シャーロット・アームストロング名言2

2018-07

『そしてミランダを殺す』ピーター・スワンソン - 2018.06.28 Thu

スワンソン,ピーター
そしてミランダを殺す
『そしてミランダを殺す』ピーター・スワンソン(創元推理文庫)

実業家のテッドは空港のバーで見知らぬ美女リリーに出会う。彼は酔った勢いで、妻ミランダの浮気を知ったことを話し「妻を殺したい」と言ってしまう。リリーはミランダは殺されて当然だと断言し協力を申し出る。だが殺人計画が具体化され決行日が近づいたとき、予想外の事件が……。男女4人のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の攻防を描く傑作ミステリ!(本書あらすじより)

ピーター・スワンソン、すでに1作紹介されていた作家だったんですね。『そしてミランダを殺す』、今年の新刊の中ではずば抜けて話題となっている(気がする)作品です。
んーむ、意地が悪いの一言に尽きるなぁ。正直苦手なタイプの終わり方ですが、確かに新刊の中でも非常に良いです。良いのは間違いない。

飛行機の中で出会った見知らぬ女性リリーと、テッドは妻を殺すアイデアを話し合ってしまう。その場の勢いかと思いきや、リリーの提案に乗り気になってしまったテッドは、その後も密会を続け、妻を殺す計画を立てる。しかし実行目前、事態は思いもよらない展開に……。

登場人物を極限まで絞った中で、章ごとで交互に語り手を変えるスタイル、子供時代を振り返る回想の挿入、先を読ませない引っ張り方、緊張感を切らさない書きっぷりと、サスペンスのお手本のような出来栄えに、普通に感心しかありません。特に、先を読ませない展開の連続はお見事。序盤こそゆっくりとしていますが、中盤以降はそれこそ何が起きるか分からない油断の出来ない雰囲気が続きます。
200ページ費やす第一部は、黙々と殺しの計画を立てるばかりで動きに欠けるところを、謎の女リリーの過去エピソードでちゃんと盛り上げ、仕込みも十分。しかしながら、この作品で一番アツいのは、突如大きく物語が動き出し、ある二人の人物の戦いを描いた第二部でしょう(どうなるかハラハラさせるだけに、割と決着はあっさりしてたけど)。第三部は、まぁこの作者ならこうやりそうだな、という感じ。
そして、このサスペンスを盛り上げる基本となるのが、知能戦なんですよね。頭の良い登場人物たちによる、先の読み合いに痺れます。頭の悪い人間は、頭の良い人間のコマ以上にはなれない感じも笑えますね……容赦ない……。

というわけで、とりあえず普通に読んでみることをおすすめします。個人的には、何かこう物足りなさもあるんです。お手本っぽさがあって変なところがないからなのか、それとも結末の後味の悪さが苦手だからなのか。ただ、積極的にダメな点も思いつかないし、やはり良作なのは間違いないのかな、と思います。

原 題:The Kind Worth Killing (2015)
書 名:そしてミランダを殺す
著 者:ピーター・スワンソン Peter Swanson
訳 者:務台夏子
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mス-16-1
出版年:2018.02.23 初版

評価★★★★☆
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『狙った椅子』ジュリアン・シモンズ - 2018.05.13 Sun

シモンズ,ジュリアン
狙った椅子
『狙った椅子』ジュリアン・シモンズ(crime club)

グロス出版社推理小説課の編集者デイヴは、新しく創刊される雑誌「犯罪実話」の編集長に昇進の予定で、その見込みはほぼ確実だった。ところが課長会議の結果、意外にも新編集長はデイヴの同僚ウィリーに決まってしまった。やけくそになったデイヴは夜の女を拾ってホテルに……。ところが翌日、会社では警官が彼を待ち構えていた。新編集長が昨夜殺され、重大な嫌疑が彼にかかってきたのだ。デイヴはアリバイの証明に必死になった。しかし、彼の首にかかった輪は刻々と締まり、身動きがとれなくなってきた。課長会議の決定がなぜ逆転したのか、そこに秘密があるのではなかろうか?(本書文庫版あらすじより)

