『悔恨の日』発売

2017-10

『スカイジャック』トニー・ケンリック - 2017.10.14 Sat

スカイジャック
『スカイジャック』トニー・ケンリック(角川文庫)

360人の乗客を乗せてサンフランシスコを飛びたったジャンボ機が、ふっつりと消息を絶ってしまった。事故なのか? そうではなかった。間もなく、機体ならびに乗客の安全と引きかえに、2千5百万ドル相当のダイヤモンドを要求する手紙が舞いこんだのである! 州警察とFBIの懸命の捜索にもかかわらず、なんの手がかりもつかめなかった。しかし犯人は、あの巨大な機体と満載した乗客をいったいどこに隠したのか? 偶然この事件を耳にした弁護士ベレッカーと秘書アニーは、報奨金目当てに、この謎に敢然と挑戦したのだが……。(本書あらすじより)

以前読んだ『バーニーよ銃をとれ』がむちゃくちゃ面白いユーモアミステリだったので、新刊の息抜きに代表作『スカイジャック』を読んでみました。なんか今回はマジメなケンリックだなぁ、と思って読んでいたら、突然本筋と関係のなさすぎるカスタード・ゾロアスター教が登場したので、やっぱりケンリックでした。

乗客360人を乗せたジャンボジェット機が忽然と消失し、身代金を要求する手紙が届いた。犯人の目的は、そしていかにしてジャンボジェット機は消えたのか? 売れない弁護士べレッカーと、秘書兼元妻アニーは、報奨金目当てに事件に挑戦してみることにするが……。

残り100ページになって、ようやくこれが犯罪小説(ハイジャックする側の小説)ではなく、捜査小説(ハイジャックを調べる側の小説)であることに気付きました。言うなれば、エドワード・D・ホック「ジャンボジェットと乗客360人を盗め」的な話を、(イチャイチャしている)捜査側から描いた物語なのです。合間合間に犯人側の視点の章もあるとはいえ。
だから基本的に地味〜に調べていくだけの話なのですが、エキセントリックな宗教団体にとっ捕まるわ、客室乗務員に成り切るわ、とにかくパンチの効いたコメディが炸裂するので全く飽きさせません(オチなんかもう、素晴らしいですよね、これぞコメディ)。

肝であるジャンボジェット誘拐トリックもお見事。これだけの大がかりな上ネタを、犯人側からの視点で描かず、最後にダッシュで真相を描くだけって、すごく贅沢な気がします。身代金受け渡しトリックもさり気なく良くできていて、これは褒めざるを得ません。

ケンリックのユーモアにぶっ飛びトリックが乗っかった、満足度100%な作品でしょう。訳者あとがきも良かったですね(新装版では内藤陳解説らしくて、そちらも良いと聞きます)。最も重版している代表作ですので、気になる方はぜひ。
しかしまぁ、個人的な好みで言えば、良い意味でよりバカバカしい『バーニーよ銃をとれ』の方が好きだったり。『バーニー』と違って本格ミステリ的な大トリックがあるので、代表作扱いされやすいんでしょうね。

原 題:A Tough One to Lose(1972)
書 名:スカイジャック
著 者:トニー・ケンリック Tony Kenrick
訳 者:上田公子
出版社:角川書店
     角川文庫 赤531-1
出版年:1974.09.20 初版
     1985.06.30 13版

評価★★★★☆
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『約束』ロバート・クレイス - 2017.10.07 Sat

約束
『約束』ロバート・クレイス(創元推理文庫)

ロス市警警察犬隊スコット・ジェイムズ巡査と相棒の雌のシェパード、マギーは、逃亡中の殺人犯を捜索していた。マギーが発見した家の中には、容疑者らしい男が倒れており、さらに大量の爆発物が。同ころ、同じ住宅街で私立探偵のエルヴィス・コールは失踪した会社の同僚を探す女性の依頼を受けて調査をしていた。幾重にも重なる偽りの下に真実はあるのか。スコット&マギーとコール&パイク、固い絆で結ばれたふた組の相棒の物語。(本書あらすじより)

アメリカ、ルイジアナ州出身。テレビドラマの脚本家としてキャリアをスタートし、1987年、『モンキーズ・レインコート』で小説家デビュー。同作でアンソニー賞及び、マカヴィティ賞を受賞する。以降私立探偵エルヴィス・コールを主人公としたシリーズ、相棒のジョー・パイクを主人公としたシリーズを多数書いている。2010年には、PWAより生涯功労賞を贈られている。(本書あらすじより)

んほぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ良い。すごく良いです。良さしかありません。
私立探偵小説のシリーズで知られるロバート・クレイスですが、3年前にノンシリーズ『容疑者』が出て話題になりました。警察犬と刑事のコンビによる泣かせる物語。こんなこと言うのもなんですが、『容疑者』はまぁ、結局半分くらいは犬視点の可愛さで読ませる作品だったわけですよ(めちゃ面白いけど)。
ところが『約束』は、あくまで私立探偵小説に警察犬をゲスト出演させるという、神がかり的なハイブリッドを成し遂げているので、もうとにかくストーリーが強いのです。『容疑者』の続編というよりは、『容疑者』に登場したマギーとスコットが私立探偵エルヴィス・コールシリーズにゲスト出演した、という感じ。ハードボイルド、警察小説、アクション、犬という、互いの良さをとにかく活かしまくった最高のエンターテインメントだと思います。

犯罪者を束ねるロリンズ氏。彼の行うある取引の場である家に、捜査で現れたのがスコット・ジェイムズ巡査と警察犬マギー。さらに私立探偵エルヴィス・コールは、別件の捜査でその家を訪れようとしていた。複数の思惑がまじりあう中、果たして事件の行方は、そして真相は?

人探しから始まる私立探偵小説に、警察犬マギーを率いる刑事スコットパートで警察側の動きを描きつつ、時折アクションが入るという、まったくダレないし飽きさせない完璧な構成です。私立探偵はもちろん軽口大好きエルヴィス・コールなので異様に読みやすく、540ページが水のように流れていきます。
金より義理と人情で動き、正義を追求する主人公たちのかっこよさはまさしくアメリカンなハードボイルド(アルカイダの名前が出るあたりもそう)。端役も含め誰もが生き生きと動いていて、クレイスは本当に上手いなぁと感心します。エルヴィス・コールの相棒であるジョー・パイク成分が物足りないのですが、新キャラの元兵士ジョン・ストーンが見事に補っており、アクション要素にも事欠きません。
ロリンズ氏が最初から悪役として登場しており、ラスボスは明確です。このロリンズ氏がいかにもインテリ犯罪者っぽくて良いのです。とはいえ、終盤ある人物の正体が明かされるなど、読者をあっと言わせるツイストもお見事。意外性の点でも読者の期待を裏切りません。

私立探偵小説のマイナスポイントのひとつに、延々と続く聞き込みにより中盤ダレることがあげられると思います。もうこれはどうしようもないのですが、その欠点を完全に克服したのが『約束』なんですよね。何しろ視点は頻繁に変わるし、犯罪者の行動は描かれるし、警察犬も出るし、巡査と警察犬はロリンズ氏から何度も命を狙われるしで、ダレるどころではありません。

3年前に読んだ『容疑者』の内容を全く覚えていなくても問題なかったし、私立探偵小説が苦手な人でもむしろその欠点を克服した内容とも言えるので、初クレイスにもピッタリかもしれません。自分はとりあえずエルヴィス・コールとジョー・パイクのシリーズをもっと読まねば……。今年の新刊ランキングでも上位に来ること間違いなし、一切隙のないおすすめの傑作です。

原 題:The Promise(2015)
書 名:約束
著 者:ロバート・クレイス Robert Crais
訳 者:高橋恭美子
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mク-23-2
出版年:2017.05.12 初版

評価★★★★★

『凍った夏』ジム・ケリー - 2017.09.03 Sun

凍った夏
『凍った夏』ジム・ケリー(創元推理文庫)

公営アパートで肘掛け椅子に座ったまま男性が凍死した。自殺の可能性が高いとされたが、取材に訪れた新聞記者のドライデンは疑問をおぼえる。死んだ男は金に困っていたが、部屋のコイン式電気メーターには硬貨が補充されていた。自殺する人間がそんな行動をとるだろうか?ドライデンの丹念な調査と明晰な推理によって、少しずつ解かれていく人々の秘密。端正な英国本格ミステリ。(本書あらすじより)

一時期はアン・クリーヴスとジム・ケリーが交互に、玉木亨さんによって毎年訳されていたのですが、去年出るはずのジム・ケリーがまさかの出ず。これは売れずに切られたか……よく3作で終わるし……と思っていたら、嬉しいことにちゃんと出ました。ありがとう、東京創元社。ありがとう、玉木亨さん。来年もアン・クリーヴスをよろしくお願いします。
地味中の地味で知られる英国現代本格勢、ジム・ケリーのフィリップ・ドライデンシリーズが、どんどん地味じゃなくなっているというか、いや地味なんだけど見せ方や展開がうまくなっているという感じで、大変好ましい作品でした。今作も安定の面白さです。

