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シャーロット・アームストロング名言2

2020-04

『グルブ消息不明』エドゥアルド・メンドサ

 - 2020.04.09 Thu
メンドサ,エドゥアルド
グルプ消息不明
『グルブ消息不明』エドゥアルド・メンドサ(はじめて出逢う世界のおはなし―スペイン編)

特別な任務を帯びてバルセローナにやってきた二人組の宇宙人のひとり「グルブ」が、国民的ポップスターのマルタ・サンチェスの姿をまとったまま行方不明となった。そこでもう一方の宇宙人「私」は、相棒グルブを捜すためにオリバーレス公伯爵やゲイリー・クーパーなどに姿を変え街に出ることにした。やがて老夫婦の経営するバルに通うようになり、人間とふれあい、酒を楽しみ、恋もする……。オリンピック開催直前のバルセローナの活気と混沌をユーモラスに描いたSF風小説。(本書あらすじより)

「これ絶対あなた好きだから読みなさい」と言われたので、手に取った本。Twitter文学賞とかでタイトルを聞いたことはありました。っていうかなんだこのかわいい版型は。
この作品を知らなかったという人、一度上記のあらすじを読んでみてください。こういう話ですよ、えぇ。いやーもう、本当にくだらない。宇宙人が地球に来て色々なものを見聞きするという、SF……っぽいけどガバガバなSF風ユーモア小説。地球人のことを分かっているようで分かっていないめちゃくちゃな宇宙人を笑っていたら、いつの間にか人間のことを笑っていた……みたいな話です。

物語が、何時何分に○○をやった、みたいな記録形式の文章なのですごく読みやすいです。しかもいちいち何をやったかを全部記録しているんですが、
「10:30 飲みすぎてゲロを吐いた」
「10:32 飲みすぎてゲロを吐いた」
「10:34 飲みすぎてゲロを吐いた」
みたいに、延々と同じことを繰り返す宇宙人の行動が超面白いんですよ。作者曰く、本書の発表当時(1990年)実装されたばかりのパソコンのコピペ機能を見て、書いてみたんだとか(なんじゃそりゃ)。人間に興味があるのに、やることなすこと極端な宇宙人の行動は、周囲に迷惑をかけまくっていて、もうあまりにも酷い……(でも銀行口座のデータ改ざんにより得た大金で解決するので、誰も怒っていないし平和)。

この記録文の中で描かれていく、どこか寂しく、どこか哀愁の漂う宇宙人がすごくいいんです。なんかこう、優秀なのに必死で、何一つ周りに良いことをもたらさない宇宙人が、最後しっかり生きていこうとしているこのラスト、めっちゃ良くないですか。

もちろん、人間社会に対する風刺とか皮肉とか、そういう要素もあるにはあります。ですが、とりあえずそういうものは置いておいて、気軽に読んでクスクス笑ってほしい良い小説です。ヘンな話が好き、という自覚がある人はぜひ。

原 題:Sin noticias de Gurb (1990)
書 名:グルブ消息不明
著 者:エドゥアルド・メンドサ Eduardo Mendoza
訳 者:柳原孝敦
出版社:東宣出版
     はじめて出逢う世界のおはなし―スペイン編
出版年:2015.07.10 初版

評価★★★★☆
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『ザ・チェーン 連鎖誘拐』エイドリアン・マッキンティ

 - 2020.03.25 Wed
マッキンティ,エイドリアン
ザ・チェーン 上 ザ・チェーン 下
『ザ・チェーン 連鎖誘拐(上下)』エイドリアン・マッキンティ(ハヤカワ・ミステリ文庫)

シングルマザーのレイチェルの娘が誘拐された。何者かから、身代金をビットコインで送金し、他人の子どもを誘拐しろと指示されるレイチェル。レイチェルが誘拐した子供の家族がまた身代金を払い、その家族がさらに別の子供を誘拐すれば、娘は生きて解放される。失敗すれば殺されてしまうというのだ。 謎の人物が仕組んだこの連鎖誘拐システム〈チェーン〉に組み込まれてしまったレイチェルは、無関係の子供の誘拐計画を試みることに……被害者から加害者へと変わってしまった彼女の運命は!?(本書上巻あらすじより)

『コールド・コールド・グラウンド』から始まる、北アイルランドの警察小説シリーズが近年話題となっているマッキンティですが、実は全然読んでいなくて……と思っていたら、ノンシリーズが出ました。しかもいただいちゃったので、よし、読んでみよう!と手に取ったら……うぎゃああ、これ、俺がめっちゃ苦手なやつじゃないですか。
面白いかつまらないかで言えば、正直面白いとは思うのです。ここまでイヤ~な誘拐ネタを思い付いたという点で強いし。ただもう、単純にメンタルが耐えられません。あと、後半の展開は正直微妙だと思うんだ……。

以下、感想は超簡潔に書きます。あんまりdisるのもイヤだし。

あらすじです。シングルマザーのレイチェルが娘を誘拐されます。誘拐犯からの電話で、レイチェルは身代金の支払いと共に、別の子供の誘拐を指示されます。なんと、その誘拐犯も、自分たちの子供を誘拐されており、レイチェルが指示を全うするまで子供が誘拐されたままだというのです。子を思う親の心理を利用し、この連鎖誘拐を行っている謎の人物とは何者なのでしょうか……?

