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シャーロット・アームストロング名言2

2019-11

『1793』ニクラス・ナット・オ・ダーグ - 2019.08.22 Thu

ナット・オ・ダーグ,ニクラス
1793
『1793』ニクラス・ナット・オ・ダーグ(小学館)

1793年――フランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにもその空気は広がっており、前年1792年には国王グスタフ3世が仮面舞踏会の最中に暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と、王制への不信がマグマのように煮えたぎっていた。
舞台はそんな、混沌とした時代のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。腐食はしていないが、四肢は切り落とされ、眼球をくりぬれ、舌と歯も奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒され余命幾ばくもないインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官がタッグを組んで殺人事件の謎を追う――。
現代の洗練された美しい都市とはかけ離れた、貧しく、荒々しく、混沌とした18世紀のストックホルムをスウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー!!(本書あらすじより)

集英社が以前ビブリオバトルで今年一推しの本として紹介していた作品。何だかすごくグロいとか、汚いとか聞いていたので、読もうか迷っていたのですが、みんなが傑作だ!と断言する上に歴史ミステリだということなので、手に取ってみました。
結論から言うと、本作は超面白いエンタメでした。ひたすら重く苦しい時代が描かれるのですが、でもこれはとりあえず読み物としてめっちゃ面白いのです。今年の新刊の中でもかなりオススメしたい作品です。

舞台は1793年のスウェーデン。この時代のスウェーデンは、要は汚物を窓から流していましたみたいな不潔な近世が凝縮されまくった頃。かつ戦争は悲惨で、女子供に救いはなく、民衆は残虐さに狂い、地獄のように働かされる工場労働者が誕生しつつあるという、グロとゲロに満ち満ちた、近世と近代の狭間の圧倒的しんどい空間なのです。そんな中で、手足をもがれ、目を潰され、舌を切り取られた死体が見つかる……という話。

本書は四部構成になっていまして、第一部が1793年の秋、第二部が夏、第三部が春……と、殺人事件が発生する第一部から遡っていく叙述スタイルとなっています。ネタバレになってしまうので、第二部以降で何が描かれるのかをあまり説明できないのですが……。
作者はこの時代を余すところなく描き倒しているので、そりゃあもう重苦しい小説ではあるのは間違いありません。ただ、民衆の悲惨さや残虐な殺人を描きつつも、意外と、うーんなんというか、しんどくないのです。グロさを演出しようとして過剰にグロいわけではなく、不潔さとおぞましさを事実として示しているだけであり、さらにあくまでこの時代を描く上で必要なことを作者が取捨選択して描いているからでしょうか。

そして物語上、一番素晴らしいのがキャラクターとその使い方。探偵役であるヴィンゲと暴力担当カルデルのコンビは、汚職と不正に満ち淀んだ時代の中で、例外的に真実と正義を求めていきます。そんな彼らが、様々な抵抗にあいながら動き回るわけですが、この二人の一筋縄では行かない、けどとりあえず見ていて安心な活躍から目が離せません。これはいわゆる「名探偵もの」でもあるんですよね……作者のストーリーの作り方がすげぇ。
で、キャラクターの素晴らしさを語るなら、やはり第二部と第三部の主人公二人が核になってくるのではないでしょうか。この第二部と第三部は、殺人事件がなぜ起きたのか、という過去を描くためのものであり、もちろん物語上必要なものです。ただ、究極的にはこのパートの主人公二人は、探偵コンビが捜査している殺人や本筋にあまり関係がないのです。だけれども、あえてこの二人を絡ませ、そして救いを与えようとする作者……めっちゃ良い人。第三部のラストは震えるしかありません。この四部構成は天才的だと思います。

というわけで歴史ミステリとしても素晴らしい上に、単純にストーリーがバカ面白いミステリとしておすすめしたい作品です。本作、実は三部作で、『1794』『1795』と続いていくようなのですが、次作がどう続くのか、今から楽しみですね。

原 題:1793
書 名:1793
著 者:ニクラス・ナット・オ・ダーグ Niklas Natt och Dag
訳 者:ヘレンハルメ美穂
出版社:小学館
出版年:2019.06.10 初版

評価★★★★★
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『悪意』ホーカン・ネッセル - 2019.06.11 Tue

ネッセル,ホーカン
悪意
『悪意』ホーカン・ネッセル(東京創元社)

