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シャーロット・アームストロング名言2

2020-02

『野蛮人との生活』シャーリイ・ジャクスン - 2020.01.27 Mon

ジャクスン,シャーリイ
野蛮人との生活
『野蛮人との生活』シャーリイ・ジャクスン(ハヤカワ文庫NV)

マケプレオーバー2000月間、3冊目はシャーリイ・ジャクスンによる育児エッセイです。
かなりレアなことで有名なハヤカワ文庫ですが、どうなんだろう、だってこれエッセイだしなぁ、と思って読み始めたら……いや、これは……面白いな……。
基本的にはモンスターがきんちょ共に振り回される作者の育児生活を描いたエッセイなんですが、書きっぷりが全然素直じゃないのですごく「シャーリイ・ジャクスンのエッセイ」っぽいのです。皮肉と裏切りがてんこ盛り。

例えば、3人目の子供を産む「三度目のお産」。子供が生まれる直前、何しろ3人目なので、作者本人としてはもう慣れたもんだと思っているし、自分の精神状態もまともだと思っているわけです。ところが、明らかに行動はおかしく、周囲のシャーリイ・ジャクスンを見る態度にモロにそれが現れているのです。しかし、これは一人称エッセイなので、作者の文章の中ではそのことがストレートに表現されるわけではなく、いわば信頼できない語り手物となってしまっている……というわけ。なんてややこしい育児エッセイなんだ……。

また、ほのぼのエッセイでも何でもないというところもポイント。なんてったって、タイトルが『野蛮人との生活』ですからね。異色作家短篇集『くじ』に収録されている「チャールズ」なんかは、どちらの短編集で読むかでガラッと印象が変わるのではないでしょうか。『くじ』の中では、もうとにっかくイヤ~なコワ~い作品ですし、『野蛮人との生活』で読めば、ある意味また怖いという。『くじ』で読んでいた作品がいきなりこの『野蛮人との生活』に出てきて、わたしゃめちゃくちゃビックリしましたよ(これ実話だったの?っていう)。
一方で、ただのドタバタで終わるコメディもあったりと、とにかく作風の幅も広いのです。シャーリイ・ジャクスンの息子・娘がとんでもない性格の子供ばかりで(しっかり「成長」エッセイになっているのがまたニクい)、そこに作者の持ち味が合わさって、やたらと意味深な育児エッセイになってしまっている、という奇妙な作品集。長女ジャニーとかどうなってるんだ……やっべぇやつじゃねぇか……(「ジャニーは新入生」が素晴らしい)。

夫の家庭への向き合い方とか正直今読むとイラっと来るところもありますが、それでもこれはかなりの良作。本来長編であるところをミスマガ連載用に短編としてバラしているのも上手いので、ぜひこのまま復刊してくれないかなぁ。そしてミスマガ集めてでも、一部翻訳されている続編『悪魔は育ち盛り』を読みたくなります。

原 題:Life Among the Savages (1953)
書 名:野蛮人との生活 〈スラップスティック式育児法〉
著 者:シャーリイ・ジャクスン Shirley Jackson
訳 者:深町真理子
出版社:早川書房
     ハヤカワ文庫NV 68
出版年:1974.05.31 1刷

評価★★★★☆
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『三人の中の一人』S・A・ステーマン - 2020.01.24 Fri

ステーマン,S=A
三人の中の一人
『三人の中の一人』S・A・ステーマン(イフ・ノベルズ)

この物語は1930年代、フランスの片田舎にある古い城館が舞台である。城主はいかさま興業で巨富を手にしたユーゴー・スリム。彼は、ブロンド髪の若く美しい妻とこれも美しい姪とそれから暗い過去をもつ友人のネッペル医師とともに、世人の眼をさけ、この古色蒼然とした城館にひっそりと暮してした……。ある雷雨の夜、城館の一階の一室でネッペル医師が殺される。使用された兇器はピストルで、弾丸は額のど真中を射ち抜いていた。医師同様、暗い過去をもつ城主は、この殺人事件以来、いっそうおびえた生活を続けるが……。そして二度目の殺人事件が起こった。予審判事の懸命な捜査にもかかわらず、犯人の目星はつかない。ここに城主の友人として招かれた謎の人物サン・ファールが登場する。全身黒づくめの〈黒衣の男〉だった……。犯人は誰か? 本格派探偵小説の謎解きの面白さをもつ未訳の長編!(本書あらすじより)