とにかく序盤は、レイチェルが娘を誘拐され、そして自身も誘拐犯となってしまう、という話。そして下巻は、色々な要素から、真犯人を見つけ出そうとする話になっています。もちろん前半の方がメンタル的にきつい内容ですし、好み的にも全然合わないのですが、それでも(好み的に、より苦手なはずの)上巻の方が良かったように思えるのは何でなんでしょうね。下巻がアクション寄りになったからどうこうということでもなく、得体の知れなさがなくなって恐怖感が減ったからということでもなく……うーん分からん。

ただまぁ、とにかく個人的に苦手な要素が多すぎました。誘拐をさせられるレイチェルの心理描写がきっついとかもありますし、それに加えて本作の誘拐犯は、システム的に素人ばっかりなわけじゃないですか。つまり、ミスばっかりするんですよ。このミスの連鎖でハラハラさせてくるの、超苦手で……(実は一番どうかと思っているのが冒頭の警官云々のやつなんですよね。こんなシステム上手くいかなくない?っていう)。

ただまぁ、間違いなくジェットコースターエンタメ小説として完成されているとは思います。後半の出来云々も引っかかるとはいえ、やはり相性の問題だとは思うので、あらすじを見て面白そう!と感じるなら読んで損はしないのではないでしょうか。

原 題:The Chain (2019)
書 名:ザ・チェーン 連鎖誘拐(上下)
著 者:エイドリアン・マッキンティ Adrian McKinty
訳 者:鈴木恵
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 462-4,5
出版年:2020.02.25 1刷

評価★★☆☆☆

『パリのアパルトマン』ギヨーム・ミュッソ

 - 2020.03.20 Fri
ミュッソ,ギヨーム
パリのアパルトマン
『パリのアパルトマン』ギヨーム・ミュッソ(集英社文庫)

クリスマス間近のパリ。急死した天才画家の家で偶然出会った一組の男女、元刑事のマデリンと人気劇作家のガスパールは、画家が死の直前に描いたとされる未発見の遺作三点を一緒に探しはじめる。その捜索はやがて、画家を襲った悲劇の謎を探る旅へと変わり――。絵に隠された秘密に導かれて突き進む二人を待ち受けていた、予想外の真相とは!? フランスNo.1作家が放つ話題の傑作ミステリー。(本書あらすじより)

『ブルックリンの少女』でミステリ界隈で急に話題になったミュッソですが(もともと作品は結構紹介されていたわけですしね)、引き続きミステリ的にかなり「強い」作品が登場しました。『ブルックリンの少女』と同じくグイグイ読ませる系の内容ですが、もっとまとまっているため、作品の完成度としてはより高くなっているのではないでしょうか。

仕事や休暇のつもりでパリを訪れたところ、管理人の不手際で同じアパルトマンに部屋を取ってしまい、最悪の出会い方をした元刑事の女性と劇作家の男性。しかし、その家が1年前に亡くなった天才画家ショーン・ローレンツのものであることを知った彼らは、ローレンツの行方不明の遺作を捜すため、彼の死について調べ始めるのだが……。

この読み方が合っているかは分かりませんが、読了後の率直な感想として、『パリのアパルトマン』はロマンスではなかったからこそ面白いんじゃなかろうか、と感じました。男と女が出会って、なんやかんやを経て、はいロマンス、という展開の方が絶対ベタだし、それはそれでもちろん面白いとは思います。ただ、この作品のみんな大好きな最後の展開は、ラブロマンス「ではない」からこそ映えるわけですよ。

さて、以前紹介された『ブルックリンの少女』は、数十ページごとに「これ別の作品になってない?」と思ってしまうような超スピード急展開つぎはぎミステリで、良い意味でも悪い意味でもとっ散らかっていたわけですが、今回はある程度作品としてまとまっている……ように見えます。例えば、前半は死亡した現代画家の失われた作品探しであり、かなり地味な捜査が描かれたり、とか。そして途中から、がらっと違う物語になっていくわけです。
次から次へと謎がテンポよく襲ってきた短編の連鎖型みたいな『ブルックリンの少女』とは異なり、『パリのアパルトマン』の謎の出し方は、一つの謎が出て、それをじっくり捜査し解決し、また次の謎が登場し……という具合なので、短編というよりは中編の連鎖のようです。個別の謎は100ページずつで1つ1つ解決され、最後に物語全体に関わるようなラスボス的な謎が現れる、という感じ。『ブルックリン』ほど軸はぶれていませんが、話がどんどん変わっていくのがこの作者の持ち味なんでしょうか。正直、このスタイルは結構好きです。

