シャーロット・アームストロング名言2

2018-07

『葬儀屋の次の仕事』マージェリー・アリンガム - 2018.07.16 Mon

アリンガム,マージェリー
葬儀屋の次の仕事
『葬儀屋の次の仕事』マージェリー・アリンガム(論創海外ミステリ)

ロンドンの寂れた商店街に佇む名家の屋敷。教養ある血筋を襲う不可解な事件! 素人探偵アルバート・キャンピオンが暴く、葬儀屋の“次の仕事"とは……?(本書あらすじより)

疲れたけど面白かった、と、面白かったけど疲れた、は紙一重なのです。この本、ぶっちゃけ後者なのですが、これは悪い意味ではありません。
読み途中だった時は、正直微妙だったはずなんです。ところが、読み終わってみるとめちゃ面白かった気がしてきました。うーん、なんだこの読後感は。

ロンドンのとある街で、おなじみアルバート・キャンピオンが友人の依頼を受けて、得体の知れない事件に挑みます。旧家内で起きる毒殺事件、怪しげな下宿人たち、うさんくさい葬儀屋ほか近隣住民などなど……。この街で葬儀屋の果たしている役割とは何なのか、そして毒殺事件の真相は?

次々と事件が起きるわりに、中盤すぎまではマジで何だかよく分からないというか、全体像が見えません。極端な話、奇人変人まつり以上の何物でもないような気がしていました。実際、その通りではあります。
ただ、気付けばむしろそれが良くなってくるんです。特に、殺人の舞台となっている旧家、パリノード一家の老3きょうだいの素敵さがすごいのです。隠喩暗喩でしか言葉を交わせなかったり、遠回しな表現のみで会話したりするなど、ある種現世を超越しているめんどくさいおじいちゃん、おばあちゃんたち。決して登場場面が多くはありません。が、このクセの強いキャラクターたちが、この分厚い物語の中心にどっかりといることを常に意識させられるのです。

そして、登場人物も(チラッと出る人を含めて整理できないほど)多い中で、最後ゴタゴタしていた事件が実に鮮やかにまとめられた瞬間、めっちゃ感心してしまいました。これはいわゆる「屋敷もの」ではなく、「街もの」、つまり、エプロン街というロンドンの一角が舞台の作品なのです。謎解きと言っても筋の通った説明をつけるタイプのものですし、ところどころ理にかなわない行動を(キャンピオンが指摘するように)前提としていますが、でも、なんだろう、悪くないんだよなぁ。
1949年のイギリスという舞台でしか機能しない伏線なんかもありますが、それがむしろ上手さを感じさせます。古いもの(戦前)と新しいもの(戦後)の対比が、事件や登場人物の関係、謎解きなどに見事に反映されているのです。個性のない探偵というキャンピオンのキャラクターは、こういう事件でこそ映えるんですね。

アリンガムは、本格寄りだったり冒険寄りだったりと、作風が一貫していないため、人によって作品ごとに当たりはずれが多いと思いますし、創元の短編集と比べると『葬儀屋の次の仕事』は人を選ぶタイプだと思います。アリンガム再評価の進むこの機会に、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

原 題:More Work for the Undertaker (1949)
書 名:葬儀屋の次の仕事
著 者:マージェリー・アリンガム Margery Allingham
訳 者:井伊順彦、赤星美樹
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 206
出版年:2018.03.30 初版

評価★★★★☆
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『盗まれたフェルメール』マイケル・イネス - 2018.06.20 Wed

イネス,マイクル
盗まれたフェルメール
『盗まれたフェルメール』マイケル・イネス

殺された画家、盗まれた絵画。フェルメールの絵をめぐり展開するサスペンスとアクション! スコットランドヤード警視監アプルビイが事件を追う!(本書あらすじより)

うーん、ギリギリ面白い……かな? 要するに謎解きミステリではなく、ファンタスティックな冒険小説であり、一部のホームズ譚に近いものを感じます(「青い紅玉」とか)。ただ、いかんせん、この長さを維持できるだけの楽しさがあるかというと、ちょっと微妙な気がするのです。

最近亡くなったとある画家の追悼展覧会中に、彼の遺作が盗まれてしまう。また、アプルビイ警視監の貴族の友人は、フェルメールの絵画を盗まれたばかりだった。2つの盗難の関係は? 複数の思惑、複数の窃盗団が入り乱れる中、アプルビイとその妻ジュディスは事件に巻き込まれていくが……。

