)
ワ行 (3)
ワイルド,パーシヴァル (1)
ワトスン,コリン (2)
海外合作他 (6)
リレー小説 (1)
その他海外 (8)
国内ミステリ (74)
その他国内 (17)
アンソロジー (10)
ファンタジー (1)
その他 (6)
社会1○○○○ (4)

ピープルカウンター