シャーロット・アームストロング名言2

2018-07

『インターンズ・ハンドブック』シェイン・クーン - 2018.07.18 Wed

クーン,シェイン
インターンズ・ハンドブック
『インターンズ・ハンドブック』シェイン・クーン(扶桑社ミステリー)

おれはジョン・ラーゴ。もちろん本名ではない。ヒューマン・リソース社のエース工作員だ。うちは表向き人材派遣の会社だが、裏では派遣インターンによる要人の暗殺を請け負っている。おれは子供のころから暗殺者として鍛えられ、ずっとここで働いてきた。だがもうすぐ25歳で引退だ。だからおれは新入り諸君のために、最後の任務を詳述して暗殺の心得を伝授したいと思う……。教則本の体裁で描かれる、血と硝煙と裏切りに彩られたキッチュでオフビートなアサシン・スリラー。鬼才衝撃のデビュー作!(本書あらすじより)

はい、出ました、本年の新刊、暫定1位です。あらすじを読んだ瞬間から、これ絶対面白いでしょと確信していましたが、読んでみたら完璧。いやもう、こういうのが読みたかったんだよ。

基本的には、潜入型の殺し屋である主人公が、自らの最後の仕事について語るという、一人称型のクライム・ノベル。ですが、それを後輩向けの「殺し屋指南書」、という体裁で書いているのが最大の特徴でしょう。一般的なクライム・ノベルっぽいストーリーの合間に、ちょくちょく挿入される殺し屋としての体験談などが、良いアクセントになっています。
インターンとして標的の会社に入社し、せっせと仕事をこなしつつターゲットに接近する、という過程だけでも十分によく出来ています。しかも、100ページに1回くらい、何者かによって差し向けられた殺し屋たちとの戦闘シーンがこれまたせっせと描かれるのがまた楽しいんですよ。(殺し屋向きの)ウンチクを混ぜつつ、テンポよくバトルを見せる作者のエンタメ力の高さは、デビュー作とは思えません。
終盤に入ると、もう指南書でも何でもなくただのガチアクション小説に変貌します。というより、アクションを主軸に置きつつ、これまで何者でもなかった殺し屋である、主人公ジョン・ラーゴを描く物語、へとシフトしていくのだと思います。こちらも、程よく良い話、程よくエンタメ、程よくアクションとバランスが絶妙。どんでん返しなど含めてベタさに満ちているのですが、いいじゃないですか、だってそういう話だし。

さっぱり読み切れるこの感じ、かつて読んだ新刊の何かに似ているんだよなぁと思ったら、リンウッド・バークレイ『救いようがない』かも(こっちはアクションじゃなくてブラックユーモアミステリ的な作品ですが)。『インターンズ・ハンドブック』の面白さって、この軽快な語り口による所が大きいのだと思うので。
というわけで、今年イチ押しの犯罪小説、クライム・ノベルですので、ぜひ読んでみてください。エンタメって、こういうのなんだよ!と思い出させてくれる一冊です。

原 題:The Intern's Handbook (2014)
書 名:インターンズ・ハンドブック
著 者:シェイン・クーン Shane Kuhn
訳 者:高里ひろ
出版社:扶桑社
     扶桑社ミステリー ク-28-1
出版年:2018.05.10 初版

評価★★★★★
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『フランス白粉の秘密』エラリー・クイーン - 2018.06.26 Tue

クイーン,エラリー
フランス白粉の秘密
『フランス白粉の秘密』エラリー・クイーン(角川文庫)

NYの五番街にあるフレンチ百貨店。そのショーウィンドウに展示された格納ベッドから女の死体が転がり出た! 殺されたのは百貨店の社長夫人。そのハンドバッグからは不審な白い粉が入った娘の口紅が見つかり、娘は夫人の死と相前後して失踪していた。状況から娘が犯人かと思われたが……。皮肉屋で愛書家の推理作家、エラリーが膨大な手掛かりから唯一の真実に迫る。華麗さを増す名推理。“国名シリーズ”第2弾。(本書あらすじより)

未読国名シリーズは、フランス、アメリカ、チャイナ、スペイン。今回は、2作目の『フランス白粉の秘密』に挑戦です。
新訳なら行けるんじゃね、とそこそこ期待して読み始めたのですが……う、うん……これはダメだわ……。ヴァン・ダインの『ベンスン』『カナリヤ』と本質的にあまり変わらなくね、と感じてしまうレベルで、色々と微妙でした。ゴリゴリのロジックパズルミステリとしても、小説としても、満足感が得られないのがつらいです。とりあえず最後の謎解きで知的興奮を一切感じられないのがもう致命的。