毎年12月恒例となりつつある、マケプレオーバー2000月間の2冊目。レア本は積んで放っておかないでちゃんと読もうぜ、というアレです。ちなみに書いていませんでしたが、1冊目が先日感想をあげた『まだ殺されたことのない君たち』。
で、今回はS・A・ステーマン『三人の中の一人』です。ずっと探していて、Twitterのアイコン画像にもしていたら、例によって古本神からいただくことが出来たのです。ただ、正直面白いのかな、って不安になるじゃないですか……ステーマンだし……。

読み終わって、さらに混乱しています。ま、まさかのこのネタとは……。
ステーマンは本格ミステリ史上で考えれば重要な作家なのでしょう。ただ、見せ方や小説がイマイチで、英米圏作家に食われてしまったのもしょうがないなぁ、という出来栄えだと感じることもしばしば。とはいえ、これはこれで評価してあげなきゃならない気がしてきました(でも面白くはなかったっていう)。

手相見サン・ファールが招かれて訪れたユーゴー・スリムの城館には、城主と妻、そしてその姪の3人が世間から隠れて暮らしていた。その夜、ユーゴーの友人であるネッペル医師が射殺される。予審判事が調べを始めたものの、捜査は難航、そこに手相見サン・ファールが助言を与え、弾道から驚くべき推理を導き出した。予審判事は、サン・ファールの推理力は認めるものの、信用していいのか自信が持てない。果たして犯人は館の住人なのか、それともこの名探偵なのか……?

ステーマンって「つまらない本格ミステリ作家」というイメージだったのですが、むしろとんでもなく「変なミステリ作家」なだけなんじゃないか、と今回思いました。トリックとかおいておいて、とりあえずもう色々と変。『三人の中の一人』が異色作だとかそういうレベルじゃなく、基本的に話作りが普通じゃないんじゃないか、と。
城館に住む三人(夫婦と姪)の誰が犯人か、とかどうでもよくなるくらい、意味が分からないことが多すぎるのです。探偵役(?)を務める胡散臭さの塊みたいな手相見師、ヴァン・ダインから導き出され唐突に現れる真犯人巨人説、人間らしくない人間、ただただ読者を困惑させるヒステリックな女、などなど。なにこれ、奇人変人サーカス?

テンポの悪さとか会話のまだるっこしさとかがまぁまぁ酷いので、基本的にそこまで面白くはありません。にもかかわらず、たまに変な要素がぶち込まれるので、意外と読めてしまうんですよ。フランス・ミステリらしいめちゃくちゃな怪作ですが、英米ミステリっぽく(たぶんステーマンは本気で)作ってるせいで、最終的に得体の知れない作品になっています。

さらに最後明かされるメイントリックが、なんとあの古典的なトリック。誰もが知っているトリックで、もっと上手く使った作品を我々は既に読んでいるわけですが、先行作であり、かつ怪作っぽい雰囲気もあいまって(またこの雰囲気がトリックに合ってるというね)、妙にインパクトが強いのです。というか、ステーマンは古典的なトリックを多く生み出しているのに、あんまりにも小説が上手くないせいで後世に残らなかったんじゃないでしょうか(そしてそのせいでトリックメーカーとしての側面が目立っていないんじゃないかな、と)。
ちなみに、これを言うとネタバレになりそうだから言えませんが、めちゃくちゃ感心するポイントが1つあります。そういう意味か!となるやつ。普通にセンスがめっちゃ良いと思います。こういう小さいところでポイントを稼ぎやがるのでイマイチdisれない……。

単純にクオリティと面白さとまとまりの良さなら『殺人者は21番地に住む』が圧勝でしょう。ただ、もろもろの奇抜な要素のせいで、なかなか得難い作品ではあると思います。ステーマンって地味に優れたトリックメーカーなんだな……。
なお、巻末解説で『六死人』『ウェンズ氏の切り札』『殺人者は21番地に住む』が「角川文庫近刊」と書かれています(番町書房の本の解説になぜこの情報が載っているんだ)。そういう世界線もあったのかーとか、『マネキン』しか戦後完訳がなかった時代にいきなりステーマンを出した番町書房(実は主婦と生活社)やっべぇなとか、色々考えてしまいました。

原 題:Un dans trois (1932)
書 名:三人の中の一人
著 者:S・A・ステーマン Stanislas-André Steeman
訳 者:松村喜雄
出版社:番町書房
     イフ・ノベルズ 17
出版年:1977.06.05 初版

評価★★★★☆

『ケイトが恐れるすべて』ピーター・スワンソン - 2019.11.02 Sat

スワンソン,ピーター
ケイトが恐れるすべて
『ケイトが恐れるすべて』ピーター・スワンソン(創元推理文庫)

