FC2ブログ
シャーロット・アームストロング名言2

2019-09

『国語教師』ユーディト・W・タシュラー - 2019.09.29 Sun

タシュラー,ユーディト・W
国語教師
『国語教師』ユーディト・W・タシュラー(集英社)

女は国語教師。男は有名作家。再会したふたりが紡ぐ〈物語〉は、あの忌まわしい過去に辿り着く――。16年ぶりに偶然再会した元恋人たちは、かつてのように物語を創作して披露し合う。作家のクサヴァーは、自らの祖父をモデルにした一代記を語った。国語教師のマティルダは、若い男を軟禁する女の話を語った。しかしこの戯れが、あの暗い過去の事件へとふたりをいざなってゆく……。物語に魅了された彼らの人生を問う、フリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)受賞作。(本書あらすじより)

こういう傑作に突如として出会ってしまうことがあるため、我々は新刊を読み続けるわけですよ。『国語教師』、面白いとは聞いていたのに、読むのを先送りにしていて、ようやく手に取ってみたら……めっっっちゃくちゃ良かった……良さしかない……。
序盤、元カノに対してしっつこいメールを送りまくる男うわこれきんもっ、みたいな感じで読み始めたはずなのに、なんで読み終わったらめちゃくちゃ味わい深い物語になっているんですかね。これは「物語」なのです。それも極上の。

16年間同棲した挙げ句、勝手に出ていき別の女と結婚した作家と、出ていかれた国語教師が、別れてから16年後、再び会う話。メール、会話文、回想、そして創作された「物語」という多彩な形式で、様々な時系列の出来事がバラバラに語られていくのがまず面白いです。
そのバラバラの中で、過去、現在に何があったか、その物語がゆっくりと紡がれていく様がもう見事という他ありません。何しろ「物語」なので、事実かどうか分からないことも混ざっているのですが、その絶妙なあぶり出し方が本当に上手いのです(近年の、単に時系列バラバラにしたら面白いでしょ、みたいなサスペンスとは違い、マジで上手いですし、この形式で語られる必然性も感じます)。

次第に浮かび上がってくるストーリーの中で、とある犯罪が結構がっつりめに絡むため、しっかりとミステリでもあります。そしてそれ以上に、主人公である二人の男女の気持ちが、考えが、やったことが、かみ合い方とすれ違い方が、徐々に見えてくるのはまさしくミステリの面白さ・楽しさであり、そして趣深すぎる恋愛小説なのであります。なんですかこの予想外なんだかベッタベタなんだか分からない感動させる気満々のラストは。好き。

間違いなく今年の新刊のベスト級。エモさの塊のような小説であるため、この良さは読んでもらわないとなかなか分からないと思いますので、気になった方、とりあえず手に取って数ページ読んでみてください。メールのやり取りから始まるので、すらすらっと入り込めるはず。
読んで一番近いなと思った作品は、内容は全然は違いますが、『日の名残り』かもしれません。いや違うんだけども。あとは、もっと似てもいないしストーリーもまったく異なるし共通点はないんですが、なぜか『HHhH』なんかも思い出します(なぜかは分かりません。聞かないでください)。

原 題:Die Deutschlehrerin (2013)
書 名:国語教師
著 者:ユーディト・W・タシュラー Judith W. Taschler
訳 者:浅井晶子
出版社:集英社
出版年:2019.05.30 1刷

評価★★★★★
スポンサーサイト



『コーネル・ウールリッチ傑作短篇集3 シンデレラとギャング』コーネル・ウールリッチ - 2019.09.28 Sat

ウールリッチ,コーネル(アイリッシュ,ウィリアム)
シンデレラとギャング
『コーネル・ウールリッチ傑作短篇集3 シンデレラとギャング』コーネル・ウールリッチ(白亜書房)

少年や少女を主人公にした痛快な冒険談2篇と「アリスが消えた」「送っていくよ、キャスリーン」「階下で待ってて」……粒よりの名作5篇に、本邦初訳2篇を収録する。(本書あらすじより)

毎年恒例年イチのウールリッチ/アイリッシュ。大学2年の頃から8年連続で続けているのですが、本当に毎年楽しくってですね……全作読み切るまで続けましょう。今年は短編集、しかも白亜書房のウールリッチ短編集です。初めてこのシリーズを読みましたが、装丁がエグいぐらい素敵。揃えたいなぁ。
近い年代の作品を集めているということもあり、似たような話も混ざっているのですが、とにかくハズレなしで文句なし。おしゃれな装丁と共に、ウールリッチ世界に楽しく浸れます。

普通小説時代の短編が思いの外面白く、これはつまりウールリッチ史上の重要作と言われる『マンハッタン・ラブソング』を早く読まなきゃならないってことですね分かります。ベストは少年物の傑作「ガラスの目玉」と、サスペンスと友情がアツい「送っていくよ、キャスリーン」で。
以下、個別の簡単な感想です。

「黒い爪痕」 The Street of Jungle Death (1939)(初訳)
脱走した豹に殺されたと思われる女性の死体が次々と見つかります。一人の刑事は殺人事件ではないかと疑い……。被害者視点を入れることでサスペンス感マシマシで、最後の緊迫感はすごいものになっています。お得意の「偶然」も駆使していますが、ストーリーはちょっと慌ただしいかな。

「ガラスの目玉」 Through a Dead Man's Eye (1939)(『妄執の影』『ホテル探偵ストライカー』でも読める)
降格しそうな刑事の父親のために、殺人事件を見つけ解決しようと頑張る12歳の少年の話。少年の捜査物として単純によく出来ていますし、各所で光る名推理も見事。終わり方含めてウールリッチらしい気持ちのいいミステリです。