絵を巡って様々な企み展開されることもあり、話は結構複雑です。絵を盗む理由の部分はなかなか面白いと感じましたし、この複雑な事件が最後一気に収束するのも大きな見どころでしょう。
ですが、本書のメインは後半の冒険小説パートなんですよね。特に、アプルビイ警視監の妻ジュディスは、後半のほぼ主人公と言ってもいいくらい。自ら捜査してみようと行動し、さらに夫の行方を調べるべく駆け回る活躍が楽しいです。ラストのあの人の登場はちょっと笑ってしまいました。
……と、部分部分だけ取り出せば面白かった気がしないこともないんですが、全体的に、その、そんなに面白くないというか、別にそれほどの作品でもないというか、全く満足していない自分がいます。単純に読み物としてパンチが足りないのです。イネスの文章のユーモアが合わないのか、ストーリーの緩急の付け方が合わないのか。うーむ。

というわけで、『ソニア・ウェイワードの帰還』もそうでしたが、イネス、どうも合わない気がするんだよなぁ。『ある詩人への挽歌』は傑作だったけど。とりあえずは本格テイストの強い作品から読んでみたいので、次は『ハムレット復讐せよ』と『アリントン邸の怪事件』に挑戦してみたいですね。

書 名:A Private View (1952)
書 名:盗まれたフェルメール
著 者:マイケル・イネス Michael Innes
訳 者:福森典子
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 205
出版年:2018.02.28 初版

評価★★★☆☆

『必死の逃亡者』ジュール・ヴェルヌ - 2018.05.16 Wed

ヴェルヌ,ジュール
必死の逃亡者
『必死の逃亡者』ジュール・ヴェルヌ(創元推理文庫)

太平天国の乱が収まりやらぬ、清朝末の中国。大金持の金馥青年は、ニューヨーク株式市場の大暴落によって、一瞬のうちに全財産を失ってしまった。彼はついに自殺を決意したが、運命の皮肉はその前途にスリルに満ちた冒険と恐怖を用意していたのだ! 広東から万里の長城へと、広漠たる中国大陸を舞台にくり広げられる、波瀾万丈の大冒険小説。(本書あらすじより)

何を隠そう、実はジュール・ヴェルヌが大好きなのです。子供の頃、H・G・ウェルズにはハマらなかったけど、ジュール・ヴェルヌにはハマったのです。どちらも当時は「SF」とみなされた作品ですが、ウェルズがSFのど真ん中である一方、ヴェルヌって当時の最先端の科学を駆使した冒険小説としての趣きが強いじゃないですか。『海底二万里』は、正直、長くてアレだったけど、『十五少年漂流記(二年間の休暇)』とか、『神秘の島』とか、大好きでした。『神秘の島』がね……傑作なんだなコレが……。アンディ・ウィアー『火星の人』が大好きになった原因のひとつが、冒険小説としての『神秘の島』なんじゃね、という推測。

……と、ヴェルヌにアツい気持ちを抱いた中学生時代からはや10年、その後ヴェルヌを読むことはなく、『地底旅行』も『八十日間世界一周』も読むことはなく、大人になってしまったのです。『チャンセラー号の筏』が面白いらしい、など色々情報は入ってきますが、とにかく読んでいなかったのです。
それではいかんだろう!ということで、今回積ん読棚から引っ張り出してきたのが、創元推理文庫SFマークの『必死の逃亡者』です。どマイナー中のどマイナーじゃねぇか。ちなみにSF要素はゼロです。

あらすじ:生きる楽しみを見いだせない中国の金持ち青年・金馥は、自らが破産したことを手紙で知る。ならば生命保険を自分にかけて死んでやろうと、友人である元太平天国の老党員に暗殺を依頼する。ところが暗殺の期日目前、実は金馥は破産していなかったことが判明。慌てて暗殺を阻止すべく暗殺者を探し回るのだが……。
というストーリーの骨格は、異色作家の長編っぽくて地味に面白いです。設定だけは超秀逸だと思います。

『海底二万里』に代表されるように、ヴェルヌの冒険小説は風物風俗など旅行記的面白さの比重が時としてめっちゃ高くなるのではないでしょうか。少なくとも本書はそっち系。で、正直自分はこのタイプをあんまり楽しめないのかなぁ、と感じました。『海底二万里』も退屈だったし。
合間合間の清朝描写は確かに興味深いですし、当時の(ヨーロッパの)読者は興味津々で読んだことでしょう。ですが、いくら何でも長すぎたり多すぎたりで、ストーリーの面白さを損なっているように感じました。あと、単純に読みにくいし。