ご都合主義的であったり、偶然が多すぎたりはしますが、主人公二人は何かにとりつかれたかのように話を聞いて回り、着実に真実に向かって突進していきます。そして最後……いやぁ、この着地点、すごく良いんだよなぁ。個人的な思い入れからスタートする素人の「捜査」を経て、彼らが成長し、この結末にたどり着くわけです。最高。
捜査自体は地味ですし、過去の事件の再捜査なのでサスペンス感などもそこまでありませんが、次から次へと物語が別の方向に動いていくので、全く飽きさせません。読み終わって「面白かった!」と心から言える作品ではないでしょうか。集英社さん、次もまた良いのを出してくれるといいなぁ。というかむしろ、小学館文庫のミュッソってどれが面白いんでしょう。

原 題:Un appartement à Paris (2017)
書 名:パリのアパルトマン
著 者:ギヨーム・ミュッソ Guillaume Musso
訳 者:吉田恒雄
出版社:集英社
     集英社文庫 ミ-5-2
出版年:2019.11.25 1刷

評価★★★★☆

『熊の皮』ジェイムズ・A・マクラフリン

 - 2020.03.11 Wed
マクラフリン,ジェイムズ・A
熊の皮
『熊の皮』ジェイムズ・A・マクラフリン(ハヤカワ・ミステリ)

アパラチア山脈の麓で自然保護管理の職を得たライスは、故郷から遠く離れ、穏やかな日々を送っていた。ところが、管理区域で胆嚢を切り取られた熊の死体が発見される。熊の内臓は闇市場で高値で取引されている。ライスは密猟者を追うが、地元民は非協力的で、前管理人で生物学者のサラを暴行した犯人もまだ見つかっていない。味方はサラと動物たちだけという孤立無援の状況で、さらに疎ましい過去の因縁――麻薬カルテルの暗殺者も迫りくる……アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞に輝く冒険ノワール登場!(本書あらすじより)

ブログのデザインを超マイナーチェンジしました。各記事のタイトルの下の日付の部分をちょっと見やすくしたりとか、あとカテゴリの「今年のベスト10」を上に持ってきたりとか。久々にhtmlいじるとワケわかんないですね。
さて、新刊のポケミスです。あらすじの「冒険ノワール」という部分にどんなもんだろうと思って読み始めたのですが……う、うーん、作者がもうちょっと読む気にさせてくれればいいのに……。
なんかこう、どこに面白さを感じながら読めばよいのか分かりませんでした。部分部分は楽しい(めっちゃトリップしているところとか)のに、総じて見るとすごく内容がないというか……ぶっちゃけつまんねぇというか……。

メキシコのマフィアから逃れて身分を偽り森林管理人となった男が、立入禁止区域内での違法な熊狩りを止めさせようとする話、なんですが、いま思い返すとたぶん要素詰め込みすぎで全部曖昧なままなのが微妙なのかもしれません。メインストーリーであるはずの熊部分の中途半端さがすごい。

具体的に、要素詰め込みすぎ問題として、
①熊の密猟:これがメインのはずなんだから、せめて誰が密猟者なのかとかそういうのをちゃんと探ってほしいんだよなぁ。
②カットバックで語られる過去のエピソード:ここが一番雑すぎで嫌。主人公がメキシコのマフィアに狙われることになった背景が語られますが、まー雑。最後の方とか特に雑。ちなみにここ数年で読んだ中で、麻薬を扱うマフィアのゆるふわ敵感No.1小説です。
③森林管理人の前任者であるサラとの関係性:サラが森林管理人をやめる理由となった暴行事件の犯人は誰なのか、という謎が追加されますが、終盤もはやこっちの方が中心になってしまっているせいで話がブレブレ。あとサラを話に関わらせるならちゃんと関わらせてほしいのです(それだけの関係を描いてほしいし、単なる足引っ張り要因にしてほしくないし)。

山と一体化した主人公ライスが、トリップ状態になったり、急にノワールの主人公らしくやることなすことやばくなってきたり(ここの裏付けを後から慌てて付け足したりもしないでほしい)、最終的に山と一体化した主人公によるガンアクションがあったり、の最後の方はちゃんと面白かったので、シンプルな冒険小説だったらもっと良いものを書ける作者なんだろうとは思います(あるいはガッツリノワールか。ゆるふわノワールじゃなくて)。ただこの作品をどれだけ評価できるかというと、詰め込んだ要素を「面白さ」まで持っていけていない気がするので、正直微妙。次作に期待しましょう(読まない気もするけど)。