「アリスが消えた」 All at Once No Allice (1940)(『死の第三ラウンド』でも読める)
結婚したばかりの花嫁がホテルで行方不明になったのに、従業員も皆そんな女性は見たことがないと新郎の男性に伝えて来る……という発端。何が起きているのか分からない序盤の恐怖感も良いですし、妻がいなくなったと訴える男を即信じるのではなく、あくまで中立的に、しかし冷静に捜査を進める刑事のかっこよさが際立ちます。真相は、まぁこうやるしかないよねというあっけないものではありますが、その中でも悪役の憎たらしさとそれに執念で迫る新郎と刑事のコンビが最高です。

「送っていくよ、キャスリーン」 One Last Night (1940)(『悪夢』『ニューヨーク・ブルース』でも読める)
前科のある男が、過去に付き合っていた女性を家まで送っていく途中で見失ってしまいます。彼女が死体となり発見されたことで、彼は犯人ではないかと疑われてしまうのですが……。ウールリッチってこういう田舎の私刑(リンチ)の恐怖みたいなものも書くんだ、というのが意外。いつもの都会っぽさが排除され、男があまりに疑わしい状況のもと住民から追い詰められる中で、友人である刑事が全力で犯人を見つけ私刑を止めようとするスピード感が素晴らしいです。その犯人の見つけ方も、最短時間で逮捕するために心理的証拠を駆使するあたりが面白いですね。最後がまたかっこいいのよ……。

「階下で待ってて」 Finger of Doom (1940)(『晩餐後の物語』でも読める)
恋人が影も形もなく消え失せる、という点で「アリスが消えた」と同系統の話。ですが、着地点が時代を反映していたり、話がこじんまりとしていて無理がなかったり、など雰囲気はかなり異なります。ウールリッチの描く名刑事はみんなかっこいいなぁ。

「シンデレラとギャング」 Cinderella and the Mob (1940)(『ホテル探偵ストライカー』でも読める)
ギャングの抗争に何も知らず偶然巻き込まれた16歳の少女の冒険物。ヒーローのかっこよさと夜の街の恐怖が、時に甘々に、時にシビアに語られるのがたまりません。少年少女を描かせるとウールリッチはめちゃくちゃ上手いのです。

「ドラッグストア・カウボーイ」 The Drugstore Cowboy (1927)(初訳)
1927年、ウールリッチが普通小説を書いていた頃の恋愛短編。何もかもベタで甘酸っぱくて、言っちゃなんですがチンケな話っぽいのに、ウールリッチが書くとなんでこんなに素敵な恋愛小説になるのでしょうか。女の子がかっこいいんですよ、ほんとに。

原 題:The Best Stories of Cornell Woolrich 3 (1927~40)
書 名:コーネル・ウールリッチ傑作短篇集3 シンデレラとギャング
著 者:コーネル・ウールリッチ Cornell Woolrich
訳 者:門野集
出版社:白亜書房
出版年:2003.01.31 1刷

評価★★★★☆

『パリ警視庁迷宮捜査班』ソフィー・エナフ - 2019.09.24 Tue

エナフ,ソフィー
パリ警視庁迷宮捜査班
『パリ警視庁迷宮捜査班』ソフィー・エナフ(ハヤカワ・ミステリ)

喧嘩っ早い性格がたたって停職処分を食らった警視正、アンヌ・カペスタン。復帰後の仕事として、新しく結成される未解決事件捜査班を率いることを命じられる。ところが、集まったのは、大酒飲み、ギャンブル好き、スピード狂、作家活動が本業と化している片手間警部、組んだ相手が次々不幸な目に遭う通称「死神」などなど、くせの強いメンバーばかり。カペスタンは20年前に起きたフェリー船員殺人事件と、8年前の強盗殺人に目をつけ、捜査を始めるが……。(本書あらすじより)

毎年新刊を40冊くらい読んでいると、だいたい年に1冊、つまらないとかではなく「許せねぇ」みたいな気分になるものを読んでしまうのですが、出ました、今年の「許せねぇ」枠です。これはヒドい。なんだこの警察小説版コージーの出来の悪いやつみたいなのは……コミカル・サスペンスってなに……。

あらすじはあらすじを見てください。パリ警視庁のはぐれものたちが、未解決事件を調べるという新設の部署に放り込まれ、そこで奮闘する的なやつです。ミック・ヘロンの〈窓際のスパイ〉シリーズはこの手の中では最高峰かなと思いますが、本書はかなりのゆるふわコージー風警察小説。マンガやテレビの世界そのまんまじゃないか……。
とりあえず個性的なキャラクター用意して、適当に未解決事件を捜査させて、そこから怒涛の活躍をさせて、何らかの意外な展開を放り込めば、ほらちゃんとしたミステリでしょ、みたいな感じでこうも来られると、もうね、なんっにも出来ませんよ、えぇほんとに。

で、これ、ネット上の感想見たら地味に評判が良いのです。が、自分でも理解できないけどなんかもうダメです。マジでムリ。
何がダメでムリか説明するのも面倒なのですが、例えばある刑事が夜中に突然思い立って資料調べたら超重要な手がかりを見つけて、やったぞと相方に伝えようと思うも、でも夜中だしまぁ明日でいいか、と思い、二度寝する、で章が終わり、次の章で翌朝それを伝えるシーンから始まる、みたいのが例えばダメなんです伝われ。下手か。あとドーヴァーもびっくりな最後の犯人追い詰めるやつとか……雑とかそういうレベルじゃねぇぞ……。

まぁとにかく、コージーとかコミカルとかをやるならちゃんとやってください。中途半端な出来の悪い“小説”を読むのって、結構、しんどいもんなんだぜ……以上感想終わり。

原 題:Poulets grillés (2015)
書 名:パリ警視庁迷宮捜査班
著 者:ソフィー・エナフ Sophie Hénaff
訳 者:山本知子、川口明百美
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1943
出版年:2019.05.15 1刷

