FC2ブログ
シャーロット・アームストロング名言2

2019-11

『厳寒の町』アーナルデュル・インドリダソン - 2019.11.04 Mon

インドリダソン,アーナルデュル
厳寒の町
『厳寒の町』アーナルデュル・インドリダソン(東京創元社)

男の子の年齢は十歳前後。地面にうつ伏せになり、体の下の血溜まりは凍り始めていた。アイスランド人の父とタイ人の母の間に生まれた男の子は、両親の離婚後、母親と兄と一緒にレイキャヴィクの住宅街に越してきた。人種差別的な動機による殺人が疑われ、エーレンデュルら捜査陣は、男の子が住んでいたアパートや通っていた学校を中心に捜査を始める。CWAインターナショナルダガー賞最終候補作、世界のミステリ界をリードする著者が現代社会の問題にメスを入れた、シリーズ第5弾。(本書あらすじより)

6年前に読んで以来、実はインドリダソンから完全に遠ざかっていました。『湿地』は結構好きだったんですが、『緑衣の女』が微妙で、その後の『声』『湖の男』を一切読もうとしていなかったのです。
というわけで今回、実に久々に手に取ってみたのですが……え、アーナルデュル・インドリダソンって、こんなに面白かったんだっけ???

タイからの移民の子である10歳の少年が、ナイフで刺された死体となって見つかる……という冒頭で、つまり移民問題を扱った社会派ミステリなのね、と分かります。それはまぁ、そう。ただ、その捜査の描き方、移民問題のあぶりだし方、そして真相を急に提示することであらわれる虚しさが、すっごく良いのです。

真ん中くらいまで、いやなんならほぼ終わりの方まで、「捜査」という点では全然進みません。手がかりもほぼなく、明確な動機を持つ者も出てこない……凶器が発見されるまでは、犯人逮捕につながる手がかりはゼロと言って良いと思います。
ところがその間の、主人公ら警察官3人の捜査が実に読ませるんです。アイスランドという狭い社会の中で、移民たちはどう暮らしているのか、人々は移民をどう捉えているのか、子供たちはどういう世界に生きているのか、がじわぁぁぁっと描かれるのですが、ここがやたらと面白いんだよなぁ。
合間合間にエーレンデュル、エリンボルク、シグルドゥル=オーリら3人の私生活が描かれます。警察官のプライベートを出すのって近年の警察小説のもはや王道みたいなところはありますが、その挿し込み方のさりげなさがすごく上手いんですよ。メインの移民の子殺しに動きがないだけに、良いアクセントになっているんです。

そして真相の提示がね……。この唐突さって、本格ミステリには絶対出来ないタイプの、良い意味での「唐突さ」じゃないですか。それがこの400ページのミステリの虚しさを煽っているのが、めちゃくちゃ良いんです。すっごい変化球のフリオチみたいな話。
インドリダソンって実は一発ネタみたいなのが好きなのかもしれませんが、今回はその見せ方が上手いので、これが物語としてきちんと生かされているのだと思います。下手にやったら、ただの雑なオチになっちゃうよ、こんなもん。

というわけで、くそぉ、やっぱり面白いじゃないかインドリダソン。ちゃんと読み飛ばしている2作品も追おうかなぁ。

原 題:Vetrarborgin (2005)
書 名:厳寒の町
著 者:アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason
訳 者:柳沢由美子
出版社:東京創元社
出版年:2019.08.23 初版

評価★★★★☆
スポンサーサイト



『水底の骨』アーロン・エルキンズ - 2019.10.02 Wed

エルキンズ,アーロン
水底の骨
『水底の骨』アーロン・エルキンズ(ハヤカワ・ミステリ文庫)

十年前、ハワイで大牧場を経営するマグナスが失踪を遂げた。その遺骨が海の中から発見され、遺族の証言では当時のマグナスは殺し屋に命を狙われていたという。彼は逃亡の末にかわりはてた姿になったのか? 現地を訪れていた人類学教授ギデオンは調査を開始。当初、それはごく普通の骨に思えた。だが、やがてその骨の異常さが明らかになり、遺族の隠されていた秘密が露わに……スケルトン探偵をも惑わせる遺骨の正体は。(本書あらすじより)