寒波が襲う冬のイーリーで、凍死体が発見されます。現場の状況に疑問を感じた新聞記者ドライデンは独自に調査を始めますが、次第に過去の事件が絡み始めます。どうやらこれにはドライデンの過去も関わっているようなのですが……。

事故に見せかけられた連続殺人事件を“新聞記者”ドライデンが追うのが第一部、舞台がドルフィン保養所に移ってから過去の殺人を私人としてのドライデンが追うのが第二部、という感じ。第二部のテンポがやや悪いのがちょっともったいないです。
ドライデンが直接命を狙われたり、謎解きの時限設定が行われたりするなど、見せ方はいつもより派手ですが、根本的なところでの地味さと堅実さは相変わらず。シリーズの中で最も回想の殺人要素が強い気がしますが、この作者は本当に回想物が得意ですね……さすがだ……。
これまでの作品では、単なる新聞記者として事件を追う過程で、いやいや事件の決着を付けさせられていたドライデンですが、今作は彼の過去が絡み、主体的に事件に関わろうとします。シリーズ読者からすると胸アツと言う他ありません。『水時計』『火焔の鎖』がドライデン vs もろもろの恐怖症、みたいな話だったとすれば、『逆さの骨』あたりから少し作品の方向性が変化しているのかも。

犯人のミスディレクションも悪くないのですが、黄金時代風のスタンダードなトリックが、子どもたちが事件を目撃するというドラマ的要素で程よく複雑に構成されているのが実に良いなぁと。途中から脇役になっていた聖ヴィンセント孤児院の虐待事件が、思わぬ形で最後に生かされるのも上手いと思います。今作も良い英国本格ミステリでした。

ところでいまだに名前を決めかねているのですが、いわゆるラストにどーんとなるミステリ(燃えたり洪水が起きたりする)を、『水時計』『火焔の鎖』ぶりにやろうとしているのかなと期待していたのですが(例えば着氷性の雪によって大変なことになるとか)、そのへんはかなり抑え目だったな……残念……と思ったら、やっぱりちょっとだけ入れてきましたね。さすがジム・ケリー、『ナイン・テイラーズ』を目指してミステリを書き始めただけのことはあるぜ。

その他入院中の妻ローラが旅行に出たり、ドライデンの相棒であるタクシー運転手ハンフがもうナチュラルに捜査に協力したりと、シリーズの楽しみも十分。今回も大満足です。『逆さの骨』が今のところシリーズ最高傑作かなと思いますので、未読の方はそちらもぜひ。英国現代本格、面白いですよー。

原 題:The Coldest Blood(2006)
書 名:凍った夏
著 者:ジム・ケリー Jim Kelly
訳 者:玉木亨
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mケ-2-4
出版年:2017.06.30 初版

評価★★★★☆

『くたばれ健康法!』アラン・グリーン - 2017.08.31 Thu

くたばれ健康法!
『くたばれ健康法!』アラン・グリーン(創元推理文庫)

全米に五千万人の信者をもつ健康法の教祖様が、鍵のかかった部屋のなかで死んでいた。背中を撃たれ、それからパジャマを着せられたらしい。この風変わりな密室殺人をキリキリ舞いしながら捜査するのは、頭はあまりよくないが、正直者で強情な警部殿――!? アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞に輝く、型破りなユーモア本格ミステリの名作。(本書あらすじより)

読む前はくだらないユーモア全開の『それゆけイルカ探偵!』枠かと思っていたのに、本格ミステリ度合いが高く、まさかの『見えないグリーン』枠でした(もちろんユーモア全開の)。これは良いユーモア本格ミステリです。

五千万の信者を持つ健康法の教祖が殺される、というユーモア爆発の状況がいきなり提示されます。それも密室の中で。容疑者はもちろん、莫大な遺産を相続するであろう、そしてまた健康体操にうんざりしている教祖の家族一同。果たして犯人は……?