原 題:Bearskin (2018)
書 名:熊の皮
著 者:ジェイムズ・A・マクラフリン James A. McLaughlin
訳 者:青木千鶴
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1949
出版年:2019.11.15 1刷

評価★★☆☆☆

『生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者』アンドリュー・メイン

 - 2020.03.07 Sat
メイン,アンドリュー
生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者
『生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者』アンドリュー・メイン(ハヤカワ・ミステリ文庫)

モンタナ山中での調査からモーテルに戻ってきた生物学者セオ・クレイは、突如警察に拘束された。かつての彼の教え子が、無残に切り刻まれた死体となって近隣で発見されたのだ。セオの嫌疑はすぐに晴れ、検死の結果、犯人は熊とされた。だがセオはその結論に納得せず、独自の調査を始めるのだった―カオスの中に秩序を見出す! 生物情報工学を駆使して事件を解決する天才教授セオ・クレイの活躍を描く、シリーズ第一弾。(本書あらすじより)

去年一部界隈でかなり話題になっていた新刊。天才学者が謎を解こうとするも、あまりに頭が良すぎて、逆に疑われてしまう……というあらすじを聞いて、合わなそうかなぁと遠慮していたのです。が、今年シリーズ第2作が出て、さらに評判が良かったので、まず1作目を読んでみたら……頭のおかしい本を読んでしまった、助けてくれ……。
最後の方の頭のおかしい展開とか、HM文庫じゃなくてNV文庫に近いじゃないですか、これ。『パインズ』かよ。

比較的倫理的なネジのゆるい生物情報工学の天才セオ・クレイが、教え子が殺された事件に関係していると疑われるも、犯人は熊であることが判明。しかしこれは連続殺人だと気付いたセオは、誰にも信じてもらえないまま、単身殺人犯を追う……的な話かと思ってたら、なんか途中から違うんですよ。

・犯人と疑われる ←分かる
・殺人だと主張するも信じてもらえない ←分かる
・専門家でもないくせに地図にピンとか指してたら連続殺人のパターンを見抜く ←フィクションだからまぁ分かる
・どんどん死体を見つけて警察に送りつける ←分からない

え? なんで途中からそうなっていくの?という当たり前の疑問を皆さん抱くでしょう。ほんとにねー、なんでなんですかねー、説明して欲しいですよねー、作者が頭おかしいんですかねー。

さて、生物情報工学者であるセオ・クレイが連続殺人犯を追うことができる理由は、彼が生物学のプロであり捕食者のパターンを見抜けるからと説明されています。すなわち、今回の殺人犯は、もはや人間ではなく、生態として息をするように殺人を続けているモンスターだから、セオ・クレイの専門領域にあるのです!……という展開になるの、強引にもほどがあるしシュールな笑いみを感じます。作者バカなの?
セオ・クレイが大学行くの諦めてからの後半とか、特にやばいのです。後半は10ページごとに違う作品を読んでいるのかってくらい場面が変わりまくり、最後の方はテンポ良く法を犯すセオ・クレイとむちゃくちゃなアクションとで、読んでいてめまいを起こしそうになります。雑にも程がある構成(ツッコミどころしかない)ですが、ここまで振り切っていると文句も出ないんだよなぁ。自分、めちゃくちゃな作品好きなので……。

主人公のセオ・クレイは、天才過ぎて自分の思考回路を説明できる前に直観で全て見抜いてしまう人なんでしょうが(だからすぐ警察に疑われる)、ひとまずこの作品ではまだまともな人ではあります(というか連続殺人犯のヤバさと比べると、相対評価でだいぶまともに見えます)。一応、前半だけならぎりぎりジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムっぽいし。ただ、本作のラストではもはや普通に作品を続けられるような状況ではないので、この先どうなるのかにすごい興味があります。今年出た2作目もなるべくすぐ読んでみるつもり。

原 題:The Naturalist (2017)
書 名:生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者
著 者:アンドリュー・メイン Andrew Mayne
訳 者:唐木田みゆき
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 471-1
出版年:2019.04.25 1刷

評価★★★★☆

『雲』エリック・マコーマック

 - 2020.02.20 Thu
マコーマック,エリック
雲
『雲』エリック・マコーマック(東京創元社)

出張先のメキシコで、突然の雨を逃れて入った古書店。そこで見つけた一冊の書物には19世紀に、スコットランドのある町で起きた黒曜石雲という謎の雲にまつわる奇怪な出来事が書かれていた。驚いたことに、かつて、若かった私はその町を訪れたことがあり、そこで出会ったある女性との愛と、その後の彼女の裏切りが、重く苦しい記憶となっていたのだった。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。ひとは他者にとって、自分自身にとって、いかに謎に満ちた存在であることか……。幻想小説、ミステリ、そしてゴシック小説の魅力を併せ持つ、マコーマック・ワールドの集大成とも言うべき一冊。(本書あらすじより)

