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シャーロット・アームストロング名言2

2019-11

『名探偵の密室』クリス・マクジョージ - 2019.11.14 Thu

マクジョージ,クリス
名探偵の密室
『名探偵の密室』クリス・マクジョージ(ハヤカワ・ミステリ)

偽りの"名探偵"に告ぐ――
ホテルの1室に監禁された5人の中から
3時間以内に殺人犯を当てろ、さもなくば爆破する。

かつて少年探偵として名を馳せたモーガン・シェパードは、いまやリアリティ番組で活躍する"名探偵"として数々の事件を解決している。だがある日、目覚めると何故かホテルのベッドに手錠で繋がれていた。周囲には見知らぬ5人の男女が。外へ出る手段がない中、バスルームで謎の死体が発見される。すると突然、備え付けのTVに男が映り、5人の中から3時間以内に殺人犯を見つけなければホテルごと爆破すると告げた。狂気の殺人ゲームが始まる……驚愕の真相が待つ、ミステリの本場英国から新本格派への挑戦状!(本書あらすじより)

まず、あらすじを見てみてください。すごいですよね。新本格みたいですよね。読んでみたくなりますよね。
ところがなんでしょう、こんなストーリーなのに、すごく、普通というか、うん、平凡だ……。

小学生の時に事件を解決したことで、メディアから「名探偵」として扱われ、いまや名探偵タレントとして活躍しているモーガン・シェパード。目を覚ますと、彼は見知らぬ男女5人とともに、死体が転がるホテルの一室に閉じ込められていた。テレビに映し出された男から、シェパードは殺人犯を見つけるよう命じられるが……。

こんなに謎解きへの期待感を高めさせてくるくせに、謎解きの内容の雑さがすごくアレだ……証拠とかもっと用意できなかったのかなぁ……。
さて、主人公が11歳の時に解決し、名探偵としてまつりあげられることになったきっかけの事件の部分、つまり過去パートなんかは、ちょっとした騙しなんかもあって面白いとは思います。いわゆる少年探偵ものとしての面白さですよね。
ただ、現在の密室に閉じ込められている部分が、緊迫感のなさとか、ちゃんと推理してない感だとかのせいで、そんなに楽しくないのです。別に引きのばしているとまでは思いませんが、もちっとこう楽しさが欲しいんだよな……。

ラストシーンは好きですが、ラスボスを倒す部分で、今までの葛藤云々全部なかったことにするかのような感じとか見ると、お前なんでそんなしれっと事件を終わらせてるの……って気になってしまい、やっぱり納得できなくなっちゃうんですよ。クリス・マクジョージは謎解きミステリが好きな作家であるのは間違いないので、あらすじが面白そうな2作目をとりあえず待とうかなぁ。

原 題:Guess Who (2018)
書 名:名探偵の密室
著 者:クリス・マクジョージ Chris McGeorge
訳 者:不二淑子
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1946
出版年:2019.08.15 1刷

評価★★☆☆☆
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『イタリアン・シューズ』ヘニング・マンケル - 2019.09.09 Mon

マンケル,ヘニング
イタリアン・シューズ
『イタリアン・シューズ』ヘニング・マンケル(東京創元社)

ひとり離れ小島に住む元医師フレドリック。ある日彼の元に、37年前に捨てた恋人ハリエットがやってくる。治らぬ病に冒された彼女は、白夜の空の下、森の中に広がる湖に連れていくという昔の約束を果たすよう求めにきたのだ。かつての恋人の願いをかなえるべく、フレドリックは島をあとにする。だが、その旅が彼の人生を思いがけない方向へと導いていく――。“刑事ヴァランダー・シリーズ”の著者が描く、孤独な男の贖罪と再生、そして希望の物語。(本書あらすじより)

更新がまた滞ってしまったので、今週来週は頑張ります。めっちゃ感想がたまっているので。
恥ずかしながら実は初ヘニング・マンケル。本書はヴァランダー刑事シリーズではなく、ノンシリーズの、しかもどちらかと言うとミステリ寄りでもない作品です。
結局のところ最後まで独りよがりで、あえて言うなら悲劇の主人公ぶった胸糞老年男性の独善的一人称小説……であるように感じました(非ミステリと言っていいと思います)。小説としての完成度は高いのですが、孤独を気にしていなかった主人公が「動き出す」ことそのものに不快さがあって、あまりのれませんでした。