まず推理“小説”としては、スコット・ウェルズ警察署長の出しただけ感、ラスト100ページに入って突如始まるキャラ付け目的のような容疑者数人のアリバイ調べ、序盤から推理を小出しにしているのにそれを全部最後復習するまだるっこさ、など、マイナスポイントばかり。小説要素はどうでもいい、これはパズルなんだ、と思って読むにしても、なんか色々と組み立ての甘さを感じます。

推理面も、小出しにされる推理(衣服、ブックエンド云々。衣服は説明されないけど誰が見ても分かる)は面白いのに、最後の謎解きの面白さがなさすぎてキツいのです。共犯云々も鍵も死体を隠した理由も決め手も、全部推論断定ばっかりで、納得しづらいし。ってかこの決め手が、エグすぎじゃない?
エラリーは、この事件を計画的なものだと言いますし、例えば射殺という点でも計画的なのは間違いないんでしょう。ですが、犯人が諸事情から機転をきかせなきゃいけなくなっている上に、その機転がいちいち頭悪そうなので、計画的なのかバカなのかよく分かりません。その中途半端さのせいで、いまいちこちらも謎解きに乗れないのです。

まぁ、ヴァン・ダインに出てくる射殺推理をdisってるところがあるんですが(まぁまぁ面白い)、2作目まではダメだった、という点ではヴァン・ダインとクイーンは同じなのかも。というか、3作目の『オランダ』は結構面白かったという(10年前の)記憶があるんですけど、こっちも今読んだらどう思うのかな……ちょっと気になります。

というわけで、まだまだ未完成であり、『ローマ』と同じくクイーン初読者にはあまりオススメできない作品なのかなと思います。クイーンは『ギリシア』の頃になるとクリスティーばりに読者の思考を手玉に取れるようになってるわけで、推理作家はやはり成長するものなのだなぁ。

原 題:The French Powder Mystery (1930)
書 名:フランス白粉の秘密
著 者:エラリー・クイーン Ellery Queen
訳 者:越前敏弥、下村純子
出版社:角川書店
     角川文庫 ク-19-6
出版年:2012.12.25 初版

評価★★☆☆☆

『アリバイ』ハリー・カーマイケル - 2018.05.27 Sun

カーマイケル,ハリー
アリバイ
『アリバイ』ハリー・カーマイケル(論創海外ミステリ)

雑木林で見つかった無残な腐乱死体。犯人は“三人の妻と死別した男"か? 鉄壁のアリバイ、顔を潰された死体、見つからない動機。作者の仕掛けた巧妙な罠が読者を推理の迷宮へと誘い込む………。(本書あらすじより)

これで、論創海外ミステリによってハリー・カーマイケルは3冊紹介されたことになります。ディヴァインに続く、1950~70年代英国地味地味本格ミステリ勢として最初の頃は紹介されていました。確かに英国地味地味本格ミステリではありますが、読めば分かる通り、結構サプライズ重視であり、もはや全然ディヴァインではありません……が、それがいいんですよねー。とりあえず、今回の『アリバイ』は、既訳3冊の中ではベストです。めっちゃ面白いじゃないですか。

ハリー・カーマイケルの作品は、保険調査員バイパーと新聞記者クインの両者が探偵役をつとめますが、パイパーが主役の作品群(クインは脇役)と、クインが主役の作品群(パイパーは脇役)に分かれます。これまで紹介されたものだと、『リモート・コントロール』(1970)はクインもの、『ラスキン・テラスの亡霊』(1953)はパイパーものでしたが、今回の『アリバイ』(1961)はパイパーものです(ちなみに今回のパイパーとクインは、いつも以上にBLっぽさがすごい)。
保険調査員パイパーによる、失踪した女性探しという地味なテーマ。ですが、冒頭の浮気男による別視点の章や、遺産や保険金をめぐる動機によって、様々にゆさぶってくるのがめちゃくちゃ上手いです。登場人物だってそれほど多いわけでもなく、単純そうな事件なのに、一体何が起きているのか、読者になかなかつかませません。

この読み心地、読んでいてコリン・デクスターっぽいなと何度も感じました。ひたすら推理の試行錯誤を繰り返し、どんどん脳内で事件を複雑にしていくあたりとか、まさにそれじゃないですか。用意された真相は、ある意味ストレートなんでしょうが、それをなかなか見せない見事な構成にやられます。
ちなみに、解説を読むのは絶対に後にすること。タイトルである「アリバイ」に解説がこだわるのは分かりますが、そういう趣旨の本として読むのはもったいないと思います。