評価★★☆☆☆

『死者の国』ジャン=クリストフ・グランジェ - 2019.09.23 Mon

グランジェ,ジャン=クリストフ
死者の国
『死者の国』ジャン=クリストフ・グランジェ(ハヤカワ・ミステリ)

パリの路地裏でストリッパーの惨殺遺体が発見される。パリ警視庁警視のステファン・コルソはこの猟奇殺人事件の捜査を進めるが、ほどなくして第二の犠牲者も出てしまう。被害者二人の共通点は、同じストリップ劇場で働いていたこと、そして二人とも、元服役囚の画家、ソビエスキと恋人関係であったこと。コルソはソビエスキを容疑者と考え、彼を追い詰めるが……『クリムゾン・リバー』の著者グランジェが放つ、戦慄と慟哭のサスペンス。(本書あらすじより)

ポケミス最長&最厚の作品が登場です。グランジェはかつて創元推理文庫から何作か出たっきりの、向こうでの人気と比べると日本ではそれほど……なフランス・ミステリ作家。ところが、昨年聞いたことのない出版社(失礼)から突如『通過者』が出て(TAC出版から700ページ超えの上下二段単行本が出ました)、そして今年はポケミスから、と、なぜか急にまた翻訳が続いています。去年は読みたいと思いつつ読み逃してしまったのですが、何と言っても今回はポケミスなので、分厚さにめげずに取り組んでみました。
なんでしょうね、色々な意味でこの本を消化しきれていない気がします。正直なところ、この厚さを気にせず読んで欲しい!とオススメできるかというと、微妙な作品です。

パリでストリッパーが惨殺される。時に強引な捜査を行ってしまうことで知られるコルソ警視は懸命に犯人を追うが、やがて二人目の犠牲者が。捜査の中で浮かび上がってきたのは、ストリッパーと付き合っていたという、世間で話題の初老の画家であった。犯人は彼だと狙いをつけて、コルソは執拗に調べを続けるが……。

絶対こいつが犯人でしょ、という謎の確信を抱いて読み進めていたのですが、とりあえず全然当たっていませんでした。
それはともかく、誤解を恐れつつ言うと、なぜ760ページもあるのかが分からない、というのが正直なところ。もっと短くできるでしょとかそういう意味ではなく(それもあるけど)、なんでたったこれだけのストーリーでポケミス最長になってしまっているのかが分からないのです。めちゃめちゃ読みやすいのは間違いないんですが……。
ややグロめの事件だったり、性癖オンパレードのアブノーマルセックス描写まみれだったり、陰鬱な真相だったり、という内容であるにもかかわらず、薄っぺらいとは言わないけど妙に、こう、「軽い」んですよ。そこに違和感があります。ストーリーはそれほどでもないけど、雰囲気などの色々な味付けで760ページになった……とかなら分かるんですが。いらない展開やら大したことない描写やらで長くなっちゃってるんだろうなぁ。

主人公のコルソ警視が、とにかく読者の共感を得られなそうな直感型突っ走り証拠なし逮捕暴力刑事なのは、ある意味ストーリー上の必要があるので、まぁいいとしましょう。ただ、そんな彼が、思い込みが激しい割に都合の良いところで急に考えをコロコロ変えるのにも違和感。ラスト、そりゃそうなるんでしょうが、お前色々カッタい考え方のくせになんでそんなあっさり思い切れるのかなぁ、とか。
あとは作者の書き方でしょうか。どんでん返しを仕込んでいるかのようなストーリーなのに、偽の真相らしきものに対して、はいこれは真相ではないっすよー!みたいな書き方をして読者の期待をへし折るのは何でですか、マジで。それと、連載小説みたいに前の章の内容をたまに説明しているのも何でですか。

決してつまらない、ってほどでもない、のがまた難しい……いやこうなるとつまらないのかもしれないけど……。どういう経緯でポケミスから出そうってなったのかも気になります(いやポケミス向きの話ではありますが)。グランジェの面白さを理解できたかと言うと微妙なので、とりあえず、復刊した『クリムゾン・リバー』とかを読んでみないとなぁ。

原 題:La Terre des morts (2018)
書 名:死者の国
著 者:ジャン=クリストフ・グランジェ Jean-Christophe Grangé
訳 者:高野優、伊禮規与美
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1944
出版年:2019.06.15 1刷

評価★★★☆☆

『IQ2』ジョー・イデ - 2019.09.18 Wed

イデ,ジョー
IQ2
『IQ2』ジョー・イデ(ハヤカワ・ミステリ文庫)

亡き兄の恋人だった女性から、高利貸しに追われる妹ジャニーンを助けてほしいと頼まれた探偵"IQ"。腐れ縁のドッドソンを伴い、彼女が住むラスベガスに赴くが、事態は予想よりも深刻だった。ジャニーンは中国系ギャングの顧客情報に手を出し、命を狙われていたのだ。待望のシリーズ第二作。(本書あらすじより)

シャーロック風要素ありの、アメリカマイノリティハードボイルドとして話題を集めた『IQ』のシリーズ2作目。決してつまらなくはないのですが、このシリーズにそこまでハマれていない自分がいるんだよなぁ……。

アホアホ若造ギャンブラーカップルがアホアホ過ぎたせいで命を狙われ、それをIQが救う話。4つくらいのギャング組織・悪党が、それぞれの思惑で動き回ります。

どう収拾つけるのか、という点では非常にうまく着地していると思います。命をギャングに狙われる系ミステリで、たまーに雑なエンディングがあるじゃないですか。え、それで助かる?っていうような。そういうのがすごく嫌いなのですが、『IQ2』の解決方法は好き。
特に悪党たちが互いを潰し合う終盤の展開、及びそれと並行して(カットバックを用いつつ)語られるIQの兄マーカス死亡事件の顛末は、非常に面白く読めます。物語の転がっていく様子と、それを天才的頭脳で転がしているIQの有能さ、そしてアクションをたっぷり楽しめるのです。

