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シャーロット・アームストロング名言2

2020-02

『雲』エリック・マコーマック - 2020.02.20 Thu

マコーマック,エリック
雲
『雲』エリック・マコーマック(東京創元社)

出張先のメキシコで、突然の雨を逃れて入った古書店。そこで見つけた一冊の書物には19世紀に、スコットランドのある町で起きた黒曜石雲という謎の雲にまつわる奇怪な出来事が書かれていた。驚いたことに、かつて、若かった私はその町を訪れたことがあり、そこで出会ったある女性との愛と、その後の彼女の裏切りが、重く苦しい記憶となっていたのだった。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。ひとは他者にとって、自分自身にとって、いかに謎に満ちた存在であることか……。幻想小説、ミステリ、そしてゴシック小説の魅力を併せ持つ、マコーマック・ワールドの集大成とも言うべき一冊。(本書あらすじより)

ここのところ、すげぇテンポ良くブログの更新が出来ているなぁ……と思っていたら、すぐ何日もあいちゃっていました。油断も隙もありません。
マコーマックは積んでばっかりで、8年前に『隠し部屋を査察して』を読んだっきりだったりします。今回久々に新刊が出たのでちゃんと読んでみましたが……うわー読ませるなぁ。そして、『隠し部屋を査察して』は今読んだ方が絶対楽しめそう。

さて『雲』なんですが、理想主義vs現実主義をめぐる、様々な愛の形の物語、というか。ハリーという中年男性の一人称による半生(自伝的)の中で、出会いと別れが繰り返され、時には主人公に関わる形で、時には関わらない形で、愛のエピソードが次々と描かれていきます。空想的な物語のようで、最終的にしっかりと現実的な物語である、というあたりに、ただの幻想小説とは違うマコーマックらしさを感じます。
終始大きな謎として提示されるのが、主人公ハリーがかつて滞在していたスコットランドの町、ダンケアンで昔起きたという「黒曜石雲」です。偶然手に取った本で「黒曜石雲」のことを知ったハリーは、ダンケアンという地名に懐かしさを感じたこともあり、この現象が現実のものだったのかを調べてもらおうと思います。巨大な黒い雲が町を覆い、不思議な事故を巻き起こしたこの雲は実在したのか?……うーん、なんて魅力的な謎なんでしょう。

全体的な好みとしては、旅行記的な側面と奇抜なエピソードの宝庫である前半の方が面白く感じられました(片脚の男だらけになった町、とかそういう挿話が最高)。愛にやぶれ、愛に裏切られ、全てを失ったと思った若き青年が、冒険好きでもないのに世界放浪の逃避行に出てしまい、その中で自分の理想とは異なる、でも間違っているとも言えない愛の形に触れ続けていくのです。
文明のかけらもないような奥地で働く医師に出会ったり、情熱的になることが全くない大企業の社長に出会ったり……そういった出会いで、主人公は必ずしも自分の考えを変えるわけではありません。むしろ、自分とは逆だと思うことの方が多いですし、我々読者もロマンチックな主人公を応援し続けるのですが、それでも彼はなにがしかの影響を受けていくのです。

それらを経ての終盤の展開が、自分の中で消化できていないような気がします。最後に主人公か知るひとつの愛の形は、理想主義と現実主義が一筋縄ではいかないことを示していて、それはまぁ良いんです。が、「雲」の着地点がすごくモヤモヤするんですよ。でもそれはそれで読者の理想主義の押しつけのような気がしてならないし……この世は現実だから、何もかもファンタジーというわけにもいかないし……うううむ。
でも、マコーマックという作家は、本好き、読書好きの気持ちを正確に理解しているわけでしょ? だからこそ、「エンポリウム」みたいな、空想的なもので溢れる素敵空間なお店なんかも出しちゃうわけでしょ? なのに、こういう形で最後に「雲」の正体が分かるわけでしょ? ずるくない? というか酷くない??