ロンドンに住むケイトは、又従兄のコービンと住まいを交換し、半年間ボストンのアパートメントで暮らすことにする。だが新居に到着した翌日、隣室の女性の死体が発見される。女性の友人と名乗る男や向かいの棟の住人は、彼女とコービンは恋人同士だが周囲には秘密にしていたといい、コービンはケイトに女性との関係を否定する。嘘をついているのは誰なのか? 年末ミステリ・ランキング上位独占の『そしてミランダを殺す』の著者が放つ、予測不可能な衝撃作!(本書あらすじより)

昨年話題になった『そしてミランダより殺す』の作者の邦訳3作目。『ミランダ』より好きですが、そんなにピーター・スワンソンが好きじゃない(嫌いでもない)、という結論になりそうな気がします。

視点人物を次々と変えながら、じわじわと殺人事件が、そしてアパートの住人たちの抱える過去・秘密があぶりだされていきます。どいつもこいつも不穏な過去、怪しげな癖持ちであるため、いったい誰が殺人犯なのか?という興味よりも、こいつらどういう人間なんだ?という興味でグイグイ読ませます。

ロンドンに住むケイトとボストンに住む又従弟のコービンが住居を交換する……という発端自体は悪くはないんですが、実はあんまり生かされていない気がするんですよねー。そもそも、交換物、じゃないと思うのです。ほぼボストンだけで話が展開されることからも、主人公ケイトが交換をきっかけに事件に巻き込まれてしまうという、ただの巻き込まれサスペンス。
主要登場人物の誰もが胡散臭さを持ちつつも犯人“らしくない”、という点はちょっと珍しいかもしれません。ただそのせいで、結果的に犯人“らしい”人物が登場すると、物語としてはほとんど終わってしまう(どんでん返しもない)点がサスペンスとしてはもったいないのです。諸々の過去・トラウマを抱える人間たちの終わりと再生の物語であって、意外な展開で楽しませるミステリではない……のかな。面白かったんですけどね。

というわけで、ピーター・スワンソン、そんなにハマらない気がしてきた……『時計仕掛けの恋人』もこの間ブックオフで見かけたんですが、なんかこれ以上読まないかもなぁ。

原 題:Her Every Fear (2017)
書 名:ケイトが恐れるすべて
著 者:ピーター・スワンソン Peter Swanson
訳 者:務台夏子
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mス-16-2
出版年:2019.07.31 初版

評価★★★★☆

『殺人者の放物線』アンドレア・H ・ジャップ - 2019.10.05 Sat

ジャップ,アンドレア・H
殺人者の放物線
『殺人者の放物線』アンドレア・H ・ジャップ(創元推理文庫)

MIT出身の天才女性数学者グロリア・パーカー=シモンズ。彼女はFBIから連続殺人事件の数学的分析を依頼された。女性ばかりを狙うレディ・キラーと呼ばれる猟奇殺人犯の正体は? 極端なまでの秘密主義で、うちとけることのないのグロリア、離婚係争中のFBI捜査官キャグニー。ともに心に傷を負う二人が、謎の殺人者に挑む。毒物学者にして生化学博士、NASA等でキャリアを積んだ合衆国在住の異色のフランス女流作家登場!(本書あらすじより)

この『殺人者の放物線』というフランス・ミステリ、出版されたのが1996年で、翻訳されたのが2006年。正直色々と欠点は目立つし、別におすすめしようとも思わないのですが、タイミングが悪すぎたな、と。ルメートルブームの頃ならもっとどっかに引っかかったんじゃないかなと思うのですが。

アメリカが舞台、FBI捜査官が天才数学者と共に連続殺人鬼"レディ・キラー"を追う、という超王道っぽいシリアルキラーもの。ところが、読めばすぐに分かりますが、全くアメリカナイズされていないのです。めちゃくちゃとっちらかった、フランス・ミステリらしいフランス・ミステリなのであります。
FBI捜査官キャグニーは、犯人を追いつつも離婚の原因となった女性アンの幻影を追い求め(別に離婚自体に悩むとかそういうことはない)、部下の捜査官モリスは突如としてわき起こるストーカー行為を抑えられません。2人とも捜査官としてはまぁまぁ有能であり、捜査に身を入れているにもかかわらず、明らかに何か変なのです。みんな自由すぎる……。