初シモンズ。創元推理文庫だとタイトルが『ねらった椅子』、 crime club だとタイトルが『狙った椅子』です。
ジュリアン・シモンズって、現在ではどういうイメージを持たれている作家なんでしょう。おそらくですが、『ブラッディ・マーダー』などの評論家としての方が名前を聞く機会が多いのではないでしょうか。ゴールド・ダガー賞受賞の『殺人の色彩』や、MWA長編賞受賞の『犯罪の進行』などが代表作ですが、「犯罪者の視点に立って犯罪に至る過程を描いた犯罪小説の書き手」とか言われても全然イメージがわいてこないわけですよ。
というか、ぶっちゃけ、シモンズの書く犯罪小説って本当に面白いの?っていう。絶対そのジャンルなら、近年もっと面白いのが出ているはずだし、みたいな。と思って今回初めて手に取ったのが、『狙った椅子』だったのですが……。55点くらいだろうなぁと思って読んでみたら、70点くらいだったので、地味に満足度が高くてビックリでした。うそだろ、結構面白いじゃないか……。

出世欲まみれの出版社づとめの自惚れサラリーマン、デイヴ。が、昇進確実と思われていたのに出世を阻まれ、さらに代わりに出世したウィリーが殺害されてしまう。自分にかけられた殺人容疑を晴らすべく、デイヴは奔走することになるが……。

ザ・いかにもな巻き込まれサスペンスではあります。ただ、主人公がかなりの欲丸出し野郎なせいで全然共感できないし、いい話風にまとまるかと思いきやそうもならないし、ラストも絶妙に不快な終わり方なせいで、良い意味で、クセのある作風に仕上がっています。そのくせ、なぜ昇進会議の内容が覆ったのか?から始まる謎など、内容は地味に本格、ってのも良いですね。
やや単調っちゃ単調ですが、過去の殺人犯の正体が出るところなんかは古典っぽい王道だし、悪くないんじゃないでしょうか。植草甚一の言うように、これは主人公のクズっぷりを笑うブラックユーモアミステリ、なんでしょうねぇ。

あくまで、70点は70点ですが、他のシモンズも読もうという気になったので、きちんと楽しめたようです。ポケミスも何冊か積んでいるので、またしばらくしたら手に取ってみようかな。

原 題:The Narrowing Circle (1954)
書 名:狙った椅子
著 者:ジュリアン・シモンズ Julian Symons
訳 者:大西尹明
出版社:東京創元社
     crime club 4
出版年:1958.06.30 初版

評価★★★★☆

『くじ』シャーリイ・ジャクスン - 2018.04.15 Sun

ジャクスン,シャーリイ
くじ
『くじ』シャーリイ・ジャクスン(ハヤカワ・ミステリ文庫)

毎年恒例のくじ引きのために、村の皆々が広場へと集まった。子供たちは笑い、大人たちは静かにほほえむ。この行事の目的を知りながら……。発表当時から絶大な反響を呼び、今なお読者に衝撃を与える表題作ほか二十二篇を収録。本書で描かれるのは、一見ありふれた日々の営み。そして、その被膜から滲む人間の悪意、嫉妬、嘲笑、絶望……。鬼才ジャクスンの容赦ない筆によって引き出された黒い感情の数々が、あなたの心に爪を立てる。(本書あらすじより)

I
「酔い痴れて」"The Intoxicated"(1949)
「魔性の恋人」"The Daemon Lover"(1949)
「おふくろの味」"Like Mother Used to Make"(1947)
「決闘裁判」"Trial by Combat"(1944)
「ヴィレッジの住人」"The Villager"(1944)
II
「魔女」"The Witch"(1949)
「背教者」"The Renegade"(1949)
「どうぞお先に、アルフォンズ殿」"After You, My Dear Alphonse"(1943)
「チャールズ」"Charles"(1948)
「麻服の午後」"Afternoon in Linen"(1943)
「ドロシーと祖母と水兵たち」"Dorothy and My Grandfather and the Sailors"
III
「対話」"Colloquy"(1944)
「伝統あるりっぱな事務所」"A Fine Old Firm"(1944)
「人形と腹話術師」"The Dummy"
「曖昧の七つの型」"Seven Types of Ambiguity"(1943)
「アイルランドにきて踊れ」"Come Dance with Me in Ireland"(1943)
IV
「もちろん」"Of Course"
「塩の柱」"Pillar of Salt"(1948)
「大きな靴の男たち」"Men with Their Big Shoes"(1947)
「歯」"The Tooth"(1949)
「ジミーからの手紙」"Got a Letter from Jimmy"
「くじ」"The Lottery"(1948)
V
「エピローグ」"Epilogue"

