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2019-09

『007/死ぬのは奴らだ〔改訳版〕』イアン・フレミング - 2019.07.31 Wed

フレミング,イアン
007/死ぬのは奴らだ
『007/死ぬのは奴らだ〔改訳版〕』イアン・フレミング(ハヤカワ・ミステリ文庫)

ボンドの今回の標的は、全米の暗黒街を牛耳る男ミスター・ビッグ─彼はジャマイカから大量の古代金貨を盗み出し、世界の金相場を狂わせようと企んでいた。Mの指令を受けたボンドはニューヨークへ飛び、旧友のCIA局員ライターとともに調査を開始した。だがやがて、敵の罠に陥ったライターは瀕死の重傷を負い、ボンドも絶体絶命の窮地に! 鮮烈なヒーロー、ジェイムズ・ボンドの名を確立した初期の傑作。改訳決定版(本書あらすじより)

約2年に1回のペースで読み進めているHM文庫改訳版ジェイムズ・ボンドをそろそろまた読もう、ということで、今回はシリーズ第2作の『死ぬのは奴らだ』です。……何というか、今まで読んだ『ゴールドフィンガー』『ドクター・ノオ』と比べて、単純に頭が悪い内容でした(主にボンドの。敵は悪くない)。

ざっくり中盤までのあらすじを書くと、
ボンド、アメリカの黒人を束ねるミスター・ビッグの組織を潰すよう命令される
→まずボスに会ってみようと、のこのこハーレムに行って捕まる
→とりあえず敵の部下を殺して逃げる
→ビッグが仕返しにボンドの友人を半殺しにする
→ボンド、キレてまた部下を殺す
うーん、主人公に何の計画性もないのでは……。

暴力描写もエロ描写も割と直接的。毎回007が何らかの敵と戦うという基本コンセプトがありますが、今回の大ボス、アメリカで黒人組織を操るミスター・ビッグは、ただただ威圧感はあるし、有能だし、隙もないしで、文句なしの敵役です(本人はバトらないあたりが首領感あります。直接的にボンドとバトるのは物語中盤の中ボスだし)。そしてミスター・ビッグが超有能な一方で、主人公ジェイムズ・ボンドに有能さを感じられないのが何とも。だって、ジェイムズ・ボンド、敵の組織に囚われて、ボスの女に会った3秒後くらいにはその女を味方にしているんですよ。さすがに都合が良すぎでは……?

基本的に今回のボンドは、すぐ見つかるわバレるわで、延々と痛そうな目に合います(友人はもっと合うんですけどね)。警察に目はつけられていても証拠がないミスター・ビッグの一味の企みを暴くという命令を受けているボンドですが、もろもろ解決するために、とりあえず「死ぬのは奴らだ」から殺す、というスタンスはどうなんだおい。いくら殺しの許可を持っているからって、そりゃFBIもボンドに怒るわ。
だからこそ、君はこれまで送られてきたスパイの中で一番優秀だよ、的なことをミスター・ビッグがボンドに言うシーンが、イマイチしっくり来ません。そうか、この程度で一番なのか……と思わなかったのかな、当時の読者は。マジで。
そしてラスボスであるミスター・ビッグも、確かに超有能だし、最後の残虐な刑罰含めて大ボス感満載で結構好きなんですが、ああいう形でボンドに負けるのはやっぱりしょぼくないか?と、ちょっと思ってしまうのですが……。ただまぁ、そりゃあんな無理やりな方法でボンドが解決するとは思わないから、仕方ないとも言えます(なぜちょっとミスター・ビッグを応援したい気持ちになっているんだろう……)。

……と、こういうツッコミどころを楽しみながら読むのが、このシリーズの醍醐味というか、作者イアン・フレミングが全力で書いたサービス精神満載の大人のための童話の読み方なのかなと思いますし、何ならエンタメとしては単純に楽しめたので、意外と文句はありません。いわゆるスパイ小説としての面白さとは別物ですが、たまに読む娯楽小説としては申し分ないのが、このシリーズの魅了なんでしょう。

原 題:Live and Let Die (1954)
書 名:007/死ぬのは奴らだ〔改訳版〕
著 者:イアン・フレミング Ian Fleming
訳 者:井上一夫
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 224-2
出版年:1998.03.31 1刷

評価★★★☆☆
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『刑罰』フェルディナント・フォン・シーラッハ - 2019.07.28 Sun

フォン・シーラッハ,フェルディナント
刑罰
『刑罰』フェルディナント・フォン・シーラッハ(東京創元社)