更にヤバいのが主人公グロリア・パーカー=シモンズ。独自の計算式を用いてあらゆる問題を解決する天才数学者である彼女は、パソコンを駆使し、FBIにも見いだせなかった被害者の関係や手がかりを次々に見つけていくのです。ちなみになぜ見つけられるのかと言うと、余計な感情に身を任せずとにかくデータを見るから!です。データ大事。
いやいやどういう計算式だよ、とかそんな疑問を持ったあなた、よろしいですか、グロリアさんのヤバさはそれどころではないのです。彼女はついでに、計算とか関係なく単純に推理・推測も得意で、普通に他人の感情を見て取り行動も先読みし、時には相手の行動すら操り、おまけに天才ハッカーなのでFBIのデータにも侵入できるのです。なんでもありじゃねぇか。お前がシリアルキラーだよ。
これでも足りないとばかりに乗っかってくるのが、グロリアの姪である、知的障害を抱えるクレアにまつわる過去の秘密。どうやら何かあるっぽい……ということが、物語の当初からほのめかされてはいますが、ラスト数ページ、グロリアの真のヤバさが明かされてビビりました。こんなのがシリーズで6冊も出てるってすげぇ……現代ミステリだぁ……。

遅々として進まない捜査をよそに登場人物たちは各々の悩みに振り回されているわけですが、肝心の連続殺人鬼の捜査は意外とよく出来ています。めちゃくちゃ登場人物が多くなっていく中で、どうにか繋がりが見え、犯人に至る手がかりが予想外なところからぽんぽん飛び出していきます。
ぶっちゃけ色々雑なので、偶然にもほどがあるだろ!とか、あの手がかりの回収適当だな!とか、捜査の段取り悪いな!とか、やっぱ偶然にもほどがあるだろ!とか、まぁ思うところはあるのですが、犯人の正体とかには何だかんだ納得している自分がいます。というか、納得させられました。こんなん、フランス・ミステリだから許されるんだぜ。

というわけで、やっぱりおすすめするほどではないのですが、なんかこう言うのが読みたかった気がしないこともない……と最後の最後に思わされてしまったので、自分の完敗です。まぁ翻訳はこの1作品で止まってしまったんですけどね。別に意外でもないのですが、この後どう続いたのか若干気になるところではあります。

原 題:La Parabole du tueur (1996)
書 名:殺人者の放物線
著 者:アンドレア・H・ジャップ Andrea H. Japp
訳 者:藤田真利子
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mシ-10-1
出版年:2006.08.31 初版

評価★★★☆☆

『俺には向かない職業』ロス・H・スペンサー - 2019.08.17 Sat

スペンサー,ロス・H
俺には向かない職業
『俺には向かない職業』ロス・H・スペンサー(角川文庫)

バーチ・カービーはシカゴの探偵。看板の文字は〝カービー単偵社″となっている。扱うのは離婚専門だが、その調査活動もドジの連続。ズボンのチャックはいつもあけっぱなし、およそしまらない探偵なのだ。
だがそのカービーにCIAが目をつけた。ある田舎町に潜伏するソ連スパイをあぶりだすのが任務である。はたしてカービーのドジぶりは、カンパニーが見抜いたように、正体を隠すための仮面なのか?
ともあれカービーは旅立った。まず彼が潜伏を命じられたのは、なんとマイナー・リーグの野球チームであった!(本書あらすじより)

カーター・ブラウンとレナード・ウイバーリーとロス・H・スペンサーの3人を、まとめて「箸休め作家」とみなしています。良い意味で。ロス・H・スペンサーの『俺には向かない職業』は、いつものダメダメ私立探偵チャンス・パーデューシリーズではなく、単独作品となっています。まぁ、主人公がダメダメ私立探偵というのは同じなのですが。
スパイ小説のパロディと侮るなかれ。単純にスパイ小説としての土台がまずしっかりしているのが面白いです。やってることはむちゃくちゃでも、これは騙し合い・化かし合いの諜報戦。そこに、パンプルムース氏並のお色気……というよりは色事とミスター・ボケ(バカではない)をぶっこんだ、というヤバい作品なのです。

私立探偵バーチ・カービーはどこからどう見ても隙のないダメ探偵。チャックが壊れているので、常にズボンの前が開いている、というような人間なのである。ところがあまりにダメさが完成されているがゆえに、あれは演技なのでは? 実はスゴ腕なのでは?とCIAに勘違いされてしまう。そんな彼は突然スパイ活動を頼まれ、美女が渦巻くソ連との対立に関わっていくことになるのだが……。