それから、良くも悪くも19世紀の冒険小説、なんですよね。清朝末期を舞台にした冒険譚で、主人公は中国人ですが、ヨーロッパの洗練された文化のもとで育った知識人である、というところから全部、「ザ・ヨーロッパ中心主義(19世紀)」って感じがめちゃ強いです。そして、21世紀の読者が19世紀のヴェルヌの冒険小説を読むと、どう見ても罠だとしか思えないものが罠じゃなかったり、死んだと思われた人が本当に死んでいたりするので、ある意味展開が意外でしかないのがウケます(一応最後にサプライズはあるけど)。

というわけで、子供の頃ほどの楽しさは得られませんでした。これは、自分が大人になったからなのか、それとも『必死の逃亡者』のせいなのか。この答えは、今後もヴェルヌを読んでいくことで分かることでしょう。

原 題:Les Tribulations d'un Chinois en Chine (1879)
書 名:必死の逃亡者
著 者:ジュール・ヴェルヌ Jules Verne
訳 者:石川湧
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 517-2(SFウ-1-9)
出版年:1972.06.23 初版
     1991.06.28 5版

評価★★☆☆☆

『アルテミス』アンディ・ウィアー - 2018.04.08 Sun

ウィアー,アンディ
アルテミス 上 アルテミス 下
『アルテミス』アンディ・ウィアー(ハヤカワ文庫SF)

人類初の月面都市アルテミス──直径500メートルのスペースに建造された5つのドームに2000人の住民が生活するこの都市で、合法/非合法の品物を運ぶポーターとして暮らす女性ジャズ・バシャラは、大物実業家のトロンドから謎の仕事の依頼を受ける。それは都市の未来を左右する陰謀へと繋がっていた……。『火星の人』で極限状態のサバイバルを描いた作者が、舞台を月に移してハリウッド映画さながらの展開で描く第二作。(本書あらすじより)

どうかと思うくらい忙しいです。とりあえず、週一更新を目指します。また感想がたまってしまう……。

マイ・ベストSFは『火星の人』です、ってくらい『火星の人』が好きなのですが、その作者アンディ・ウィアーがついに第2作を発表!ということで買ってきました。
当然のように面白いし、楽しく読めましたが、残念なことに『火星の人』の方が100倍面白かったなぁ。アルテミスという月面都市を舞台にしていて、作者がその都市を描くことに夢中になっているので、前作よりもっとSF味は強いのですが、だからこそ『火星の人』の方が好きなのかもしれません。

舞台は月面都市アルテミス。アルテミスで生まれ、アルテミスで育った女性ジャズは、金のためにある犯罪に手を染める。しかしそのせいで、犯罪組織から命を狙われることに……。

と、ストーリーはいたって王道のクライム・ノベルです。相変わらずの軽口重視のユーモラスな一人称が笑わせます。どんだけ「おっぱい」ってワードが好きなんだ、この作者は。
登場人物がどいつもこいつも天才なのですが、本人たちにその自覚がなくて、何だか素の天才ワールドを見ている気分になります。『火星の人』の主人公マーク・ワトニーと同じ。これは作者のアンディ・ウィアーがそもそも無自覚な天才だからに違いありません。
終盤のミッション(犯罪小説風)は、一同勢揃いからの準備を経て作戦開始、からの想定外の事故(非人為的なもの。ミスではない)という流れで、やっぱこういうの書かせたらこの作者はむちゃくちゃ面白いですね。人為的なミスに頼らずに、サスペンスを盛り上げられるウィアーの手腕は大したものです。あと、とにかく物理的にゴリゴリ問題を解決していこうという様が、デズモンド・バグリイに代表されるような身近なもので解決しよう系冒険小説っぽいのも好き。DIY風SF(だっけ)という呼び方を解説でしてますが、すごい分かります。

というわけで別に不満はないのですが、期待しまくっていたというのもあり、全体的に小粒なのが微妙に残念。いや、事件自体は大規模だし、これはアンディ・ウィアーにしか書けないSFであり冒険小説だとは思うんですが、やっぱり物足りないのです。何かもっと突き抜けたものを読みたかったのかなぁ(うーん、言語化できない)。犯罪小説としてはストレートすぎで、捻りがなすぎなのが不満なのかもしれません(終盤の冒険小説っぽさはかなり好きだし)。
それと、この作者は一人称小説がべらぼうに上手いんですが、『火星の人』は日記形式というのが天才的だったんです。それと比べると……というのもあるかも。比べちゃいけないんですが。
でも、第3作が出たらやっぱり買うでしょう。こういう、現実的な科学路線にあり、かつユーモアたっぷりのSF作家、他にいれば紹介してほしいです。

原 題:Artemis(2017)
書 名:アルテミス
著 者:アンディ・ウィアー Andy Weir
訳 者:小野田和子
出版社:早川書房
     ハヤカワ文庫SF 2164, 2165
出版年:2018.01.25 1刷