というわけで、結局100%は楽しめなかった気がします。今度は『ミステリウム』を読んでみようかなぁ。幻想文学は難しいんだぜ。

原 題:Cloud (2014)
書 名:雲
著 者:エリック・マコーマック Eric McCormack
訳 者:柴田元幸
出版社:東京創元社
     海外文学セレクション
出版年:2019.12.20 初版

評価★★★☆☆
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『南十字星』ジュール・ヴェルヌ - 2020.02.14 Fri

ヴェルヌ,ジュール
南十字星
『南十字星』ジュール・ヴェルヌ(中公文庫)

斜長方形十二面体の黒い結晶、七彩の光を放つ432カラットの「南十字星」の行方を追って、猛獣の咆哮する中央アフリカの原野へ踏み入る青年科学者とその恋人、そして荒くれ男たち――イギリスの植民地主義的収奪の時代の南阿を舞台に、ヴェルヌ一流の奔放な構想、巧妙な語り口で展開される冒険サスペンス・ミステリーの本邦初訳版(本書あらすじより)

『神秘の島』を好きすぎるせいでヴェルヌに異常な好感情を抱いているのですが、別にヴェルヌなら何でも好きなわけでもないのです。実際、『海底二万里』『必死の逃亡者』は微妙だったなぁと思っているわけですし。ですが、今回のヴェルヌは久々にちゃんと面白い作品でした。しっかりミステリ、しっかりサスペンス、しっかりロマンス。

フランス人鉱山技師メレは、南アフリカのダイヤモンド鉱山にたどり着いた。ダイヤモンドで財を成した大地主ジョン・ワトキンズの娘アリスと相思相愛の仲になったメレは、金に目がないワトキンズに結婚を認めてもらうため、採掘と人工ダイヤモンド製造の実験にあけくれる。
やがて実験の中で世界最大級となる人工ダイヤモンドを生み出したメレだが、そのダイヤモンドがワトキンズ家のパーティの最中に突如紛失してしまう。行方をくらました黒人を怪しいと見たワトキンズが宝石奪還を命じ、メレは犯人に疑問をいだきつつも競争相手と共にアフリカ横断を敢行するが……。

1884年の作品です(ヴェルヌの作品発表時期は1860s〜1900s)。訳者解説に詳しいのですが、きちんと活躍する女性が登場する、しかも話の主軸にロマンスがある、というのがヴェルヌ作品の中では非常に珍しい異色作とのこと。いつものヴェルヌは男しか出てきませんからね。
ヒロインのアリスは、化学に造形が深くメレと対等に科学話で盛り上がり、「宝石」としてのダイヤモンドには興味がないけど、「炭素の塊」としてのダイヤモンドには興味がある、というキャラクター。彼女がメレの実験を後押しする様なんかが、読んでいてとても良いのです。

さらに盗まれた宝石「南十字星」を巡るミステリとしても、犯人の正体という謎、そして宝石に関するもう一つの謎が、それぞれ伏線をきちんと入れつつきれいに描かれており、こちらも満足度が高い仕上がりです(ヴェルヌは『神秘の島』もそうですが、謎解きの見せ方が地味に上手いんですよね)。某英国ミステリの古典のトリックの先取りである点も要注目かもしれません。

お得意の個性的なキャラクターも今回はハマっています。多種多様の国籍・人種を登場させるとなると19世紀にヴェルヌの右に出る者はいません。南アフリカの鉱山という移民・労働者の集団なんかは、ピッタリの題材だったのではないでしょうか。黒人、オランダ人(ボーア人)、中国人、フランス人、イギリス人の対立なんかが、読んでいてとても楽しいのです。主人公のメレが黒人やアジア人をバカにするヨーロッパ人に反抗し、そのせいでどんどん優秀な味方を増やしていくところなんか、王道っぽくて好き。

アフリカ横断の際の象狩り、主人公の命を狙う陰謀、現地の人の神秘・秘密、そして最初に宝石を取り戻した人がアリスと結婚できるという競争の中で厳しい自然に直面し次々と競争相手が死んでいくサバイバル……と、冒険小説としても隙のない面白さ。裏切りにあって着の身着のままでアフリカの草原に放り出された主人公たちが、キリンを捕まえて馬代わりにして、ダチョウに乗る黒人を追いかけるデッドヒートとかすごいですよ。一番極悪だった敵が鳥のせいで衝撃的な最期を遂げるシーンも、なかなかの斬新さと壮絶さ。

あくまで19世紀としては……という留保付きかなとは思いますが、でも比較的短めの長さもあって、すごく無難に面白いヴェルヌなのではないかと思います。地味だけど、おすすめ。ちなみに訳者は、東京創元社の編集長もつとめられた方だったようです。