主人公であるカービーは、まぁ賢くはないのですが、意外とバカではない、というのがポイント。スゴ腕のスパイと勘違いされている現状をきちんと理解した上で、シカゴでの平穏な生活に戻りたいと心から願い続ける……という、何とも平凡さが好ましい男なのです。次から次へと襲いかかるセックス狂たちをさばきつつ、希望を夢見てあがくカービーが、何だかすごく良いんです。
そんな彼がソ連のスパイと戦うはめになり、偶然と運が味方し活躍していく……という、途中のドタバタは当然楽しいわけですよ。ある種、スパイ小説としては真っ当で王道の展開であるところを、トンデモ男カービーがひっかきまわしていきます。カービーが抜けているが故に敵からも味方からもすごいやつだと勘違いされてしまう、という展開が続きますが、スパイ小説のベタさを見事に裏切っていくストーリーには思わず笑ってしまいます。セックス大好きで男を干上がらせてしまう、というえげつない女性がやたらと登場するのですが(絶世の美女から婆さんまでピンキリ)、このへんもある種ジェイムズ・ボンド的なものをおちょくっているのかな。

しかし一番好きなのは、途中のドタバタよりも、最後に語られる後日談なのです。ここがめちゃくちゃ良いんですよ……スパイ小説の泣けるパロディとして完璧だと思います。流されまくりな平凡男、私立探偵カービーの行き着いたところが、実に奥ゆかしく描かれる最高のエンディング。いやぁ素晴らしい。

いつものロス・H・スペンサーの軽さとはまた違いますが、トニー・ケンリックのようなドタバタユーモアミステリですので、重い作品が続いた時の息抜きになんかにどうぞ。シリーズ化しなかったのが惜しまれますが、1作だけの活躍、というのがまたカービーらしいのかもしれません。

原 題:Kirby's Last Circus (1987)
書 名:俺には向かない職業
著 者:ロス・H・スペンサー Ross H. Spencer
訳 者:上田公子
出版社:角川書店
     角川文庫 631-1
出版年:1989.05.10 初版

評価★★★★☆

『銀の墓碑銘(エピタフ)』メアリー・スチュアート - 2019.07.18 Thu

スチュアート,メアリー
銀の墓碑銘
『銀の墓碑銘(エピタフ)』メアリー・スチュアート(論創海外ミステリ)

第二次大戦中に殺された男は何を見つけたのか? イギリス推理作家クラブ名誉主席アントニー・バークリーに絶賛された、メアリー・スチュアートの傑作長編が59年の時を経て初邦訳!(本書あらすじより)

2年前に論創から出たメアリー・スチュアート『霧の島のかがり火』が面白かったので、今回も読んでみました。『霧の島のかがり火』は、ロマンス・サスペンスにディヴァインやクリスティーのようなガッツリ本格要素が融合した良作でしたが……。
うーん……今回の『銀の墓碑銘』、つまらなくもないし、求めているロマンス・サスペンスど真ん中ではあるんですが、微妙に期待と違いました。『霧の島のかがり火』のような本格ミステリ要素がないからなのか、ギリシャ描写が多いからなのか。

何かしらの変化と冒険を期待してギリシャにやってきた女性カミラは、とある勘違いと思い切った行動の結果、隅から隅までイケメン要素しかない男サイモン・レスターと偶然出会うことになります。サイモンは、第二次世界大戦中にギリシャで死んだ兄の死の秘密を追っているのでした。カミラはやがて、第二次世界大戦中にさかのぼるギリシャに眠る秘密をめぐる事件に巻き込まれるのですが……。

中盤までは主要登場人物すらはっきりしなく、そもそも何か事件があるの?というような話の進め方。サイモンの兄の死の状況が次第に明らかになった後半以降は、活劇中心でしょうか。
物語の見どころの一つが、現在、そして(幅広い)過去の「ギリシャ」という舞台そのものです。とはいえ、いわゆる旅情ミステリのように、旅行要素が中心で異国情緒描写に全フリしているような作品ではなく、むしろストーリー上で必要な「ギリシャ」が描かれている、という感じ。異国でイケメンと出会う!だけのハーレクインではないのです。
主人公カミラと、ヒーロー(ヒロインの対義語ってこれでいいんだっけ)であるサイモンのキャラクターが非常にしっかりしており、無駄なく的確な動きしかしないところに超好感が持てます。サスペンスとしての捻りは(ほぼ)なく、後半は冒険小説要素が中心ですが、キャラクターのおかげでここが楽しめるものになっていますし、何より読ませるものになっています。

ある意味、無難な面白さのサスペンスではあるんですが、個人的な好みから言うともうちょい別の角度の読みごたえが欲しかったな……というところ。メアリー・スチュアートの作風はかなり気になるところなので、さらなる紹介が進むことを期待したいですね。