かつて恋人ハリエットを唐突に捨て、以来孤独に生きてきたフレドリック。周りの人間との関係を断ってきて、既に60を超えている彼のもとに、ハリエットが前触れなく訪れる。ハリエットは謝罪代わりに、彼の思い出の場所である湖に行くことを求めるのだが……。

ハリエットに導かれるままに、これまで友人づきあい、隣人づきあいを断ってきたフレドリックが、徐々に周りの人間との関わりを持って行くようになる話……とでも言うべきでしょうか。ハリエットを捨てた理由が本人にすら説明できず、要は何となく突然捨てた、みたいなものという時点で、フレドリックのクソ野郎っぷりが分かるというものです。
さて、第二部で主人公がある人物に会いに行くのですが、第一部が分かりやすい贖罪の旅であったのに対し、こちらは正直違うんですよ。ここで、『イタリアン・シューズ』は贖罪の物語でも何でもなく、ただの自己満足の物語なのでは……という可能性が読者に示されてしまいます。

つまりフレドリックは、若い頃から変わらず、今でもクソ野郎なままなのです。そういった人間であるという事実は、60を超えたからと言って、または誰かに出会ったからと言って、急に変わるわけでもありません。ある意味最後まで主人公は嫌なやつのまま、といのがすごくおそろしく感じられます。クリスティーかよ。
そういった主人公のイヤな面を、作者はあえてそういう包み隠さず描いているんですよね。終盤で主人公に向かって投げられる、「あなたは決していい人じゃない。いままでもいまも。とるべき責任をとらず、逃げてばかりいた。これからも決していい人間にはならなと思う」という言葉の真実っぷり。これは主人公が(あんまり)成長しない物語なのです。

なんというか、色々な意味で救いようのない話が合わなかったのかなぁ。とりあえず今度は、ヘニマンのミステリ寄りの作品を読んでみたいです。

原 題:Italienska skor (2006)
書 名:イタリアン・シューズ
著 者:ヘニング・マンケル Henning Mankell
訳 者:柳沢由美子
出版社:東京創元社
出版年:2019.04.26 初版

評価★★★☆☆

『カルカッタの殺人』アビール・ムカジー - 2019.08.30 Fri

ムカジー,アビール
カルカッタの殺人
『カルカッタの殺人』アビール・ムカジー(ハヤカワ・ミステリ)

1919年、英国統治下のカルカッタ。スコットランド・ヤードの敏腕警部ウィンダムは、第一次大戦従軍を経て妻を失い、倦み疲れてインド帝国警察に赴任した。右も左もわからぬ土地で頼みの綱は、理想に燃える若く優秀なインド人の新米部長刑事バネルジー。二人は英国人政府高官が何者かに惨殺された事件を捜査する。背後には暴動寸前の現地の憤懣と暗躍する諜報機関の影が……東洋の星と謳われた交易都市を舞台に、複雑な政情を孕む奥深い謎と立場を超えた友情が展開する、英国推理作家協会賞受賞の傑作歴史ミステリ。(本書あらすじより)

うーん、なんでしょう、つまらなくはないし、むしろ楽しいし、読みやすいし、1919年のカルカッタという舞台を余すところなく描いているし、謎解きミステリとしても複数の事件の絡め方とか面白いのに、すっごいもやっとします。エドガー賞も受賞した歴史ミステリなのに……なんでだ……。

1919年のイギリス。イギリス人による現地人支配が徹底して行われているベンガル地方のカルカッタで、政府の高官であるイギリス人が殺されるという事件が起きる。インドに配属されたばかりの、元スコットランド・ヤード勤務の優秀な警部ウィンダムは、インド人の部長刑事バネルジーと共に捜査に当たる。そこで浮かび上がってきたのは、利権獲得を目論むイギリス人と、支配に抵抗しようとするインド人の対立だった…。

主人公のウィンダム警部は、インドに来たばかりということもあり、基本的にイギリス人による差別的なインド人支配に対して否定的な立場を取っています。その一方で、たまに人種の壁を超えられていない支配者側らしい考えも示してしまい、バネルジーの指摘によりそれが浮き彫りになることもしばしば……というような人物。そんな彼のどっちつかずな立場が、最後まで曖昧なままなのが、本書のもやっとポイントその1です。
別に曖昧だからダメ、というわけではありません。主人公に超良い人になって欲しいわけでもないですし、なんなら最後までインド人に対する偏見をぬぐえない、みたいなネガティブなエンディングでも結構。そうではなく、彼の中途半端な態度が、中途半端である、と何度も示されているわりに、最後どうなったかが見えないまま終わってしまう、ということにもやっとするのです(お礼のくだりとか、絶対ちゃんと拾えたと思うのに……)。