というわけで、80作のカーマイケル著作群の中には、まだまだ良作が埋もれていることを示すかのような良い本格ミステリでした。論創社様、引き続き発掘をお願いします。

原 題:Alibi (1961)
書 名:アリバイ
著 者:ハリー・カーマイケル Harry Carmichael
訳 者:水野恵
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 204
出版年:2018.02.28 初版

評価★★★★☆

『黄金の褒賞』アンドリュウ・ガーヴ - 2018.02.25 Sun

ガーヴ,アンドリュウ
黄金の褒賞
『黄金の褒賞』アンドリュウ・ガーヴ(ハヤカワ・ミステリ)

フランク・ロスコオは、ジョン・メランビイの一家にとって文字どおり生命の恩人だった。海水浴の際中にあやうく溺れかかった妻のサリイと八つになる長男トニイとを、生命の危険を賭して救ってくれたのだった。しかもロスコウは、自己宣伝を極度にきらって、サリイの感謝を受け流し、そのまま立ち去ろうとした。あまりといえば無欲恬淡な男だった。その名前さえ、サリイのたび重なる懇願によってようやく明かしてくれたのだった。彼は二十年あまりイギリス陸軍に勤務して、ごく最近退役になったばかりのもと陸軍少佐と名乗った。この地方へは新生活を始めるべく、養鶏所でもやろうとやってきたのだ。古物研究家でこの地方の名士でもあるジョン・メランビイは、身よりも親戚もない孤独なロスコオを援助しようと懸命になった。そしてメランビイ夫妻の熱心な口説がようやく効を奏して、ロスコオは一家の客として訪ねてくることになった。
だが、その翌日、メランビイ夫妻はロスコオの正体を知った――礼儀正しく、勇気と自己犠牲の心豊かな紳士のはずだったロスコオは、一夜にして悪質きわまりない山師の本性を現わしはじめたのだった!
若い富裕な夫婦のうえに突然襲いかかった黒い影。あいつぐみごとなスリルと緊迫感に満ちた、ガーヴ一流のサスペンス・スリラー。(本書あらすじより)

初ガーヴ。良いとは聞いていましたが、期待をはるかに超える面白さでした。いまアンドリュウ・ガーヴに対して好感しかありません。

地方の名士であるメランビイ夫婦は、溺れかけていた息子を助けてくれた通りすがりの男フランク・ロスコウを家に招くことにする。感じの良かったロスコウだが、しかしある時から突然豹変した。彼はメランビイ夫婦から金をむしり取ろうとする、詐欺師だったのである。追い詰められた夫婦は、ついにある行動に出てしまうが……。

善人のメランビイ夫婦が、突然詐欺師に狙われ、悪意の渦に巻き込まれる……という導入が非常にフランス・ミステリっぽいです。真ん中までは脅迫物としてベタな展開が続きますが、テンポは良いし、にっちもさっちも行かなくなってきてからはとにかく先を読ませません。追い詰められつつも、正義感を捨てきれない夫メランビイのキャラが実に上手いです。

さらに、自分たちの置かれた状況に、色々な手掛かりからメランビイ夫婦が疑問を持ち始める終盤の展開が最高です。犯罪に加担せざるを得なくなり、精神的にギリギリの彼らが、いかにして状況を打開すべく奮闘するのか……というところから目が離せないのです。
「一体何が起きていたのか」という疑問が、最後に一気に解決し、この抜け出せないサスペンスの全てのピースが収まるべきところに収まります。さらにメランビイ夫婦の「正義」への考えが試されるラストには本当にぞくぞくしました。これがフランス・ミステリだったら闇落ちで終わっていたな……うん、間違いない。

隙のない、非常に良質なサスペンスなので、未読の方、ぜひ読んでみることをおすすめします。いい話なんだなぁ、これが。
しかし、アンドリュウ・ガーヴ面白いのかー、また買うべき作家が増えてしまったじゃないですか。面白絶版ミステリの情報源としての信頼度が高い『ミステリ絶対名作201』を見てみたら、『ギャラウエイ事件』と『メグストン計画』を普通におすすめしていたので、今度見つけたら買います(うちには『死と空と』しかないので)。

書 名:The Golden Deed(1960)
書 名:黄金の褒賞
著 者:アンドリュウ・ガーヴ Andrew Garve
訳 者:福島正実
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 606
訳 者:1960.12.15 1刷
     1975.02.28 2刷

評価★★★★☆

『アイアマンガー三部作 肺都』エドワード・ケアリー - 2018.02.18 Sun

ケアリー,エドワード
肺都
『アイアマンガー三部作 肺都』エドワード・ケアリー(東京創元社)