ここのところ、すげぇテンポ良くブログの更新が出来ているなぁ……と思っていたら、すぐ何日もあいちゃっていました。油断も隙もありません。
マコーマックは積んでばっかりで、8年前に『隠し部屋を査察して』を読んだっきりだったりします。今回久々に新刊が出たのでちゃんと読んでみましたが……うわー読ませるなぁ。そして、『隠し部屋を査察して』は今読んだ方が絶対楽しめそう。

さて『雲』なんですが、理想主義vs現実主義をめぐる、様々な愛の形の物語、というか。ハリーという中年男性の一人称による半生(自伝的)の中で、出会いと別れが繰り返され、時には主人公に関わる形で、時には関わらない形で、愛のエピソードが次々と描かれていきます。空想的な物語のようで、最終的にしっかりと現実的な物語である、というあたりに、ただの幻想小説とは違うマコーマックらしさを感じます。
終始大きな謎として提示されるのが、主人公ハリーがかつて滞在していたスコットランドの町、ダンケアンで昔起きたという「黒曜石雲」です。偶然手に取った本で「黒曜石雲」のことを知ったハリーは、ダンケアンという地名に懐かしさを感じたこともあり、この現象が現実のものだったのかを調べてもらおうと思います。巨大な黒い雲が町を覆い、不思議な事故を巻き起こしたこの雲は実在したのか?……うーん、なんて魅力的な謎なんでしょう。

全体的な好みとしては、旅行記的な側面と奇抜なエピソードの宝庫である前半の方が面白く感じられました(片脚の男だらけになった町、とかそういう挿話が最高)。愛にやぶれ、愛に裏切られ、全てを失ったと思った若き青年が、冒険好きでもないのに世界放浪の逃避行に出てしまい、その中で自分の理想とは異なる、でも間違っているとも言えない愛の形に触れ続けていくのです。
文明のかけらもないような奥地で働く医師に出会ったり、情熱的になることが全くない大企業の社長に出会ったり……そういった出会いで、主人公は必ずしも自分の考えを変えるわけではありません。むしろ、自分とは逆だと思うことの方が多いですし、我々読者もロマンチックな主人公を応援し続けるのですが、それでも彼はなにがしかの影響を受けていくのです。

それらを経ての終盤の展開が、自分の中で消化できていないような気がします。最後に主人公か知るひとつの愛の形は、理想主義と現実主義が一筋縄ではいかないことを示していて、それはまぁ良いんです。が、「雲」の着地点がすごくモヤモヤするんですよ。でもそれはそれで読者の理想主義の押しつけのような気がしてならないし……この世は現実だから、何もかもファンタジーというわけにもいかないし……うううむ。
でも、マコーマックという作家は、本好き、読書好きの気持ちを正確に理解しているわけでしょ? だからこそ、「エンポリウム」みたいな、空想的なもので溢れる素敵空間なお店なんかも出しちゃうわけでしょ? なのに、こういう形で最後に「雲」の正体が分かるわけでしょ? ずるくない? というか酷くない??

というわけで、結局100%は楽しめなかった気がします。今度は『ミステリウム』を読んでみようかなぁ。幻想文学は難しいんだぜ。

原 題:Cloud (2014)
書 名:雲
著 者:エリック・マコーマック Eric McCormack
訳 者:柴田元幸
出版社:東京創元社
     海外文学セレクション
出版年:2019.12.20 初版

評価★★★☆☆

『コンドミニアム』ジョン・D・マクドナルド

 - 2020.02.04 Tue
マクドナルド,ジョン・D
コンドミニアム(上下)
『コンドミニアム』ジョン・D・マクドナルド(海外ベストセラー・シリーズ)

ゴールデンサンズ・コンドミニアム。フロリダ西海岸沿いの島々の一つに建つ、8階建てのリゾート・マンションである。正面の砂浜の向こうは青い広大なメキシコ湾、背後は未開の密林。そして四季を通じて降りそそぐ”黄金の太陽”。引退した人々が余生を送るには絶好の環境である。
ゴールデンサンズの戸数は47戸。居住者の大半が、老後の快適な生活と引きかえに大金をはたいて入居してきた人々だった。だが、現実は彼らを執拗に追いかけてくる。すべての煩わしさから逃れるために、この島へやってきたのに……。(本書上巻あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、6冊目にして最後の本は、ジョンマクによるノンシリーズ長編です。これがまぁ、分厚いわ長いわで小さい文字の単行本で600ページ、めちゃくちゃ時間を取られました。
ジョン・D・マクドナルドと言えば、まずもめ事処理屋のトラヴィス・マッギーシリーズ、あとはノンシリーズの犯罪小説なのですが、なぜか『海外ミステリー事典』ではこの『コンドミニアム』を代表作としており、ずっと読みたいなと思ってはいたのでした。ハリケーンの恐怖を描いた、群像劇であり非ミステリー作品、というのが一番簡単な説明かなと思いますが……全然一筋縄じゃいかないんだな、これが……。