ただし途中までは、アホアホ集団にいらいらしたり、IQの時折見せる子供っぽさにいらいらしたり、登場人物全員についていちいち語られる過去エピソードにテンポの悪さを感じたりで、なんかあまりのれませんでした。IQの成長を楽しむ小説とはいえ、IQの未成熟な感じが読んでいてたまにムカつくんだよね……。
『IQ』ではアイゼイアことIQのシャーロック的な頭の良さが目立っていましたが(そういえば今回IQってあんまり呼ばれないよね)、わずかな手掛かりから全てを見抜く……的な場面も今作は少なめです。とは言え、『IQ2』ではもめごと処理人としてのアイゼイアの有能っぷりを楽しめるので(エピローグ的に語られる小さい依頼に対する怒涛の解決ラッシュは笑えます)、そもそも目指すところはシャーロックよりもネロ・ウルフなのかも。次作のアイゼイアにも期待してみたいところです。

原 題:Righteous (2017)
書 名:IQ2
著 者:ジョー・イデ Joe Ide
訳 者:熊谷千寿
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 465-2
出版年:2019.06.25 1刷

評価★★★☆☆

『指名手配』ロバート・クレイス - 2019.09.14 Sat

クレイス,ロバート
指名手配
『指名手配』ロバート・クレイス(創元推理文庫)

私立探偵エルヴィス・コールは、最近妙に金回りがいい息子タイソンのことを調査して欲しいという、母親からの依頼を受ける。どうやら少年は仲間と裕福な家からの窃盗を繰り返しているらしい。警察に捕まる前に逃亡中のタイソンを確保し、なんとか自首させたいという母親。だが、コールの先回りをするかのように、何者かが少年の仲間を殺していた。そしてタイソンの身も危険が……。大評判となった『容疑者』『約束』に続く第3弾登場。(本書あらすじより)

『容疑者』『約束』に続く創元ロバート・クレイス。『容疑者』は警察官スコットと警察犬マギーが主人公、『約束』はクレイスの主要シリーズであるコール&パイクシリーズにスコット&マギーが登場するという作品でしたが、今作『指名手配』は純粋なコール&パイク物です。従って犬は出ません。
単純に、コール&パイクシリーズは楽しい、という感想に尽きます。軽口&頭担当とバトル担当という私立探偵コンビに、キャラ立ちし過ぎ超有能殺し屋コンビをぶつけたら、そりゃあもう面白いに決まっているじゃないですか、っていう。

連続空き巣強盗事件の犯人である非行少年たちが、やばい物品を盗んでしまったため、命を狙われることに。私立探偵エルヴィス・コールは、少年の母親に依頼され、差し向けられた殺し屋たちから少年たちを守ろうとするのですが……という、ある意味ひねりのないストレートな話。読者には最初からヤバい二人組の殺し屋の存在が明かされている中で、じわじわとコールが確信に迫りつつ、追うものと追われるもののサスペンスが展開されます。

殺し屋コンビがいいんですよ、本当に。徐々に二人の関係性が明かされ、唐突に過去エピソードが語られ(だがそれがいい)、無情なんだけどただただ有能で意外と繊細なキャラクターが、それはそれは魅力的に描かれていきます。脇役・端役に至るまで個性的なのは、クレイスの本領発揮、といったところでしょうか。
また、アクション要素も重要です。最新機器と頭脳を駆使し、死体をあちらこちらに転がしつつ、探偵と殺し屋が全力で潰し合う……果たして決着は?という話の時点で正直もう超楽しいじゃないですか。コールとパイクの無敵感・全能感ハンパないのに、きちんとサスペンスとして危機感が出ているのも良いです。

ただ……あくまでこれは個人的な意見ですが、すらすら読めるし、厚さは一切感じないし、最初から最後まで面白かった一方で、もう少し話が広がってもいいのに、とは思いました。『約束』と比べると『約束』の方が断然好きとは言っておきます(『指名手配』がつまらないとかではないですよ、誤解なきよう)。
やっぱりコール&パイクシリーズは素晴らしいので、全部読みたいなぁと思うのですが、新潮文庫のやつにしろ扶桑社ミステリーのやつにしろ、どんどんレアになっちゃってて半分くらいしか買えていないんですよね……どうしろっちゅうの。

原 題:The Wanted (2017)
書 名:指名手配
作者:ロバート・クレイス Robert Crais
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 ク-23-3
出版年:2019年5月10日 初版

評価★★★★☆

『「独り残った先駆け馬丁」の密会』マーサ・グライムズ - 2019.09.13 Fri

グライムズ,マーサ
「独り残った先駆け馬丁」亭の密会
『「独り残った先駆け馬丁」の密会』マーサ・グライムズ(文春文庫)

雨にけむるデヴォンの森で、若い女の絞殺死体が見つかった。ほぼ一年後、同じ手口で再び若い美女が殺される。二つの事件の関連は? おなじみ警視ジュリーの執念の捜査が始まる。(本書あらすじより)

はい、感想を書くのが遅れているので、今頃8月の月一マーサ・グライムズ再読です。
10年前の高3だった頃に自分がこの本について書いた感想読んだら、思いっきり間違っていて恥ずかしくなりました。そうだ、これ最後がよく理解できなかったんだよね……最後誰が死んだかすら、当時よく分かってなかった感があります。
一種の「家庭の悲劇」的な事件としてはめちゃくちゃ面白いし、シリアスな雰囲気もピッタリ。ただ、謎解きミステリとしての面白さを完全に捨ててしまっているのが残念。また、各種シリーズキャラクターも生かせないまま終わってしまったように思えます。

自分の巻いていたスカーフで若い女性が絞殺されるという事件が発生。婚約者の男性が疑われるが、その男性の友人の女性は無実を信じ、元貴族メルローズ・プラントを通じてジュリー警視に捜査を依頼する。一方、一年前にも同様の事件が起きており、『「悶える者を救え」亭』でジュリーと共同捜査を行ったマキャルヴィ方面部長が執拗に真相を追っていた。果たして2つの事件の関係とは?