穢れの町は炎に包まれ、堆塵館は崩壊した。生き延びたアイアマンガー一族は館の地下から汽車に乗り、命からがらロンドンに逃れる。だが、そのロンドンは闇に侵食され、人々のあいだには奇怪な感染症が蔓延していた。この町にいったいなにが起きているのか? そしてアイアマンガー一族のおそるべき野望とは? 一族に反発するクロッド、瓦礫のなかから脱出したルーシー……。物語はいかなる想像をも凌駕する驚天動地の結末を迎える。アイアマンガー三部作堂々完結。(本書あらすじより)

2016年9月にシリーズ第1作が刊行された〈アイアマンガー三部作〉。ファンタジーとして、冒険小説として、ボーイミーツガールとして、読者をワクワクさせ続けてきたこの三部作も、ついに完結です。
これまでの3作の中で、一番ストーリーがかっ飛ばしていたかもしれません。結構分厚いのですが、長さが全く気になりません。星5文句なし。いやぁもう、実に良いシリーズでした。

あらすじは省略。以下は1作目、2作目を読み終わっている方向けの感想です。1、2作目が未読の方は、ネタバレになるので要注意!

穢れの町が焼失し、ロンドンに移住してきたアイアマンガー一族。指名手配となっている彼らは、ロンドンである計画を企てていました。物を動かす力をついに得たクロッドは、一族に反発しようとしますが、屋敷に閉じ込められたままです。一方、生き埋めの危機にあったルーシーは、穢れの町の子供たちを連れてロンドンに脱出しようとするところ。果たして彼らの運命は?
という、初っ端から大変な盛り上がりとなっております。

とにかく、国会議事堂に行くまでのところがもう文句なしに面白いんですよね。複数の場面を複数の視点から描くのが上手いとは思っていましたが、どの章も絶妙なところで終わらせてくるのでたまりません。いつも以上にふんだんな挿絵は、今回は人より物の絵が多かった気がしますが、これがまた効果的なんだよなぁ。
エレナーとのキスがうんたらかんたらでルーシーが嫉妬する場面なんかも、1作目のボーイミーツガール物感をぐっと出していてね……良いんですよね……。名作ファンタジーとしてぜひ残ってほしいです。というか、もっと児童向けに宣伝されてほしいなぁ。
クロッドを見張るリピット・アイアマンガーが、いったいどういう役割を果たしているのかがよく分かりません。が、それを言い始めたらもういろいろよく分からないし、最後のぐちゃぐちゃな場面とかは、もはや収拾ついていないわけですが、そういうところに文句を言うのはヤボでしかないのです。そう断言できる、ダントツの良さが、このシリーズにはあるのです。

『堆塵館』を読んだ時にも言いましたが、このシリーズを好きな理由って、『バーティミアス』とか『ネシャン・サーガ』とか『サークル・オブ・マジック』とかを読んでいた、子供の頃のワクワク感を、今になって感じさせてくれるところなんです。ブアイラン・ジェイクスとか好きだったな……。ファンタジーって、明らかにある時からそんなにハマれなくなったのですが、そのブランクを吹き飛ばしてくれたのが、『堆塵館』であり、エドワード・ケアリーだったのです。そういう意味で、作者と訳者には感謝しかありません。

というわけで、未読の方、ぜひ1作目からどうぞ。まずは手に取って見てください、読みたくなること間違いなし。

原 題:The Iremonger Trilogy Book 3 : Lungdon(2015)
書 名:アイアマンガー三部作 肺都
著 者:エドワード・ケアリー Edward Carey
訳 者:古屋美登里
出版社:東京創元社
出版年:2017.12.22 初版

評価★★★★★

『タイタニック号の殺人』マックス・アラン・コリンズ - 2018.01.24 Wed

コリンズ,マックス・アラン
タイタニック号の殺人
『タイタニック号の殺人』マックス・アラン・コリンズ(扶桑社ミステリー)

1912年4月10日。出航したタイタニック号の船上には、多くの著名人にまじって推理作家フットレルとその妻の姿もあった。華やかに繰り広げられる社交の影で暗躍する謎の男。やがて勃発する殺人事件。汽船会社社長と船長の要請を受けて、フットレルは航海中に事件を解決すべく、調査に乗り出すが……。フットレルの娘が語る、歴史のはざまに秘められた驚くべき事件の真相とは? 「運命の日」前夜の船上を舞台に、登場人物全員が実在の乗員乗客という離れ業に挑む、巨匠の野心作。(本書あらすじより)