もやっとポイントその2は、歴史ミステリとしてのブレ……というか。こういったネガティブな時代の書き方って、やり方としては、
①徹底して当時の人らしい考え方を持つリアルなキャラクターを描き、それに対し現代の視点を持つ読者が批判的に読めるようにする、というもの。
➁めちゃくちゃ現代的な考え方を持つ登場人物を出し、当時の在り方を作中で批判させる、というもの。
のどちらかだと思うんです。植民地支配を登場人物も作者も全肯定したまま書く、というわけにもいかないでしょうし。
ところが、本書はこの点がまた曖昧なのです。1919年という時代は、風俗描写としてもミステリとしても存分に生かされているのに、キャラクターが当時の考え方そのもので動いているのか、比較的現代的な考えのもと動いているのか、そこが分からないのです。何なら、インド系移民二世である作者のスタンスもよく分かりません。特に、インド人部長刑事バネルジーなんか、有能かつ献身的でありつつ遠慮がち、だけれども支配には否定的、でもイギリスの進歩的な教育も享受していて難しい立場にあり……というめっちゃ良いキャラなのですが、植民地支配に批判的であるはずの彼が最後なぜ留まるのかが謎。なんだかなぁ。

謎解きミステリとしては、様々な利権・対立関係のあるインド帝国という舞台を生かした真相で、こちらは好きです(もっと丁寧に暴いてくれてもいいのに、とも思いますが)。ただ、この手のミステリって、終わらせ方を上手くやってくれないと、どうしても茶番に見えてしまうんですよね。例えば真相がオープンに出来ないような事件の場合、どうにもならない事件をどうにもならないなりに、最後巧みに収束させてほしいな、と思うのです。「体制」が絡むミステリの落とし所ってすごく難しいよね、という話。

というわけで、『1793』と続けて歴史ミステリを読んでみたわけですが、個人的には『1793』の方が圧勝かなぁ。歴史ミステリのある種の難しさを感じさせられる一冊でした。

※ところで、部下のインド人部長刑事、サレンダーノット・バネルジーって、19世紀にインド国民会議の結成に関わった世界史に出てくるあのバネルジーだよね?と思ったのですが、本書の舞台は1919年なので、どうやら違う人……ということなのでしょうか。たまたま同じ名前、ってことはないよなぁ。

原 題:A Rising Man (2016)
書 名:カルカッタの殺人
著 者:アビール・ムカジー Abir Mukherjee
訳 者:田村義進
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1945
出版年:2019.07.15 1刷

評価★★★☆☆

『ザルツブルグ・コネクション』マッキネス - 2019.03.21 Thu

マッキネス,ヘレン
ザルツブルグ・コネクション
『ザルツブルグ・コネクション』マッキネス(世界ロマン文庫)

年度末進行が地獄の忙しさで、読書もブログ更新も停滞気味です。すみません。春休みに入れば何とか……。
さて、読み切るのに一週間もかかりましたよ、『ザルツブルグ・コネクション』。映画化もされているスパイ小説。面白くないとまでは言いませんが、読み切るのがあまりにしんどかったので、極めて微妙な印象です。とりあえず、この長さはないな……。

オーストリアの田舎の湖に沈められていたナチスの秘密文書。とある一般人がこれを引き上げようと画策したことで、様々な陣営が文書を狙って動き出す。この騒動に巻き込まれたアメリカ人弁護士ウィリアム・マシスンは、文書の確保に否応なく協力するはめになるが……。

もうとにかく鬼地味なガチガチ英国スパイ小説。序盤は、全体像がなかなか見えない中、次々と語り手が代わり、主人公すらはっきりしないので、ぶっちゃけ読みにくいのです。が、途中からストーリーラインが明確に定まることで、なるほどこれは一般人が巻き込まれるタイプの王道スパイ小説であったか、と分かり、序盤と比べれば比較的読みやすくなります。