雰囲気は最高なんです。被害者の婚約者がその一員である、没落しつつある浮世離れした貴族一家の奇妙なつながり・結びつきの描き方とか超うまいし。また、初登場の星占い屋〈スターダスト〉は、またもグライムズは名キャラクター名店を生み出してしまったな、と思わせる素敵空間です。前作から登場しているジュリー警視の隣人、キャロル=アン・パルーツキーがここで大いに活躍することになるわけですね。
とはいえ、謎解きに深みがなく、というか進展も終盤までほぼなく(終盤は面白いけど、終盤までがつまらない)、中盤までは割と「なんでこれ読んでるんだ?」みたいな気分になっちゃうのです。読み物としては失敗かなぁ。

と思ってしまう理由は何かというと、謎解き面もありますが、登場人物を使いきれていないことが一番の原因ではないかなと。このシリーズはロンドン警視庁のジュリー警視、およびその友人である元貴族メルローズ・プラントのダブル主人公であり、彼らが別々に捜査していくことが見どころなわけですが、今作のプラントがまずもう全然使われていないのです。また、『「悶える者~」』で登場した名キャラクターであるマキャルヴィ方面部長も、強烈なキャラクターが上手く生かされず、正直出さなくて良かったかなという気もするし……。

比較的短めの悲劇系統の物語ということで、『「跳ね鹿」亭のひそかな誘惑』『「独り残った先駆け馬丁」の密会』と続いてきたわけですが、出来栄えは前者が圧倒的かなぁ。さて、次からは(記憶通りなら)傑作が3連続続くはず。

原 題:I Am the Only Running Footman (1986)
書 名:「独り残った先駆け馬丁」亭の密会
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-7
発 行:1990.6.10 1刷

評価★★★☆☆

『イタリアン・シューズ』ヘニング・マンケル - 2019.09.09 Mon

マンケル,ヘニング
イタリアン・シューズ
『イタリアン・シューズ』ヘニング・マンケル(東京創元社)

ひとり離れ小島に住む元医師フレドリック。ある日彼の元に、37年前に捨てた恋人ハリエットがやってくる。治らぬ病に冒された彼女は、白夜の空の下、森の中に広がる湖に連れていくという昔の約束を果たすよう求めにきたのだ。かつての恋人の願いをかなえるべく、フレドリックは島をあとにする。だが、その旅が彼の人生を思いがけない方向へと導いていく――。“刑事ヴァランダー・シリーズ”の著者が描く、孤独な男の贖罪と再生、そして希望の物語。(本書あらすじより)

更新がまた滞ってしまったので、今週来週は頑張ります。めっちゃ感想がたまっているので。
恥ずかしながら実は初ヘニング・マンケル。本書はヴァランダー刑事シリーズではなく、ノンシリーズの、しかもどちらかと言うとミステリ寄りでもない作品です。
結局のところ最後まで独りよがりで、あえて言うなら悲劇の主人公ぶった胸糞老年男性の独善的一人称小説……であるように感じました(非ミステリと言っていいと思います)。小説としての完成度は高いのですが、孤独を気にしていなかった主人公が「動き出す」ことそのものに不快さがあって、あまりのれませんでした。

かつて恋人ハリエットを唐突に捨て、以来孤独に生きてきたフレドリック。周りの人間との関係を断ってきて、既に60を超えている彼のもとに、ハリエットが前触れなく訪れる。ハリエットは謝罪代わりに、彼の思い出の場所である湖に行くことを求めるのだが……。

ハリエットに導かれるままに、これまで友人づきあい、隣人づきあいを断ってきたフレドリックが、徐々に周りの人間との関わりを持って行くようになる話……とでも言うべきでしょうか。ハリエットを捨てた理由が本人にすら説明できず、要は何となく突然捨てた、みたいなものという時点で、フレドリックのクソ野郎っぷりが分かるというものです。
さて、第二部で主人公がある人物に会いに行くのですが、第一部が分かりやすい贖罪の旅であったのに対し、こちらは正直違うんですよ。ここで、『イタリアン・シューズ』は贖罪の物語でも何でもなく、ただの自己満足の物語なのでは……という可能性が読者に示されてしまいます。

つまりフレドリックは、若い頃から変わらず、今でもクソ野郎なままなのです。そういった人間であるという事実は、60を超えたからと言って、または誰かに出会ったからと言って、急に変わるわけでもありません。ある意味最後まで主人公は嫌なやつのまま、といのがすごくおそろしく感じられます。クリスティーかよ。
そういった主人公のイヤな面を、作者はあえてそういう包み隠さず描いているんですよね。終盤で主人公に向かって投げられる、「あなたは決していい人じゃない。いままでもいまも。とるべき責任をとらず、逃げてばかりいた。これからも決していい人間にはならなと思う」という言葉の真実っぷり。これは主人公が(あんまり)成長しない物語なのです。

なんというか、色々な意味で救いようのない話が合わなかったのかなぁ。とりあえず今度は、ヘニマンのミステリ寄りの作品を読んでみたいです。

原 題:Italienska skor (2006)
書 名:イタリアン・シューズ
著 者:ヘニング・マンケル Henning Mankell
訳 者:柳沢由美子
出版社:東京創元社
出版年:2019.04.26 初版