「トム」、夜中にかかってきた一本の電話、それは二十二年前に死んだはずの息子からのものだった。「レイン」、亡くなった著名な作家の遺作には母国語での出版を禁じ、翻訳出版のみを許可するという、奇妙な条件が付されていた。「親愛なるアグネスへ」、夫の葬式で久し振りに会ったかつての親友、二人の交わす書簡はやがて……。デュ・モーリアの騙りの妙、シーラッハの奥深さ、ディーヴァーのどんでん返しを兼ね備えた傑作短編集。(本書あらすじより)

ホーカン・ネッセルといえば、スウェーデンではかなりの巨匠ミステリ作家ですが、今まで『終止符(ピリオド)』しか翻訳されていなかったという作家です。今年、どういう経緯なのかは分かりませんが、突然短編集が翻訳されました(収録作が映画化された……とかがきっかけなのかな)。
読んでみると、これがかなり面白かったです。いわゆる北欧ミステリ作家ですが、そういう理由で敬遠している人がいるとしたらもったいない、質の高い作品集。正しい言い方かは分かりませんが、英米作家のサスペンスっぽい内容のものが多い印象。書き方の幅が広いんですよ。めっちゃ広い。

テーマ的には似たものも多いのに、例えば「トム」「レイン」では読み心地が全然異なるのです。また、テーマに見覚えはあっても料理の仕方が上手いんですよね。話の閉じ方も印象的で、読者に投げる仕上げ方が上手いというか。すごい『終止符』読みたくなってきたぞ。
この中からベストを選ぼうかと思いましたが、レイン以外全部75点って感じだった(最後の短編だけ80点)ので、まぁいいでしょう。以下、めちゃめちゃ簡単な感想です。

「トム」Tom (2018)
ぐぇぇ……きっつい(ムリヤリ脳内でこの後のハッピーエンドを作る)。いなくなった息子から、突如電話がかかってくるという話。こういう、希望がひたすら持てないような短編は苦手です。いや、すごい上手いから、面白くは読めるんですけどね……。

「レイン ある作家の死」Rein (1996)
ぐぇぇ(全然南米とは関係ないのに、自分が南米ミステリを苦手だと思う要素が全て詰め込まれているような内容で頭がパンクしかけている音)。死んだ大作家の、不可解な条件がつけられた遺作をめぐる謎の話。こちらも内容的にはちょっと苦手。

「親愛なるアグネスへ」Kära Agnes (2002)
すごく、現代ミステリっぽい内容。

「サマリアのタンポポ」Ormblomman från Samaria (1997)
「トム」「レイン」と似た発端ではあるけど、作りはかなりスタンダードな作品。『ハリー・クバート事件』なんかを思い起こさせる、地元帰省系過去の殺人ミステリ。

「その件についてのすべての情報」All information i fallet (2005)
最後は急に異色作家短篇集みたいな内容。「サマリアのタンポポ」と合わせて読むと面白いかもしれません。作者が本短編集で提示したいテーマが色濃く出ていて興味深いです

原 題:Intrigo (2018)
書 名:悪意
著 者:ホーカン・ネッセル Håkan Nesser
訳 者:久山葉子
出版社:東京創元社
出版年:2019.02.22 初版

評価★★★★☆

『モリアーティ秘録』キム・ニューマン - 2019.02.19 Tue

ニューマン,キム
モリアーティ秘録 上 モリアーティ秘録 下
『モリアーティ秘録』キム・ニューマン(創元推理文庫)

犯罪者に計画や助言を与える悪の巨魁・モリアーティ教授の右腕として活躍したモラン大佐は、二人が経験した奇妙な冒険を文書に書き残していた──男たちや国家を翻弄する歌姫アイリーン・アドラーの策謀、地方領主の依頼を受けてモランが単身向かった魔犬が出没する地の連続怪死事件……博覧強記の鬼才がシャーロック・ホームズ譚を元に描いた、極上のエンターテインメント!(本書あらすじより)

キム・ニューマンによる、ホームズパスティーシュ。なんと、モラン大佐を語り手・相棒にし、モリアーティ教授を主人公とした連作短編集なのです。ですから、雰囲気はかなり現代ミステリらしいノワール風。さらに、これはホームズ譚が事実だった……という体で書かれているのですが、他にも作中・脚注で古今東西のフィクションがフィーチャリングされているという、めちゃくちゃ凝った物語なのです。
面白いとか面白くないとか関係なく、とりあえずこの熱量はすごい。フィクションと現実の境界が見えなくなるくらい、ありとあらゆるフィクションが迫ってくる感じ。良いものを読みました。