忙しくて感想書きが滞っているうちに、また10冊くらい読了本が出てしまいました。あと一週間すればちょっとは落ち着く……はず。
さて、泣く子も黙るシャーリイ・ジャクスンです。アンソロジーなどで知ってはいても、きちんと読んだことがなかった作家。で、先日『野蛮人との生活』をゲットしたので、これを機に積んでいた『くじ』を読んでみました。
いやー、もう、ひたすら心がザワザワさせられる短編ばかり。人間の(隠された)残酷さ、居心地悪さを、すくい出したりあぶり出したりしていて、大変つらい……のですが、単なるイヤミスとも違うのかなぁ。案外読みやすいのが魅力のひとつかもしれません。

とりあえず「くじ」が代表作である、というのは異論のないところだと思います。ただ、「くじ」は、短編集『くじ』の中ではかなり浮いている作品である、というのは意外でした。「くじ」は、明らかに普通ではない特殊な状況の村を描いた作品で、発表当時物議をかもしたとか。おまけに、めちゃくちゃバッドエンド。
ところが他の収録作は、非日常さが全くありません。この世界のどこでも起きそうなことが描かれており、日常に潜む人間の嫌らしさや残酷さを見せつけてくるものばかりです。だから、ある意味読みやすいんですよね。全部「くじ」みたいなキッツい作品だったら読めねぇな、と思っていましたが、「くじ」のエグさはちょっと別物です。
とはいえ、「くじ」も「くじ」以外も、描いているもの自体はあまり変わらない、というのがこわいのです。例えば、突如デスゲームに放り込まれた人間が残酷さをあらわにしても、別に意外性はありません。そのような特殊設定じゃなくても、人間はこうなんだぜ、というのをまじまじと見せつけてくるのがジャクスンの短編なのです。人間賛歌でも何でもなく、救いもへったくれもありません。うーん、人間やってらんねぇな。

「おふくろの味」は、主人公の努力が何一つ報われない、という点でめっちゃ苦手なタイプの作品ですが、印象深いです。個人的に悪童物は、ほんっとうにダメなんですが、「チャールズ」も嫌いになれません。 「曖昧の七つの型」は本好きが読んでいてこの上なくつらい作品。
という、ブラックユーモア全開の作品群の中でベスト、というか最も心に残った作品を選ぶなら、「どうぞお先に、アルフォンズ殿」でしょうか。「善意のサスペンス」の書き手であるシャーロット・アームストロングの『毒薬の小壜』だって、ちょっと書き方を変えれば、アガサ・クリスティー『春にして君を離れ』になるし、シャーリイ・ジャクスン「どうぞお先に、アルフォンズ殿」になるわけですよ。酷い話だぜ。

というわけで、異色作家短篇集はやはり名作品集の宝庫なのでした。文庫化は大正解でしょう。未読の方はぜひお試しを。合う合わないは別にして、『くじ』は一読の価値ある短編集だと思います。
なお、『くじ』の本国版に収録されているのに、日本版に収録されていない作品があります。以下の3作。
・My Life with R. H. Macy
・Flower Garden
・Elizabeth
いずれも未訳でしょうか。

原 題:The Lottery Or, the Adventures of James Harris (1949)
書 名:くじ
著 者:シャーリイ・ジャクスン Shirley Jackson
訳 者:深町眞理子
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 442-1
出版年:2016.10.25 1刷

評価★★★★☆



(追記)
悪童物はめちゃくちゃ苦手なのに、なぜ「チャールズ」は読めたのかな、と考えたのですが、オチのある話として書いているからかもしれません。結末に向けて増幅していく不穏さ、みたいな話ではないので。また、「チャールズ」の持つ構造のおかげで、例えばスタンリイ・エリン「ロバート」とかクェンティン・パトリック「少年の意志」ほどはしんどくないのだと思います(後者2つは読み返したくないなぁ)。

『メグレ激怒する』ジョルジュ・シムノン - 2018.03.04 Sun

シムノン,ジョルジュ
メグレ激怒する
『メグレ激怒する』ジョルジュ・シムノン(河出文庫)

孫娘の不慮の死に疑念を抱いたアモレル老婦人は、田舎の別荘で引退生活を楽しんでいるメグレに調査を依頼する。アモレル家を訪れたメグレは、そこで意外な人物に出会う。中学時代の同級生マリクが老婦人の娘婿として、この大富豪の一族を支配しているのだ。しがない税務署員の息子マリクが……。彼は今の自分を誇示しながらも、一家の内情をメグレに知られることを極度に恐れている……。(本書あらすじより)