ところが、読みにくい前半の方がむしろ良いんですよね。オーストリアの湖に長らく沈められていたナチスの秘密の箱が引き上げられそうになることで、ナチスの残党、アメリカのCIA、英国情報部、ソ連のKGB、さらには中国共産党までが動き始める、というお話なので、そもそも誰が敵で誰が味方か、そもそも誰がどこに所属しているのか、がさっぱり分かりません。この部分が、読みにくいのは確かですが、それだけに展開が読めず面白いのです。
一方、主人公が定まり、敵味方が判明しストーリーラインがはっきりしてきた中盤以降が、すこぶる微妙。一般人である主人公の冒険小説&ちょっとしたロマンス、という展開ですが、あまりに動きがなく、どんでん返しもありません。ロマンス部分も急で、とってつけた感があるし。これで上下二段組400ページは飽きるって……。

映画の方がすっきり見せられて良いんじゃないか、と思っていたのですが、どうやら映画もだれたサスペンスなんだそうです。マッキネスの邦訳自体はあと何作かありますが、代表作であるこれがこんなんなら、正直今から頑張って探そうとは思わないかな……一昔前に流行った、王道のスパイ小説ではあると思うんですけど、ね。

原 題:The Salzburg Connection (1968)
書 名:ザルツブルグ・コネクション
著 者:マッキネス(ヘレン・マッキネス) Helen MacInnes
訳 者:永井淳
出版社:筑摩書房
     世界ロマン文庫 5
出版年:1969.12.20 初版

評価★★☆☆☆

『不条理な殺人』パット・マガー - 2019.03.04 Mon

マガー,パット
不条理な殺人
『不条理な殺人』パット・マガー(創元推理文庫)

人気俳優マークはある日、義理の息子の劇作家ケニーが書いた不条理劇の題名を知り動揺する。「エルシノアの郊外」……それは17年前の、ケニーの実父が死んだ“事故"を暗示しているようだった。当時4歳の子供が、真相を知っている? マークは劇のキャストに立候補し、上演の日までともに過ごすことで、息子の真意を探ろうとする。ふたりが17年前それぞれ務めた役柄とは? 才人マガーが仕掛ける傑作演劇ミステリ。(本書あらすじより)

実は『七人のおば』しか読んでいないパット・マガー。去年論創から出た『死の実況放送をお茶の間へ』もスルーしていたのですが、ここに来て創元推理文庫からも初訳作が登場したので、さすがに読まねば、と手に取った次第。作者50歳、まさに円熟期の作品です。
そこまでのネタではありませんし、長編という点でも話の物足りなさがありますし、好みの内容ですらないんですが、はっきり言って結構好きです、これ。クラシックなサスペンスとして、このこじんまりとした感じが良いんですよ……。

演劇界を舞台にした過去の殺人もの。三角関係をきっかけに過去に起きた死亡事件が再び揺り起こされるのを防ぐため、恋愛物の大衆演劇ばかり出演してきたベテラン俳優のマークは、疎遠な義理の息子が脚本を書いた不条理ものの現代演劇に参加する……のですが、その中の人間関係がめちゃくちゃギシギシする、というお話。

あくまで過去の事件がほじくり返されるのを防ごう、という話なので、基本的に何の事件も起きません。会話中心の言い争いと、募り続ける不穏さか推進力という、きっつい作品。えぐめの人間関係で読ませますが、ぶっちゃけ序盤の登場人物と後半の登場人物ががらっと入れ替わっており、ややちぐはぐ感があります(その後半の不快感こそ、作者の狙いなんでしょうが)。

作者は、おそらく読者に○○と思わせ、で、意外な展開にしたかったんだろう……と察せられますが、実際のところ意外性を楽しむサスペンスではありません。どんでん返しやトリッキーさは皆無に等しいでしょう。
ただそれでも読後この作品は上手いなぁと読者に思わせるのは、ロートル俳優であるマークの視点で、周囲の人間の考えや心情の変化を次第に浮かび上がらせていく様が見事だからかもしれません。特にマーク自身の変化の示し方と、読者の気持ちをマークに寄せていくやり方が上手いのです。家族物から始まりますが、最終的にいわゆる悪女物へと収束させるやり方がきれいでした。

こういうドロドロした作風は全然好みではないのですが、読み終わった後の感触がむしろ良いのは、悲劇風の物語として味わえたからかもしれません。何にせよ、円熟期のマガーの作品をそれなりに楽しく読むことができました。こうなったら、『探偵を捜せ!』『四人の女』などの趣向ものも読まなきゃいけないかな……『七人のおば』はめちゃ好きだったし。