マックス・アラン・コリンズは結構手広くいろいろなものを書いている作家なのですが、その中でも「大惨事」シリーズと呼ばれる、歴史上の事件を舞台に、実在の人間を探偵役にして描いたシリーズがあります。その第1作がこちら。邦訳は第2作『ヒンデンブルク号の殺人』(レスリー・チャータリスが登場)で止まっていますが、以降本国では『真珠湾の殺人』(エドガー・ライス・バローズが登場)、『ルシタニア号の殺人』(S・S・ヴァン・ダインが登場)、『ロンドン大空襲(ブリッツ)の殺人』(アガサ・クリスティーが登場)、『ラジオドラマ「宇宙戦争」の殺人』(オーソン・ウェルズが登場)と、6作出ているようです。ヴァン・ダインとかクリスティーとか訳されて欲しかった……。
もちろん、『タイタニック号の殺人』では、思考機械シリーズの作者ジャック・フットレルが探偵役となります。タイタニック号の乗客であった彼は、奥さんを救命ボートに乗せ、自らは思考機械の新作原稿と共に海の底に沈んだ……というのは有名な話ですが、実は航海中に殺人事件が発生しており、フットレルがそれを解決していた、という設定です。

被害者も容疑者も実在の人物(主として名士たち)という、名誉毀損すれすれな作品を書いた、という点は大いに評価できます(笑)。フットレルだけでなく、作中の登場人物は全て実在した人間なのです。また、タイタニック号を舞台にしているにもかかわらず、安易にパニック物にしなかったのも良いですね。……というか、読む前はてっきり、沈みゆく船の中で殺人と謎解きがあるのかと思っていたのですが、よくよく考えたらあの数時間にそんな余裕があるわけなかった……。
黄金時代風の舞台設定(映画『タイタニック』と違って終始一等船客が中心なので、とりあえず色々豪華)のわりに、謎解きはかなりストレートと言うか、まぁないようなものですが、ジャック・フットレルの名探偵無双っぷりは楽しめるので良しとします。「元新聞記者であるため、話している相手が嘘をついていたら分かる」と豪語するジャック・フットレル、強い。

Wikipediaでタイタニック号の項目を見ると、著名な乗客一覧に乗っているような人がぞろぞろ登場し、かつ彼らのプロフィールに忠実に物語を作り上げています(偽名で乗船している二等船客が登場するのですが、これも実話だったことにはびっくりしました)。あくまで実話だ、と見せようとする作者の試みとしては、かなり成功している部類ではないでしょうか。ただ、次々に登場する大富豪たちの描き分けは、ちょっとつらいかなと思います。ある程度読者が知っていることを前提にしているのかもしれません。

結局のところ、歴史上の事件を舞台にしたエンタメ、という点では無難な出来なのですが、タイタニック号を舞台にしている時点で、もうずるいのです。なにしろ、登場人物が「アメリカに着いたら○○するんだ!」とか言っているだけで感慨深いものが生まれちゃうんですよ! せこいだろうが!!(褒めてる) 読み物としてまぁまぁ楽しめるため、謎解きとしてではなく、あくまでタイタニック号の1つの物語として評価したい作品です。

原 題:The Titanic Murders(1999)
書 名:タイタニック号の殺人
著 者:マックス・アラン・コリンズ Max Allan Collins
訳 者:羽地和世
出版社:扶桑社
     扶桑社ミステリー コ-1-2
出版年:2007.04.30 1刷

評価★★★★☆

『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕』ジョン・ル・カレ - 2018.01.12 Fri

キャリスン,ブライアン
ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ
『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕』ジョン・ル・カレ(ハヤカワ文庫NV)

英国情報部“サーカス”の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ。引退生活から呼び戻された元情報部員スマイリーは、困難な任務を託された。二重スパイはかつての仇敵、ソ連情報部のカーラが操っているという。スマイリーは膨大な記録を調べ、関係者の証言を集めて核心に迫る。やがて明かされる裏切者の正体は? スマイリーとカーラの宿命の対決を描き、スパイ小説の頂点を極めた三部作の第一弾。著者の序文を付した新訳版。(本書あらすじより)

12月にジョン・ル・カレ御大の最新作『スパイたちの遺産』が発売されましたが、なんとこれが『寒い国から帰ってきたスパイ』『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の続編だと言うじゃないですか。『寒い国』は読んでいたので、いざ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』に挑戦する日が来たわけなのです。
『ティンカー、~』と言えば、とにかく分かりにくい読みにくい本で有名です(映画版『裏切りのサーカス』を先に観ろ、という意見もよく聞くし)。新訳版の方が圧倒的に分かりやすいということなので、当然新訳版を手に取ったわけなのですが……いくら忘年会などで忙しい時期とは言え、なんと、読み終わるのに11日もかかってしまいました。つ、疲れた。
で、まぁ、『寒い国』の方が、圧倒的に読みやすいし分かりやすいんですよね……。英国読了後モヤモヤ小説が苦手な自分としては、例えばレジナルド・ヒル『骨と沈黙』なんかと同じく、すごいけど全然ハマれない……というタイプの作品になりました。