モラン大佐の視点から、暗黒街の裏ボス・モリアーティの活躍を描く、というもの。もちろん第1話はモランとモリアーティの出会い(つまり『緋色の研究』)、そして最終話は「最後の事件」の裏側……というわけです。
何がすごいって、全7話がそれぞれ全くタイプが違うのがすごいのです。騙す話、騙される話、ホラ話、探偵物、強奪物、バトル物……と様々。ベースはノワールっぽいのですが、味付けが本当に多種多様。モリアーティとモランの「活躍」も一筋縄ではいきません。よく考えたもんだなぁ。
さらに古今東西のフィクションを縦横無尽に使い倒す荒唐無稽さがたまりません。他作品のキャラを平気でコケにするし……(個人的には〈タンタンの冒険〉からカスタフィオーレ夫人が登場したのが超嬉しかったです)。この使い倒しっぷりは、正典ですら例外ではありません。ホームズ正典に書かれた内容ですら、新聞紙上でワトスンなる人物が書き散らかしたウソである、と言いさえすれば何でも出来るわけですよ。正典の内容をオマージュしつつ、そこからずらすことにより読者を騙しもするなど、作者の手数はハンパなく多いです。

全体的には上巻の方が面白かったかな。「ベルグレーヴィアの騒乱」「ダーバヴィル家の犬」あたり。特に「ダーバヴィル家の犬」は、謎解きと冒険譚の融合がめちゃくちゃ好みでした。ちなみに最終話の「最後の事件」は……もう何だか分かんねぇなこれ。

とにかく、なかなか稀有で、濃厚な読書体験が出来る作品です。少しでもホームズに触れたことのある人で、かつ現代ミステリが好きという人は、ぜひぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。そんじょそこらのホームズパスティーシュとは、色々な意味でワケが違いますよ。

原 題:Professor Moriarty: The Hound of the D'Urbervilles (2011)
書 名:モリアーティ秘録(上下)
著 者:キム・ニューマン Kim Newman
訳 者:北原尚彦
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mニ-2-1,2
出版年:2018.12.14 初版

評価★★★★☆

『真夜中の太陽』ジョー・ネスボ - 2018.11.03 Sat

ネスボ,ジョー
真夜中の太陽
『真夜中の太陽』ジョー・ネスボ(ハヤカワ・ミステリ)

「隠れ場所にはうってつけだろう」――大金と銃を持ったその男がやってきたのは、少数民族サーミ人が住まうノルウェーの北部。夏のあいだは真夜中でも陽が沈まない極北の地だ。男はウルフと名乗って素性を隠すも、教会の堂守のサーミ人母子としだいに心を通わせていくことになる。最果ての白夜のなかで狩猟者としての日々を過ごす男。自分もまた狩りたてられた獲物であることに、いつか訪れるだろう終わりにおびえながら……。いまもっとも注目されるノルウェー・ミステリの第一人者が、絶賛を浴びた『その雪と血を』に続けて放つ、死と再生の物語(本書あらすじより)

傑作『その雪と血を』の続編が出てしまいました。すわ、読むしかありません。と勇んで手に取ってみたら……う、うーん。なんかこう、違う。
いや、良い、非常に良い物語なんですが、寓話っぽいノワールであった『その雪と血を』とは大きく違うのです。読者の好みによって、どちらが好きか、はっきり分かれそう。

オスロから逃れてきた麻薬売りの始末屋が、宗教的にも隣人との付き合い的にもザ・田舎な村で、孤独に自分を見つめ直し、再出発をはかろうともがく話。予定調和なストーリーでも、ネスボならではのあたたかさがプラスされると、こんなにも極上の物語になるんだぜ、という好例でしょう。
『その雪と血を』もそうですが、クリスマスストーリー的な大人のための童話っぽさと、ネスボの語りが、この短い物語にぎゅっとつまっています。短いからいいのです。
ただ、短いけど密度が濃厚だった『その雪と血を』と比べると、かなりあっさりめな印象でもあります。ラスト、何かやってくれると思ったんだけどなぁ。きれいなままで終わってしまうのもいいんですが、もっとこう、軽めの中で突如繰り出されるパンチが欲しかったな、と思ってしまいました。

なお、『その雪と血を』と世界観は同じようですが、内容的にはほぼつながりはありません。あくまで、ジョー・ネスボによる、短く、かつ童話的な、クライム・ノベル・シリーズ、ということなんでしょうね。

原 題:Mere blod (2015)
書 名:真夜中の太陽
著 者:ジョー・ネスボ Jo Nesbø
訳 者:鈴木恵
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1934
出版年:2018.08.15 1刷

評価★★★☆☆

『贖い主 顔なき暗殺者』ジョー・ネスボ - 2018.09.30 Sun

ネスボ,ジョー
贖い主 上 贖い主 下
『贖い主 顔なき暗殺者』ジョー・ネスボ(集英社文庫)