いつものスケルトン探偵シリーズとは異なり、過去の事件のみを対象に、ひたすら推論を積み重ね、家族たちの嘘を暴く、というなかなか地味な作品。殺人が起きるのも、言っていいと思いますが、残り50ページくらいのところとかなり終盤。そのせいでむしろ黄金時代の本格味が増していて、シリーズ中でも比較的出来が良い方なのではないでしょうか。

シリーズキャラクーであるFBI捜査官ジョン・ロウの友人一家トーケルソン家に誘われ、ハワイにやってきた人類学教授ギデオン・オリヴァー。十年前に失踪した一家の主の骨が、海底に沈んだ飛行機から発見されたため、ギデオンがその骨を鑑定することに。しかしこの失踪事件に関して、トーケルソン一家全員が明らかに隠し事をしているようなのだが……。

いつもなら、骨が見つかり実は殺人でしたさて犯人は?という展開ですが、今回は十年前に一家の叔父が相次いで死んだ状況を読み解く、犯人探しというよりはホワットダニットが中心になっています。トーケルソン一家が隠し事をしていることが、最初から読者には明示されているのがポイント。家族の秘密を暴きつつ、徐々に事件の矛盾を見つけ出していく、というストーリーはなかなか楽しめます。
結局手がかりが後出しにも程があるので謎解きミステリとしてはかなり弱いのですが、400ページ安定して読めるんですよね。最後のおまけどんでん返しで、骨の鑑定をするギデオン・オリヴァーに対するあてつけのような真相が急に出てくるというのも逆に面白いです。

シリーズにもっと良い作品はありますが、比較的最近の作品の中では当たりなのではないでしょうか。たまにはスケルトン探偵が頭を殴られない or ピンチにならない話を読みたいと思っていたら(だってほぼ毎回だし……)、今回はそんなサスペンスすらなかったのが逆に好ましく感じられました。
ところでこのシリーズ、気付けば『暗い森』『断崖の骨』『古い骨』『呪い!』『洞窟の骨』『水底の骨』『葡萄園の骨』と7作も読んでいたんですね……。『氷の眠り』〜『楽園の骨』の1990年代の作品を全く読んでいないので、今後、また気が向いたら読んでみようかなぁ。

原 題:Where There's a Will (2005)
書 名:水底の骨
著 者:アーロン・エルキンズ Aaron Elkins
訳 者:嵯峨静江
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 299-7
出版年:2007.04.25 1刷

評価★★★★☆

『コーネル・ウールリッチ傑作短篇集3 シンデレラとギャング』コーネル・ウールリッチ - 2019.09.28 Sat

ウールリッチ,コーネル(アイリッシュ,ウィリアム)
シンデレラとギャング
『コーネル・ウールリッチ傑作短篇集3 シンデレラとギャング』コーネル・ウールリッチ(白亜書房)

少年や少女を主人公にした痛快な冒険談2篇と「アリスが消えた」「送っていくよ、キャスリーン」「階下で待ってて」……粒よりの名作5篇に、本邦初訳2篇を収録する。(本書あらすじより)

毎年恒例年イチのウールリッチ/アイリッシュ。大学2年の頃から8年連続で続けているのですが、本当に毎年楽しくってですね……全作読み切るまで続けましょう。今年は短編集、しかも白亜書房のウールリッチ短編集です。初めてこのシリーズを読みましたが、装丁がエグいぐらい素敵。揃えたいなぁ。
近い年代の作品を集めているということもあり、似たような話も混ざっているのですが、とにかくハズレなしで文句なし。おしゃれな装丁と共に、ウールリッチ世界に楽しく浸れます。

普通小説時代の短編が思いの外面白く、これはつまりウールリッチ史上の重要作と言われる『マンハッタン・ラブソング』を早く読まなきゃならないってことですね分かります。ベストは少年物の傑作「ガラスの目玉」と、サスペンスと友情がアツい「送っていくよ、キャスリーン」で。
以下、個別の簡単な感想です。