原 題:Murder is Absurd (1967)
書 名:不条理な殺人
著 者:パット・マガー Pat McGerr
訳 者:戸田早紀
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mマ-5-6
出版年:2018.11.16 初版

評価★★★★☆

『鉄の門』マーガレット・ミラー - 2019.01.08 Tue

ミラー,マーガレット
鉄の門
『鉄の門』マーガレット・ミラー(ハヤカワ・ミステリ文庫)

中年の温厚な医師を夫に持ち、先妻の残した二人の子供と義妹との五人暮らしを送るルシール――傍目には幸福そうな家庭にありながら、彼女だけは、未だに16年前に変死を遂げた先妻の夢を見るほど不安に嘖まれていた。ある冬の朝、奇妙な風体の見知らぬ男がルシールに一つの小箱を渡して立ち去った。その後まもなく、ルシールは忽然と姿を消してしまった……家人をはじめとする捜索の末、彼女はとある病院の鉄の門の中に発見される! 正体なき恐怖に怯える若き後妻の心理と本格的謎が一体となった、女史会心の作。改訳決定版!(本書あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、7冊目。ミラーを読むのは3冊目ですが、いまだに『殺す風』も『狙った獣』も読んでいない不勉強な自分です。
正直、『鉄の門』って、レアですが、面白い!という文脈ではそこまで聞かないよなぁ、と思っていたのですが……え、何これ、めっちゃ面白いんですけど。っていうか、ミラーってこんなに面白かったの?

過去に一つの殺人事件を経験している、とある不安定な家族がまっしぐらに崩壊へと向かう悲劇の物語。「鉄の門」とは精神病院の入り口のことで、次から次へと起きる不穏な死の中で、ある人物が精神病院に入ることになります。とにかく展開と描写がサスペンスフルでめちゃ読ませます。

家族の誰かが犯人という、ある程度容疑者が限定されている中での事件なので、どんでん返しやツイストに重きをおいたものではありません。とはいえ、メインはいるものの縦横無尽に視点人物を切り替え、ねちっこい心理描写で核心をぼかし、終盤は結構なハイペースで人が死ぬためか、展開を容易に読ませません。
特に中盤の精神病院パートが面白いのです。従来、非人間的な扱いを受ける病院に正気の人間が閉じ込められ、逃げようとするも信じてもらえず絶望しかない、というパターンが多いと思いますが、全くそれらとは違うんです。何というか、逃げないからこその絶望感、というか。あくまで精神病院を中盤のみにおさめたのも良いですね。同じサスペンス系統のボアナルと似ているようで、いや似ているんですが、全然趣向・アプローチが異なります。近代的な病院だからこその危機感。

あと、これはマーガレット・ミラーの中でも、サンズ警部が登場するシリーズです(他に、未訳作 The Devil Loves Me、『眼の壁』があります)。明確な探偵役がちゃんといるわけですよ。このサンズ警部が終始冷静に事件を、そしてこのヤバい一家を観察しているので、サスペンス一辺倒にならず、ちゃんと謎解きっぽさが保たれているんです。これは好みかなと思いますが、個人的にはサンズ警部の存在がすごく良かったです。

ある意味完璧な犯人と、その犯人が事件を起こすことになった皮肉なきっかけ、さらにサンズ警部の解決の仕方など、とにかく最初から最後までブレない作品だったな、という印象。普通に面白かったです。やっぱミラーちゃんと読もう……。

原 題:The Iron Gates (1945)
書 名:鉄の門
著 者:マーガレット・ミラー Margaret Millar
訳 者:青木久恵
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 41-2
出版年:1977.10.15 1刷

評価★★★★☆

『トム・ブラウンの死体』グラディス・ミッチェル - 2018.12.30 Sun

ミッチェル,グラディス
トム・ブラウンの死体
『トム・ブラウンの死体』グラディス・ミッチェル(ハヤカワ・ミステリ)