最初の一文は、ミステリ史上に残る名文かもしれません(わりと本気で)。なるほど作者は本気で読者を笑わせようとしているな、ということがはっきり分かります。
バカげたシチュエーションを舞台にひたすら楽しい会話劇が展開されるわけですが、案外、本格ミステリとしてもあなどれないのです。バカミスとは聞いていましたが、言うなればメイントリックからの逆算で出来ているところが素晴らしいと思います。何にも考えずに読んでいたので、普通に騙されました(分かる人は分かるはず)。
地味に解決編がユーモア本格としての肝ではないでしょうか。容疑者と警部が、(しかるべき理由のもとで)ひたすら酔っ払いながら、ひたすら論理的に推理を積み重ね、ついに犯人を特定するのです。この決め手となるシーンが実にもう上手く出来ているんですよ。ユーモアだけでなくガチの本格だぞと示すような、推理だけの70ページがアツいです。

ところで、探偵役?のヒューゴー警部が、登場するなり容疑者の娘と一目惚れに陥り、終始いちゃこらしまくります。それはもういちゃこらしています。これはもしや、自分が数年前に追い求めていたイチャミスの究極解答なのでは?……と大いに期待していたのですが、終盤警部がその相手の娘を犯人と疑うとかいう余計なシーンが挿入されたので、イチャミス認定は取り消されました。残念。
どうやらこの警部ともう一人の登場人物を主人公にした作品はシリーズ化されたようで、ポケミスから出ている『道化者の死』は続編だそうなのです。と聞いてめっちゃ読みたいのですが、全然手に入らないし、あらすじも内容を説明していないしで大変気になります。ううむ、これは読みたいぞ。

というわけで、これぞユーモア本格のお手本!とも言うべき作品でした。気軽に手に取って、気軽に騙されつつ楽しく読んで欲しいですね。読書メーターに「ユーモアはあまり感じることができず」と書いている人がいるんですが、じゃあ逆に何なら笑えるんだ……浣腸とかか……。

原 題:What a Body!(1949)
書 名:くたばれ健康法!
著 者:アラン・グリーン Alan Green
訳 者:井上一夫
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mク-5-1
出版年:1961.07.28 初版
     1995.10.20 7版

評価★★★★☆

『刺青の殺人者』アンドレアス・グルーバー - 2017.08.13 Sun

刺青の殺人者
『刺青の殺人者』アンドレアス・グルーバー(創元推理文庫)

全身の骨が折られ、血が抜かれた若い女性の遺体が、ライプツィヒの貯水池で見つかった。娘の遺体を確認した母ミカエラは、犯人を捜し出し、姉と共に家出したままの妹娘を探し出そうとする。事件を担当する上級警部ヴァルターは、暴走するミカエラに手を焼きつつ調べを進める。一方ウィーンの弁護士エヴァリーンは、女性殺害の嫌疑をかけられた医師の弁護依頼を受けていた。『夏を殺す少女』続編。ドイツで爆発的な人気を博した話題作。(本書あらすじより)

いやー、ここ数年のグルーバーの中では一番良いんじゃないんですか? 『黒のクイーン』『月の夜は暗く』は、面白いけどもう一歩かな……というぐらいでしたが、今回は『夏を殺す少女』を読んだ時のように「いい! 面白い!」と素直に褒められる感じ。シリーズである前作『夏を殺す少女』とのつながりは一切ないし、そもそも前作の内容を完全に忘れていたけれど何の問題もありませんでした。

ドイツの警部とウィーンの弁護士がそれぞれ別々に事件を追い、最終的に1つのところに結びつく……というダブル主人公制のミステリ。『夏を殺す少女』もそうだった気がしますが、この2人が出会うのが結構な終盤で、そこまでの持っていき方が上手いのです。

連続殺人犯はもうかなりむちゃくちゃなサイコパスですが、躊躇なく殺しまくる最強っぷりが前面に出ていて悪くありません。正体については……まぁ意外と言えないこともない、くらい。私立探偵の調査、上級検察官の思惑など、いろいろとっ散らかったわりに、最終的にこじんまりとまとまった気はします。
あと、今回すっごい読みやすいんですよ。550ページあるのに長さが全く気になりませんでした。連続殺人物として真新しいことをやっているわけでもどんでん返しがあるわけでもないですが、やはりこのダブル主人公制が上手いから読ませるのかなぁと。
特に印象に残っているのが、被害者の母親ミカエラがひたすら暴走を繰り返し、それを上級警部ヴァルターが何とか止める、というヴァルターのパート。娘を思う母の気持ちが強いのはいいけど暴走して捜査の足を引っ張るのはちょっと……と最初は思っていましたが、ミカエラの行動が首尾一貫して突っ走っており、これはこれで非常に良いと思います。ある意味ウールリッチ。