英国情報部内の裏切り者を見つけ出すべく、既に引退している元スパイ、ジョージ・スマイリーが密かに上層部を調べる、というのが大まかなあらすじです。おぉ、冷戦時代のスパイ小説の王道っぽい。そしてそこに、ル・カレらしい、スパイの悲哀、正義とは、主義とは、みたいなテーマなどが絡むわけです。というわけで、一見非常に単純な話のように見えるのですが。

話の筋は理解できるのですが、どうしても描写が頭に入って来にくいのです。だから、なかなか進まないし、基本的にはじっくり型の地味地味捜査小説なので、最後以外盛り上がりもないし、いったいこの取っ掛かりのない山にどう取り組めばよいのかが難しいんですよ。自分は地味な捜査小説が好きなんだとこれまで思っていたのですが……ち、違ったのかな……。
また、作者も当然のように不親切。何しろ、容疑者4人(本当は5人)にそれぞれ「ティンカー」「テイラー」「ソルジャー」「プアマン」というあだ名が付けられる、というのは知っていたのですが、そのコードネームが出てくるのが400ページくらいのところですからね。入り組んだ陰謀がすこーしずつ語られていきますが、誰も整理してくれないので、やっぱり読者が頑張るしかない、という。
ちなみに、「このタイトルじゃ4人目がスパイって分かるじゃないかバカなの」と今までは思っていましたが、要するに童謡で sailor のところに spy を入れただけだ(つまりレン・デイトンの『トゥインクル・トゥインクル・リトル・スパイ』と同じ)ということが分かりました。そりゃそうか。

もちろん、ストーリーは見事に仕上がっていますし、かなりの長さの割には全く退屈しませんでしたから、読ませる力は相当なものです。ただ、個人的な感想としては「のれなかった」につきます。メンデル元警部がめっちゃ好きなので、その他のキャラクターを見るためにも、スマイリー三部作とか『スパイたちの遺産』にも取り組んでみたいとは思いますが……とりあえず、連続でジョン・ル・カレはしんどい……。キャッチーさ、分かりやすさ、単純な面白さから見れば、『寒い国から帰ってきたスパイ』がまず代表作としてあげられるのも当然かな、と思います。

原 題:Tinker, Tailor, Soldier, Spy(1974)
書 名:ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕
著 者:ジョン・ル・カレ John le Carré
訳 者:村上博基
出版社:早川書房
     ハヤカワ文庫NV 1253
訳 者:2012.03.25 1刷

評価★★★☆☆

『無頼船長トラップ』ブライアン・キャリスン - 2018.01.09 Tue

キャリスン,ブライアン
無頼船長トラップ
『無頼船長トラップ』ブライアン・キャリスン(ハヤカワ文庫NV)

1942年夏、ドイツ軍に包囲された地中海のマルタ島で、英国海軍が秘密作戦を立案した。戦争そっちのけで密輸稼業に精を出す英国人船長徒らぷ――彼の老朽貨物船カロンを偽装船に改造し、ロンメル軍団の補給路遮断に一役買わせようというのだ。トラップは金につられて任務を受諾。無理やり副長に任命されたミラー大尉の嘆きをよそに、危険な海域へ勇んで出撃した! 型破りな海の男が暴れまくる痛快無比の海洋冒険小説!(本書あらすじより)

良い……良さしかない……。
こういう、ドタバタした、高尚さのない、痛快冒険活劇、ってな作品をNV文庫で読んだことがなかったので、なかなかに新鮮な読書体験になりました。海洋冒険小説ではあるけど、海軍物でも何でもなく、はっきり言って海賊物ですからね。だがそれがいい、っていう。

荒くれ者トラップは、第二次世界大戦中にどこの国にも属さず、海賊行為を働いていた。トラップの乗っていた船・カロン号は、浮いていることが奇跡と思われるレベルのボロ船だったため、これまで各国海軍に気付かれなかったのだ。しかし、英国海軍に捕まり、その海賊行為についに終わりが訪れる。一方海軍は、ボロ船カロン号を偽装船に改造し、ドイツ海軍をこっそり沈めまくるという作戦を提示してきた。愛国心はないが金は好きなトラップは、金のためにこの作戦に乗っかり、屁でもないイギリスのために、ドイツとドンパチやることになるのだが……。