黒いダイバースーツを身につけたまま、浴室で死んでいた男。誤って赤ん坊を死なせてしまったという夫を信じて罪を肩代わりし、刑務所に入った母親。人身売買で起訴された犯罪組織のボスを弁護することになった新人弁護士。薬物依存症を抱えながら、高級ホテルの部屋に住むエリート男性。──実際の事件に材を得て、異様な罪を犯した人々の素顔や、刑罰を科されぬまま世界からこぼれ落ちた罪の真相を、切なくも鮮やかに描きだす。本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『犯罪』で読書界を揺るがした短篇の名手が、真骨頂を発揮した最高傑作!(本書あらすじより)

「参審員」Die Schöffin
「逆さ」Die falsche Seite
「青く晴れた日」Ein hellblauer Tag
「リュディア」Lydia
「隣人」Nachbarn
「小男」Der kleine Mann
「ダイバー」Der Taucher
「臭い魚」Stinkefisch
「湖畔邸」Das Seehaus
「奉仕活動(スボートニク)」Subotnik
「テニス」Tennis
「友人」Der Freund

シーラッハ、今まで出たのは全部読んでいるのですが、結局短編集の方が好き、という結論になっています。第3短編集となる今回も安定のクオリティで、割と本気で楽しめたのですが、『犯罪』『罪悪』とはまた違ってきているように感じました。

『犯罪』『罪悪』という2つの短編集の違いはいったんおいておいて、この2つの方が荒削りというか、内容的にはよりキツい犯罪(者)そのものを描いていたという印象です。個々の短編にクオリティの差は多少あるのですが、ガツンと残る作品が多かった、というか。
今回の『刑罰』は平均的に質は上がったし、依然としてシーラッハ節もあります。というわけで相変わらずの大満足なんですが、どちらかと言うと大人しくなったなぁ、というのが少し気になりました。ただ、バリエーションは確実に豊かになっていて、シーラッハらしく法や罪人を描きつつ、そこにストーリー上の起伏が加わっているため、むしろ一般的な「面白さ」は増しているようにも思えます。キラーチューンがないけど色々試そうとし始めたベテランの後期のアルバムみたいな感じ。
犯罪に至るまでの心情を描いた話、法の抜け道的なものを描いたりどんでん返しがあったりとややトリッキーな作品、視点変えたらコメディにすらなりそうな脱力系のオチ、などなど。長めの作品も短めの作品もまんべんなく上手いので、やっぱりシーラッハは良いですねぇ。

というわけで、シーラッハはやっぱり今後も長編より短編を読みたいなぁと思うのですが、どうでしょう。スタンリイ・エリンみたいにじっくり書いてもらうスタイルで構わないので……。

原 題:Strafe (2018)
書 名:刑罰
著 者:フェルディナント・フォン・シーラッハ Ferdinand von Schirach
訳 者:酒寄進一
出版社:東京創元社
出版年:2019.06.14 初版

評価★★★★☆

『ドーヴァー⑧/人質』ジョイス・ポーター - 2019.07.07 Sun

ポーター,ジョイス
ドーヴァー⑧/人質
『ドーヴァー⑧/人質』ジョイス・ポーター(ハヤカワ・ミステリ)

そのスキャンダルは嵐のようにスコットランド・ヤードを揺さぶった。副総監は頭をかかえ、マグレガー部長刑事はつつましく心の中で快哉を叫んだ。同僚たちも祝杯をあげ、顔を真っ赤にして喜んでいる。ヤードきっての憎まれ者、ドーヴァー主任警部が不気味な〈クラレット・タッパーズ〉一味に誘拐されたのだ!
誘拐団の要求は囚人二人の釈放と一万ポンド。ただちに副総監はテレビに出演して犯人側に呼びかけた。「人質がどうなろうと、当局は一銭たりとも出す気はない。すみやかに自首したまえ」テレビ局も世論も、同胞の生命を無視した冷酷な措置に非難の声をあげた。もちろんヤードでは百も承知、対象が対象だけに当然の作戦なのだ。
一方テレビに注目していた誘拐団は意気消沈した。なにかにつけて腹が減ったと怒鳴りちらす巨体のドーヴァーだ。食事代だけかさんで身代金がとれないのなら、こんな厄介な人質は百害あって一利もない。頭にきた一味はさっそく始末するに限ると、がんじがらめに縛り上げビニール袋に突っ込んだ。ドーバー危うし!
こともあろうに現役警官が誘拐されてスコットランド・ヤードはてんやわんやの大騒ぎ。史上最悪の名探偵が四面楚歌の中で繰り広げる、抱腹絶倒のユーモア本格シリーズ8作目。女史会心の最新作。(本書あらすじより)

年一ドーヴァー、ついに8作目。あと2年で終わりかぁ……。
地方都市で殺人が起き、ドーヴァーたちが派遣される、といういつものパターンから急に離れた作品。マンネリ防止でしょうか。なんとドーヴァーが誘拐され、自らの誘拐事件を捜査する……というぶっ飛んだ捜査物。ところが、いつもと違うことをやろうとした結果、謎解き的にもユーモア的にもストーリー的にもイマイチになってしまったという、実にもったいない作品でした。違うんだよ、ドーヴァーシリーズはこうじゃないんだよなぁ……。