評価★★★☆☆

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

ヨッシー

Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
来て下さった方々が、コメントを残して下さると、管理人が大変喜びます。広告のコメントは、削除することがあります。
このサイトはリンクフリーですが、一言声かけてくれると嬉しいです。
Twitter(@yossi3110)

リンク

このブログをリンクに追加する

読書メーター

ヨッシーさんの読書メーター ヨッシーの最近読んだ本

検索フォーム

最新コメント

カテゴリ

未分類 (2)
日記 (524)
ア行 (139)
アヴリーヌ,クロード (1)
アシモフ,アイザック (4)
アシャット,フェデリコ (1)
アダム,ポール (1)
アーチャー,ジェフリー (1)
アッシュ,ロザリンド (1)
アップデール,エレナー (2)
アップフィールド,アーサー (2)
アデア,ギルバート (1)
A・D・G (2)
アトキンソン,ケイト (1)
アフォード,マックス (1)
アームストロング,シャーロット (3)
アリンガム,マージェリー (6)
アルレー,カトリーヌ (1)
アンズワース,キャシー (1)
アンダースン,ウィリアム・C (1)
アンダースン,ジェームズ (1)
アントニイ,ピーター (1)
アンプエロ,ロベルト (1)
アンブラー,エリック (1)
イェルハルドセン,カーリン (1)
イジー,ユージン (1)
イシグロ,カズオ (2)
イデ,ジョー (2)
イネス,マイクル (4)
イーリイ,デイヴィッド (1)
インゲルマン=スンドベリ,カタリーナ (1)
インドリダソン,アーナルデュル (3)
ヴァルガス,フレッド (5)
ヴァン・ダイン,S・S (3)
ヴァンス,ジャック (1)
ウィアー,アンディ (2)
ヴィカーズ,ロイ (3)
ウイバーリー,レナード (3)
ウィリアムズ,ナイジェル (1)
ウィルフォード,チャールズ (1)
ウィングフィールド,R・D (6)
ウィンズロウ,ドン (1)
ウィンタース,ベン・H (3)
ウェイン,エリザベス (1)
ウェストレイク,ドナルド・E(コウ,タッカー、スターク,リチャード) (7)
ヴェリー,ピエール (1)
ヴェルヌ,ジュール (1)
ウォーカー,マーティン (3)
ウォーターズ,サラ (4)
ヴォートラン,ジャン (2)
ウォルターズ,ミネット (1)
ウォーレス,エドガー (1)
ウッドハウス,P・G (1)
ウールリッチ,コーネル(アイリッシュ,ウィリアム) (9)
エアード,キャサリン (2)
エクストレム,ヤーン (1)
エクスブライヤ,シャルル (4)
エーコ,ウンベルト (1)
エナフ,ソフィー (1)
エフィンジャー,ジョージ・アレック (1)
エリザーロフ,ミハイル (1)
エリン,スタンリイ (3)
エール,ジャン=マルセル (1)
エルキンズ,アーロン (7)
エルロイ,ジェイムズ (1)
オコンネル,キャロル (1)
オーツ,ジョイス・キャロル (1)
オベール,ブリジット (1)
オリオール,ローレンス (1)
オルツィ,バロネス (3)
カ行 (191)
カー,グリン (1)
カー,ジョン・ディクスン(ディクスン,カーター) (16)
ガーヴ,アンドリュウ (1)
カサック,フレッド (2)
カーター,M・J (1)
カッリージ,ドナート (2)
ガードナー,E・S(フェア,A・A) (5)
カーマイケル,ハリー (3)
カミ (4)
カミング,チャールズ (1)
カリー・ジュニア,ロン (1)
カーリイ,ジャック (4)
カリンフォード,ガイ (1)
キアナン,オリヴィア (1)
キース,エリック (1)
キーティング,H・R・F (1)
キャヴァナー,スティーヴ (1)
キャリスン,ブライアン (1)
ギャレット,ランドル (1)
キーラー,ハリー・スティーヴン (1)
ギルバース,ハラルト (2)
ギルバート,マイケル (2)
キング,スティーヴン (1)
キング,ルーファス (1)
クイーン,エラリー (15)
クェンティン,パトリック (7)
クック,トマス・H (3)
クッチャー,フォルカー (3)
グライムズ,マーサ (25)
クラウチ,ブレイク (4)
クラトフヴィル,イジー (1)
グランジェ,ジャン=クリストフ (1)
クリーヴス,アン (7)
グリシャム,ジョン (1)
クリスティ,アガサ (2)
クリスピン,エドマンド (4)
グリーニー,マーク (2)
グリーン,アラン (1)
クルーガー,ウィリアム・ケント (1)
グルーバー,アンドレアス (4)
グルーバー,フランク (4)
クレイス,ロバート (4)
クロフツ,F・W (5)
グロラー,バルドゥイン (1)
クーン,シェイン (2)
クーンツ,ディーン・R (1)
ケアリー,エドワード (3)
ケストナー,エーリヒ (1)
ケメルマン,ハリイ (3)
ケリー,ジム (4)
ケンリック,トニー (3)
胡傑 (1)
ゴズリング,ポーラ (5)
コッタリル,コリン (1)
コードウェル,サラ (4)
ゴードン,デイヴィッド (2)
コニイ、マイクル (2)
コーベン,ハーラン (1)
コマストリ=モンタナーリ,ダニーラ (1)
コメール,エルヴェ (2)