最近、ほぼ週一更新になりつつあるような……いや忙しくて……。でも本は読んでいるんですよ! ということで、とっくに先月の話ですが、シムノンの誕生日、2月13日にメグレを読み終わりました。
さて、去年、ようやく手持ちの初期メグレを全て読了したところです。いわゆる第1期ですね。『メグレ再出馬』を最後に、シムノンはメグレ物以外を中心に書くようになります。もちろん自分は第1期を全部読んだわけではなくて、『死んだギャレ氏』とか『オランダの犯罪』とかは未読なんですが……だってレアだし……。
あれから半年、そろそろ第2期メグレを読む時が来たか、と思いきや、何と手持ちのシムノン43冊の中に、第2期作品がほぼないのです。というのも、この時期のメグレは中短編が主なんですよね。中短編……おぉ、苦手で全然集めてないやつだ……。
というわけで、潔く第2期のことは忘れ、第3期に突入することになりました。まずは第3期初長編、『メグレ激怒する』です。

『メグレ再出馬』(1933)で既にメグレは引退していますが、今回の『メグレ激怒する』(1945)でも引き続き引退中。退職してから3年という設定です。そのメグレのもとに、高名な元警視に孫の事故死を捜査して欲しいと考える、強烈なおばあちゃんがやってきます。
これまで私的な依頼は全て断ってきたメグレですが、今回は何となく逃げられず、否応なく事件を捜査し始めることに。すると事件の中心人物は、メグレの同級生、高慢なエルネスト・マリクだったのでした。誰もが秘密を隠しているように見える一家を調べ始めたメグレは、疎まれながらも、一歩一歩真相に近付いていくのですが……。

『メグレ再出馬』と同じく、かなり私立探偵小説的な側面が強い作品。特に今回は身内からの頼みではなく、無関係な人から頼まれ、田舎に潜入捜査を始める、というくだりがそれっぽいです。捜査を開始してからは一切事件が起きないのですが、一人一人に話を聞いて回るなかで、こじれた人間関係を浮かび上がらせつつ、上流階級よりも召使いなどといる方が性に合うメグレの性格が気持ちよく描かれるのは楽しいですね。
真相は苦いもので、いわゆる家庭の悲劇タイプ。事件を追い求める過程で、内に閉じこもった少年の心を開かせようとメグレが努力する様が涙ぐましいのです。
しかし驚いたのが、今回の決着の付け方。確かにメグレシリーズにもこのパターンはあるけど……。元警官という、メグレの非公式の立場を生かしたやり方かもしれません。シムノンの描く人間が色々な意味で強いだけに、この結末はめちゃくちゃ上手くはまっています。キャラクター造形の巧みさゆえに、(ありがちだけど)許されるラストかなと思うのです。

あとは、久々にパリ警視庁に戻ったメグレが、リュカなどの元部下たちを使って捜査を行ったり、昔使っていた泥棒に頼んで一緒に不法侵入したりと、いかにも刑事ものっぽい要素も多数。これは良い意味で言うのですが、かなりエンタメに寄せてるなーと思いました。メグレもシムノンもみんな丸くなったなぁ……。
第3期を、本書と『モンマルトルのメグレ』『メグレ夫人と公園の女』だけ読んで受けた印象ですが、初期メグレと中後期メグレは、やっぱり読み味が全然違います。初期メグレの方が、言い方は悪いけど、もっと読者に不親切。一方、中後期はそれなりにストーリーがまず分かりやすく、内容もよりキャッチ―な印象。ただ、最初に提示される謎自体は、初期メグレの方が結構とがっていて魅力的です。
初期メグレはどうかと思うくらいクセが強いのも多くて、要するに鼻につくぐらいメグレ警視の独白やら心理描写やらがクドいんですが、これが好きな人はハマるし、逆に合わない人は中後期の方が向いていると思います。そこらへんの読み味を気にしながら、今後も第3期長編メグレを読み進めたいところですね。

とりあえず、『メグレ激怒する』は、無難に楽しめる良作です。が、全体的に小粒でちょっと印象に残りにくいのも事実。『モンマルトルのメグレ』みたいな傑作が出てくることを期待しましょう。

原 題:Maigret se fâche(1945)
書 名:メグレ激怒する
著 者:ジョルジュ・シムノン Georges Simenon
訳 者:長島良三
出版社:河出書房新社
     河出文庫 504F
出版年:1988.08.04 初版