トラップはどう考えても最低の金儲け野郎なのに、最後には何だか好きになってしまうんですよね。Twitterで、トラップは海洋小説版ドーヴァー警部だ、とおっしゃっている人がいましたが、まさに言いえて妙。
英国海軍と、トラップ一味である無国籍多国籍のならず者集団が、今にも沈みそうな船をぎりぎり沈まない程度に改造した偽装船に乗って、ドイツの船を沈めまくるのです。もちろんこれは第二次世界大戦、そんなに何でもかんでも上手くいくわけがなく……。
痛快さの中に、非情さと、戦争の不毛さが垣間見える……俺はね、そんな雑な教訓しか与えてくれないような冒険小説が好きなんです。特に、途中からトラップと協力関係を結ぶ、ドイツの軍人が良い味を出していますよね。戦争の勝ち負けより、まず自分の金だ、という、「愛国心」とはかけ離れた行動を取る彼らの気持ちも分かるのです。ハチャメチャ、ドタバタ、ユーモラス、けどしっかり冒険小説、という、なかなか捨てがたい作品ではないでしょうか。

こうなると、普通にシリーズ2作目、3作目(4作目以降は未訳)も読んでみたいです。まぁウィキであらすじを見る限り、年齢とか無視して時事ネタを放り込むメチャクチャな話っぽくありますが。まぁ、NV文庫の小鼠シリーズみたいなもんだと思えば、妙に納得というか……。

原 題:Trapp's War(1974)
書 名:無頼船長トラップ
著 者:ブライアン・キャリスン Brian Callison
訳 者:三木鮎郎
出版社:早川書房
     ハヤカワ文庫NV 300
出版年:1982.11.30 1刷
     1992.10.31 6刷

評価★★★★☆

『囁く影』ジョン・ディクスン・カー - 2017.12.31 Sun

カー,ジョン・ディクスン(ディクスン,カーター)
囁く影
『囁く影』ジョン・ディクスン・カー(ハヤカワ・ミステリ文庫)

パリ郊外の古塔で奇妙な事件が起きた。だれもいないはずの塔の頂で、土地の富豪が刺殺死体で発見されたのだ。警察は自殺と断定したが、世間は吸血鬼の仕業と噂した。数年後、ロンドンで当の事件を調査していた歴史学者の妹が何者かに襲われ、瀕死の状態に陥った。なにかが”囁く”と呟きながら。霧の街に跳梁するのは血に飢えた吸血鬼か、狡猾な殺人鬼か? 吸血鬼伝説と不可能犯罪が織りなす巨匠得意の怪奇篇。改訳決定版(本書あらすじより)

11月30日はカーの誕生日。ということで、それに合わせて未読のものを1冊本棚から引っ張り出してきました。フェル博士ものの中では比較的代表作に近いものではないでしょうか。
なんか落ち着きのないわっちゃわっちゃした話だなぁと思っていたら、最後にめちゃくちゃきれいにまとまったので、大いに感心しました。ただ、フェル博士シリーズよりはユーモアたっぷりなHM卿のシリーズの方が雰囲気的には好きですね、やっぱり。

時は1945年。主人公マイルズ・ハモンドは、第二次世界大戦終結によりイギリスに帰ってきたところだった。友人フェル博士に招待された〈殺人クラブ〉で、彼はフランスのリゴー教授から、数年前にフランスの塔で発生した不可能状況の下での殺人事件と、容疑者と目された女性フェイ・シートンの話を聞く。殺人事件に、そして何よりフェイ・シートンに興味を持ったハモンドは、実際にフェイ・シートンを司書として雇うことにする。しかし、そんな彼らのいる屋敷の中で、悲鳴が鳴り響き……。

例によって全然怖くないのに作中人物だけがビビり倒している吸血鬼伝説、みんなが駆け回っているせいで落ち着きのない(むしろサスペンス味の強い)展開、主人公が二人のヒロインのうちどっちとくっつくのか分からない謎ラブコメ、と、とにかくカーさんがやりたいことやってんなぁ!という感じの作品です。とはいえ、吸血鬼云々についてはそこまで前面に出ていません。むしろ、身近なところで事件が起きてしまう、という恐怖の方を(珍しく)きちんと描いているという印象です。

なんか、カーのガチ本格ミステリって、わりかし舞台設定がカッチリしている印象だったので、こうずっとみんなが移動し続けている上に、そもそもどういう事件なのかすら掴みにくい殺人&非殺人、というのは結構意外でした。焦点となるのも、現在の事件よりは、数年前の塔での不可能殺人であり、証言などから過去の事件を再構成しよう、というものです。カーの純粋な本格ミステリの中では、設定がちょっと凝っている方かもしれません。
第二の事件(現在)は解けそうにもないものですが(不可能っぽい雰囲気は何だったのか)、第一の事件(過去)は証言頼みの事件が二転三転し(登場人物の主観によって大きく左右されるあたりがクリスティーっぽい)、さらに物証ごりごりで謎解き、という流れがとても楽しかったです。特に手紙云々が上手いですね……こういう手がかりめっちゃ好き。