原 題:L'Étoile du sud (1884)
書 名:南十字星
著 者:ジュール・ヴェルヌ Jules Verne
訳 者:曽根元吉
出版社:中央公論社
     中公文庫 C6
出版年:1973.10.10 初版

評価★★★★☆

『ある死刑囚のファイル』ライオネル・ホワイト - 2020.02.11 Tue

ホワイト,ライオネル
ある死刑囚のファイル
『ある死刑囚のファイル』ライオネル・ホワイト(角川文庫)

終わり方が憂鬱になるとか奇妙な味とか言われていて、いやそういう作風か?すんげぇベーシックな犯罪小説じゃね?と思って読んでいたんですが、なるほどそういうことかー。オチだけ見ると、確かに異色作家短篇集味がありますし、オチありきの作品ではあると思います。

弁護士のハワードは、隣人の仲睦まじいメリーウェザー夫妻の妻アンから、自分を殺す企てがあったという相談を受ける。警察にも夫にも相談できないうちに、やがてアンの夫チャールズの車のトランクから死体が見つかり、チャールズは警察に身柄を拘束されてしまう。事務弁護士ではあるものの、ハワードは隣人夫妻のためと思ってリチャードのために弁護を引き受けるが……。

事件を調べていくうちに隣人夫妻の実情が次第にあらわになっていく、という展開で、比較的ベーシックなクライム・ノベルのように見えます。登場人物も、あらすじに書いたこの3人と、あとは刑事くらい。序盤、主人公である弁護士ハワードもメリーウェザー夫妻も事態を重要視していなくて、どうせすぐ釈放されるっしょ、みたいなノリでずっといるのが見ていて腹立つっちゃあ立ちます。

でもこのままだと割とありきたりだし、最後どうひねるのかなぁ、タイトルに死刑囚って入っちゃってるもんなぁ、と思いつつ、真相が明らかにならないままラストへ。いやーなるほどなぁ……。
逮捕されたチャールズが死刑になりそうなのにもかかわらず終始何も語ろうとしないのはなぜなのか、真犯人が誰なのか、とかはこの際メインではないのです。読み終わって印象に残るのは、やはりこの何とも言えない後味の悪さ。ぶっちゃけ格別ひねったことをしているわけでもないんですが(メリーウェザー夫妻の行動にはやや納得がいかない)、オチの付け方としては完璧ではないでしょうか。

ちなみに表紙が2パターンあるみたいですが、自分の持ってるのは怖くない方です。怖い方……めっちゃ怖いな。

原 題:The Merriweather File (1959)
書 名:ある死刑囚のファイル
著 者:ライオネル・ホワイト Lionel White
訳 者:青木日出夫
出版社:角川書店
     角川文庫 赤516
出版年:1970.09.30 初版
     1971.01.30 2版

評価★★★☆☆

『白衣の女』ウィルキー・コリンズ - 2020.02.08 Sat

コリンズ,ウィルキー
白衣の女 上 白衣の女 中 白衣の女 下
『白衣の女(上・中・下)』ウィルキー・コリンズ(岩波文庫)

暑熱去らぬ夏の夜道、「ロンドンに行きたい」と声をかけてきた白ずくめの女。絵画教師ハートライトは奇妙な予感に震えた――。発表と同時に一大ブームを巻き起こし社会現象にまでなったこの作品により、豊饒な英国ミステリの伝統が第一歩を踏み出した。ウィルキー・コリンズ(1824-89)の名を不朽のものにした傑作。(本書上巻あらすじより)

毎年恒例年越しディケンズ(6回目)……をいつもなら年末年始にやるのですが、2019年はもう『オリヴァー・ツイスト』を春に読んだ上に『荒涼館』の再読までしているので、今回はやりません。
じゃあ代わりに何を読むか、19世紀のディケンズ代わりになりそうなミステリっぽい作家っていたっけ……そうだ、ウィルキー・コリンズだ!というわけで、今年は番外編年越しコリンズ、岩波文庫版『白衣の女』に挑戦です。最適解でしょこれ。
そして、大興奮のまま読み終えていました。自分がクラシックが好きとかヴィクトリア朝作家が好きすぎとかそういうの全部抜きにして、客観的に見てスーパーウルトラ傑作だと思います。マジです

ディケンズの面白さって、個人的には超好きなんですが、たぶん19世紀の小説としての面白さなんですよ。ところが『白衣の女』の面白さは明らかに20世紀のエンタメを読む面白さのように思えるのです。クラシックを読んでいて、この作品がこの時代に書かれたの?!ってたまになることがありますが(『ビッグ・ボウの殺人』とか)、あの感覚に非常に近いというか。
『月長石』に興奮したのが2010年。そしてそれを上回る興奮を『白衣の女』が与えてくれたのが2020年。ウィルキー・コリンズ、最高!