ハリケーンの脅威を描いた全米話題作!(1977)みたいなことを聞くと、『ポセイドン・アドベンチャー』とか『タワーリング・インフェルノ』などの1970年代のパニック映画みたいな作品かな、と思うじゃないですか。パニックのかけらもないんですよ。ビックリじゃないですか。
まず、ハリケーンが来ません。全然来ません。上巻の半分まで、毎章コンドミニアムの住人・関係者など新しい登場人物が2人ずつくらい出てくるばかりで、とにかくハリケーンは来ません。上巻の半分どころか、下巻の残り150ページになっても来ません。ハリケーンの恐怖じゃねぇのかよ。
これは冒険小説ではなく、主人公のいない、純然たる群像劇なのです。ハリケーンの恐ろしさをアメリカ国民に伝えようとした啓蒙小説と言ってもいいかもしれませんが、いかんせんハリケーンの発生が終盤なので、ある意味主人公は「コンドミニアム」そのものと言ったほうが近いかもしれません。

コンドミニアムとは、定年退職した老人などが住むリゾートマンションのこと。舞台となるのはフロリダの島に作られたコンドミニアムで、おおむね60歳以上の何十人もが暮らし、隠居したド暇さをもてあましながら、せっせと不倫に明け暮れているのであります。なんだこの激ヤバ空間は。
当時はコンドミニアムが空前のブームで、悪徳不動産業者は行政をワイロでまるめ込み、違法建築で安くコンドミニアムを建てまくり、弁護士と結託して暴利をむさぼろうとしています。そして、せっせと不倫に明け暮れているのであります。なんだこの激ヤバ業界は。

というわけで600ページ中500ページは何十人もの登場人物(コンドミニアムに携わる人々と住民)の堕落しきって先の見えない暮らしが延々と描写されるばかり。コンドミニアム業界の限界がだんだんと露呈してきて住民との対立が生じていく、みたいな展開はあるけど、基本的にストーリーはほぼありません。
そして最後、空前の規模のハリケーンが発生し、フロリダを襲い、めっちゃ人が死ぬ。そういう小説なのです。

実際、ラスト100ページはすんごい面白いです。ハリケーンからきちんと避難している人、ナメてて逃げない人、などなどいますが、でも争ったりパニクったりする暇もなく、容赦なくハリケーンで人が死ぬ。それだけ。だから冒険小説感もパニック小説感もないのです。だって、抗いようがないから。確かにここは圧巻。

ただ、この部分を読むために長過ぎる群像劇を読まなきゃいかんのか、とは思うので、正直おすすめはしないかなぁ。っていうか、絶対マクドナルドの代表作ではないと思うんですよ……『海外ミステリー事典』がなぜこれを推していたのか結構謎です。

原 題:Condominium (1977)
書 名:コンドミニアム(上下)
著 者:ジョン・D・マクドナルド John D. MacDonald
訳 者:広瀬順弘
出版社:角川書店
     海外ベストセラー・シリーズ
出版年:1984.02.29 初版

評価★★★☆☆

『ギデオンの夜』J・J・マリック

 - 2020.01.30 Thu
マリック,J・J
ギデオンの夜
『ギデオンの夜』J・J・マリック(crime club)

霧の夜のロンドン、警視庁のギデオン部長は当直をかって出た。平穏な夜だった。しかし彼は妖しい胸騒ぎがしてならなかった……。一つ、二つ、三つ四つ、無数の事件が奔流のようにクライマックスへ殺到する! 推理小説に新らしい方向をあたえた画期的な作品! 1957年のベスト1(アントニー・バウチャー〈ニューヨーク・タイムズ〉紙)(本書あらすじより)

マケプレオーバー2000月間、4冊目はギデオン警視シリーズから『ギデオンの夜』、シリーズ3作目です。
正直、以前読んだ『ギデオンの一日』が微妙だったので、モジュラー型警察小説の先駆者、という点でしか評価できないんだろうなぁと思っていたのですが……まさかの最後までちゃんと面白くてびっくりしました。す、すごいサスペンスフル……ダラダラしていてつまらなかった『ギデオンの一日』は、むしろ一体何だったんだ……。
モジュラー型警察小説として、理想的な出来と言う他ありません。間違った褒め方だとは思いつつあえて言いますが、かなり『夜のフロスト』に近いのではないでしょうか。警察官の人生は、常に悲哀に満ちているのであります。