ドーヴァー主任警部が〈クラレット・タッパーズ〉と名乗る集団に誘拐された。敵は何らかの政治団体なのか? 狂喜乱舞するスコットランドヤード(&ドーヴァーの妻)は、要求として突き付けられた犯罪者の解放と身代金の支払いを断固拒否。死体となってドーヴァーが発見されるかと思いきや、ドーヴァーを誘拐しても何の得にもならないことに気付いた誘拐犯たちはドーヴァーを解放してしまった。仕方なく、ドーヴァーは自らの誘拐事件の犯人探しに乗り出すが……。

ドーヴァーシリーズの本格ミステリ的な見どころは、
①地方都市における殺人事件という英国ミステリの典型的なパターンのパロディ
➁衝撃的な動機が示されるというホワイダニット
③誰が謎解きをするか予想のできない解決
の3点かなと思っています。今作では、①はもちろんなし、➁はほぼ皆無、③は新パターンでした。①②については『⑦/撲殺』あたりから行き詰まっている感があるので、9、10作目で果たしてどこまで頑張ってくれるのか……あんまり期待しておかない方がいいのかな、もしかして。

本格ミステリとして行き詰まった結果、ドーヴァーのうざさを増させることでキャラ小説としての要素を強めよう、と作者が思ったのかどうかは分かりませんが、『撲殺』からドーヴァーが(元々そうとはいえ)ただのぐうたら悪口野郎、積極的な動きをしないただただ不快なキャラクターに成り下がってしまっています。今回も、せっかくドーヴァーが誘拐されるという超面白要素があるにもかかわらず、それがあまり生かされていないように思えるのは、そんなキャラクターに作者自身が手こずったせいかなぁとちょっと思いました。
謎解き的にも、今回も名推理が飛び出す割に、それが上手く推理と捜査の楽しさにつながっていなくて、意外性などが全くないのが実にもったいないです(尻すぼみ感がすごい)。むしろ身代金の受け渡し方法にオリジナリティを感じます。なかなか斬新じゃないですか、これ。

一方、誘拐事件という内容上、いつもよりも捜査小説としての要素が強め。ドーヴァーが誘拐されたロンドンをスタート地点に、ひたすら誘拐犯につながる手がかりを追い求め、車や電車に乗り、あちこちに移動するという、史上初のドーヴァーの捜査を見ることが出来るのです。誘拐に対する同僚や妻たちの反応とか、誘拐犯の指示のもと歩き回されるドーヴァーなんかは相変わらず超楽しいんですけどね……。

というわけで、もともとあまり期待していなかったのですが、結局いつもの方が良かったなぁと思わざるを得ないところが残念。とはいえ、ドーヴァーもあと2作、どんなパターンをやってくれるのか、楽しみではあります。

原 題:Dover and the Claret Tappers (1976)
書 名:ドーヴァー⑧/人質
著 者:ジョイス・ポーター Joyce Porter
訳 者:小倉多加志
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1305
出版年:1978.04.30 初版
     1982.11.15 2版

評価★★★☆☆

『カッコーの歌』フランシス・ハーディング - 2019.06.18 Tue

ハーディング,フランシス
カッコーの歌
『カッコーの歌』フランシス・ハーディング(東京創元社)

「あと七日」意識をとりもどしたとき、耳もとで言葉が聞こえた。わたしはトリス、池に落ちて記憶を失ったらしい。少しずつ思い出す。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、憎んでいる、そしてわたしが偽物だという。なにかがおかしい。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」……わたしになにが起きているの? 『嘘の木』の著者が放つ、傑作ファンタジー。英国幻想文学大賞受賞、カーネギー賞最終候補作。(本書あらすじより)

YAミステリとして話題になった『嘘の木』のハーディングによる、邦訳2冊目。今回は、ファンタジー要素もあるミステリ、ではなく、ガッツリ目のファンタジーです。
前半は何が起きているのか分からないホラーのような展開、後半はトップスピードのサスペンス。ファンタジー色が前面に出ているのが好みだったのか、『嘘の木』(好き、というほどでもない)よりも、こちらの方が楽しめました。

物語は、主人公である少女トリスが、しばらく記憶を失っていたことに気付くところから始まります。数日間の記憶がないだけ……と思いきや、妹のペンから偽物呼ばわりされ、自分の行動にも明らかな違和感を覚えるトリス。果たして自分の身に何が起きているのでしょうか?