評価★★★★☆

『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ - 2018.03.25 Sun

イシグロ,カズオ
わたしを離さないで
『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ(ハヤカワepi文庫)

(本書あらすじ省略)

先日ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの代表作。以前『日の名残り』を読み、その「信頼できない語り手」ものとしての傑作っぷりに震え上がったわけですが、今回の『わたしを離さないで』の方がミステリの文脈で評価されることが多い気がします。東西ミステリー・ベスト100にも入ってるし。というわけで今回も期待して読み始めたところ……カズオ・イシグロが天才作家であることが分かりました。すっごい。
極力ネタバレなしで、むしろあらすじすら一切入れずに読んでほしい作品です。この世界のある仕組みが、「普通」と化している女性が語る、細かいエピソードの積み上げによって徐々に世界観を示していくSF作品。相変わらず淡々としていて、ストーリーも最後以外ほぼないような小説ですが、でも無限に読んでいられるのはなぜなんでしょう。

「こういうものだから」と受け止めていく少年少女たちをめぐる状況は、一見悲惨さはありません。ところが、垣間見える絶望や想像以上の残酷さがほのかにほのめかされていく様が、超絶上手いのです(このへん)。訳者あとがきで提示される疑問がめちゃくちゃ強いですよね……考えさせられる……。
とはいえ、そういった問題提起も大事ですが、学園もの、青春小説としての側面を前面に出して、この小説を作り上げたことが、『わたしを離さないで』が広く読まれた理由なのだと思います。非常に読みやすく、また強くおすすめできる小説ではないでしょうか。

ちなみに、ミステリとしてのカズオ・イシグロについてですが……なぜ、これが東西ミステリー・ベスト100入りしたのかは、結構謎ですよね。世界観の謎もありますが、割と通常のSFの範疇に入るものだし。むしろ、『日の名残り』の方が、圧倒的にミステリっぽさがないですか? 個人的には『日の名残り』の方が、ネタ的にも語り的にも好みですが、『わたしを離さないで』が青春小説寄りなのに対し、『日の名残り』は老人小説なわけで、ここらへんは好みで分かれるかなと思います。


原 題:Never Let Me Go(2005)
書 名:わたしを離さないで
著 者:カズオ・イシグロ Kazuo Ishiguro
訳 者:土屋政雄
出版社:早川書房
     ハヤカワepi文庫 51
出版年:2008.08.25 1刷

評価★★★★☆

『憲兵トロットの汚名』デイヴィッド・イーリイ - 2018.03.16 Fri

イーリイ,デイヴィッド
憲兵トロットの汚名
『憲兵トロットの汚名』デイヴィッド・イーリイ(ハヤカワ・ミステリ文庫)

トロット軍曹は不正をした同僚マレイを取り逃がしてしまった。わざと逃がしたと見られた彼は隊内で嫌がらせを受ける。中でも悪どいやり口の後輩に怒りが爆発し、はずみで殺してしまう。規律の厳しい軍隊で孤立無援、そのうえ殺人まで犯したトロットが汚名を雪ぐには、マレイを捜し出して無実を証明するしかない。だが、前途には恐るべき謀略が待っていた。「ヨットクラブ」の著者の不気味なサスペンス溢れるデビュー作!(本書あらすじより)

えぇ……なにこれ……(困惑)
初デイヴィッド・イーリイ。正直読む前から英国ブラックユーモア感が合わなそうな作家だろうなー、と勝手に思っていたのですが、そもそも何だこれは、っていう。ユーモアとかそういうレベルじゃねぇぞ。

不正を犯したとみなされ、軍の中で孤立してしまったトロットは、怒りのあまり同僚を殺してしまう。窮地に追い込まれたトロットは、軍を抜け出し、自分の無実を証明すべく奔走する……みたいな話です。とりあえず。

奇想作家の書いた長編ですー!!って感じがスタンリイ・エリンなんかと共通していますが、中途半端に1960年代っぽい犯罪小説風味がミックスされています。軍から逃げ出したトロットが詐欺グループに所属して悪事を働く、という謎展開とか、後半の大計画とかがあるわけですね。ただ、この犯罪小説要素と、奇想長編にありがちな不親切な説明(妄想、ぼんやり、急に飛ぶ展開)との相性が悪すぎるのです。
おまけに第一長編にありがちな詰め込み感もあり、終盤かけこみで色々と押し込んでくるので、理解が追いつきません。戦後数年後を舞台にした理由ってそういうことなのか、と、そこだけやや感心しました。ある犯罪グループと、ある恐喝が、なかなか面白いネタで結びつき、意外な真相も用意されているのですが……なぜこのネタを膨らませず、最後にだだだっと説明して終わりにしてしまうのか……。