コリータ,マイクル (1)
コリンズ,ウイルキー (1)
コリンズ,マックス・アラン (1)
コール,G・D・H・&M (1)
コレット,サンドリーヌ (1)
サ行 (80)
サフォン,カルロス・ルイス (3)
サマター,ソフィア (1)
サール,ニコラス (1)
ザングウィル,イズレイル (1)
ジェイミスン,ハンナ (1)
シェパード,ロイド (1)
シエラ,ハビエル (1)
シニアック,ピエール (1)
シムノン,ジョルジュ (18)
シモンズ,ジュリアン (1)
ジャクスン,シャーリイ (1)
ジャックマール&セネカル (2)
ジャップ,アンドレア・H (1)
ジャプリゾ,セバスチアン (1)
シャプレ,アンネ (1)
シューヴァル,マイ&ヴァールー,ペール (1)
ショウ,ボブ (1)
シール,M・P (1)
水天一色 (1)
スカーレット,ロジャー (1)
スコット,ジャック・S (1)
スコット,J・M (1)
スタウト,レックス (6)
スタージョン,シオドア (1)
スチュアート,メアリー (2)
スティーヴンス,ロビン (1)
ステーマン,S=A (3)
スパーク,ミュリエル (1)
スペンサー,ロス・H (3)
スミス,シェイマス (1)
スミス,チャールズ・メリル (1)
スラデック,ジョン (1)
スルペツキ,シュテファン (1)
スレッサー,ヘンリイ (1)
スローン,ロビン (1)
スワンソン,ピーター (2)
セイヤーズ,ドロシー・L (8)
セシル,ヘンリイ (2)
セミョーノフ,ユリアン (1)
ソアレス,J (1)
ソウヤー,ロバート・J (1)
タ行 (97)
タイボ二世,パコ・イグナシオ (1)
ダグラス,キャロル・ネルソン (1)
タシュラー,ユーディト・W (1)
タートン,スチュアート (1)
ダニング,ジョン (1)
ダール,フレデリック (1)
チェスタトン,G・K (1)
チャータリス,レスリイ (1)
チャンドラー,レイモンド (1)
陳浩基 (3)
デ・サンティス,パブロ (1)
デ・ハートック,ヤン (1)
デ・ミュリエル,オスカル (1)
デアンドリア,ウィリアム・L (1)
テイ,ジョセフィン (3)
ディーヴァー,ジェフリー (2)
ディヴァイン,D・M (10)
デイヴィス,L・P (1)
ディキンスン,ピーター (2)
ディケール,ジョエル (1)
ディケンズ,チャールズ (11)
ディックス,マシュー (2)
ディッシュ,トーマス・M (1)
ディドロ,フランシス (1)
デイリー,エリザベス (1)
テオリン,ヨハン (3)
デクスター,コリン (12)
デュレンマット,フリードリヒ (1)
テラン,ボストン (4)
デリオン,ジャナ (1)
ドイッチ,リチャード (1)
トゥロー,スコット (2)
ドッヂ,デヴィッド (1)
トーマス,ロス (2)
トムスン,ジューン (1)
ドラモンド,ローリー・リン (1)
トレヴェニアン (4)
トンプスン,ジム (10)
トンプソン,ジェイムズ (3)
ナ行 (13)
ナイト,アランナ (2)
ナット・オ・ダーグ,ニクラス (1)
ニューマン,キム (1)
ニーリィ,リチャード (1)
ネイハム,ルシアン (1)
ネスボ,ジョー (4)
ネッセル,ホーカン (1)
ノックス,ロナルド・A (2)
ハ行 (209)
ハイスミス,パトリシア (1)
ハインズ,ジョアンナ (1)
パーカー,ロバート・B (1)
ハーカウェイ,ニック (1)
バークリー,アントニイ(アイルズ,フランシス) (6)
バグリイ,デズモンド (1)
バークレイ,リンウッド (1)
バージェス,アントニイ (1)
ハース,ヴォルフ (1)
バゼル,ジョシュ (1)
バー=ゾウハー,マイケル (1)
ハチソン,ドット (1)
ハーディング,フランシス (2)
バトラー,エリス・パーカー (1)
ハナ,ソフィー (2)
バーナード,ロバート (3)
バーニー,ルー (1)
バニスター,ジョー (1)
ハーパー,ジェイン (2)
ハーパー,ジョーダン (1)
パーマー,スチュアート (1)
ハミルトン,エドモンド (1)
ハミルトン,スティーヴ (1)
ハメット,ダシール (2)
パラニューク,チャック (1)
バランタイン,リサ (1)
ハリス,トマス (1)
バリンジャー,ビル・S (3)
ハル,リチャード (1)
パレツキー,サラ (1)
ハンター,スティーヴン (2)
ビガーズ,E・D (5)
ピカード,ナンシー (1)
ヒギンズ,ジャック (1)
ピース,デイヴィッド (2)
ピータース,スティーヴン (1)
ピーターズ,エリス (3)
ビッスン,テリー (2)
ビネ,ローラン (1)
ビバリー,ビル (1)
ビュッシ,ミシェル (1)
ヒラーマン,トニイ (2)
ピリンチ,アキフ (1)
ヒル,トニ (2)
ヒル,レジナルド (4)
フィツェック,セバスチャン (3)
フィックリング,G・G (3)
フィッシュ,ロバート・L (4)
フィッチュー,ビル (1)
フィニイ,ジャック (5)
フィルポッツ,イーデン (2)
フェーア,アンドレアス (1)
フェイ,リンジー (1)
フェラーズ,エリザベス (5)
フェルナンデス,ドミニク (1)
フォーサイス,フレデリック (1)
フォン・シーラッハ,フェルディナント (7)
プライヤー,マーク (1)
ブラウン,カーター (8)