個人的にファンタジーに求める要素、ファンタジーの見どころは、以下の3点です。
①設定・世界観の面白さ
②何でもありのキャラクターの楽しさ
③(色々な意味での)バトル
この3つすべてを満たしている必要はなくても、どれかに惹かれなくてはその作品にはハマれないかな、と。特に『カッコーの歌』のようなローファンタジーは、①、その中でも「現実との地続き感」(9と3/4番線からホグワーツ特急に乗れる、みたいな)が面白さの大事な要素かな……と思っているのですが(あくまで個人的に、ですよ)、今作は①~③のどれも良かったのです。
なかなか①の全貌が明かされない前半は、精神的につらい展開。つらいのですが、だからこそ終盤の③が生きる、という必要な部分なので仕方ありません。言ってみれば義理のない相手のためのバトル、そして家族とのバトルは、主人公にとっては本来必要のない闘いであり、もがきなのですが、前半があるからこそ説得力のある強いものになっています。なにより、心から応援したくなるトリスという主人公が生まれているのは、この前半があるからこそでしょう。

白黒つけられない現実というものを逃げずに冷静に見つめ、妥協しながらも自分のやりたいことを通そうと努力した人たちが、それぞれ絶妙な形でおさまるところにおさまるラストがとっても良いんですよね。大人向けファンタジーとしても、背伸びしたい子どもたちに読ませるファンタジーとしてもおすすめの作品です。

原 題:Cuckoo Song (2014)
書 名:カッコーの歌
著 者:フランシス・ハーディング Frances Hardinge
訳 者:児玉敦子
出版社:東京創元社
出版年:2019.01.25 初版

評価★★★★☆

『Ⅹと云う患者 龍之介幻想』デイヴィッド・ピース - 2019.05.15 Wed

ピース,デイヴィッド
Ⅹと云う患者 龍之介幻想
『Ⅹと云う患者 龍之介幻想』デイヴィッド・ピース(文藝春秋)

小説家、芥川龍之介。東方と西方の物語と伝承と信仰に魅せられた男。そのなかで静かに渦を巻く不安。それがページから少しずつ滲み出す。半透明の歯車が帝都を襲った震災の瓦礫の彼方にうごめき、頽廃の上海の川面には死んだ犬が浮き沈み、己が生み出した虚構の分身と邂逅し、キリストと信仰の物語に心を囚われ、漱石がロンドンでの怪異を語る。河童。ポオ。堀川保吉。ドッペルゲンゲル。鴉。マリア像。歯車。羅生門、藪の中、蜘蛛の糸、西方の人――キリスト。私のキリスト。イギリスの鬼才が芥川文学をコラージュし/マッシュアップし/リミックスして生み出した幻想と不安のタペストリーを、精妙に美しい日本語に移し替えた決定的翻訳。文学的にして音響的、イギリス文学であり日本文学であり、近代文学と現代文学を越境する野心作。(本書あらすじより)

デイヴィッド・ピースを読むのは『占領都市』以来2冊目。あのノワール作家による、日本を舞台にし、芥川龍之介を取り上げた作品だということで、いったいどんな内容なのか、と思っていましたが……うーん、もはやノワールですらないんじゃないか、これは。なんじゃこりゃ。
様々な芥川作品をベースに作られた、連作短編集のような一冊なのです。各短編の作風は結構バラバラですが、基本的に幻想色が強く、いわゆるノワール(ではないとは言わないけど)を期待して読むようなものではなかったな、と。とはいえ、これを翻訳して、完璧な日本語版を作り上げてしまった訳者さん、すごいとしか言いようがない……。

というわけで、あらすじもカット。個別の短編の感想もカット。出版社あらすじにあるように、本作は「芥川文学をコラージュし/マッシュアップし/リミックスして生み出した幻想と不安のタペストリー」なので、芥川作品への理解がある程度ないと元ネタすら分かりません。分からなくても読めますが、面白さをどれだけ理解できたのか、と言われると……。幻想小説好き、芥川好きにはどハマリしそうですが、正直ターゲットから思いっきり外れているっぽい自分的には、感心はしまくっても最後まで面白さそのものにピンと来ないまま読み終わってしまいました。っていうかむしろこの面白さが分からないのが色々と申し訳なく感じてくるな……。
ロンドンを舞台にした切り裂きジャックの話は、ゴシック小説っぽくてちょっと好きかも。

というわけで、俺にはこの作品の感想は書けないんじゃ、許してくれ。自分は、まず普通に『TOKYO YEAR ZERO』とかを読むべきなんだろうなぁ。

原 題:Patient X: the Case-Book of Ryūnosuke Akutagawa (2018)
書 名:Ⅹと云う患者 龍之介幻想
著 者:デイヴィッド・ピース David Peace
訳 者:黒原敏行
出版社:文藝春秋
出版年:2019.03.20 1刷