また、これだけ先の読めない(むしろどうやって長編を持たせるのか分からない)ストーリーの割に、結構楽なエンディングで終わってしまうのがもったいないなぁと感じます。比較的大団円であり、イヤ~な異色作家短編、みたいのとは違うのです。そりゃあね、楽なエンディングの方が個人的には好きですけど、これだけ変な雰囲気の作品なわけですし、やっぱり苦手だろうと相応しいそれっぽさってのを求めたいなと感じました。

というわけで、あともう褒めるところが表紙のアルチンボルドくらいしかない……。とりあえず、代表作である『ヨットクラブ』などの短編集を先に読もうかなぁと思っています。積んでいる長編『観光旅行』とか、あらすじ的に絶対苦手な予感しかないぞ。

原 題:Trot(1963)
書 名:憲兵トロットの汚名
著 者:デイヴィッド・イーリイ David Ely
訳 者:大庭忠男
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 293-2
出版年:2004.11.30 1刷

評価★★☆☆☆

『ディミトリオスの棺』エリック・アンブラー - 2017.12.27 Wed

アンブラー,エリック
ディミトリオスの棺
『ディミトリオスの棺』エリック・アンブラー(ハヤカワ・ミステリ文庫)

執筆のためイスタンブールを訪れた英国人作家のラティマーは、そこで国際的犯罪者ディミトリオスがついに死んだと聞かされた。ディミトリオスの屍を眺めているうち、ラティマーはこの男の謎につつまれた過去の真相を突き止めたい衝動に駆られていった。が、ディミトリオスの過去を探ろうとしていたのは、彼一人ではなかったのだ! スパイ小説のスタイルを確立し、ミステリ史上に不動の地位を築き上げた巨匠の代表的傑作。(本書あらすじより)

スパイ小説の古典中の古典。こんなんを1930年代に書けちゃうから、英国はすげぇ、という純粋な英国信仰心が生まれてきます。というか、こういうものを戦前に書ける国だからこそ、ジョン・ル・カレなんかが冷戦期に登場するんだろうなぁ。
『寒い国から帰ってきたスパイ』が生まれてしまう素地は、大戦間からあった、ということがよく分かる歴史的文学的名作。もうどうかと思うくらい地味ですが、冷戦前にしてスパイを冷笑的に描く冷徹さや、サスペンスのベタをベタとして切り捨てる作者の先見の明には恐ろしいものがあります。

主人公ラティマーは一介のミステリ作家。だが、ディミトリオスという伝説の殺人者の話を聞き、死体を見たことで、彼に関心を持ち、東欧各国をめぐりディミトリオスの歴史を調べ始める……というのが基本的な導入。というわけで、中盤すぎまではかなりルポルタージュ風なのです。
しかし、まずこのルポルタージュがとにかく面白いんですよ。第一次世界大戦後の東欧の社会情勢が、ディミトリオスの過去と共に描かれていきます。さらに、ディミトリオスの犯罪に巻き込まれた人々の性格が、悲哀が、淡々と綴られていくのです。
特に見事だったのが、元スパイの語り。容赦なく人を動かし、切り捨て、利用する、スパイという職業の巧みさと残酷さが、1939年のこの作品で既にたっぷりと強調されているのです。後に登場するジェイムズ・ボンドなんか、戦前から既にもう幻想なんだぜ。
また、印象的なのがラティマーが脅されるシーン。ただの職業的興味から調査を行っている彼が、それを素直に説明しつつ「どうせあなたは信じないんでしょうけど、私にはこれしか言えないんですからね」とぶつくさ言っているのです。正直に語っても信用されない、ってのが既にテンプレとしてパロられており、それを踏まえた展開を用意してしまう作者……いやー、これはね、些細なシーンではあるけど、すごいことだと思います。

ラストのサスペンスまで地味ですが、主人公ラティマーの冷静な傍観者であり続けたいという態度が、自分は犯罪者にならず、一般人であり続けたいという、むしろハードボイルド的な強固な意志を示し始めており、ここが妙にかっこよかったです。古典的名作、という言葉がしっくり来る良作でしょう。とはいえ、あまり古典だということを意識せず、今でも読み継がれてほしい作品だと思います。おすすめ。