というわけで、無難ながら大変良い出来の作品でした。アンドレアス・グルーバー、読み続けてもはや4作ですよ。
ところでなんでこんなにせっせとグルーバーを読んでいるのかと言えば、『夏を殺す少女』が意外性でもドラマ性でもとにかく抜きんでていた印象があるからなんですが、もはや印象だけでどういう内容なのかさっぱり思い出せないんですよね……再読してもいいのかも。

原 題:Racheherbst(2015)
書 名:刺青の殺人者
著 者:アンドレアス・グルーバー Andreas Gruber
訳 者:酒寄進一
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mク-19-4
出版年:2017.04.14 初版

評価★★★★☆

『アイアマンガー三部作2 穢れの町』エドワード・ケアリー - 2017.07.23 Sun

アイアマンガー三部作2 穢れの町
『アイアマンガー三部作2 穢れの町』エドワード・ケアリー(東京創元社)

月桂樹の館で暮らす男の子ジェームズ。ある日館を逃げ出したジェームズは、フィルチングの町で、決して使うなと言われていた金貨でパンを買ってしまう。それがとんでもない事態を招くとも知らず……。物の声を聞く能力をもつクロッド・アイアマンガーと、勇敢な召使いのルーシー。世にも奇妙で怖ろしい運命に見舞われた二人の未来に待つのは? 堆塵館に何が起きているのか。著者本人によるイラスト満載。『堆塵館』で読書界に衝撃を与えた三部作第二部。(本書あらすじより)

前作同様面白いです。面白いっていうか、わくわくしてしまうのが、このシリーズの最大の魅力かなと思います。
とりえあえず第1作『堆塵館』の完全な続編であり、そちらを先に読まないと何も意味がありません。未読の方はとりあえず読むのです(超おすすめですし、言いたいことはそっちの感想記事で全部書いたし)。一応ネタバレには配慮しますが、結構ぎりぎりです。

さて、1作目『堆塵館』が嵐の前の静けさである「静」だったとすれば、今回はひたすら登場人物も物もゴミも動き続ける「動」の巻。1巻のような「どどどどういうこと?!」みたいな謎はありませんが、そのかわり「ななななんてことだ!」みたいな展開が続くのでやっぱりべらぼうに楽しいのです。

前作のラストで示されたルール、というかこの世界の仕組みが、今作では前面に出てくることになります。すなわり、人と物の関係を皆が知っている下層民の町、「穢れの町」ことフィルチングで、前作の主人公クロッドとルーシーが別個に行動し、それぞれの戦いを開始します。一族の運命に抗おうとするクロッドと、そのクロッドに寄り添いつつ自分の生まれ育った町フィルチングを守ろうとするルーシー。ついにクロッドとアイアマンガー一族との全面対決が始まるのです。うひゃあ激アツ。
2巻のラストは衝撃の、というより、ここで終わるなんて!そんなケアリーさん殺生な!!みたいな感じ。このあと3巻でどういう混乱が起きるのか、そしてどう収拾をつけるつもりなのか、全く予想できません。

要するに『堆塵館』が『パインズ』だとしたら、『穢れの町』は『ウェイワード』なわけですよ。ということは12月邦訳発売予定だという待望の3作目は『ラスト・タウン』なわけですね!(適当だけどあながち間違ってもいない気がしてきた)
前にも言いましたがアイアマンガー三部作を読んでいる時や次作を待っている時ののわくわく感って、自分にとってはバーティミアスとかダレン・シャンとかサークル・オブ・マジックとかネシャン・サーガを待っている時のそれに近いんです。小中学生の頃を思い出すわけです。というわけで皆さん、12月を楽しみに待ちましょう。

ちなみに、ジャンルの壁を途中から越えてくるタイプのミステリはちょっと苦手なのですが、最初からかっ飛ばしているタイプの作品なら思いっきり楽しめるので好き、というワガママ。だから最初からファンタジーだとはっきり分かるのであればちゃんと楽しめるのかなと。逆にクーンツとかキングとかは終盤とかにさ……ねぇ?