今夜は夜勤に出てきたギデオン警視。夜のロンドンと言えども、犯罪は次から次へと起こります。今回のメインとなる事件は、連続婦女暴行犯〈徘徊者〉、連続赤ん坊誘拐事件、若者ギャング団の抗争あたり。この他に、無数の事件が夜のロンドンで起きまくり、犯罪捜査部部長であるギデオンがひたすら報告されてくる事件たちをばったばったと処理していきます。

シリーズ1作目である『ギデオンの一日』を読んだ時は、現場の警官ではなく管理職であるギデオンの捜査(指揮)に全く面白さを見出せられなかったのですが、この点が本作では超見どころとして生かされています。どの事件にどれだけの警官を送るか、どの現場に管理職としてあえて出向くか、どの事件の追加調査を命じるか、などなど、連続で行っていく判断の難しさがよく描かれているのです。例えば、ただのギャング団同士のいつもの抗争にしか見えない事件に、何かきな臭さを感じたその地区の署長から警察官を多く回すよう要求があり、しかし連続赤ん坊警官事件などを抱えるギデオン警視としてはどうするべきか、署長との関係性や、事件の詳細などから判断しなくてはいけない……とか。
また、本シリーズでは、(『一日』『夜』を読んだ限りでは)ギデオン警視側の視点だけでなく、被害者や犯人側の視点の描写がよく挿入されるようです。この部分が『一日』ではつまらない上にテンポが悪く思えたのですが、『夜』ではすごく面白いんですよ。赤ん坊を誘拐された母親、婦女暴行犯に襲われる女性、隣人を拉致監禁している悪人夫妻(警察がまだ気付いていない事件)などの描写がとにかくサスペンスフル。警察側の視点と、事件側の視点の交錯が、きちんと意味のあるものになっているように思います。

加えて、ギデオンの管理職としてどう指揮するべきかという苦悩や、ギデオンの立場を狙っている部下との関係性なんかも上手く挿し込まれたりとか、警官になりたいと突如言い出したギデオンの息子とか、色々な要素が絶妙に結びついていて、とにかく、これは誉め言葉として言うのですが、「ちゃんと」「面白い」のです。普通にオススメできるのではないでしょうか。意外とこのシリーズに期待が持てるかもしれません。良かった良かった。
一説では、ギデオン警視シリーズは時間が短ければ短いほど面白いんだとか。ということは手持ちの『ギデオン警視の一カ月』はつまらないということに……じゃ、じゃあ、評判の良い『ギデオン警視と放火魔』を次は読もうかな。

原 題:Gideon's Night (1957)
書 名:ギデオンの夜
著 者:J・J・マリック J. J. Marric
訳 者:清水千代太
出版社:東京創元社
     crime club 7
出版年:1958.08.25 初版

評価★★★★☆

『まだ殺されたことのない君たち』B・マスロフスキー

 - 2020.01.15 Wed
マスロフスキー,B
まだ殺されたことのない君たち
『まだ殺されたことのない君たち』B・マスロフスキー(東都書房)

これもねぇ、とんでもないレア本なんですけど、これまた知り合いに貸してもらえて読めました。読みました。うっそだろってくらい面白いんですよ、これが。幽霊探偵物の見本のような、ユーモアたっぷりの本格ミステリです。

毒殺されたミステリ作家が、気付けば幽霊となっていた。自分の死の真相を求めてうろうろうろつきまわり、刑事の後をつけまくる。恨みを持つ人がどっちゃりいる中で、果たして犯人は誰なのか? 予想外の幽霊生活を楽しみつつ、彼は警察の捜査の行方を追うが……。

すごく面白い展開が中盤以降あるのですが、ネタバレになっちゃうのであまりあらすじを書けないのが残念。
幽霊が現実世界にほぼ干渉しない(できない)ので、基本的に捜査は現実世界の人々(優秀な警部とか)によって行われ、それを幽霊たちが眺める、という感じ(幽霊も別に頑張って盗み聞きしたりとかしないし)。他人の生活を覗き見しつつ、過去にあったもめ事を主人公が回想する……などを繰り返しつつ、前半はゆっくり捜査が進みます。
容疑者が何人も浮かび上がっては来ますが、まぁ基本的には聞き取りばかり。ところがこれが幽霊という目を通しているせいで、ただの聞き取りが楽しいのです。ユーモラスかつ皮肉な視点で、幽霊が刑事の聞き取りの甘さに文句言ったりしてるわけですよ。