あと、ラストが色々な意味で衝撃ではあります。カーさん、コメのないラブコメも書けるのね……(それはラブコメではないのでは)。終始サスペンス色を出している作品なだけに、なかなか味わい深い終わり方だと思います。

というわけで、最初ちょっとのりにくいなと思ったのですが、読み終わってみればやはり良カーでした。心理的な仕掛けと物理トリックゴリゴリを併せ持つカーに隙はないのです。

原 題:He Who Whispers(1946)
書 名:囁く影
著 者:ジョン・ディクスン・カー John Dickson Carr
訳 者:斎藤数衛
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 5-8
出版年:1981.06.30 1刷
     2000.11.15 3刷

評価★★★★☆

『捕虜収容所の死』マイケル・ギルバート - 2017.12.23 Sat

ギルバート,マイケル
捕虜収容所の死
『捕虜収容所の死』マイケル・ギルバート(創元推理文庫)

なんだかクラシックな気分が続いているので、マイケル・ギルバートを読んでみました。5冊も積んでいるのに1冊も読んだことのない作家。『捕虜収容所の死』は、このミス・本ミス・文春ミスで2位を独占した作品ですので、日本における代表作といってよいでしょう。
……いやぁ、これ、めちゃくちゃすごいですね。傑作すぎてぐうの音も出ません。14年前に訳されたそこそこ名の知れた作品を今更語るのも恥ずかしいのですが、でも本当にこれは傑作です。
いや分かりますよ、終盤が腰砕けだってんでしょ。なんかもっと感動させる真相の明かし方も出来たはずなのに上手く決まらなかったってんでしょ。おまけに脱走からの逃走の冒険小説部分が、ちょっと長くてテイスト変わりすぎだってんでしょ。いやその通りですよ、その通りですけど、いいじゃないですかこれだけの話を読ませてもらえれば。

基本的には、第二次世界大戦中、1943年のイタリアの捕虜収容所。枢軸国が微妙な戦局を迎える中、この収容所では大掛かりな脱走計画が企てられていた。しかし、その脱走のトンネルの中からなぜか死体が発見されてしまう。捕虜たちは、イタリア側に気付かれないように工作を行うが、事態は妙な展開に……。

細切れに場面が切り替わる中、群像劇のように語られていく捕虜収容所の様子。膨大な登場人物数が無駄にならない、真相に至る伏線の手数の多さ。WWⅡ真っ只中の収容所の殺人というシチュエーションをこの上なく活かしきったプロットの巧みさ。……うーん、なんて素晴らしいんだ。
殺人→フーダニット、というわけではありません。あくまで脱獄物としてのスリラー、サスペンス。ところが、その中で仕掛けられた本格ミステリ部分が超一級。それぞれ完璧な出来栄えの2ジャンルが見事に融合しているのが、この『捕虜収容所の死』なのです(そういう点がちょっと『13・67』っぽいかも)。だから、裏切り者のスパイ探し、殺人の真相、その他諸々の不可解な事象全てに説明をつける怒涛の推理が、「一見不可能と思われる状況だからこそ、納得のいく説明がひとつでもあればそれが正解である可能性は高い」という言葉に表されている通りの、見事な謎解きを生み出しているんです。新しく来た人が速攻移された云々の手がかりとか、めちゃくちゃ上手くないですかね……すげぇわ。

というか、普通に収容所ミステリとしてただただ面白いってのがたまりません。べらぼうにストーリーが走っており、収容所という空間の中での小説としてそもそも最高なのです。だから、脱走後の展開と謎解きにはそんなに思い入れはないのですが、まぁゆーて30ページですからね(許す)。

というわけで、まだまだこれだけの傑作があるんだなという感動すら感じました。マイケル・ギルバートという作家は、活動期間が長い上に、出版社もポケミスとか角川文庫とか文春文庫とか集英社文庫などとまとまって紹介されていないせいで、作品紹介の上でも作風の上でもつかみにくいのですよね。本格ミステリとスリラー・サスペンスを融合させた作家だ、と聞いているので、まずは積ん読からじゃんじゃか読んでいきたいものです。


原 題:Death in Captivity(1952)
書 名:捕虜収容所の死
著 者:マイケル・ギルバート Michael Gilbert
訳 者:石田善彦
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mキ-3-1
出版年:2003.05.16 初版
     2003.12.19 4版

評価★★★★★

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の新社会人が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から7年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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