原 題:The Iremonger Trilogy Book 2 : Foulsham(2014)
書 名:アイアマンガー三部作2 穢れの町
著 者:エドワード・ケアリー Edward Carey
訳 者:古屋美登里
出版社:東京創元社
出版年:2017.05.31 初版

評価★★★★☆

『屠所の羊』A・A・フェア - 2017.07.18 Tue

屠所の羊
『屠所の羊』A・A・フェア(ハヤカワ・ミステリ文庫)

失業中のドナルド・ラムは、求人広告をたよりにバーサ・クール探偵事務所に飛び込んだ。大女バーサの毒舌をかわすうち、見事採用が決定したが、本人にとって、果たして幸せだったのか不幸せだったのか? かくして彼はアメリカのミステリ史に初登場することになった。が、この新米私立探偵、ありようはまさに屠所にひかれていく羊にほかならなかった。吝嗇な大女バーサと、小柄だが頭脳明晰なドナルドの〈なれそめの記〉。(本書あらすじより)

数年前の千葉読書会の二次会にて、猟奇の鉄人様がこうおっしゃるのです。「ガードナーはすごい。そしてA・A・フェア名義もすごい。特に『屠所の羊』はあの手のトリックの最初ではないかと思う」
で、読んでみたら、ペリイ・メイスンと似ているのかと思いきや全然違くてびっくりしました。話のタイプが違うのではなくて、語り口、読み口が全然違うのです(もちろん翻訳も)。かなり正統派ハードボイルドっぽさがあるのですが、でも正統派ハードボイルドではない、ってのがまたいいのです。

なんやかんやでバーサ・クール探偵事務所の所員となったドナルド・ラム。ラムが最初に扱うことになったのは、離婚訴訟の召喚状を離婚するまいと逃走中の夫に届ける、というものだった。しかしながら別の組織の介入や夫の謎の企みにより、バーサ・クール探偵事務所はもめ事に巻き込まれてしまう。

ラム君の一人称による行動派駆け引き私立探偵小説で、ラム君の心情についてはあまりくどくどと描かれず、ひたすら会話と行動で話が進行していきます。ラムのキャラクターが絶妙で、地味なタフさと(ずるがつきそうな)賢さが両立しているのが特徴です。落ちぶれた元弁護士、ってあたりからして、ダークサイドに落ちたペリイ・メイスンみたいな雰囲気とでもいいましょうか。
ドナルド・ラムとバーサ・クールの関係もまた絶妙。要するにぱっと見バーサの方が上の立場っぽいのですが、ラム君が一切引かないしバーサとも積極的に交渉するし、事件においてもラム君はバーサに何も言わず勝手に行動して勝手に解決しています。面白いなぁ。

ところでこのコンビを見ると、必然的に思い出してしまうのがこれより発表年が前のネロ・ウルフ&アーチー・グッドウィン。例えばバーサ・クールとネロ・ウルフの共通点を考えてみても、
・太っている
・金にうるさい
・部下使いが荒い
・食事を愛する
・食事の時間に厳しい
・駆け引きがうまい
・取り引きをさせたら無敵
などなど。
ところが、ラムとアーチーは似ているようで完全に別物。ラム自身が主人公並に動くし騙しますからね。ここらへん、通り一遍のバディ物の私立探偵小説を書くまいとするガードナーの意地が感じられて面白いです。

終盤の法律の抜け道云々はペリイ・メイスン的ですが、さすがに抜け道すぎて読者にピンと来るはずもないものなので、実を言うと特に何も思いませんでした。むしろ中盤で使われたトリックのさりげない上手さ(伏線多し)とか、殺人の真相(犯人はどうでもいいんだけどそれを導くロジックが良い。伏線多し)なんかにガードナー/フェアのプロっぷりを感じます。鉄人様の言っていたトリックというのも、おそらくこの中盤のやつですね。

こうした事件の真相を明かす過程を、法律の抜け道云々を利用したラム君の奮闘劇に落とし込んでスマートに小説としてさらっと仕上げているのが、本当に上手いなぁと。2作目以降またどのような事件を取り扱うのか興味もありますし、職人作家であるガードナーの技を楽しめる第2のシリーズとして、今後も読んでみたいなと思います。

原 題:The Bigger They Come(1939)
書 名:屠所の羊
著 者:A・A・フェア A.A. Fair
訳 者:田村隆一
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 4-1
出版年:1976.07.31 1刷
     1987.06.30 2刷

評価★★★★☆

『紳士と猟犬』M・J・カーター - 2017.05.21 Sun

紳士と猟犬
『紳士と猟犬』M・J・カーター(ハヤカワ・ミステリ文庫)

イギリスの支配下にある19世紀インド。上官に呼び出された軍人エイヴリーは、奥地で姿を消した詩人の行方を捜すよう命じられる。この任務に同行するのは“ブラッドハウンド”と呼ばれる謎の男ブレイク。反りが合わないながらも旅に出たふたりを大いなる陰謀と冒険が待ち受ける! 密林の中にひそむのは、虎か!象か!盗賊か! アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会新人賞W候補の歴史ミステリ。(本書あらすじより)