クリスマスシーズンのオスロで、街頭コンサート中の救世軍のメンバーが射殺された。オスロ警察警部のハリーはこの件の捜査に当たるが、衆人環視のなかの事件なのに目撃証言がまったく得られないことに疑問を抱く。一方、暗殺の実行犯は、すぐにオスロから脱出しようとするが、降雪で航空便が欠航になり、一晩滞在せざるを得なくなる。翌朝、新聞を目にした彼は……。傑作北欧ミステリー。(本書上巻あらすじより)

ジョー・ネスボによるハリー・ホーレシリーズです。以前読んだ『悪魔の星』が結構好きだったので今回の新刊も読んでみましたが、おぉ、やっぱりいいぞ。このシリーズ、ちゃんと追わなきゃいけないなぁ。

クリスマス前のオスロ。救世軍の一員が、コンサートでの演奏中に暗殺された。オスロ警察警部のハリー・ホーレはただちに事件を調査するが、犯人の正体がなぜかなかなか判明しない。一方、無事暗殺を実行した殺し屋は、豪雪によりノルウェーから出られないでいた。ところが、彼の仕事はまだ完了していなかったのである……!

基本的にはプロ対プロ、刑事対暗殺者の戦いで、その中に暗殺を依頼した人物の謎、暗殺が依頼された理由、というごく当たり前の疑問をミステリとしての軸に置いているだけの作品。にもかかわらず、きちんと意外性のある真相を叩き出せるのは素直にすごいと思います。
誤解をさせるような際どい記述や視点の切り替えを、意図的に(むしろ読んでいて気味が悪いほど)連発してくるのですが、これが上手いこと成功しています。さらに冒頭のジャンキー死亡事件や、途中の別の殺人事件の混ぜ方が程よく、長編としての構成が非常にきれいです。何よりエンタメとして面白いし。
(やばい視点の切り替えについて言うと、例えば第二章の視点の切り替えはすごいのですが、さすがに頭が混乱しました)

現代のこの手の警察小説としてはかなりじっくり目で、起伏には乏しいのですが、むしろこれくらいの(ハラハラさせ過ぎない)堅実なストーリーの方が好きかもしれません。『悪魔の星』を読んだ感じではもっとガチャガチャしたものを書く作家だと思っていましたが、なんかお手本みたいなまとまり方なんです。読了直後は、あまりにきれいなためか普通に読み終わっちゃったんですが、しばらくすると色々とじわじわ感心するポイントを思い出すんですよね。『悪魔の星』より好きかも。
「贖い主」「贖罪」というテーマの描き方も見事ですが、これはシリーズをちゃんと追ってる方が強い印象を与えるかもしれません。

というわけで、色々理由つけて読むのを先延ばしにしていましたが、読んでみたらやっぱり面白いのでした。『スノーマン』を今度読んでみようかな。

原 題:Frelseren (2005)
書 名:贖い主 顔なき暗殺者(上下)
著 者:ジョー・ネスボ Jo Nesbø
訳 者:戸田裕之
出版社:集英社
     集英社文庫 ネ-1-10,11
出版年:2018.01.25 1刷

評価★★★★☆

『悪魔の星』ジョー・ネスボ - 2017.07.02 Sun

ネスボ,ジョー
悪魔の星 上 悪魔の星 下
『悪魔の星』ジョー・ネスボ(集英社文庫)

一人暮らしの女性が銃で撃ち殺され死体で見つかった。左手の人差し指が切断されていた上に、遺体から珍しいダイヤモンドが見つかると、猟奇的な事件に、注目が集まる。ハリー・ホーレ警部は、3年前の同僚刑事の殉職事件を捜査し続けていたが、証拠を得られず捜査中止を命じられ、酒に溺れて免職処分が決定。正式な発令までの間、この猟奇的事件の捜査に加わるが、事態は混迷を深めていく……。(本書上巻あらすじより)

『その雪と血を』がかなり面白かったので、ジョー・ネスボのシリーズもの、ハリー・ホーレ刑事シリーズを手に取ってみました。とりあえず今年出た『悪魔の星』です。そしたらまぁ面白いもんで、びっくりしました。
もたれそうなオスロ描写、「悪魔の星」連続殺人、警察との知能戦を仕掛けるシリアルキラー、やたらとまき散らされるミスディレクション、やたらと本格ミステリな証拠、大ボスとのたっぷりバトルと、くどいっちゃくどい北欧警察小説なのですが、これがカッチリはまっていて完璧な構成だからすごいのです。