評価★★★★☆

『老いたる詐欺師』ニコラス・サール - 2018.02.22 Thu

サール,ニコラス
老いたる詐欺師
『老いたる詐欺師』ニコラス・サール(ハヤカワ・ミステリ)

嘘と偽りに満ちた、ある老人の一生――犯罪小説の傑作! ネットを通じて知り合った老紳士のロイと未亡人のベティ。親睦を深め、共同生活を始めた二人であったが、ロイの目的はベティの財産にあった。彼の正体は、数々の人を陥れてきたベテランの詐欺師だったのである。戦中まで遡って明かされる、詐欺師の生涯とは?(本書あらすじより)

う、うーん、これは……ぶっちゃけつまらない……。
「巧みな心理描写で絶賛された新鋭作家のデビュー作」というあらすじからも分かってしまいますが、要するに詐欺師が騙し騙されるようなコン・ゲーム的内容を主眼においたものではありません。じゃあそれ以外の点で、しっとり面白いのかと言うと……違うんだよなぁ。

老人が主人公の作品、近年多いですよね。元刑事が暴れるハードボイルドであるダニエル・フリードマン『もう年はとれない』とか、老人たちが素人犯罪集団を結成するユーモアミステリであるカタリーナ・インゲルマン=スンドベリ『犯罪は老人のたしなみ』とか。で、今回は老詐欺師が、老女ベティを騙す様が、彼の過去の回想と交互に語られていきます。

カモであるベティが何かを企んでいることは、序盤ですぐ明らかになります。というわけで、単純に詐欺師が詐欺をするだけの話ではありません。だから、もちろんトリッキーなネタはあるし、意外と大掛かりだったことにちょっとびっくりはします。ただ、書き方とか章題とかその他もろもろで、基本的に全然隠そうとしていないので、ここを主眼に読む、ってのはちょっとキツいかも。そもそもロイにベテランの詐欺師感が全然ないし(上から目線で調子に乗ってるだけの老害感がすごい)。

その合間合間に挟み込まれる詐欺師ロイの過去は、だんだんと遡りながら、彼が過去に犯してきた詐欺・犯罪が順に語られる、というもの。それぞれ完全にバラバラで、特につながりはありません。この作者、詐欺の手口の説明がすごい下手だよね……全然頭に入ってこない……。
この過去エピソードの大部分は、要はロイがどういう人間だったのかを説明するため(だけ)のエピソードとしてばらまかれているのでは、と思います(しかも、それぞれがそこまで面白くもない)。ただただロイが不快な人間だということが分かるだけ。老詐欺師の人生を描くって、いくらでも面白くなりそうなもんだけどなぁ。まぁ、「老」にしたのは、なるほどこれを書きたかったからなのね、というのは後半を読めば分かります。

というわけで、なんか、退屈な読書だったなぁ、で終わってしまいました。終わり方も宙ぶらりんとまではいかないけど、「で?」っていう感じだし。最近のポケミスで、こういう感想を持つのは久々かも。

原 題:The Good Liar(2016)
書 名:老いたる詐欺師
著 者:ニコラス・サール Nicholas Searle
訳 者:真崎義博
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1925
出版年:2017.11.15 1刷

評価★★☆☆☆

『メルトン先生の犯罪学演習』ヘンリ・セシル - 2018.02.19 Mon

セシル,ヘンリイ
メルトン先生の犯罪学演習
『メルトン先生の犯罪学演習』ヘンリ・セシル(創元推理文庫)

法理論の世界的権威であるメルトン教授は、母校ケンブリッジ大学で講義を始めることになった。ところがその朝、頭を強打した教授の口をついて出る講義は、いかにして完全犯罪を遂行するかという突拍子もない名講義だった。たちまち、固苦しい法学演習教室は学生の群れで超満員! ユーモア法廷推理小説の異色作家セシルの会心作。(本書あらすじより)

いやぁ、悪くはないんですが……ってか、2話まで読んだ段階では最高だと思っていたんですが。
『法廷外裁判』などで知られるヘンリ・セシルの、連作短編集、のような作品です。頭を打ったせいで妙な話ばかり語るようになってしまったメルトン教授をめぐるドタバタ劇が繰り広げられる合間に、法律と犯罪絡みの小話をメルトン教授が語る……という構造。要するに1つ1つのお話は作中作というわけですね。『千夜一夜物語』的な。