評価★★☆☆☆

『座席ナンバー7Aの恐怖』セバスチャン・フィツェック - 2019.05.01 Wed

フィツェック,セバスチャン
座席ナンバー7Aの恐怖
『座席ナンバー7Aの恐怖』セバスチャン・フィツェック(文藝春秋)

上空数千メートルを飛ぶ旅客機。そこに乗り込んだ飛行機恐怖症の精神科医クリューガー。彼を見舞ったのは想像を絶する悪夢だった。誘拐された娘を救いたければ、この飛行機を墜落させろ。それが犯人の要求だった。恐怖と苦悩にさいなまれるクリューガー。乗客乗員と娘の命を守るには、着陸までに無数の謎を解明しなくてはならない。ドイツでベストセラーを記録したタイムリミット航空サスペンス。(本書あらすじより)

『乗客ナンバー23の消失』に続く、セバスチャン・フィツェックの〈閉鎖空間タイムリミット・サスペンス〉。皆様ご承知の通り、自分は(フィツェックが得意な)サイコ・サスペンスがむしろ苦手な方ですし、さらに言えば〈閉鎖空間タイムリミット・サスペンス〉なんていう息のつまるような作品なんで読みたくもないのです。が、好みはどうあれ『乗客ナンバー23の消失』は謎解きミステリ的には面白いことをやっている作品でしたし、その前に読んだ『アイ・コレクター』なんてサイコの極みだったとはいえ超面白いことをやっていたわけなので、仕方ない今回も読むか……と覚悟を決めました(前置きが長い)。
という期待を持って読んだからかもしれませんが、うーむ、いや、別につまらないわけでもなく、リーダビリティも抜群だし、なかなかトリッキーなこともやっているゴリゴリサイコサスペンスではあるんですが、「今回は大人しいな……」って思ってしまったのでした。

誘拐された妊婦とそのイカれた誘拐犯の話、妊婦の父親である精神科医クリューガーが旅客機で飛行機を落とすよう脅される話、飛行機墜落のキーとなる過去の無差別銃撃事件、などなどが複雑に絡まり合い、毎章抜群の引きで同時多発的に進行していきます。やや強引ですが、そもそもこれをまとめあげられるのがすごいっていう。

『乗客ナンバー』のように閉鎖空間密室物ではありますが、旅客機外部の話が多いせいかあまり閉鎖感はありません。精神科医である主人公に与えられた、無差別銃撃事件に関わった女性カーヤの心を壊し、飛行機内で暴れさせ飛行機も壊せ、という激ヤバミッションも、比較的苦労せずゆっくり進んでいきます。
誘拐部分(きっつい)とか過去の事件とかはいつも通りサイコさんまみれですし、紛れもなくサスペンスではあるんですが、タイムリミット感とか追い詰められたギリギリ感がなく、意外と落ち着いて謎解きを行っている……というのが、結果的にはこういう話を読んだにもかかわらず「大人しい」という印象を持ってしまった理由かもしれません。あと前作のような変などんでん返しもないし(ここはむしろない方が好き、という人も多そう)。要するに、わりと正統派……?

というわけで、面白いことは面白いんだけど、なんかちげぇ、という贅沢すぎる感想を持ってしまいました。どんでん返しなどで評価が高いのは、むしろ(サイコ要素強めの)初期作なんですよね。そっちを……読む……しかない……のか……うぐぐ。

原 題:Flugangst 7A (2017)
書 名:座席ナンバー7Aの恐怖
著 者:セバスチャン・フィツェック Sebastian Fitzek
訳 者:酒寄進一
出版社:文藝春秋
出版年:2019.03.10 1刷

評価★★★☆☆

『きたれ、甘き死よ』ヴォルフ・ハース - 2019.02.28 Thu

ハース,ヴォルフ
きたれ、甘き死よ
『きたれ、甘き死よ』ヴォルフ・ハース(現代ウィーン・ミステリー・シリーズ)

ウィーンから新しいミステリーの風!ドイツ・ミステリー大賞最優秀賞受賞作品。白昼のウィーン中心街で、血液銀行社長とその恋人が狙撃された。その背後には、「人命救助」を賭けて熾烈なライバル争いを繰り広げる2つの救急隊組織の存在が……。ウィーンで人気のブレナー・シリーズ、日本初登場。(本書あらすじより)

序盤「何これジャック・ルーボー感がある、超好き」
中盤「割と飽きた」
終盤「やっぱり好き」

……という、何ともクセモノなミステリでした。とりあえず、出だしの10ページを読めば、どんなタイプのミステリかが一発で分かると思います。フレッド・ヴァルガスや、ジャック・ルーボーっぽいというか。全部を褒めることは出来ないのですが、このシリーズ、ぜひ他の作品も読んでみたいです。