で、この作品の白眉は中盤以降の急展開なのです。あ、こうなるんだ!と、なかなかの衝撃でした。いや、そうだよなぁ、幽霊だもんなぁ。そりゃそういう展開にもなるよなぁ。何で思いつかなかったんだろう……。類似作は今となってはいくらでもあるとは思うんですが、このアイデアは個人的には初めてでした。
このアイデアに基づきながら進む話がもうとにかく楽しくて楽しくて。アイデアとしても、全体のトーンとしても、ユーモア小説としての出来がいいんですよ。幽霊が幽霊としての生活を満喫しまくっている(死んだことを後悔していない)あたりからもう楽しいし。
それに加えて、本格ミステリとしても優秀で、犯人の意外性もあり、謎解き物としても一定度のクオリティもあり。読んでて楽しい、180ページという絶妙な長さできれいにまとまった超良作。マジでおすすめです。

というわけで、これ、もしかしたら幽霊探偵物の最高峰なんじゃないでしょうか。ちなみに真鍋博の装丁がめっちゃかわいいのですが、これはぜひ現物を見てほしいなぁ。挿絵も入りまくっているんですが、こっちも内容にあっていて最高なんです。ないと思うけど、もし復刊するならこのままして欲しいですよね……まぁないでしょうけど。
なお、作者名ですが、木々高太郎による後書きによれば、本作はマスロフスキーとセシヤンの共作ということになっています。国会図書館なんかの表記も共作扱い。ただ、表紙や奥付けはマスロフスキーの名前しか入っていません。っていうか木々高太郎が本作を訳すに至る過程などが後書きに書いてあるんですが、あれですね、昔の翻訳権ってすごくいい加減だったんですね……。

原 題:Vous qui n'avez jamais été tués (1951)
書 名:まだ殺されたことのない君たち
著 者:B・マスロフスキー、セシヤン B. Maslowski, Sechan
訳 者:木々高太郎、槙悠人
出版社:東都書房
出版年:1962.07.12 1刷

評価★★★★★

『名探偵の密室』クリス・マクジョージ

 - 2019.11.14 Thu
マクジョージ,クリス
名探偵の密室
『名探偵の密室』クリス・マクジョージ(ハヤカワ・ミステリ)

偽りの"名探偵"に告ぐ――
ホテルの1室に監禁された5人の中から
3時間以内に殺人犯を当てろ、さもなくば爆破する。

かつて少年探偵として名を馳せたモーガン・シェパードは、いまやリアリティ番組で活躍する"名探偵"として数々の事件を解決している。だがある日、目覚めると何故かホテルのベッドに手錠で繋がれていた。周囲には見知らぬ5人の男女が。外へ出る手段がない中、バスルームで謎の死体が発見される。すると突然、備え付けのTVに男が映り、5人の中から3時間以内に殺人犯を見つけなければホテルごと爆破すると告げた。狂気の殺人ゲームが始まる……驚愕の真相が待つ、ミステリの本場英国から新本格派への挑戦状!(本書あらすじより)

まず、あらすじを見てみてください。すごいですよね。新本格みたいですよね。読んでみたくなりますよね。
ところがなんでしょう、こんなストーリーなのに、すごく、普通というか、うん、平凡だ……。

小学生の時に事件を解決したことで、メディアから「名探偵」として扱われ、いまや名探偵タレントとして活躍しているモーガン・シェパード。目を覚ますと、彼は見知らぬ男女5人とともに、死体が転がるホテルの一室に閉じ込められていた。テレビに映し出された男から、シェパードは殺人犯を見つけるよう命じられるが……。

こんなに謎解きへの期待感を高めさせてくるくせに、謎解きの内容の雑さがすごくアレだ……証拠とかもっと用意できなかったのかなぁ……。
さて、主人公が11歳の時に解決し、名探偵としてまつりあげられることになったきっかけの事件の部分、つまり過去パートなんかは、ちょっとした騙しなんかもあって面白いとは思います。いわゆる少年探偵ものとしての面白さですよね。
ただ、現在の密室に閉じ込められている部分が、緊迫感のなさとか、ちゃんと推理してない感だとかのせいで、そんなに楽しくないのです。別に引きのばしているとまでは思いませんが、もちっとこう楽しさが欲しいんだよな……。

ラストシーンは好きですが、ラスボスを倒す部分で、今までの葛藤云々全部なかったことにするかのような感じとか見ると、お前なんでそんなしれっと事件を終わらせてるの……って気になってしまい、やっぱり納得できなくなっちゃうんですよ。クリス・マクジョージは謎解きミステリが好きな作家であるのは間違いないので、あらすじが面白そうな2作目をとりあえず待とうかなぁ。

原 題:Guess Who (2018)
書 名:名探偵の密室
著 者:クリス・マクジョージ Chris McGeorge
訳 者:不二淑子
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1946
出版年:2019.08.15 1刷

評価★★☆☆☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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