それなりに面白いし、ちゃんと読ませます。ただ、そもそも1つ1つの短編がそれなり止まりなのがもったいないんです。これは時代の限界かもしれませんね。何と言っても我々はジャック・リッチー以後の人間なので……軽妙なオチにもっと上を求めてしまうの……。
特に、それなりに長めの「わな」という話が、全然面白くないのが残念。より法律絡みであった前半の作品の方が、面白いものが多かった気がします。

合間合間のメルトン先生冒険譚も、おかしくなってしまったメルトン教授とその教え子たちによる、大学内部でのゴタゴタ騒動、とかに終始すれば、もっと良かったかなぁと思うのです。エドマンド・クリスピンみたいな感じで。ただ、精神病院から脱出した後や、メルトンの教え子が話を創作し始めたところなどは、本筋が小話を挿入するためのシチュエーション/ストーリーでしかなく、急につまらなくなります。結局最後のオチ(一周戻るところではなく、強引なネタの方)につなげるのも、なんだかなぁという……英国だなぁ。

どうも、ある時期までの英国のほんわかユーモア小説は、例外もあるけどあんまり個人的にはハマれない気がします。『ボートの三人男』などもですが、55点くらいで終わっちゃう感じ。ゆるふわ過ぎて刺激が足りないのかも。
というわけで、ヘンリ・セシルはちゃんとした長編の方が、たぶん面白いのではないか、という予想です。まぁ、入手困難作が多いのですが……初期創元推理文庫のやつとかいつか入手したいなぁ。

原 題:Full Circle(1948)
書 名:メルトン先生の犯罪学演習
著 者:ヘンリ・セシル Henry Cecil
訳 者:大西尹明
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mセ-2-1
出版年:1961.04.28 初版
     1997.07.11 23版

評価★★★☆☆

『図書館島』ソフィア・サマター - 2018.02.01 Thu

サマター,ソフィア
図書館島
『図書館島』ソフィア・サマター(東京創元社)

文字を持たぬ辺境の島に生まれ、異国の師の導きで書物に耽溺して育った青年は、長じて憧れの帝都に旅立つ。だが航海中、不治の病の娘と出会ったために、彼の運命は一変する。巨大な王立図書館のある島に幽閉された彼は、書き記された〈文字〉を奉じる人々と語り伝える〈声〉を信じる人々の戦いに巻き込まれてゆく。書物と口伝、真実はどちらに宿るのか? デビュー長編にして世界幻想文学大賞など四冠制覇の傑作本格ファンタジイ。(本書あらすじより)

ぜえぜえ。いや、久々にしんどい読書でした。
とりあえず、今後読もうかと考えている方は、訳者あとがきのあらすじを読まれると良いです。かなり分かりやすくまとまっています。

そもそも、なぜこれを読もうと思ったのかというと、『図書館島』という邦題や表紙のせいなのですが、ここからイメージされるような話では全くありません。本がいっぱいある島!……というよりも、人間と書物や文字との関係を、ファンタジーというよりは、民俗学的に描いた作品。じっくり文章を追っていかないと読み進められない物語なのですが、個人的には設定や内容にそこまで引き込まれませんでした。だから、ただただキツイっていう。
主人公が初めて文字を知るシーンとか、最後の島で文字を伝えるシーンのような、文字の素晴らしさ、読書の驚異を描いた場面は好きなんですが……。メインとなる、〈石の司祭〉と神官たちの対立、「書き記された〈文字〉を奉じる人々と語り伝える〈声〉を信じる人々の戦い」が、正直なところ読んでいてピンとこないのです。正直、ストーリーを読者に見せようって感じじゃないんだよなぁ。

というわけで、うん、これは期待していたような話じゃなかったとかそういうことではなく、根本的に俺に向いていないファンタジーだったんだぜ(結論)。難しい。終わり。そういうこともあります。

原 題:A Stranger in Olondria(2013)
書 名:図書館島
著 者:ソフィア・サマター Sofia Samatar
訳 者:市田泉
出版社:東京創元社
     海外文学セレクション
出版年:2017.11.30 初版

評価★★☆☆☆

『エンジェル家の殺人』ロジャー・スカーレット - 2017.12.17 Sun

スカーレット,ロジャー
エンジェル家の殺人
『エンジェル家の殺人』ロジャー・スカーレット(創元推理文庫)

対角線を引いたように内部が二分され、年老いた双子の兄弟が、それぞれの家族を率いて暮らすエンジェル家。長生きした方に全財産を相続させるという亡き父の遺言の変更を、死期の迫った兄が弟にせまったとき、悲劇は始まった……。たくみなストーリー展開によって、二つの家族のあいだに起こる連続殺人を描く、密室ミステリの古典的名作!(本書あらすじより)