元刑事である救急隊員ブレナーは、社長からライバル会社について調べるよう求められる。仕事の傍ら、気乗りしないまま調査を開始したブレナーだったが、やがてとある射殺事件が発生したことで、否応なく事件に巻き込まれていくが……。

ジャック・ルーボーなどと同じく、作者の一人称語りが鼻につくタイプの小説(あれほどではないけど)。さらに、唐突な場面転換、敵に捕まるようなシリアスなシーンの非シリアスっぷり、映像化したら爆笑物の追跡シーンなど、オフビート感がすごいのです。見ていてとても楽しい、主人公ブレナーの注意力散漫な感じも、オフビートっぷりを加速させています。もう、めっちゃユーモラスなミステリなんですよ。
ある程度は軽ハードボイルドに近いミステリなんでしょうが、終始冗談めいた語り口のクセの強さやら変なテンポやらで、全然それっぽさがありません。どんでん返しや真相が、さらっと書かれてはいるけど、往年のフランス・ミステリっぽい、というのもポイント高いです。

個人的にはこういうミステリ、すごく好き。近年紹介されたドイツ語圏(含むオーストリア)ミステリってサスペンス寄りのものばかりで、この手の軽快なものをあまり読んだことがなかったので新鮮でした。ブレナーシリーズ、他の作品もぜひぜひ読みたいんですが、今から創元あたりで出る可能性はないのかな……シュテファン・スルペツキみたいな枠でなんとか……。
ところで、これはもしや、現代ウィーン・ミステリー・シリーズ、好みかもしれないから買い集めて読み進めていかなきゃいけないってことなのか? マジか……。

原 題:Komm, süßer Tod (1998)
書 名:きたれ、甘き死よ
著 者:ヴォルフ・ハース Wolf Haas
訳 者:福本義憲
出版社:水声社
     現代ウィーン・ミステリー・シリーズ 4
出版年:2001.05.30 初版

評価★★★★☆

『拳銃使いの娘』ジョーダン・ハーパー - 2019.02.10 Sun

ハーパー,ジョーダン
拳銃使いの娘
『拳銃使いの娘』ジョーダン・ハーパー(ハヤカワ・ミステリ)

11歳のポリーの前に、刑務所帰りの実の父親ネイトが突然現われた。獄中で凶悪なギャング組織を敵に回したネイトには、妻子ともども処刑命令が出ており、家族を救うため釈放されるや駆けつけたのだった。だが時すでに遅くポリーの母親は殺されていた。自らとポリーを救うため、ネイトは父子で逃亡の旅に出る。暴力と犯罪に満ち危険と隣りあわせの旅の中で、ポリーは徐々に生き延びる術を身に着けていく。迫る追っ手と警察をかわして、父子は生き残れるか? 人気TVシリーズのプロデューサー、脚本家が放つ鮮烈なデビュー作。(本書あらすじより)

めっちゃ良かった……いや、本当に良かったです。
ある程度はベタだし、こんな要素てんこ盛りお涙頂戴に負けてたまるかと思ったのですが、想像以上のかっこよすぎる着地をしてしまったので好きでしかありません。くっそー。

凶悪なギャングに命を狙われることになったネイトは、釈放後、家族のもとに駆け付けたが、既に妻は殺されていた。残されたのは、ネイトと、娘のポリーのみ。娘を連れて、ネイトは必死の逃亡の旅に出るが……。

娘を守るため娘を連れてギャングから逃げる父親の話、かと思っていたら、そうではないのでした。なんと、父親と共に逃避行をするうちに強キャラに目覚めていく11歳の娘の話、だったのです。と思いきや、最終的には強すぎる父娘の話でした。なんて激アツな犯罪小説なんだ……。
最初のポリーは、ただただ幼い娘。ほぼ会っていない父親の顔もよく知らず、母親の死を嘆き、逃亡にも拒否反応を示します。ただ、次第にギャングの世界に染まり、積極的にギャングと戦おうとするため、むしろ父親のネイトはポリーのことが不安になってしまう……という、とにかく危うい父子の話なのです。

中盤は、いかにも読者をほっこりさせるトントン拍子の物語なんですよね。だから絶対この後やばくなるじゃん、とまぁ、読者は思うわけです。ただ、エグいシーン、地獄を見るシーンの挿入の仕方が最小限かつ的確なせいで、基本的にはシンプルかつしんどくない犯罪小説になっているあたりに、作者のセンスの良さを感じます。
11歳の娘ポリーの調子乗りまくりの持っていき方とか、ポリーにどこまでやらせるかのバランス感覚の良さだとか、熊のぬいぐるみという天才的な小道具の使い方だとか、色々こう、良いんだよなぁ。ベタかもしれないけど、構わねぇ、良いもんは良いんじゃ。