いやー面白かったです。歴史ミステリの良作でしょう。550ページありますが、展開が必要十分なので長く感じません。

舞台は19世紀前半のインド。大英帝国が東インド会社を使ってインドの植民地化を進めている最中です。ムガル帝国や藩王国がまだまだ勢力を保ってはいるものの、東インド会社の力の強まりは否定できない、というくらいの時代。
主人公エイヴリーは、夢を抱いてインドに来たものの、出世の道も特になく、賭け事で借金もたまり、というがんじがらめの状態。現地人に対する偏見は丸出しで、東インド会社は絶対に正しい、西洋>>東洋、早くイギリスに帰りたいと願う、という、まぁどうしようもない人物です。こいつが語り手なので、ある意味終始不快な作品ではあります。
その彼が行動を共にさせられるのが、東インド会社のはぐれもの、ブレイクです。ほぼ現地人と同化した生活を送るブレイクが人探しの調査を命じられ、エイヴリーはそれに同行することになります。ケンカしあいつつ旅を進めて行くうちに、やがてエイヴリーはインドの、そして東インド会社の真実を知るのですが……。

語り手エイヴリーがとにかく西洋人意識丸出しの人間なのですが、かなり頑固で最後の方までなかなかデレないのが安易じゃなくて良いですね。徹底して、美化することなく、19世紀の西洋人の見方を描いていることに、一周回って好感が持てます。当然最終的にはエイヴリーとブレイクは友情で結ばれるわけですが、バディ物としてもきっちり仕上がっていると思います。
またロードノベル&冒険小説、といった趣の内容で、ひたすら現地の都市を巡ったり東インド会社や藩の支配者に会うだけなのですが、その中できちんとミステリをしているのも優秀です。姿をくらませた小説家は実際どのような人物で何を企んでいたのか? 東インド会社の支配に隠されたとある陰謀とは? 退屈に陥りがちな調査パートを当時のインド描写と結びつけることで、適度な緊張感を保ちつつ話が進行します。
そしてその陰謀が明かされた瞬間の衝撃も素晴らしいのです。そこに至るまでの不穏感を一気に説明する明快などんでん返しであり、またその決着も歴史ミステリらしいというか。著者あとがきを読んで、『時の娘』のラストを読んだときの気持ちを思い出しました。

手堅くまとまった歴史ミステリですので、興味がある方はぜひ。単に過去を舞台にしただとか、歴史を取り扱っただけの歴史ミステリとは一線を画する良い作品です。

原 題:The Strangler Vine(2014)
書 名:紳士と猟犬
著 者:M・J・カーター M.J. Carter
訳 者:高山真由美
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 448-1
出版年:2017.03.15 1刷

評価★★★★☆

『ラスキン・テラスの亡霊』ハリー・カーマイケル - 2017.05.15 Mon

ラスキン・テラスの亡霊
『ラスキン・テラスの亡霊』ハリー・カーマイケル(論創海外ミステリ)

不幸な事故か? それとも巧妙な殺人か? 謎めいた服毒死から始まる悲劇の連鎖に翻弄されるクイン&パイパーの名コンビ。ハリー・カーマイケル、待望の長編邦訳第2弾!(本書あらすじより)

おととし『リモート・コントロール』で地味of地味英国ミステリ in 1950-70sの神髄、みたいな登場をしたハリー・カーマイケル。待望の邦訳2作目です。『リモート・コントロール』は1970年の作品で大きめのトリックが仕掛けられた円熟期の作品、という感じでしたが、今回はなんとシリーズ3作目にあたります。
トリックや話の内容上仕方がないとはいえ『リモート・コントロール』みたいなキレはないし、初期作らしく説明がバタバタしていて詰め込んでいる割にややぐだっているし、とアラばっかり目立つのですが、やはり嫌いではありません。こういうのに弱いんだよなぁ……地味だけど……。

スリラー作家クリストファー・ペインの妻エスターが毒物の摂取により死亡します。自殺かと思われましたが、エスターはかなりの悪女だったようで、周囲には浮気が入り乱れ、エスターを憎む人物ばかり。パイパーが調査をしていくと事件は新たな局面を迎えるのですが……。