初ホーレなのでよく分からないのですが、どうやらハリー・ホーレは心に大きな傷を抱えて自暴自棄になり、警察クビ一歩手前の様子。さらには組織内に犯罪組織とつながるものがいると踏んでいるのですが、手が出せず余計に荒れまくっています。そんな中で猟奇的な連続殺人が発生してしまう、というお話。

読み始めてからずっと某古典本格ミステリっぽい(タイトル言うとネタバレになってしまう)な……と思っていましたが、そこに警察小説、北欧ミステリらしい社会問題、ノワールなどの味付けをほどこしており、見事に現代ミステリとして昇華できている点が素晴らしいですね。某古典本格ミステリというのは、あのーそのーあれです、4つくらい事件が起きるやつです(伝われ)。

ある意味普通の連続殺人警察小説なんですが、主人公のキャラクター、頻繁に挿入される視点の変更、ついでにべらぼうに上手い文章のせいで全く凡庸さが感じられません。文章の上手さに、そりゃ『その雪と血を』くらい書けますわ……みたいな気持ち。
アルコール中毒警部ハリー・ホーレを巡るあれこれに、一切雑さがないのです。あぁこういうキャラクターなんだなと思わせる人物描写の上手さに、ネスボすげぇとしか言えません。ハリーは人間的にはもう完全にダメですが、刑事としては超一流。組織のつまはじきもの、嫌われ者ではあっても、数少ない信頼してくれる仲間と共に、わずかな手掛かりから事件を追っていきます。捜査が軌道に乗り始めてからのホーレのかっこいいこと。ディーヴァーっぽいのかもしれませんが、より警察小説らしいというか、良い意味で泥臭いですね。

連続殺人犯の正体については、ある程度ミステリの王道パターンを知っていれば定石かもしれませんが、それでもきちんと驚けました。特に犯人特定の決め手が、もう笑っちゃうんですが、本当に見事ですよね。なかなかお目にかかれない、バカミスっぽさすら感じる独創的なものです。本格ミステリ・ベスト10で誰か投票するんじゃないか……?
しかし『悪魔の星』の、おそらく作者が一番書きたかったのはここから。犯人が分かった後がまたすさまじいのです。ノワールのようなエグみとか容赦のなさではないのですが、とにかくラストの念の入った構成に感心します。冒険小説も真っ青なバトルを見たぞ……。

ジョー・ネスボ、良い意味で健全な作家なのかなぁと思うのです。プロットの組み立ての上手さと、旺盛なサービス精神によって、正統派の作品を書きつつ、その中で本格ミステリ、ノワール、警察小説、冒険小説といった要素が手加減することなくマジで合体しちゃってるのがすごいですね。聞くところによればハリー・ホーレものは他もすごいという……いやーこれは楽しみなシリーズを見つけてしまったかもしれません。おすすめです。

原 題:Marekors(2003)
書 名:悪魔の星
著 者:ジョー・ネスボ Jo Nesbø
訳 者:戸田裕之
出版社:集英社
     集英社文庫 ネ-1-8, 9
出版年:2017.02.25 1刷

評価★★★★☆

『その雪と血を』ジョー・ネスボ - 2016.11.20 Sun

ネスボ,ジョー
その雪と血を
『その雪と血を』ジョー・ネスボ(ハヤカワ・ミステリ)

オーラヴ・ヨハンセンは殺し屋だ。今回の仕事は、不貞を働いているらしいボスの妻を始末すること。いつものように引き金をひくつもりだった。だが彼女の姿を見た瞬間、信じられないことが起こる。オーラヴは恋に落ちてしまったのだ――。雪降りしきる70年代のノルウェーを舞台に、世界で著作累計2800万部を突破した北欧ミステリの重鎮が描く、血と愛の物語。(ハヤカワ・ミステリ)

ジョー・ネスボといえばハリー・ホーレ刑事シリーズで有名な北欧ミステリ作家の筆頭ですが、シリーズ外作品も多数紹介されています。そもそも北欧くくりにあまり興味ないのでネスボも読んだことなかったのですが、今回訳されたポケミスがわずか180ページ、しかもポケミスなのに1段組みという非常に短い長編だったため、とりあえず読んでみました。
……いや、これはすごいです。騙されたと思って読んでみてください。自分の中では、読了後、めきめきと評価が上がり続けているんですけど。