原 題:My Brother Michael (1959)
書 名:銀の墓碑銘(エピタフ)
著 者:メアリー・スチュアート Mary Stewart
訳 者:木村浩美
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 232
出版年:2019.04.30 初版

評価★★★☆☆

『ネロ・ウルフの災難 女難編』レックス・スタウト - 2019.06.04 Tue

スタウト,レックス
ネロ・ウルフの災難 女難編
『ネロ・ウルフの災難 女難編』レックス・スタウト(論創海外ミステリ)

アーチー・グッドウィン、辞職す! 絶体絶命の美人依頼者の無実を信じ、迷探偵アーチーの捜査が始まる。女難をテーマにした日本独自編纂の作品集「ネロ・ウルフの災難」第一巻。(本書あらすじより)

論創恒例ネロ・ウルフ中編集。今回は当たりですよー。収録中編は以下の通り(数字は雑誌初出年)。

「悪魔の死」"Death of a Demon"(1961)別題「デーモンの死」(翻訳道楽2005)"The Gun Puzzle"
「殺人規則その三」"Method Three for Murder"(1960)別題「第三の殺人法」(EQ1992)
「トウモロコシとコロシ」"Murder Is Corny"(1962、中編集描き下ろし?)別題「スイート・コーン殺人事件」(EQ1978)"The Sweet Corn Murder"

全体的にネロ・ウルフとアーチーがケンカする話が多いせいで、ネロ・ウルフとアーチーがいちゃいちゃしがち。躊躇なくのろけ倒すウルフ、キャラ的に強すぎる……。100ページほどという分量がこのシリーズに向いているのか、とにかく飽きずに読める作品が今回は多かった印象です。
「わたしはグッドウィン君に依存している。彼がいなければ、快適どころか、それなりに暮らしていくこともできない。(中略)永久に彼を失うことも充分に考えられる。そうなれば大惨事だ。座視できない」などと、アーチーとの結婚を前向きに考えている女性に言い放つネロ・ウルフ、まじでなんなんだ。中編のウルフとアーチ―はキャラクターの魅力が存分に発揮されていていいですね、本当に。
以下、個別の感想です。

「悪魔の死」
英語別題のように、「銃パズル」とでも言うべき内容が非常に良く出来ています。ネロ・ウルフの元に相談に来た女性が面倒を持ち込む、という発端から常に予想を裏切るのが上手いのです。でも「女難編」なのに、これはただの面倒な依頼人では……? 犯人の決め手がもっと引っ掛け以上のものならなぁ、というのが謎解きミステリ的に惜しく感じられました。

「殺人規則その三」
辞職したアーチーとウルフの共同捜査その1(アツい)。アーチーの辞職直後ウルフ宅前に死体という、まさに女難編と言うべきふってわいた面倒を神のごとく片付けるネロ・ウルフを楽しめます。証拠がほぼないのがちょっと……。

「トウモロコシとコロシ」
アーチーとウルフの共同捜査その2。頭空っぽな女性に殺人容疑を押し付けられたアーチーを、アーチーに依存しきっていると断言するウルフが鬼のように推理を巡らす良作です。クレイマー警視と読者が揃って安楽椅子探偵的な対決をウルフとさせられるのが面白く、決着も見事。本中編集のベストでしょう。

原 題:Nero Wolfe Mysteries: Unfortunate Cases with Women (1960~1962)
書 名:ネロ・ウルフの災難 女難編
著 者:レックス・スタウト Rex Stout
訳 者:鬼頭玲子
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 226
出版年:2019.01.30 初版

評価★★★★☆

『カルーソーという悲劇』アンネ・シャプレ - 2019.04.07 Sun

シャプレ,アンネ
カルーソーという悲劇
『カルーソーという悲劇』アンネ・シャプレ(創元推理文庫)

コピーライターの職を捨て、フランクフルトから小さな村に移り住んだパウル・ブレーマー。周辺で頻発する馬殺しと放火事件。そんななか、女農場主アンネの夫が、殺されて食肉用冷蔵室のフックに吊り下げられているのが発見された。犯人はアンネなのか? アンネへの思いと疑いに悩むパウル。親友である女検事カレンと個性派刑事コジンスキーとパウルのトリオが行き着く悲劇的真相とは? ドイツ・ミステリ大賞受賞の傑作シリーズ第1弾。(本書あらすじより)

今でこそドイツ・ミステリは巷に溢れているわけですが、ここまで翻訳されるようになったのはフェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』のヒット後でしょう。それ以前はせいぜいヘニング・マンケルとセバスチャン・フィツェックくらい?
本書はドイツ・ミステリブームよりはるか前、2007年に翻訳された作品ですが……う、うーん、これはさすがに微妙すぎる……。