ブラウン,フレドリック (2)
ブラックバーン,ジョン (1)
ブラッティ,ウィリアム・ピーター (1)
ブラッドリー,アラン (1)
ブラッドン,ラッセル (1)
フラナガン,トマス (1)
フランシス,ディック (2)
ブランド,クリスチアナ (5)
プリースト,クリストファー (1)
フリードマン,ダニエル (2)
フリーマン,オースチン (1)
フリーマントル,ブライアン (1)
ブリュソロ,セルジュ (1)
フリーリング,ニコラス (1)
フリン,ギリアン (1)
ブルース,レオ (4)
ブルックマイア,クリストファー (1)
ブレイク,ニコラス (3)
ブレット,サイモン (1)
フレミング,イアン (3)
ブロック,ローレンス (4)
プロンジーニ,ビル (1)
文善 (1)
ヘアー,シリル (2)
ヘイズ,サマンサ (1)
ヘイダー,モー (1)
ベイヤー,ウィリアム (1)
ヘイヤー,ジョージェット (3)
ベイリー,バリントン・J (1)
ベイリー,H・C (1)
ペーション,レイフ・GW (1)
ペニー,ルイーズ (1)
ベリー,ジュリー (1)
ペリー、トマス (1)
ペリッシノット,アレッサンドロ (1)
ペルッツ,レオ (1)
ヘロン,ミック (3)
ベントリー,E・C (1)
ポー,エドガー・アラン (2)
ホーガン,ジェイムズ・P (1)
ポースト,M・D (2)
ポーター,ジョイス (8)
ホック,エドワード・D (4)
ホッケンスミス,スティーヴ (2)
ポツナンスキ,ウルズラ (1)
ホッブズ,ロジャー (2)
ホーリー,ノア (1)
ホロヴィッツ,アンソニー (1)
ホワイト,ハル (1)
ボワロ&ナルスジャック (6)
ボンド,マイケル (2)
ボンフィリオリ,キリル (1)
マ行 (71)
マイヤーズ,イザベル・B (1)
マガー,パット (2)
マーカム,ヴァージル (1)
マカルパイン,ゴードン (1)
マーカンド,ジョン・P (1)
マクジョージ,クリス (1)
マクダニエル,デイヴィッド (1)
マクドナルド,ジョン・D (3)
マクドナルド,フィリップ (2)
マクドナルド,ロス (3)
マグナソン,アンドリ・S (1)
マクベイン,エド (2)
マクリーン,アリステア (3)
マクロイ,ヘレン (5)
マグワイア,イアン (1)
マコーマック,エリック (1)
マゴーン,ジル (1)
マシスン,リチャード (1)
マシューズ,ハリー (1)
マーソンズ,アンジェラ (1)
マッギヴァーン,ウィリアム・P (1)
マッキネス,ヘレン (1)
マリック,J・J (1)
マルティネス,ギジェルモ (2)
マン,アントニー (1)
マンケル,ヘニング (1)
マンシェット,J・P (1)
ミエヴィル,チャイナ (1)
寵物先生(ミスター・ペッツ) (1)
ミッチェル,グラディス (1)
ミュッソ,ギヨーム (1)
ミラー,デレク・B (2)
ミラー,マーガレット (3)
ミルフォード,ケイト (1)
ミルン,A・A (1)
ムーア,グレアム (1)
ムカジー,アビール (1)
メースン,A・E・W (1)
メルヴィル,ジェイムズ (1)
メルドラム,クリスティーナ (1)
メロ,パトリーシア (1)
モイーズ,パトリシア (4)
モートン,ケイト (4)
モール,ウィリアム (1)
モロー,ブラッドフォード (1)
モンテイエ,ユベール (3)
ヤ行 (4)
ヤッフェ,ジェイムズ (1)
ヤング,デイヴィッド (1)
ユジョン,チョン (1)
ヨナソン,ヨナス (1)
ラ行 (81)
ライアル,ギャビン (1)
ライス,クレイグ (3)
ライト,リリー (1)
ライバー,フリッツ (1)
ラヴェット,チャーリー (1)
ラヴゼイ,ピーター (3)
ラックマン,トム (1)
ラッセル,アラン (1)
ランキン,イアン (1)
陸秋槎 (1)
リック,フランシス (1)
リッチー,ジャック (5)
リーミイ,トム (1)
リューイン,マイクル・Z (5)
リュウ,ケン (2)
劉震雲 (1)
リール,エーネ (1)
ル・カレ,ジョン (3)
ルヴェル,モーリス (1)
ルブラン,ミッシェル (3)
ルブラン,モーリス (2)
ルヘイン,デニス (4)
ルーボー,ジャック (2)
ルメートル,ピエール (3)
ルルー,ガストン (2)
ルーレ,ドミニック (1)
レーダー,ベン (1)
レドモンド,パトリック (2)
レドンド,ドロレス (1)
レピラ,イバン (1)
レム,スタニスワフ (1)
レルネット=ホレーニア,アレクサンダー (1)
レンデル,ルース (3)
ロウ,ジェニファー (1)
ローガン,シャーロット (1)
ローザン,S・J (6)
ロジャーズ,ジョエル・タウンズリー (1)
ロスコー,セオドア (1)
ロースン,クレイトン (1)
ロック,アッティカ (1)
ロード,ジョン (1)
ロバーツ,アダム (1)
ロプレスティ,ロバート (2)
ロボサム,マイケル (1)
ロラック,E・C・R (1)
ロング,アメリア・レイノルズ (2)
ワ行 (3)
ワイルド,パーシヴァル (1)
ワトスン,コリン (2)
海外合作他 (6)
その他海外 (8)
国内ミステリ (71)
その他国内 (16)
アンソロジー (9)
ファンタジー (1)
今年のベスト10 (11)
その他 (6)
社会1○○○○ (4)

ピープルカウンター