『リモート・コントロール』は陰鬱で捻くれ野郎の新聞記者クィンによる鬱屈した文章が魅力的でしたが、今回の視点人物であるバイパーは全然毛色が異なり、感傷的な保険会社調査員です。『リモート・コントロール』と読み比べてみると、バイパーから見たクィンの印象が大きく違うため面白いかもしれません。ただクィンの一人称がとにかく陰鬱でクセがあった『リモート・コントロール』とは異なり、今回はコンビ物としてだいぶ正統派なので全体的におとなしいです。容疑者の一人に好意を持ってしまうちょっとロマンティックな調査員と、口の悪い新聞記者の相棒、という。
エキセントリックな作家、美人すぎる受付嬢、浮気する医者……と恋愛関係愛憎関係入り乱れた登場人物鉄壁の布陣です。容疑者数としてはかなり少なくいろいろと詰め込むことで話をしっかり作ろうとしているのですが、ある程度は主人公のインタビュー巡業に留まってしまっており、やや中だるみ気味なのがもったいないです。

また本格ミステリとしてですが、結末のインパクトは悪くないだけに、見せ方や持っていき方がもったいないなぁと思いました。色々とうっちゃったままエンディングを迎えたような気がして居心地が悪いのです。もっと絞ってまとめた方が格段に面白くなると思いますが、3作目ということで色々要素を入れたかったんでしょうね。「ラスキン・テラスの亡霊=被害者エスター・ペイン」というテーマ自体は悪くなかったので、これをもっと強調して軸にしてもよかったのかな。

というわけで高評価は与えられないのですが、やはりハリー・カーマイケル、どこか期待してしまう作家です。ディヴァインと似ているようで、また違うタイプの英国本格ミステリですね。邦訳3作目に期待したいところです。

原 題:Deadly Night-Cap(1953)
書 名:ラスキン・テラスの亡霊
著 者:ハリー・カーマイケル Harry Carmichael
訳 者:板垣節子
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 188
出版年:2017.02.28 初版

評価★★★☆☆

『約束』イジー・クラトフヴィル - 2017.05.07 Sun

約束(イジー)
『約束』イジー・クラトフヴィル(河出書房新社)

ナチス・ドイツの保護領時代、親衛隊の高官のために鉤十字型の邸宅を設計した暗い過去を持つ建築家カミル・モドラーチェク。共産党による独裁体制が強化されつつあった一九五〇年代初頭のブルノで、かつての栄光とは無縁の仕事をこなしていたが、秘密警官のラースカに執拗につきまとわれていた。唯一の理解者であった妹エリシュカも反体制活動の嫌疑をかけられ、秘密警察の尋問を受けているあいだに命を落としてしまう。最愛の妹を失ったカミルは、棺の前で復讐を決意する。それは、狂気に満ちた計画のはじまりだった。ナチス・ドイツ、共産主義、現在――そう、暗い傷のことから話をしよう。(本書あらすじより)

やべぇ、やべぇのに手を出してしまったぜ。チェコ文学だけど、これがもう全然合わなかったんだぜ。
Twitterで後輩が褒めていたのでつい読んでみたのですが、まーあれです、自分には難しすぎました。文学はこわい。読んで損したみたいなことはないんですけど、色々とついていけませんでした。

出版社ホームページにあるあらすじは、ややネタバレを含むので注意。戦後の共産党支配下にあったチェコを舞台にした、とある建築家によるノワール譚です。

……なんですが、色々な出来事が同時進行する上に、とにかく作者の説明が不親切なので、ぶっちゃけよく分かりません。逆立ちしてヨガポーズを取ると真相が見える探偵が出てきたり、時系列がわちゃわちゃ動いたり(いやそうでもないんだけど)で混乱します。当然チェコの人名にも混乱します(せめて登場人物一覧くらいは欲しい)。
この雰囲気にハマる人はハマるんだろうけど、正直微妙だなぁ、ノワールって言えば何でも許されると思うなよゴルァ、っていうか終始あんまり面白くないなぁ、なんだこの220ページあたりから始まる読みづらすぎるにも程がある章はどん引きだぜ(頭悪いのでいまいちこの章の内容が理解できない)、と思っていたら……ついに作者のやりたかったことが判明してぶったまげました。そこからの流れは確かに好きです。なるほど、これはノワールと紹介するしかないか……。

とはいえ読み終わってのモヤモヤ感もすごく、やっぱり楽しめなかったかなぁ。アホなのでたぶん2割くらいしか理解できていないんですけど、まず真相がなぜ発覚したのかすらピンと来ませんでしたからね。頑張ろう、俺。

原 題:Slib(2009)
書 名:約束
著 者:イジー・クラトフヴィル Jiří Kratochvil
訳 者:阿部賢一
出版社:河出書房新社
出版年:2017.01.30 初版

評価★★☆☆☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の新社会人が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から7年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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