いやー、これはアレです、これは実に良い黄金時代本格です。
左右対称に区切られた家! 家を二つに分けているエレベーター! 仲の悪い双子の兄弟! ぐちゃぐちゃしている双子それぞれの子供たち! 問題ありすぎる遺言状! 遺言状を変更しようとして起きる殺人事件!と、これでもかとギミックが勢ぞろいで新本格も真っ青。金田一少年もかくや、という内容なのです。

とにかく、まず良いのが、オープニングから次々と明かされるエンジェル家の状況です。さっきも言いましたが、動機を生み出しまくりそうな遺言状、左右対称に2つに分かれた屋敷にそれぞれ住む双子の老人、恋愛関係のこじれた両家の息子・娘たち、2つの屋敷を分かつ中央のエレベーター、などなど、読者のテンションをぶち上げること間違いなしな要素がこれでもかと詰め込まれています。
そして、この不穏さですよね。常に誰か殺されそうな雰囲気が300ページずっと続いており、盛り上げ方が絶妙なのです。

実際に連続殺人が発生した後も、ピリピリした雰囲気は変わりません。読者の期待通り、エレベーター内でも、もちろん密室殺人が発生します。
トリックに意外性はないとはいえ、この状況から生み出させる何となく盲点だった動機や、犯人特定につながるある証拠の扱いが抜群に上手いです。特に、作中で発生する盗難事件は、目くらましとしてと決め手としても殺人へのプロットの落とし込み方にしても、見事という他ありません。また、それほどのネタでもない密室殺人は、不可能性を全面に出しつつも、謎解き前にざっくり解決してしまっているおかげで、最後まで変に引っ張っらず、がっかり感がありません。

全体的に、隙のなく完成度が高い良本格ミステリでしょう。21世紀の読者が約百年前の本格ミステリに求めたい要素がきちんと盛り込まれているため、今でも十分に読めるものになっているのだと思います。

原 題:Murder Among the Angells(1932)
書 名:エンジェル家の殺人
著 者:ロジャー・スカーレット Roger Scarlett
訳 者:大庭忠男
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mス-3-1
出版年:1987.05.29 初版
     1990.09.14 4版

評価★★★★☆

『霧の島のかがり火』メアリー・スチュアート - 2017.10.29 Sun

スチュアート,メアリー
霧の島のかがり火
『霧の島のかがり火』メアリー・スチュアート(論創海外ミステリ)

ファッションモデルのジアネッタは休暇でスカイ島を訪れ、同じホテルには投宿する山好きな男性グラントと親しくなった。二週間前に島内の岩山で地元の娘が惨殺された事を知り戦慄するジアネッタだが、娘の死後も山での惨劇は続き、次々と登山者が殺されていく。やがて、姿なき殺人鬼の魔手はジアネッタの周辺にものび始める……。(本書あらすじより)

絵本やファンタジーの他に、ミステリも書いていたというメアリー・スチュアートの作品です。最近の論創お得意の、1950~1970年代未紹介本格ミステリ群ですね。いいぞもっとやれ。
ロマンス・サスペンス(ロマサス)に分類される、と解説にありますが、確かにこれは良いサスペンス……というかロマンス・サスペンス。何というか王道の面白さですが、島を舞台にした本格ミステリとしてのしっかりとした作りに加えミステリとしてのツボを押さえていることで、非常に満足できる作品となっています。

舞台は観光地・スカイ島。休暇で訪れたモデルのジアネッタは、ホテル内の妙な雰囲気に気付く。聞けば二週間前に、地元の娘が山で殺されていたというのだ。不穏な空気が漂う中、やがて第二、第三の殺人が発生し……。

犯人を目撃した瀕死の女性を守るシーンのまだるっこしさとか、犯人のミスディレクションとか、真犯人とか、もうベタ中のベタではあるのですが、登場人物の描き分けの上手さや本格ミステリとしての妙な切れ味のせいで意外と悪くありません。ってか良いです。
登場人物一覧に載っていない人も含めるとめちゃくちゃな人数が出てきますが、案外と混乱しないのは作者の上手さ故でしょう(正直言って主要登場人物ですら途中から空気みたいな人もいっぱいいますが、まぁそれはそれで)。序盤はじっくりスカイ島という舞台を描き、中盤にテンポ良く人を殺し、終盤は主人公が真犯人に狙われるサスペンスで盛り上げ、最後に男女がくっついて終わるわけですよ。完璧じゃないですか。