で、このエンディングです。
基本的にギャングの抗争ものってあんまり好きじゃなくて、特に複数のギャングの抗争になると、いやいやそんな上手く決着つくかよ、都合よく解決するために正義感あふれる単独行動の警察官 or FBI使うのどうなの、とか色々思っちゃうんですが、なんかそれも許せるのはラストの諸々のせいなんだろうな、という気がします。この話が、基本的に目的のない逃避行ではなく、「いずれは追ってくるギャングを潰さなければならない」と常にネイトが考えており、そこからのこの結末だから、というのもあるかもしれません。もう本当にかーーっこいいので、読んでください。読んで。

というわけで、大満足。『その雪と血を』とか『樹脂』が好きな人が読めば良いんじゃないでしょうか(という雑すぎる褒め方)。新刊一発目が大当たりだったので嬉しい、というか楽しいぞ。

原 題:She Rides Shotgun (2017)
書 名:拳銃使いの娘
著 者:ジョーダン・ハーパー Jordan Harper
訳 者:鈴木恵
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1939
出版年:2019.01.15 1刷

評価★★★★★

『シナの鸚鵡』アール・D・ビガース - 2019.01.02 Wed

ビガーズ,E・D
シナの鸚鵡
『シナの鸚鵡』アール・D・ビガース(ハヤカワ・ミステリ)

E・D・ビガースは1894年オハイオ州ウォレン市に生れた米探偵作家で、シナ人探偵チャーリイ・チャンの創造者として広く知られている。彼は1912年に戯曲を発表したが、その評判はあまり香しくなく、翌1913年に発表した小説 The Seven Keys to Baldpate で一躍世に認められた。しかしビガースがチャーリイ・チャン探偵を創造したのは、それから十余年後で、1925年の長編 The House without a Key がチャン物の処女作である。その後『シナの鸚鵡』『消ゆる女』等のチャン物を発表するに及んで、シャーロック・ホームズが作者のドイル以上に著名であったように、チャンはビガース自身よりも有名になった。チャンを主人公とする長篇は全部で六篇書かれたが、その内の幾つかは十ヶ国語にも翻訳されている。又映画界に於てもワーナー・オーランドがチャン探偵に扮したチャーリイ・チャン物が次々と製作され、原作を悉く映画化した後は、チャン探偵が登場するオリジナル・シナリオにより続々とチャン物映画が製作されていったことをみてもその人気のほどがよくわかるであろう。本書『シナの鸚鵡』はサンドゥーの路標的名作表にもあげられている傑作であり、ワーナー・オーランド、上山草人主演の映画も戦前日本に来て、相当評判になったものである。(本書裏表紙より)

↑読まなくてよい裏表紙あらすじです。
新年一発目の感想記事は、マケプレオーバー2000月間の4冊目、E・D・ビガーズ(本書はビガース)の『シナの鸚鵡』です。シリーズ2作目。実はチャーリー・チャンシリーズがかなり好きなんです。というわけで読むのが楽しみだったのですが……。
『鍵のない家』『チャーリー・チャンの追跡』『黒い駱駝』『チャーリー・チャンの活躍』と比べると、やや下がるかなぁという出来。少なくとも、チャン警部デビュー作『鍵のない家』と比べると、どうしても劣ってしまう、という印象です。うむむ。

宝石商のイーデンは、大富豪マッデンに真珠の首飾りを売ろうとしていた。しかし宝石を狙う怪しげな動きに気付き不安を感じた彼は、息子のボッブとホノルル警察のチャーリー・チャン警部に宝石の輸送を任せる。マッデンのいる砂漠の屋敷にたどり着いた彼らが見たのは、人殺し!と叫ぶオウムだった……。

という魅力的な導入。その後、チャンが召使いに変装して潜入、オウムの毒殺、殺人、と事件はどんどん膨れ上がっていきます。
基本的には砂漠のど真ん中の屋敷での捜査が中心となる小説。今回の話の進行役である青年ボッブは、なかなか話が進まないことにイライラし、チャンに忍耐を説かれていますが、いや確かに長いとは思います。もう少し引き締めてほしいんですけど。

相変わらずきちんとトリックが仕込まれていて、この使い方が割と上手いのです。トリックが提示された瞬間、作中で生じたありとあらゆる事件と全ての疑問に対してばしっと答えが出るのがいいですね。トリックの明かし方も、章のまたぎ方が絶妙で楽しくなります。本書に限らず、演出が上手いんですよ、ビガーズは。『黒い駱駝』もですが、謎解きシーンが本当にちゃんとしてます。