物語は大筋よくあるクライム・ノベルっぽいものです。ちょっと抜けていて、独特のユーモアを持ち、かつ無邪気な残忍さを見せる殺し屋の主人公(ジム・トンプスンっぽい)が、恋に落ち、ボスに追われるようになる、でとりあえず十分。
それもそのはず、この作品は「1950年代から70年代にかけて大量生産されたペイパーバックオリジナルの犯罪小説を模して書かれた」もの、なんだそうです。舞台となるのも1970年代のノルウェー。キレキレの文章は魅力的ですが、ボスやヒロインなど主人公以外のキャラクターは結構大人しめということもあり、基本的に定型っぽさがあります。というわけで前半は、正直なところ寒いトンプスン(気候的に)だなぁくらいの気持ちで良くある良くあると読んでいたのですが……。

終盤で全体の印象がメキメキと変化し始めて、しっかりとノワール・クリスマス・ストーリーとして着地したので衝撃を受けました。すごい、すごいよこれは。たった180ページしかない中で、緻密に構成を練ることで読者の全てを裏切り、かつ贖罪の物語を紡ぐことが出来るだなんて。
単なる血の話でもなければ、惚れた女がどうこうというセックスの話でもないんです。この主人公だからこそ成り立つ「一人称」としての傑作ノワールなのです。こ、これが現代のトップ作家による、ジム・トンプスンへのアンサーだってのか……やばい、やばすぎる……。

ネスボの作品って基本的に長めなのでなかなか読む気が起きないのですが、これは薄くてすぐ読めますし、何より読んでもらわないと凄さが伝わらないはず。現代ミステリの奇跡をぜひ味わってみてください、おすすめです。

原 題:Blod på snø(2015)
書 名:その雪と血を
著 者:ジョー・ネスボ Jo Nesbø
訳 者:鈴木恵
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1912
出版年:2016.10.15 1刷

評価★★★★★

『シャドー81』ルシアン・ネイハム - 2014.04.29 Tue

ネイハム,ルシアン
シャドー81
『シャドー81』ルシアン・ネイハム(新潮文庫)

ロサンゼルスからハワイに向かう747ジャンボ旅客機が無線で驚くべき通告を受けた。たった今、この旅客機が乗っ取られたというのだ。犯人は最新鋭戦闘爆撃機のパイロット。だがその機は旅客機の死角に入り、決して姿を見せなかった。犯人は二百余名の人命と引き換えに巨額の金塊を要求、地上にいる仲間と連携し、政府や軍、FBIを翻弄する。斬新な犯人像と、周到にして大胆な計画―冒険小説に新たな地平を切り拓いた名作。(本書あらすじより)

えーさて、新潮文庫ミステリチャレンジ第六弾です……ま、またまた更新が遅れてもうしわけないですね……いったい俺は何ヶ月前に読んだ本の感想をまとめているんだ……。
序盤がだらだら、中盤は怒涛の冒険小説(いいぞハイジャック、ユーモアもナイス)、終盤にちょっとしたサプライズとだらだら。うぅん、面白いんですが、両手を上げて褒めたくなるような話ではなかったかなぁ、という感じです。

まず、冒険小説としての面白みは十分でしょう。戦闘機によるハイジャックというアイデアがまず良いし、これにより引き起こされる数々の騒動も取材が行き届いていて描写が上手く読ませます。銀行強盗をする警官とか、水陸両用機を渡さないで代わりにバカ高い飛行機を要求する男とかで笑いを持って来るのも楽しいですね。
また、ハイジャックの計画、どう脅しどう奪いどう逃げるか、という部分に関してはとにかく感心させられっぱなしでした。プロ対プロに徹したミスのない展開も好み。終盤で明かされるある事実も結構驚きで、なるほどうまいことやるなぁと。読んでいてワクワクするこの楽しさはなかなかのものです。

……とこう書くと褒めてるだけみたいなんですが、ハイジャックまでとハイジャック後があーんまり楽しくないんですよ。だいたいはベトナム戦争描写なんですが、もうはっきり言ってどうでもいいんですよベトナム戦争とかこっちにとっては。地味だし。話の要素としては大事なんですが、作者が、ストーリーを作るのはうまくても、心情とか葛藤とかを書くことについてはステレオタイプ的なところを脱せられていないせいで、読ませる力に欠けているのかなぁと思います。こういう人の作品は2作目を読んでいろいろ考えたくなるんですが、これ1作しかないので仕方ありません。ただまぁ、東西ミステリーの順位は個人的にはちょっと高すぎかなとは思います。

ちなみに、なぜネイハムが2作目を書かなかったのか、というか『シャドー81』がアメリカでは売れなかったのか、という疑問ですが、自分は勝手に『鷲は舞い降りた』が本作と同年にイギリスで(さらには同年中にアメリカでも)発売され、爆発的大ヒットとなってしまい、埋もれてしまったのでは……と推察したのですが、どうでしょうね。単にネイハムさんがネタ切れになっただけかもしれませんが。