スピイ校の歴史教師で鼻っ柱の強いスポーツ部のコーチ、ジェラルド・コーンウェイが、同僚教師の家の庭で、みじめな惨殺死体となって発見されたとき─そしてそれが、スピイ校内の者の仕業と決まったとき、人々は唖然とした。ところもあろうに、伝統と規律の世界パブリック・スクールで、恐るべき完全殺人が行われようとは!
乗り出した警察の調査も、手掛りのないままに暗礁に乗り上げて、事件は迷宮入りかに見えたが……そのとき、一人こっそりと、事件を探っている女がいた。スピイ校のそばに住む中年の女の精神分析医ブラッドリイ夫人だった。専門の精神分析に、ちょっぴり混ぜた魔女の秘法が、堅く、暗く閉じられた教師や生徒たちの口を、果たして開かせられるであろうか……?
古風なイギリスの田舎のパブリック・スクールを舞台にアガサ・クリスティーのミス・マープルに匹敵する女流探偵ブラッドリイ夫人が地味な捜査で完全犯罪を曝く。軽妙な諷刺と辛辣な皮肉と、深みのある教養を感じさせる純イギリス風の本格探偵小説。(本書あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、3冊目は、またしてもポスト黄金時代の猛者、グラディス・ミッチェルです。オフビートな展開が魅力と聞きますが、実はこれが初ミッチェル。果たしてこの古いポケミスが初めてで良いのかやや不安なところもありますが……。
本格ミステリとしては、意外とマトモなパブリック・スクール物でした。わらわらいる教師、生徒たちが入り乱れてぐっちゃぐちゃ。最初から最後までとっ散らかったまま話が進行し、一切きれいに収める気もなく、とっ散らかったまま終わるのはすごいです(褒めてない)。うーん、何だかなぁ。

舞台はパブリック・スクール。教師の一人が殺された。地位を巡っていがみ合う教師たち、あちこちに出没し様々なことを見聞きしている生徒たち。学長に乞われて事件の捜査に乗り出した精神分析医ブラッドリイ夫人は、果たして真相を見抜くことが出来るのか?

王道の英国本格です。ブラッドリイ夫人は超有能で、口の重い関係者たちからガツンガツン証言を引き出していきますし、かなり早々と全貌を見通してしまうなどまさに名探偵。また、嫌われまくっていた人間が殺され、動機と容疑者はゴロゴロ転がっている、というのも王道です。……にもかかわらず、解決編の妙にやる気のない(というより作者のやる気が変な方向に向いている)感じは、こう、どう評価したらいいんでしょう。設定自体はマトモなのに、明らかに作者の関心はそこにないんですよね。
それが最も現れているのが、「魔女」の存在です。ブラッドリイ夫人は魔女の血を引いているそうで、またそれとは別に村の魔女とやらも登場します。正直、捜査にはあまり関わらないので、いらないっちゃいらない部分なんですよ。なのに、随所でブラッドリイ夫人が魔女について語るシーンが入るわけなので、これ何なの?感があります(あくまでスパイス程度の味付けではあるんですが)。

とまぁゴチャゴチャ書きましたが、基本的には読んでいて普通に楽しい作品です。クリスピンみたいなスラップスティック感はありませんが、全体的にはかなりユーモアで味付けされており、そこにパブリックスクールの生徒視点が色々混ざる感じ。教師がメインの容疑者のくせに、教師を描く気が驚くほどないのも面白いです。ミッチェルは、生徒を描きたかったんだろうなぁ。

ま、ミッチェルは他のも色々と気になる作品があるので、今後もどんどん読んでいくつもりです。ちょっとこの作品だけでは評価できないなぁというところ。謎解きミステリとしての印象が驚くほど薄いので、もっと濃いやつがあるなら、そちらを読んでみたいのですが……。

原 題:Tom Brown's Body (1949)
書 名:トム・ブラウンの死体
著 者:グラディス・ミッチェル Gladys Mitchell
訳 者:遠藤慎吾
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 447
出版年:1958.12.30 1刷

評価★★★☆☆

『さむけ』ロス・マクドナルド - 2018.12.17 Mon

マクドナルド,ロス
さむけ
『さむけ』ロス・マクドナルド(ハヤカワ・ミステリ文庫)

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。アーチャーは見るに見かねて調査を開始した。ほどなくドリーの居所はつかめたが、彼女は夫の許へ帰るつもりはないという。数日後アレックスを訪ねたアーチャーが見たものは、裂けたブラウスを身にまとい、血まみれの両手を振りかざし狂乱するドリーの姿だった……ハードボイルドの新境地をひらいた巨匠畢生の大作。(本書あらすじより)