岩波文庫版で言うと上中下巻がそれぞれ第一部、第二部、第三部となっていて、話が大きく変わっていきます。第一部では、貧しい中流階級の絵描きが上流階級の女性の美術の家庭教師となり、お互いに身分違いの恋に落ち、しかし彼女には決められた貴族の結婚相手がいて……みたいなやつ。よくある。
しかしその絵描きが偶然出会った、精神病院から抜け出した「白衣の女」が、貴族の女性の結婚相手となっている準男爵に関する何らかの秘密を知っているらしく……みたいな謎が提示されます。準男爵がかなりうさんくさい人間である中、さぁどうなる、という顛末が、関係者の手記で語られていくのです。

さて、第二部ではある巧妙な犯罪が行われ、そして第三部では追いやられた主人公たちが復讐の鬼と化し、中ボスと究極の大ボスと命がけの戦いを繰り広げます。そう、これは復讐譚なんですよ! 特に第二部以降は、お互いが相手の裏をかこうとする頭脳編なんです。だから、とにかくハラハラドキドキ、サスペンスフルで、クソ面白い。第二部のラストとかめっちゃビビる面白さ。『荊の城』の上巻読了時みたいな感じ(だから、サラ・ウォーターズが好きな人にはもれなく読んでもらいたい……)。

さて主要登場人物。全然ダラダラしていない、気の休まらない頭脳戦を繰り広げる善側が、まず恋に落ちた美術教師ウォルター・ハートライト。そしてもう一人が、ウォルターと恋仲になったローラの姉、マリアン・ハルカム嬢なのであります。このマリアンがもうとにかく魅力的なんですよ……ここだけで1000字は語れるな……。
マリアン・ハルカムという、超絶魅力的な、ヒロインじゃないけど実質ヒロインを生み出せたという時点で作者の完全勝利と言っていいのではないでしょうか。邪悪な企みから妹を守るため、とにかく頭を使い何とかしようとする彼女がむちゃくちゃかっこいいのです。本当にこの作品が19世紀に書かれたのかよ。信じられねぇな。

さらに敵役の、とりあえずネタバレを避けるため誰とは言いませんが、ある人物がこれまた信じられないくらい魅力的。007とかルパン三世のラスボスのような悪のカリスマ。謎の情けとかかけちゃうあたりがますます悪のカリスマっぽいし。
この魅力的な敵味方が争いつつ、全ての謎が解かれる第三部は圧巻としか言いようがありません。ウィルキー・コリンズがこだわる(『月長石』と同様の)手記リレー形式にも必然性があり、多視点を生かしてこれだけの物語を紡ぎ出せるのは本当にすごいと思います。全力でおすすめ。

19世紀の長編ミステリの始祖として語られるディケンズの『荒涼館』とコリンズの『白衣の女』、どっちも好きですが、どちらかをおすすめするとなると、万人向けの面白さと言う点で『白衣の女』の圧勝と言う他ないかな……悔しいけども……(だって19世紀離れしてるからさぁ)。今後もウィルキー・コリンズの長編はなるべく読んでいきたいですね(あんまり手に入らないけど)。

ところで、岩波文庫版『荒涼館』の感想でも書きましたが、つくづく自分は岩波文庫の翻訳をなめていたなぁと反省しています。とにかくべらぼうに読みやすい。なんか、勝手に読みにくいイメージがあったので……いや昔のは実際読みにくかったと思うんだけど……。

原 題:The Woman in White (1959~1960)
書 名:白衣の女(上・中・下)
著 者:ウィルキー・コリンズ Wilkie Collins
訳 者:中島賢二
出版社:岩波書店
     岩波文庫 赤284-1,2,3
出版年:1996.03.18 1刷
     2011.06.06 6刷