ちなみに、作中で登場した主人公の語りで好きな部分がこちら。「ミステリ作家」の表現として非常に秀逸なものです(笑)
「さらに彼は、平均的知性水準の人間が、当然ながら、青年期の心の糧程度にしか評価しないとはいえ、少なくとも、その機会あらば、犯罪を予防し、犯罪者の逮捕について警察に協力することが理非をわきまえた男女の義務であることを肯定するという意味で価値の認められる、ある種の小説の作家として成功している人間である。」

原 題:A Coffin for Dimitrios(1939)
書 名:ディミトリオスの棺
著 者:エリック・アンブラー Eric Ambler
訳 者:菊池光
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 15-1
出版年:1976.04.30 1刷
     1999.03.15 3刷

評価★★★★☆

『刑事くずれ』タッカー・コウ - 2017.12.10 Sun

ウェストレイク,ドナルド・E(コウ,タッカー、スターク,リチャード)
刑事くずれ
『刑事くずれ』タッカー・コウ(ハヤカワ・ミステリ)

ミッチェル・トビンがニューヨーク市警から追われることになったきっかけは、ディンクという窃盗常習犯を逮捕したときだった。逮捕は何事もなく済んだが、そのときトビンはディンクの細君、リンダ・キャンベルに出会ったのだ。リンダは小柄で愛嬌があり明るい女だった。彼らは関係を持つようになり、それはトビンの相棒、ジョックが射殺された日まで続いた。
ジョックが射殺されることになった犯人逮捕は、ディンクの逮捕と同じほどに簡単に済むはずだった。だが、それが上手くいかなかった。相手の賭博犯が、知らぬ間に麻薬患者になっていたのだ。ジョックはトビンをリンダの所でおろして、ひとり死神に会いに行った。そして、彼のポケットには、緊急の際相棒に連絡すべくリンダの電話番号が入っていた……。
警察当局は彼を許さず、彼自身も自分を許すことはできなかった。この裏切りは彼を徹底的に打ちのめした。シンジケートのニューヨーク支部長ケンベクが、組織内の殺人事件――多額の金を持ち逃げし、何者かに殺された彼の情婦リタ――の犯人を捜すよう依頼してきたのはトビンがようやく過去から立ち上ろうとした矢先だった!
落伍した刑事の汚名を負いながら、組織内の殺人という困難な事件を追う元刑事ミッチ・トビン。ハードボイルドと本格推理の魅力をもつ鬼才コウのシリーズ第1弾!(本書あらすじより)

ウェストレイクの別名義、タッカー・コウによる刑事くずれシリーズ第1作。ハードボイルドと、本格ミステリとしての両要素で有名なシリーズで、以前第3作『刑事くずれ/蝋のりんご』を読んだことはあるのですが(なぜか感想記事がないやつ)、あちらはホワイダニットの名作でした。
で、今度は1作目を読んでみたのですが……あんまりにも面白いもんで、一日で読み切ってしまいました。やっぱりすごいわ、ウェストレイクさんは。ぐうの音も出ない完成度の高さではないでしょうか。

諸事情あって(あらすじに書いてあります)刑事をやめることになったミッチ・トビン。そんな彼の元に、犯罪シンジケートのボスから、組織内部での殺人を調べてほしい、という連絡があった。ボスの愛人が、お金を持ち逃げし、死体となって見つかったのである。組織の内部の人間の仕業であることは明らかなようだ。あまり乗り気ではないものの、金のためから、トビンは久々に捜査を行うのだが……。

あとがきにあるバウチャーによるウェストレイク評「プロッティング、会話、性格づくりにおける完全無欠なプロ作家の職人芸」が完璧に発揮されていて、実に素晴らしいです。事件の全貌が一気に解きほぐされていく終盤の謎解きは圧巻でしょう。
特に、ここまで容疑者を明確に限定してガチフーダニットやろうという根性が良いのです。組織内の殺人犯を探すというフーダニットに持ち込む流れがまず完璧で、殺人犯以外の様々な人物による行動で複雑化していた事件が順番に謎解きされるのはクリスティーのごとし。基本的に後半は容疑者巡礼ミステリではありますが、その中でもテンポ良く何かが起きるため、200ページ飽きさせることがありません。

それに加えてミッチ・トビンの過去とハードボイルドな語り、容疑者それぞれの明確に描き分けられたキャラクター、小気味よい会話と、とにかく隙がありません。元刑事トビンの、根本的に熱意があるわけではないけど、刑事としての習性に従って真相を追い求める様が名探偵でなくてなんだというのでしょうか。シリーズ1冊目なのに、元刑事という肩書きから想定されるようなめんどくさい展開(警察との確執だとか昔逮捕した犯罪者からの恨みだとか)に全く流されないのもポイント高いです。