6年前に読んだ『ウィチャリー家の女』が50点くらい、3年前に読んだ『縞模様の霊柩車』が95点くらいだったんですが、果たしてどうなるか……と思いきや、おぉ、こう来たか。
これ、もう一回最初から読み直したいな。すごい。なんか、感想が上手くまとまらないのですが、以下とりとめなく書いてみます。

結婚直後、新婚旅行中に妻が行方不明になった青年アレックスが、アーチャーに妻の捜索を依頼してきた。すぐに妻ドリーは見つかったが、夫のもとには戻らないという。しかし、その理由を頑なに言おうとしない。その後、ドリーは死体を見つけたと言って、血まみれでアーチャーたちの前に姿を現したのだ。ドリーにかかった疑いを晴らすべく捜査を始めたアーチャーだったが、過去に別の殺人事件が見つかり……。

終盤までひたすら話が広がり続け、次々と新たな登場人物と事件が出て、最後一気に収束します。無関係の3つの殺人事件に、一本ずつ繋がりが見え始め、やがてこの上なくシンプルな動機と真相が明かされます。単純な事件なのに、それを無理なく複雑に見せられているというか。
事件は比較的派手で、次々と新証言やら過去の事件やら親族やら知り合いやらも登場しまくります。だから、アーチャーが聞いて回るだけ(しかも終盤までほぼ一人一回ずつなのに全然終わりません)なのに、飽きさせません。これはロスマクの上手さでしょう。
特に、ラスト70ページくらいはストーリーが抜群に面白かったです。登場人物それぞれの告白タイムに突入するのですが、そこでそれぞれがどういう理由で何をしたのかが分かり、ようやく彼らの素顔・性格が見えてくる感じ。

謎解きは、絡まった紐の両端を引っ張ったら一気にほどける的な、あの快感なんですよね。だから、伏線などもありますが、そっちにはあんまり感心はせず、むしろ、こうきれいにつながるのか!とか、このややこしい話がこうまとまるのか!みたいな驚きに近いです。犯人のインパクトは確かに強いですし、そもそも真相のインパクトは超強烈なのですが。
読み終わった瞬間思いましたが、これ、かなりクリスティーっぽいですよね……ある意味ですが。家庭の悲劇+クリスティー?

というわけで、めちゃくちゃ面白いというより、完成度に感心する、という感じの作品でした。読了後にどっひゃあとなったのは『縞模様の霊柩車』の方が上かな。ロスマクは、やはりストーリーの悲劇っぷりも良いけど、上質な捜査小説と謎解き物として読む方が面白いのかなぁ。

原 題:The Chill (1964)
書 名:さむけ
著 者:ロス・マクドナルド Ross Macdonald
訳 者:小笠原豊樹
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 8-4
出版年:1976.09.30 1刷
     2013.03.15 25刷

評価★★★★☆

『北氷洋 The North Water』イアン・マグワイア - 2018.11.11 Sun

マグワイア,イアン
北氷洋
『北氷洋 The North Water』イアン・マグワイア(新潮文庫)

19世紀半ば、英国。北極海を目指し捕鯨船ヴォランティア号が出港した。乗組員は、アヘン中毒の船医サムナー、かつて航海で大勢の船員を犠牲にした船長ブラウンリー、そして凶暴な銛打ちのドラックスら曲者揃い。やがて船内で猟奇殺人が起きるが、それは過酷な運命の序章に過ぎなかった――。想像を超える展開と圧倒的な筆力で、人間の本性と自然の脅威を描き尽くすサバイバル・サスペンス。(本書あらすじより)

高見浩氏ってまだ生きていらっしゃたのか……と、大変失礼なことを思ってしまいました。まだ70代だったんですね。いや、ほんと、申し訳ないです。
かなり本格的な冒険小説が出たということで、期待して読んでみたのですが、うーむ、コメントに困るなぁ。68点くらい。

19世紀の捕鯨船を舞台にした、海洋冒険小説であり、船内で殺人犯が暴れるスリラーであり、生き残りをかけたサバイバル小説。(人・獣問わず)血なまぐさい描写は多々あるのですが、常に淡々とした描写で、焦りやパニック感、スリルがあまり伝わってこない作品です。
殺人犯の正体は即明らかにはなるんですが、殺人犯の強烈な存在感と、主人公との間に終始ある静かな対立は悪くありません。ただそのせいで、冒険小説的なハラハラ感がロストしちゃってる気がするのです。本筋よりも、主人公の過去(軍医として赴任していたインド時代)の方がまだ緊迫感があるっていう。