農村を舞台にした、とりとめのない文体で書かれた1997年のドイツミステリ。主人公は、都会生まれながらも、50あたりで田舎に越してきた男パウル。田舎ならではのよそ者排除の視点の中で既に数年過ごし、結構楽しみながら生活しているパウルですが、唐突に近所で連続放火、馬の切り裂き犯、そして殺人事件が起きます。そこに冷戦期の東ドイツとシュタージにまつわる問題が濃厚に絡み……と、なかなか要素的にはこってりした作品です。

ドイツならではの社会問題を扱っており、今なら『影の子』なんかと合わせてもっと読まれたかもしれません。1990年代に、冷戦中の東ドイツ、シュタージ(秘密警察)とその協力者、というテーマでミステリを書いていることは注目に値しますし、作者シャプレの本職であったノンフィクション作家としての知識が存分に生かされているのは確かです。

ただいかんせん、とりとめなさすぎる&まとまりがなさすぎる話が、読んでいて結構退屈でキツいのです。主に4人の視点人物がいるのですが、誰も話を進める気がなくて、ひたすら自省的な自問自答を繰り返すというね……。
本書は、ウダウダしていてまだるっこしくて行動力のない登場人物たちが、じたばたもがきつつ、田舎特有の無神経さやシュタージという巨大な問題に結局何の太刀打ちも出来ない様を370ページ眺めるという、比較的文学寄りなミステリなのです。純粋にミステリとしての出来だけ見ると、まぁ微妙。っていうか、はっきり言って内容そのものが面白くはないです。

こういう作品を読んだ出版当時の日本におけるドイツ・ミステリの印象がどういうものだったのか、ちょっと気になります。本作はシリーズの1作目で、この後も作者はミステリを今に至るまで書き続けていますが、日本での紹介が続きませんでした。まぁ、あまり残念でもないけど……。

原 題:Caruso singt nicht mehr (1998)
書 名:カルーソーという悲劇
著 者:アンネ・シャプレ Anne Chaplet
訳 者:平井吉夫
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mシ-11-1
出版年:2007.05.31 初版

評価★★☆☆☆

『十三の謎と十三の被告』ジョルジュ・シムノン - 2019.02.06 Wed

シムノン,ジョルジュ
十三の謎と十三の被告
『十三の謎と十三の被告』ジョルジュ・シムノン(論創海外ミステリ)

〈クイーンの定員〉に選出された傑作短編。フロジェ判事が探偵役の「十三人の被告」と行動派刑事G7が活躍する「十三の謎」を収録! 至高のフレンチ・ミステリ!(本書あらすじより)

13シリーズは、各話が問題編・解答編に分けて雑誌に掲載された、各話10〜12ページほどのショート・ミステリ集。これまで完訳されたのは、第一弾である『13の秘密』(創元推理文庫)のみでした。こちらは素人安楽椅子探偵のルボルニュが主人公で、純粋なパズル物に過ぎず、ぶっちゃけ結構つまらないのです。
で、今回ついに、第二弾と第三弾である『十三の謎』および『十三の被告』が一冊にまとめて訳されました。端的に言うと、『十三の謎』は中途半端、『十三人の被告』はメグレファン必読。なんにせよ、シムノンの13シリーズ完訳はめでたいことです。

まず『十三の謎』は、主人公である行動派刑事G7が、フランス中を駆け巡りながら謎を解き明かすというもの。パズル的要素と人情要素のミックスがいまいちで、これは結構微妙です。まだパズルに振り切ってる『13の秘密』の方が良いかな……。

ところが『被告』、これがめっちゃ良いのです。主人公はフロジェ判事、目の前に連れてこられた容疑者から話を聞き、見事真相を探り当てます。職業こそ異なれど、フロジェ判事の中身と振る舞いはほぼメグレ警視。どの話でも、見かけとは異なる真相がほどほどの論理的推理で解き明かされ、そこにこれぞシムノン!なドラマが光ります。
『被告』が『秘密』『謎』と違うのは、コロンボ並に最初から容疑者がはっきりと定められているところだと思います。職業が判事なんだから、そりゃそうなります(目の前に連れてこられた被告とか)。つまり、メグレシリーズによくある対決物に近い構造なのです。またメグレ物と異なり、その容疑者が犯人であればきちんと証拠が最後に提示されるし、そうでなければ予想外の真相がきれいに示されます。反転がすごく上手いんですよ。
もちろんシムノンは長編の方がより味わい深い何かを描けるんでしょうが、むしろ12ページの中でこれだけドラマとパズルを見せられる『被告』はすごいと思います。想像以上に楽しめました。