というわけで、新潮文庫ミステリチャレンジ、これにて終了です。初ブラッドン、初ハリス、初フリーマントル、初アーチャー、初バゼル、初ネイハムでした。この中だとフリーマントル『消されかけた男』が1位、ブラッドン『ウィンブルドン』が2位でしょうか。『ウィンブルドン』が絶版なのはもったいないですね……。

書 名:シャドー81(1975)
著 者:ルシアン・ネイハム
出版社:新潮社
    新潮文庫 ネ-1-1
出版年:1977.04.30 1刷
    1991.09.25 26刷

評価★★★★☆

『心ひき裂かれて』リチャード・ニーリィ - 2014.03.05 Wed

ニーリィ,リチャード
心ひき裂かれて
『心ひき裂かれて』リチャード・ニーリィ(角川文庫)

精神病院を退院したばかりの妻がレイプされた。夫のハリーは犯人逮捕に執念を燃やすショー警部補に協力する。そんなハリーを嘲笑し、陥れようとするかのように、その身辺で続発するレイプ事件。心病める者の犯行か……。だが、ハリーも、かつての恋人との間に決して妻には知られてはならない秘密をつくろうとしていた――。二転三転する展開と濃密な心理描写。サイコ・スリラーの元祖、ニーリィの最高傑作!(本書あらすじより)

角川文庫ミステリチャレンジ第六弾です。これでおしまい。いやぁ有名作を読みまくりましたねぇ。
さて、初ニーリィ、ニーリィの代表作です。古典的なサイコ・スリラーとして有名な作品(なのか?)。今となってはそれほど意外でもない真相1の後に待ち受ける衝撃の真相2に目ん玉が飛び出るほど驚きました。いやはや、これは確かに強烈ですね……ただ、さすがに長すぎだったかなと思います。

連続レイプ魔という、深刻なわりに切迫感のない事件だけで話を500ページ近く引っ張るのは少々つらいのです。もちろん、レイプ魔探しだけで話を持っていくのには限界があるので、主人公が妻を殴ったの隠すためにレイプでっち上げたんじゃね?と疑われる展開もあったりするんですけど、それも中盤からなあなあだし。奥さんのメンヘラっぷり(入院レベルのメンヘラ)も序盤のキレが薄れていってこれまたなあなあで。
要するに、序盤のイヤーな感じが持たないんです。これがもったいなくって。娘がレイプされた過去を持つがゆえに犯人逮捕に向けて異様な執着を持つ警部補とか、奥さんのメンヘラ治療をする精神科医とかをもっと生かせばよかったのかなと。いや、彼らは彼らで大事な役どころなんですが。

とまぁ少なからず(個人的には)退屈だったんですが、終盤の怒涛の会話劇(良い)の後に待ち受けるラストのぷぎゃーさには度肝を抜かれました。い、いやぁ、これは確かに名作レベルのすごさ。こういう驚き方はあんまりしたことがない気がします。これの伏線を仕込むために長かったんですねこの話は……。
とはいえ読んでいる途中は全然心が踊らなかったので、やはり超面白かったよとは言い難いですかねぇ。もう少しサスペンス度を高めてくれたら良かったのにと思います。いや十分サスペンス度高いんですけどね。難しい。

1月の角川文庫ミステリチャレンジ、6冊読了で無事終了です。初ケンリック、初レンデル、初シューヴァル&ヴァールー、初フォーサイス、初トレヴェニアン、初ニーリィでした。有名作中心に読むんだからアベレージがそもそも高いのがこのチャレンジの良いところです、いやほんと。
この6冊の中でトップ3をあげるなら、1位トレヴェニアン『夢果つる街』、2位トニー・ケンリック『バーニーよ銃をとれ』、3位マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『笑う警官』でしょうか(ケンリックは好みど真ん中だったからむしろこれ1位でもいいけど、さすがにどうかと思ってやめました)。さて2月は新潮文庫の予定です。どれになるかお楽しみに。

書 名:心ひき裂かれて(1976)
著 者:リチャード・ニーリィ
出版社:角川書店
    角川文庫 ニ-3-3
出版年:998.09.25 初版

評価★★★☆☆

『エジンバラの古い柩』アランナ・ナイト - 2012.10.26 Fri

ナイト,アランナ
エジンバラの古い柩
『エジンバラの古い柩』アランナ・ナイト(創元推理文庫)