評価★★★★★

『コンドミニアム』ジョン・D・マクドナルド - 2020.02.04 Tue

マクドナルド,ジョン・D
コンドミニアム(上下)
『コンドミニアム』ジョン・D・マクドナルド(海外ベストセラー・シリーズ)

ゴールデンサンズ・コンドミニアム。フロリダ西海岸沿いの島々の一つに建つ、8階建てのリゾート・マンションである。正面の砂浜の向こうは青い広大なメキシコ湾、背後は未開の密林。そして四季を通じて降りそそぐ”黄金の太陽”。引退した人々が余生を送るには絶好の環境である。
ゴールデンサンズの戸数は47戸。居住者の大半が、老後の快適な生活と引きかえに大金をはたいて入居してきた人々だった。だが、現実は彼らを執拗に追いかけてくる。すべての煩わしさから逃れるために、この島へやってきたのに……。(本書上巻あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、6冊目にして最後の本は、ジョンマクによるノンシリーズ長編です。これがまぁ、分厚いわ長いわで小さい文字の単行本で600ページ、めちゃくちゃ時間を取られました。
ジョン・D・マクドナルドと言えば、まずもめ事処理屋のトラヴィス・マッギーシリーズ、あとはノンシリーズの犯罪小説なのですが、なぜか『海外ミステリー事典』ではこの『コンドミニアム』を代表作としており、ずっと読みたいなと思ってはいたのでした。ハリケーンの恐怖を描いた、群像劇であり非ミステリー作品、というのが一番簡単な説明かなと思いますが……全然一筋縄じゃいかないんだな、これが……。

ハリケーンの脅威を描いた全米話題作!(1977)みたいなことを聞くと、『ポセイドン・アドベンチャー』とか『タワーリング・インフェルノ』などの1970年代のパニック映画みたいな作品かな、と思うじゃないですか。パニックのかけらもないんですよ。ビックリじゃないですか。
まず、ハリケーンが来ません。全然来ません。上巻の半分まで、毎章コンドミニアムの住人・関係者など新しい登場人物が2人ずつくらい出てくるばかりで、とにかくハリケーンは来ません。上巻の半分どころか、下巻の残り150ページになっても来ません。ハリケーンの恐怖じゃねぇのかよ。
これは冒険小説ではなく、主人公のいない、純然たる群像劇なのです。ハリケーンの恐ろしさをアメリカ国民に伝えようとした啓蒙小説と言ってもいいかもしれませんが、いかんせんハリケーンの発生が終盤なので、ある意味主人公は「コンドミニアム」そのものと言ったほうが近いかもしれません。

コンドミニアムとは、定年退職した老人などが住むリゾートマンションのこと。舞台となるのはフロリダの島に作られたコンドミニアムで、おおむね60歳以上の何十人もが暮らし、隠居したド暇さをもてあましながら、せっせと不倫に明け暮れているのであります。なんだこの激ヤバ空間は。
当時はコンドミニアムが空前のブームで、悪徳不動産業者は行政をワイロでまるめ込み、違法建築で安くコンドミニアムを建てまくり、弁護士と結託して暴利をむさぼろうとしています。そして、せっせと不倫に明け暮れているのであります。なんだこの激ヤバ業界は。

というわけで600ページ中500ページは何十人もの登場人物(コンドミニアムに携わる人々と住民)の堕落しきって先の見えない暮らしが延々と描写されるばかり。コンドミニアム業界の限界がだんだんと露呈してきて住民との対立が生じていく、みたいな展開はあるけど、基本的にストーリーはほぼありません。
そして最後、空前の規模のハリケーンが発生し、フロリダを襲い、めっちゃ人が死ぬ。そういう小説なのです。

実際、ラスト100ページはすんごい面白いです。ハリケーンからきちんと避難している人、ナメてて逃げない人、などなどいますが、でも争ったりパニクったりする暇もなく、容赦なくハリケーンで人が死ぬ。それだけ。だから冒険小説感もパニック小説感もないのです。だって、抗いようがないから。確かにここは圧巻。

ただ、この部分を読むために長過ぎる群像劇を読まなきゃいかんのか、とは思うので、正直おすすめはしないかなぁ。っていうか、絶対マクドナルドの代表作ではないと思うんですよ……『海外ミステリー事典』がなぜこれを推していたのか結構謎です。