ただもったいないのが、チャーリー・チャンの生かし方。ホノルル警察から来た10人の子を持つ中国人警部、という設定がアメリカ本土で生きにくいのは分かりますが、他作品ではもっとチャン警部の魅力を出せていたはず。なぜ上手くいっていないのかというと、おそらく今回のチャンは潜入捜査を行うため、終始身分を隠してしまうから、でしょうね。おまけに、お得意の論語などからの引用も少なめ。チャン警部らしさが、忍耐強さくらいしか出ていません。ただのマジメなアジア人、で終わっちゃっているのです。

というわけで、デビュー作『鍵のない家』がハワイを舞台に楽しく話が進んだのと比べると、色々とシリーズの持ち味が損なわれてしまったなぁというのが残念でした。ところでこの後、チャン警部がハワイ帰還前に解決するのが『チャーリー・チャンの追跡』なのですが、こっちもアメリカ本土を舞台にしているけどちゃんと面白かったはず……ってことは、アメリカ本土が舞台なのが問題というより、砂漠を舞台にしたのがいけなかったのでは……。

原 題:The Chinese Parrot (1926)
書 名:シナの鸚鵡
著 者:アール・D・ビガース Earl Derr Biggers
訳 者:三沢直
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 162
出版年:1954.09.10 1刷

評価★★★☆☆

『初秋』ロバート・B・パーカー - 2018.12.25 Tue

パーカー,ロバート・B
初秋
『初秋』ロバート・B・パーカー(ハヤカワ・ミステリ文庫)

離婚した夫が連れ去った息子を取り戻してほしい。――スペンサーにとっては簡単な仕事だった。が、問題の少年、ポールは彼の心にわだかまりを残した。対立する両親の間で駆け引きの材料に使われ、固く心を閉ざして何事にも関心を示さない少年。スペンサーは決心する。ポールを自立させるためには、一からすべてを学ばせるしかない。スペンサー流のトレーニングが始まる――人生の生き方を何も知らぬ少年と、彼を見守るスペンサーの交流を描き、ハードボイルドの心を新たな局面で感動的に謳い上げた傑作。(本書あらすじより)

「ずっと読みたかった本を読む月間」、ラストはロバート・B・パーカー『初秋』です。初パーカー。実は高校の頃からずっと読みたいなと思い続けてきたハードボイルドなのですが……あ、あれ、なんか思っていたのと違うな、これ。評価に困ります。
読んでいて純粋に面白いのは間違いないですし、なんだかんだスペンサーのことも嫌いにはなれないのですが、どうもそれ以前の問題な気がするのです。当時、ハードボイルドファンの間で賛否両論があった、というのもむべなるかな。

私立探偵スペンサーが、両親に大事にされておらず、何の意思もない15歳の少年ポールと、心を通わせ、彼を一端の男にすべく共に生活をする、というのが中心です。確かに良い話。マッチョの押し付けだなとは思いますが、でも良い話なのは間違いありません。というか、スペンサー、想像していた10倍は言動がアメリカ的マッチョオブマッチョという感じなのは、ちょっと気に入らないぞ。

ただ、何でしょう、300ページの作品として、いくらなんでも単純すぎる、というのが感想です。予定調和なストーリーや着地の仕方がダメというわけでは決してありません(そういうの好きだし)。そこに至るまでが何もないことが問題なのです。ポールとスペンサーはいつの間にか心を通わせ、親はすぐに屈し、スペンサーはあっさり騒動をおさめます。
別に複雑なプロットを用意してほしいわけでもないし、何か凝った背景を置いてほしいわけでもないんです。ただ、結局殴ってきれいさっぱり解決しましたちゃんちゃん、でいいのかよっていう。せめてスペンサーとポールの関係くらい、もっとじっくり書いてもいいのに。

ちなみに、アメリカ的マッチョの押し売りであるスペンサーが好きかどうかってのは、また別の話(意外と多様性に配慮しているけど、まぁそりゃ当然)。Twitterで、スペンサーはネオ・ハードボイルドの裏返しだ、と聞きましたが、非常にしっくり来ます。単なるハメット的なものというより、ネオ・ハードボイルドをふまえた上でのマッチョさ、という感じ。
というか解説で、ネオ・ハードボイルドがこれでもかとdisられていて、さすがにここまで言ってしまうとスペンサーの考えも否定しているのでは、と思わないでもないというか……自分はやっぱり、もし私立探偵に依頼するならアルバート・サムスンが良いかなって思うタイプの人間なので……。

まぁ、言うなれば、自分の好きなハードボイルドではなかったな、という結論。良い話なので楽しくは読めますが、それ以上のものかというと微妙なところです。期待しすぎたかなぁ。

原 題:Early Autumn (1980)
書 名:初秋
著 者:ロバート・B・パーカー Robert B. Parker
訳 者:菊池光
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 110-6
出版年:1988.04.15 1刷
     2012.09.15 20刷

評価★★★★☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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