エジンバラ城の崖下で男の遺体が発見された。捜査をはじめたファロ警部補は現場付近で男性の肖像が描かれたカメオを拾う。さらに警官だった父の遺品から、40年前に城の壁の中から赤ん坊の遺体を納めた古い柩が発見されたという事件の記録と、現場で発見したものと対のメアリー王女のカメオを見つける。ふたつの宝飾品が示す驚愕の真相とは?英国史を覆しかねない大胆な傑作。(本書あらすじより)

自分はね、いつも、もっと面白いミステリを読みたいなぁと思いながら、本を手に取っています。つまり、そういうことです(意味深)。

これを読んではっきりと分かりましたが、どうもこのアランナ・ナイトさんと自分は反りが合わないのです。全然面白くないのです。第一作よかマシになるかと思いきや、それよりはるかに楽しめなかったのです。別に評判そこまで悪くないのに……。こりゃ、もう、しょうがないっすね(一種諦めの境地)。


割と真っ当な本格ミステリであった前作と比べ、フーダニット要素は薄いです。何と言ってもこれは歴史ミステリですからね。メアリー女王に纏わる真実が解きほぐされていくのです。おぉ、『時の娘』みたい!

……と思うでしょ?

この「歴史ミステリ」に意外性を求めてはいけないのです。なぜかと言えば、ぶっちゃけ序盤に明かされてしまうから。いやでも『時の娘』だって真相を明かしてから徐々に証拠固めをするじゃん、とおっしゃるかもしれませんが、別に証拠固めもしません。何やかんやで合っていることにされます。うわぉそんな。
ちなみに柩の件は事実らしいですが、現実では誰も真面目に取り上げていないようですね。義経=チンギスハン説みたいなもんじゃないかな(いやそこまでじゃないか)。

じゃあなぜ帯にデカデカと「歴史ミステリ」と書いてあるのか。そう、ここでいう歴史とは、ファロ警部補のお父さんの時代、19世紀前半のことなのです。つまり、ファロ警部補の時代(=19世紀後半)から、お父さんの時代(=19世紀前半、柩が見つかった頃)を説き明かそう、という、そういうことなんですよ。「19世紀を舞台に繰り広げる16世紀の歴史」ミステリの側面もあるにはありますが、メアリーやエドワード6世は中心ネタではなく、あくまでメインは1830年の柩です。


となると、読めばさらに分かると思いますが、これは陰謀物としての要素が強いんですね。いかに歴史が抹消されたのか、ケネディ暗殺は実は!みたいな。
ただ、その「陰謀」の面白さは認めますが、他がどうもなぁ。肝心の柩云々は根拠が弱すぎだし、犯人の行動も何だか方向性がなくてよく分からないし。
つまり、雑なんですよ。いきあったりばったり感が否めません。ネタを思い付いたはいいけど(これ自体は良い)、それを「小説」として生かしきれていない、というか。見せ方が下手なのです。最後にドーンと「陰謀」を見せて作者がドヤ顔しているに過ぎないんですよ。もはや別に柩じゃなくてもネタは何でもいいよね、という。そのラストだって、もっとファロが葛藤するところを見たかったですし。

あと個人差はあると思いますが、自分はファロ警部補に萌えないので生活パートがそんなに楽しくないのです。恋愛パートなんか前作の二番煎じっぽい何かですよ。

全体的に物足りないのでした。読んでいて楽しくないとも言います。


まぁでもぶっちゃけ、英国王室が扱われている時点で、日本人読者が楽しめる要素がある程度限定されてしまうのは仕方ないんですよね。メアリー大好きなスコットランド人なら読めるんでしょうが。結局身近じゃないから。そこが悔しいっちゃ悔しいかな。『闇と影』読了後も似たようなこと言いましたけど。

ってなわけで、”シリーズ続編としての”三作目は気になりますが(このラストをあっさり流すのではないかと予想してますけど)、そんなに興味が湧かないし、どうもこの作家さんとは合わなそうだなぁということで、もう読まないかもしれません。しっかし、『おやすみなさい、ホームズさん』といい、アランナ・ナイト2冊といい、『闇と影』といい、ここ1年間に読んだ19世紀ミステリのハズレっぷりがとんでもないような……あくまで個人的に。

ちなみにですが、ファロ警部補シリーズを見ると、『To Kill a Queen』『The Seal King Murders』『Faro and the Royals』『The Final Enemy』『Unholy Trinity』と、実にそそられる陰謀物くさいタイトルが並んでおります。うーん。

書 名:エジンバラの古い柩(1989)
著 者:アランナ・ナイト
出版社:東京創元社
    創元推理文庫 Mナ-2-2
出版年:2012.7.27 初版

評価★★☆☆☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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