犯人決定の手がかりも好きですが、3人いた真ん中の人間が云々のロジックも良かったです。丁寧なミスディレクションなんかも含め、とにかく本格ミステリとしては悪くない完成度。まぁ、1956年のミステリでこの犯人の動機はさすがにどうかと思いますが……1920年代じゃあるまいし……ご丁寧に親族までたどりやがって……。

なんとなくですけど、クリスティーっぽさとディヴァインっぽさをほのかに感じられるのが、一番好感度高い理由かも。ぜひ今後も紹介が続いて欲しい作家です。『この荒々しい魔術』も探してみます(……あっこれ探すとないやつだ)。

原 題:Wildfire at Midnight(1956)
書 名:霧の島のかがり火
著 者:メアリー・スチュアート Mary Stewart
訳 者:木村浩美
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 193
出版年:2017.08.30 初版

評価★★★★☆

『メグレ再出馬』ジョルジュ・シムノン - 2017.09.14 Thu

シムノン,ジョルジュ
メグレ再出馬
『メグレ再出馬』ジョルジュ・シムノン(メグレ警視シリーズ)

メグレの紹介で司法警察局にはいった夫人の甥のフィリップがへまをしでかした。重要参考人を張込み中、うまくはめられて、早まってその男を射殺したことにされたのだ。すでに引退してロワール河で閑居としているメグレは、甥に泣きつかれて、事件解決に乗りだす。麻薬事件にからんで、危険な手下を始末するために、ボスのカジョーが仕組んだ策略であることは間違いないが、今は何の権限もないメグレは、容疑者をしょっぴいて泥を吐かせるわけにもいかない。カジョーの一味が集まるカフェに陣どって、メグレは相手方の動静をさぐる……。(本書あらすじより)

いわゆる第一期完結作に当たります。
自分はこれ、非常に好きです。シリーズ最終作として書かれたものである以上、一期の中では明らかに異色作ですが、とはいえそのせいでリーダビリティは抜群だし、何より事件や構成自体は王道メグレでありつつ、引退したメグレという役回りを上手く活用している点に交換が持てます。

話はのっけから急展開。引退したメグレが、ヘマをしたせいで殺人容疑をかけられた刑事である甥を助けるために元刑事としてパリに舞い戻り、やくざの親分と対決する、という内容。
私人であるメグレが、警察官という地位を利用できない中でいかにして真犯人を追い詰めるかに苦心する様はまさしく私立探偵のそれ。かなりハードボイルド/私立探偵小説に近いのです。主人公の探偵の親戚が登場するというのもそれっぽいですよね(これもシリーズ的には珍しい)。メグレ最終作と言われても納得の展開が続きます。

逮捕もできない、刑事も使えない、メグレの証言も容疑者に違うと言われれば採用されない、という状況下で、いかにして誰もが犯人と分かっている真犯人カジョーを追い詰めるか?というのが終盤の焦点。何しろパリ司法警察局には、メグレの後釜アマディユー警視と、揉め事は避けたい局長がおり、彼らはメグレと対立してしまうのです(警察との対立も、ハードボイルドっぽい)。組織とそりの合わないメグレ、同僚とのにらみ合い、と言った要素はメグレものではほとんどないため、かなり新鮮に思えます。ちなみに元部下のリュカだけはめっちゃ協力してくれるんですよね……泣ける……。
一方パリのやくざの大元締めカジョーが大ボスである、というのが序盤からはっきり示されているあたりは王道メグレのパターン(『男の首』など)。お得意の神経戦に持ち込みつつ、人間研究家メグレがカジョーの性格を暴くことでラストが味わい深いものになっているのが見事です。メグレシリーズのラストの中でもかなり上位に来るのではないでしょうか。

メグレは結局復職するわけではないので、第二期以降のメグレはどうやって刑事に戻るのか、ちょっと気になるところではあります。異色作ながら王道で、かつメグレにしてはもたもたしてないので、意外とおすすめしやすいかも。
ちなみに、野中雁さんの訳も良かったです。「……」が今回非常に少なかったので、だいぶ読みやすくしているんじゃないかなと予想。

原 題:Maigret(1934)
書 名:メグレ再出馬
著 者:ジョルジュ・シムノン Georges Simenon
訳 者:野中雁
出版社:河出書房新社
     メグレ警視シリーズ 49
出版年:1980.03.21 初版

評価★★★★★

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クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の新社会人が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から7年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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