というわけで、案の定めちゃくちゃ面白かったです。もしかして『蝋のりんご』より楽しめたかも(主としてホワイダニットへの興味のなさのせい)。残り3作、大事に読み進めていくことにします。

原 題:Kinds of Love, Kinds of Death(1966)
書 名:刑事くずれ
著 者:タッカー・コウ Tucker Coe
訳 者:村上博基
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1181
出版年:1972.08.15 1刷

評価★★★★★

『重力が衰えるとき』ジョージ・アレック・エフィンジャー - 2017.12.06 Wed

エフィンジャー,ジョージ・アレック
重力が衰えるとき
『重力が衰えるとき』ジョージ・アレック・エフィンジャー(ハヤカワ文庫SF)

アラブの犯罪都市ブーダイーンで探偵仕事を営むマリードは、ある日ロシア人の男から行方不明の息子の捜索を依頼される。だがその矢先、依頼人が目の前で殺されてしまった! しかもなじみの性転換娼婦の失踪をきっかけに、周囲では続々と不穏な事件が。街の顔役の圧力、脳を改造した正体不明の敵……マリードは今日もクスリ片手に街を疾走する。近未来イスラム世界で展開するサイバーパンクSF×ハードボイルドミステリ。(本書あらすじより)

せっかくSFミステリを読んだので、ついでに積読SFミステリも倒そう!ということで、SFハードボイルドのこちらです。
SFとハードボイルドは相性がいい、という話を先日名古屋のSF読み・片桐さんとしたのですが、全くそのとおりだなぁというタイプの作品でした。とはいえ、ハードボイルドとしてはそれなりに普通の出来なので、全体的にはこう、なんかそこまで高評価でもないっていうか……。

電脳化が進み、性転換も一般的になった近未来のイスラム都市。主人公のマリードは電脳化されていない、どこにも属していない一匹狼の私立探偵として、それりにやってきていた。しかし、行方不明の息子探し、失踪した娼婦、正体不明の殺し屋と立て続けに事件が相次ぎ、マリードは否応なく事件の渦中に飛び込んでいくはめになるのだが……。

まずSF的な要素から言うと、なんといっても電脳化です。頭にソフト(モディーやダディーと呼ばれる)を挿入することで、例えばジェイムズ・ボンドに心からなれたりしちゃうわけですよ。ネロ・ウルフに完全になりきり推理、なんてシーンはめちゃくちゃ面白いです。ただ、最終的にこの設定があんまりストーリー上では生かされていない気がするんだよなぁ。
むしろこの設定は、電脳化を避け続けてきたマリードが、街のボスに圧力をかけられ、依頼を引き受けざるを得ない中で、ついに電脳化を迫られる……という、主人公の葛藤を描くための要素として、つまりハードボイルドのために積極的に用いられている気がします。だからこそ、内容はかなりハードボイルド寄りなんですよね。薬漬け私立探偵という設定も、ハンディキャップ持ちの多いネオ・ハードボイルドの影響でしょうか。

また、イスラム世界を舞台にしている、という点での面白さもあるし(アラビア語が頻出する上、基本的には現在のイスラム世界と変わらない中で、SF設定とどう折り合いをつけるか……というあたり、作者の構築した世界観がなかなかに楽しいのです)、なんだかんだどんでん返しは悪くなかったし、終わり方のイヤ〜な感じも、まぁ嫌いとは言えなかなかクルものがあるしで、良いところはいっぱいあります。ただ、あんまり積極的に褒める気にならないのは、結局、ちょっとダレちゃったのかもしれません。

とはいえ、この終わり方なのにシリーズ続編があるというのはかなり気になります。ほとんど見かけない気がしますが、見かけたらまた買って読んでみる……かも。とにかく、オリジナリティの高さと無難にまとまったハードボイルドさの塩梅が、魅力的なシリーズなのでしょう。

原 題:When Gravity Fails(1987)
書 名:重力が衰えるとき
著 者:ジョージ・アレック・エフィンジャー George Alec Effinger
訳 者:浅倉久志
出版社:早川書房
     ハヤカワ文庫SF 836
出版年:1989.09.15 1刷
     2014.11.25 7刷

評価★★★☆☆

『フロスト始末』R・D・ウィングフィールド - 2017.08.27 Sun

ウィングフィールド,R・D
フロスト始末 上 フロスト始末 下
『フロスト始末』R・D・ウィングフィールド(創元推理文庫)

今宵も人手不足のデントン署において、運悪く署に居合わせたフロスト警部は、強姦・脅迫・失踪と、次々起こる厄介な事件をまとめて担当させられる。警部がそれらの捜査に追われている裏で、マレット署長は新たに着任したスキナー主任警部と組み、フロストをよその署に異動させようと企んでいた……。史上最大のピンチに陥った警部の苦闘を描く、超人気警察小説シリーズ最終作。(本書上巻あらすじより)