ただ、終盤の北氷洋での純粋なサバイバルや、ある種の境地に主人公が至った後の雰囲気は独特で、かなり良かったと思います。くまを追跡するところとか幻想小説みたいだし。この作者、淡々とした殺戮描写も良いんですが、もっと静かな作品の方が向いてるんじゃないのかなぁ。

色々な要素の混ざった小説で、何となくの中途半端さで68点をつけましたが、悪くはなかったのかな、と。あらすじを見て気になる方は手に取ってみてはいかがでしょうか。新潮社だけど。

原 題:The North Water (2016)
書 名:北氷洋 The North Water
著 者:イアン・マグワイア Ian McGuire
訳 者:高見浩
出版社:新潮社
     新潮文 マ-32-1
出版年:2018.09.01 初版

評価★★★☆☆

『疑惑の銃声』イザベル・B・マイヤーズ - 2018.11.07 Wed

マイヤーズ,イザベル・B
疑惑の銃声
『疑惑の銃声』イザベル・B・マイヤーズ(論創海外ミステリ)

幻の女流作家が遺した長編ミステリ、84年の時を経て邦訳! 旧家の離れに轟く銃声が連続殺人の幕開けだった……素人探偵ジャーニンガムを嘲笑う姿なき殺人者の恐怖。(本書あらすじより)

イザベル・B・マイヤーズと聞いて、あぁあの!となる人はどれくらいいるのでしょうか。『殺人者はまだ来ない』の人です。すなわち、1929年に行われたストークス社の懸賞小説で、エラリイ・クイーンの『ローマ帽子の謎』をおさえ、見事一位に輝いた、あの『殺人者はまだ来ない』の人なのです。これだけ知ってるのに読んでないけど……。
さて、唐突に訳されたのが、なんとイザベル・B・マイヤーズの第2作。いかに心理学者として有名であろうとも、ミステリ作家としてはこの2作品で終わってしまった作家、どうせ幻の作品ではあっても微妙な出来なんだろうなと思っていたら……えっ、結構いい……。
確かにあらはあるのです。あるのですが、はっきり言ってこれはかなり良い作品だと思います。こちらの予想を(良い意味で)大きく裏切ってきました。

旧家で起きた自殺事件。父親の死は自殺ではない、殺人であることを証明してほしい、という頼みに動かされ、素人探偵ジャーニンガムが捜査に乗り出しますが、悲劇はこれで終わらず……。

中盤まではダメなヴァン・ダインフォロワーで、やたらと証拠をひねくり回したあげく進まないストーリーとか、いちいち直球に話さない登場人物のせいで無駄に数十ページを読むとか、そんな進み具合だったので全く期待していませんでした。自殺か殺人か、というネタにもそこまで魅力はないし。あと、ワトスン役の語り手がすげぇ出しゃばるし(一度聞いたことは忘れない、というスキル持ちらしいけど、探偵役も別に忘れてないので、そんなにありがたみがない)。

ところが、事件の動機に結びつきそうなある手がかりが見つかった途端に、話が大きく転がりだします。「殺人であることを証明する」どころではなく、主人公はさらに大きなものを証明しないといけないはめになるのです。さっきまで自殺だろうが殺人だろうがどうでも良かった事件も、急に緊迫感が出ます。最後の反転も、ベタだけど鮮やか。ラスト100ページの悲劇一直線な感じとか、突然寄り道しなくなって好き。
何より、このミステリは、1930年代米国のリアルを描いていることにより、(そこを分かった上で)今となって逆に読む価値がある作品になっていると思うのです。とある人物に救いを見出すも、そこが救いにならないという、作者を含めてクラシックな構図は、例えば近年翻訳されたアレとか昔のソレとは全く異なるものです(割とネタバレありきで語りたいので、追記でちょこっとだけ書きますね)。

というわけで、今年の論創の中では比較的おすすめしたい作品です。こうなると、『殺人者はまだ来ない』もちゃんと読まないとじゃん……今度見かけたら買います。

原 題:Give Me Death (1934)
書 名:疑惑の銃声
著 者:イザベル・B・マイヤーズ Isabel B. Myers
訳 者:木村浩美
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 212
出版年:2018.07.30 初版

評価★★★★☆


〔以下、ネタバレあり〕

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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