原 題:Condominium (1977)
書 名:コンドミニアム(上下)
著 者:ジョン・D・マクドナルド John D. MacDonald
訳 者:広瀬順弘
出版社:角川書店
     海外ベストセラー・シリーズ
出版年:1984.02.29 初版

評価★★★☆☆

『警察官に聞け』アントニイ・バークリー他 - 2020.02.01 Sat

リレー小説
警察官に聞け
『警察官に聞け』アントニイ・バークリー他(ハヤカワ・ミステリ文庫)

”社会の害悪”とまでいわれた新聞王カムストック卿が、自分の別荘で殺害された。浮かび上がった容疑者は、大主教、上院院内総務、そしてスコットランド・ヤード副総監という重要人物ぞろい。調査に乗り出した内相は事態を重視し、異例の決断を下す。警察を捜査から外し、高名なアマチュア探偵に事件の解決を依頼したのだ。かくして4人の名探偵が出馬することになったのだが……バークリイ、セイヤーズら探偵小説黄金時代の巨匠たちが、互いの探偵役を交換しあうなど、凝りに凝った趣向で腕を競いあう本格リレー長編。本格推理の妙をお見せします。(本書あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、5冊目は、アントニイ・バークリーらによる黄金時代のリレー小説です。
いやー面白い。ミステリのパロディとして完璧な作品ではないでしょうか。それにしてもイギリス人ってのはこういう皮肉っぽいミステリが好きなんだから……誰の趣味なんだ全く……(全員ではという気がするぞ)。

あらすじは、ぜひ上記のものをお読みください。シンプルで分かりやすいので。嫌われ者が殺され、名士たちが容疑者となり、素人探偵たちが捜査する……という、(おそらく意図的に)黄金時代っぽさが前面に出た話。
さて、アントニイ・バークリーらによる、と言いましたが、著者名がこうなっているからそう言っただけで、中心となったのはミルワード・ケネディのようです。この本のコンセプトを知りたければ、目次を示すのが一番分かりやすいでしょうか。

第一部 ハーズリー・ロッジ荘の死(ジョン・ロード)
第二部
 第一章 ブラッドリー夫人のジレンマ(ヘレン・シンプソン)
 第二章 サー・ジョン、きっかけをつかむ(グラディス・ミッチェル)
 第三章 ウィムジイ卿の個人的助言(アントニイ・バークリイ)
 第四章 ロジャー・シェリンガム氏の結論(ドロシー・L・セイヤーズ)
第三部 もし知りたければ(ミルワード・ケネディ)

問題編をジョン・ロードが、各探偵による解決編をヘレン・シンプソン、グラディス・ミッチェル、アントニイ・バークリー、ドロシー・L・セイヤーズが、そしてそれらを強引にまとめた総解決編をミルワード・ケネディが(責任を持って)書く、というスタイル。
ここでポイントとなるのが、各解決編の探偵役。目次を見て分かる通り、交換っこしているのです(バークリーがセイヤーズのウィムジイ卿を、セイヤーズがバークリーのシェリンガム氏を、というように、第一章と二章、三章と四章が、交換になっています)。

こういうスタイルであるため、4つの解決編は基本的に独立したものになっています。各探偵が、別々の容疑者を犯人と特定して各章終わる、という形。じゃあストーリー的には続いていないのかな……と思いきや、そうではないのです。4人の解決編が明らかに書く順番や内容のすみわけを意識したものになっており、そこが連作としてめちゃ上手いんですよね。前に示された解答をまるで否定するかのような別解が次々と登場し、後出しの手がかりでそれを補強していく、というパロディ。内容の整合性が取れない部分もいくつかあるのですが、これすらわざとな気がするのです。
こうした『毒入りチョコレート事件』(1929)っぽい趣向に加え、おそらく最初から着地点を決めていたであろうミルワード・ケネディの皮肉すぎる最終解答が、究極的には素人探偵物を書くミステリ作家ディス(つまり自分たちをディスっている)になっているのも面白いのです。ミステリのゲーム性とフェア性を意識した上で、そんなもん意味ねぇよというスタンスでメタっぽく全員が書きつないでいく、という超ずるい面白さ。やるなぁ。