私的「海外ミステリを読んだことのない人にムリヤリでも読ませたい海外ミステリ」ランキング堂々の1位である、フロスト警部シリーズ、泣きの最終巻であります。何しろ作者がお亡くなりになってしまったので……つらい……。
いやほんと、フロストシリーズの面白さ、楽しさって、本当にこのシリーズ唯一無二の、変えがたいものなんですよ。読書、特に海外ミステリってこんなに楽しいんだぞ!と心から言いたくなるおすすめシリーズです。以下、個人的な思い入れもあり、かなり長めの感想です。

普段のフロストシリーズではあらすじはあまり意味がないのですが(何しろ次から次へと事件が起きるので、説明しても仕方がない)、『フロスト始末』はフロスト定型パターンから色々と外れている面が多くなっています。それもこれも、フロスト警部デントン署を去る!が本筋のメインだから。故にフロストとペアを組まされる向上心強すぎでフロストに立てつくような部下は登場しないし、フロストはやたらと自らの過去やら刑事になりたてのころやら亡くなった奥さんのことやらを振り返るので相当湿っぽくなっています。
しかしあくまで「シリーズ」としての繋がり・ネタバレは一切なく、このどこから読んでも問題ない感は現代ミステリにおいては貴重ですよね。良いやつではあるけどあまりに使えないモーガン刑事が『冬のフロスト』から続投していてびっくりしましたが、特にわざわざ再登場させた意味はなかったし(作者が気に入っていたんだろうな)。また、新人の女性警官も登場しますが、彼女とフロストのウマが合う、ってのも珍しくて、ますますシリーズ完結編っぽさがつのります。デントン署を去るフロストは、残される彼女のことが不安で仕方がなく、色々と面倒を見ようとするのですよ……セクハラさえなければめっちゃいい上司だ……。

さていつものように続発する事件ですが、この長さとこの登場人物数で、一度も登場人物一覧を見ずに済むというのはやはりすごいことです。フロスト自身が毎回忘れているので、そのついでに読者にも思い出させてくれるというシステムの上手さと、ウィングフィールドの人物の書き分けの巧みさ。ウィングフィールドはモジュラー型のプロ。
その上下巻900ページという長さに、一切無駄がありません。……いや無駄だらけですが、この長さに全く不満がないし、そもそも長さを感じません。残り100ページになってからも新たな事件が発生するなど、モジュラー型の利点をこれでもかと上手く使っており、プロットの組み立ても(きっと)技巧的、なんでしょう、長すぎて分析したくないですが。

というわけでこのシリーズが最of高なのはいつもの通りですが、モロにシリーズ最終巻として書かれたものなので(出版経緯についてはきちんと解説に書かれています)、他作品とは微妙に雰囲気が違います。『クリスマス』の頃と比べるとちょっとだけ味わいにも変化があるような気もするし。そのへんもシリーズ読者向けの楽しみ方でしょうか。

あえて厳しい意見
①いつもこのシリーズにあるような、モジュラー型の中でもしっかりと終盤に作られる見せ場というか、小説としてのピークが、今回はやや小規模というかぱっとしませんでした。終盤のもたつき具合や、後片付け感は否めないかなぁと思います。
②本作の敵役であるスキナー主任警部は、フロスト警部をデントン警察署から追放しようとし、実際それに成功するという、(今までのマレットの比ではない)超大ボスなわけですが、その決着の付け方がやや消化不良。後半スキナーの登場シーンが少ないのも、正直もったいないと思います。

以上、フロスト完結編感想でした。シリーズ未読の方はぜひどれでもいいので手に取って、いずれこの作品にたどり着いてくれたらいいなと強く思います。なお、解説に今後のフロストシリーズについて衝撃的なことが書いてありましたが……あ、あんまり期待できない気がするぞ。

なお、おぼろげな記憶に基づいてざっくり順位を付けると、
『フロスト日和』>『クリスマスのフロスト』>『フロスト始末』>『夜のフロスト』>『フロスト気質』>『冬のフロスト』>80点
『夜』がやや低いのは完全に好みで、好きな人はめっちゃ好きな作品。『始末』は完結編追加点込みです。

原 題:A Killing Frost(2008)
書 名:フロスト始末
著 者:R・D・ウィングフィールド R. D. Wingfield
訳 者:芹澤恵
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mウ-8-8,9
出版年:2017.06.30 初版

評価★★★★☆

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クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の新社会人が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から7年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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