まぁ難点は読みにくいところですよね……お得意のとりとめのない文章に加え、たった12ページで説明しなきゃならないせいで怒涛の事件説明が話の頭に詰め込まれるので、毎編分かりにくいことこの上ありません。
とは言え、新刊でシムノンが出ることがまずもうめでたいことですからね! 今後もちょっとずつ、シムノンの翻訳が出るといいなぁ。

原 題:Les 13 Énigmes et Les 13 Coupables (1929~1930)
書 名:十三の謎と十三の被告
著 者:ジョルジュ・シムノン Georges Simenon
訳 者:松井百合子
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 219
出版年:2018.10.30 初版

評価★★★☆☆

『メグレのバカンス』ジョルジュ・シムノン - 2019.01.14 Mon

シムノン,ジョルジュ
メグレのバカンス
『メグレのバカンス』ジョルジュ・シムノン(メグレ警視シリーズ)

バカンスをすごすために来た海辺の町サーブルで、メグレ夫人は虫垂炎にかかり、手術を受けるはめになる。夫人の病室を見舞うのがメグレの日課。15号室の患者に会ってやってほしいというメモが、いつの間にかメグレのポケットにしのばせてあり、彼は気がかりになる。だが翌日病院に出かけてみると、その患者はもう死んでいた。自動車から転落して重傷を負った若い娘で、意識はついに戻らなかったという。地元警察は問題にしていなかったが、メグレはこの事故に不審をいだき、事故のさい車を運転していた娘の義兄ベラミ医師に接近していく……。(本書あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、8冊目は、いつものシリーズ順に読んでいるメグレ警視シリーズです。
第3期メグレを読むのは『激怒する』『ニューヨーク』に続いて3冊目ですが、なんでしょう、今のところすごく良いんですよね。しかも今回の『メグレのバカンス』は、ここに来て結構な力作だったのでびっくりしました。この熱の入りようは、初期作を思い起こさせます。
で、本作はメグレ警視シリーズで何作も書かれた、いわゆる「対決物」(命名自分)。犯人、もしくは犯人らしき人物と、終始対立し続けることが話の軸になっている作品です。犯人との関係は認め合っていたり憎み合っていたりと作品によってタイプは異なりますが、今回のメグレのライバルはシリーズ中最強クラスなのではないでしょうか。

バカンスで地方都市に来たメグレだが、妻が虫垂炎で入院してしまい、暇を持て余す毎日。そんな中、助けを求める手紙がメグレのポケットに入っており、翌日一人の少女が死亡する。何が起きているかを調べようとするメグレだが、続いて第二の事件が起きてしまい……。

メグレ夫人、たいていろくな目にあっていないし、警視との関係も妙にギクシャクしているし、基本的にどの作品でも不仲に見えてしまうのはなぜなんでしょうね、ほんと。メグレに家庭的な要素って実は皆無なんだよなぁ……。
今回のメグレは終始不機嫌。殺人に不慣れな地方都市の警察が休暇中のメグレに頼ろうとする、どこに行っても身バレしていてひっそり休暇を送れない、助けを求められたってどうしようもない、とひたすら不満を抱えています。
ただ、一つの殺人を止められなかったことで、メグレは暴走機関車の如く怒涛の捜査を開始するのです。ここからのメグレの必死さがかっこいいんですよ。初期作のような発端の大きな謎はないものの、得体のしれない事件の全貌をきれいに解き明かす謎解きはかなり良くできていると思います。

さらにすごいのが今回の敵役であるベラミ医師。色々な意味で隙がなく、有力者であるため手も出しにくく、何の証拠もあがらない、終始冷静で実にスマートな、メグレと互いを認め合う好人物なのであります。メグレが、自分がいいように操られている、とまで思うレベル。強い。
証拠がないのは正直いつものことですが、むしろそれを前面に出すことで、メグレシリーズの謎解きミステリとしての弱さを逆にカバー出来ているのが面白いところ。しかも、捜査過程がしっかり描かれているためか、非常に出来が良く感じられます。

というわけで、いやはや、普通に面白かったです。まさにメグレシリーズっぽい良作。2018年はメグレを3冊しか読めなかったので、2019年はもっと頑張りたいなぁ……。

原 題:Les vacances de Maigret (1947)
書 名:メグレのバカンス
著 者:ジョルジュ・シムノン Georges Simenon
訳 者:矢野浩三郎
出版社:河出書房新社
     メグレ警視シリーズ 50
出版年:1980.08.05 初版

評価★★★★☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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