まぁ真相については、弾丸の向きとか手がかりがやたらと分かりにくいので、すんなり頭には入ってこないんですけど、それでも各結論がちゃんと面白いので多重解決ものとしても十分に楽しめます。それぞれが他人の名探偵で書くというのを楽しんでいそうなのが良いんだよなー。すごく理想的なリレー小説なのではないでしょうか。
リレー小説、何作か積んでいるので、今後はちゃんと読もうかな……『漂う提督』とか『ザ・スクープ』とか『ホワイトストーンズ荘の怪事件』とか『殺意の海辺』とか『完璧な殺人』とか……。

原 題:Ask a Policeman (1933)
書 名:警察官に聞け
著 者:アントニイ・バークリー他 Anthony Berkeley and Others
訳 者:宇野利泰
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 99-1
出版年:1984.11.30 1刷

評価★★★★☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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ゴードン,デイヴィッド (2)
コニイ、マイクル (2)
コーベン,ハーラン (1)
コマストリ=モンタナーリ,ダニーラ (1)
コメール,エルヴェ (2)
コリータ,マイクル (1)
コリンズ,ウィルキー (2)
コリンズ,マックス・アラン (1)
コール,G・D・H・&M (1)
コレット,サンドリーヌ (1)
サ行 (82)
サフォン,カルロス・ルイス (3)
サマター,ソフィア (1)
サール,ニコラス (1)
ザングウィル,イズレイル (1)
ジェイミスン,ハンナ (1)
シェパード,ロイド (1)
シエラ,ハビエル (1)
シニアック,ピエール (1)
シムノン,ジョルジュ (18)
シモンズ,ジュリアン (1)
ジャクスン,シャーリイ (2)
ジャックマール&セネカル (2)
ジャップ,アンドレア・H (1)
ジャプリゾ,セバスチアン (1)
シャプレ,アンネ (1)
シューヴァル,マイ&ヴァールー,ペール (1)
ショウ,ボブ (1)
シール,M・P (1)
水天一色 (1)
スカーレット,ロジャー (1)
スコット,ジャック・S (1)
スコット,J・M (1)
スタウト,レックス (6)
スタージョン,シオドア (1)
スチュアート,メアリー (2)
スティーヴンス,ロビン (1)
ステーマン,S=A (4)
スパーク,ミュリエル (1)
スペンサー,ロス・H (3)
スミス,シェイマス (1)
スミス,チャールズ・メリル (1)
スラデック,ジョン (1)
スルペツキ,シュテファン (1)
スレッサー,ヘンリイ (1)
スローン,ロビン (1)
スワンソン,ピーター (2)
セイヤーズ,ドロシー・L (8)
セシル,ヘンリイ (2)
セミョーノフ,ユリアン (1)
ソアレス,J (1)
ソウヤー,ロバート・J (1)
タ行 (98)
タイボ二世,パコ・イグナシオ (1)
ダグラス,キャロル・ネルソン (1)
タシュラー,ユーディト・W (1)
タートン,スチュアート (1)
ダニング,ジョン (1)
ダール,フレデリック (2)
チェスタトン,G・K (1)
チャータリス,レスリイ (1)
チャンドラー,レイモンド (1)
陳浩基 (3)
デ・サンティス,パブロ (1)
デ・ハートック,ヤン (1)
デ・ミュリエル,オスカル (1)
デアンドリア,ウィリアム・L (1)
テイ,ジョセフィン (3)
ディーヴァー,ジェフリー (2)
ディヴァイン,D・M (10)
デイヴィス,L・P (1)
ディキンスン,ピーター (2)
ディケール,ジョエル (1)
ディケンズ,チャールズ (11)
ディックス,マシュー (2)
ディッシュ,トーマス・M (1)
ディドロ,フランシス (1)
デイリー,エリザベス (1)
テオリン,ヨハン (3)
デクスター,コリン (12)
デュレンマット,フリードリヒ (1)
テラン,ボストン (4)
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ドイッチ,リチャード (1)
トゥロー,スコット (2)
ドッヂ,デヴィッド (1)
トーマス,ロス (2)
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トンプスン,ジム (10)
トンプソン,ジェイムズ (3)
ナ行 (13)
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ナット・オ・ダーグ,ニクラス (1)
ニューマン,キム (1)
ニーリィ,リチャード (1)
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ハイランド,スタンリー (1)
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パーカー,ロバート・B (1)
ハーカウェイ,ニック (1)
バークリー,アントニイ(アイルズ,フランシス) (6)
バグリイ,デズモンド (1)
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マリック,J・J (2)
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