「黒い爪痕」 The Street of Jungle Death (1939)(初訳)
脱走した豹に殺されたと思われる女性の死体が次々と見つかります。一人の刑事は殺人事件ではないかと疑い……。被害者視点を入れることでサスペンス感マシマシで、最後の緊迫感はすごいものになっています。お得意の「偶然」も駆使していますが、ストーリーはちょっと慌ただしいかな。

「ガラスの目玉」 Through a Dead Man's Eye (1939)(『妄執の影』『ホテル探偵ストライカー』でも読める)
降格しそうな刑事の父親のために、殺人事件を見つけ解決しようと頑張る12歳の少年の話。少年の捜査物として単純によく出来ていますし、各所で光る名推理も見事。終わり方含めてウールリッチらしい気持ちのいいミステリです。

「アリスが消えた」 All at Once No Allice (1940)(『死の第三ラウンド』でも読める)
結婚したばかりの花嫁がホテルで行方不明になったのに、従業員も皆そんな女性は見たことがないと新郎の男性に伝えて来る……という発端。何が起きているのか分からない序盤の恐怖感も良いですし、妻がいなくなったと訴える男を即信じるのではなく、あくまで中立的に、しかし冷静に捜査を進める刑事のかっこよさが際立ちます。真相は、まぁこうやるしかないよねというあっけないものではありますが、その中でも悪役の憎たらしさとそれに執念で迫る新郎と刑事のコンビが最高です。

「送っていくよ、キャスリーン」 One Last Night (1940)(『悪夢』『ニューヨーク・ブルース』でも読める)
前科のある男が、過去に付き合っていた女性を家まで送っていく途中で見失ってしまいます。彼女が死体となり発見されたことで、彼は犯人ではないかと疑われてしまうのですが……。ウールリッチってこういう田舎の私刑(リンチ)の恐怖みたいなものも書くんだ、というのが意外。いつもの都会っぽさが排除され、男があまりに疑わしい状況のもと住民から追い詰められる中で、友人である刑事が全力で犯人を見つけ私刑を止めようとするスピード感が素晴らしいです。その犯人の見つけ方も、最短時間で逮捕するために心理的証拠を駆使するあたりが面白いですね。最後がまたかっこいいのよ……。

「階下で待ってて」 Finger of Doom (1940)(『晩餐後の物語』でも読める)
恋人が影も形もなく消え失せる、という点で「アリスが消えた」と同系統の話。ですが、着地点が時代を反映していたり、話がこじんまりとしていて無理がなかったり、など雰囲気はかなり異なります。ウールリッチの描く名刑事はみんなかっこいいなぁ。

「シンデレラとギャング」 Cinderella and the Mob (1940)(『ホテル探偵ストライカー』でも読める)
ギャングの抗争に何も知らず偶然巻き込まれた16歳の少女の冒険物。ヒーローのかっこよさと夜の街の恐怖が、時に甘々に、時にシビアに語られるのがたまりません。少年少女を描かせるとウールリッチはめちゃくちゃ上手いのです。

「ドラッグストア・カウボーイ」 The Drugstore Cowboy (1927)(初訳)
1927年、ウールリッチが普通小説を書いていた頃の恋愛短編。何もかもベタで甘酸っぱくて、言っちゃなんですがチンケな話っぽいのに、ウールリッチが書くとなんでこんなに素敵な恋愛小説になるのでしょうか。女の子がかっこいいんですよ、ほんとに。

原 題:The Best Stories of Cornell Woolrich 3 (1927~40)
書 名:コーネル・ウールリッチ傑作短篇集3 シンデレラとギャング
著 者:コーネル・ウールリッチ Cornell Woolrich
訳 者:門野集
出版社:白亜書房
出版年:2003.01.31 1刷

評価★★★★☆

『パリ警視庁迷宮捜査班』ソフィー・エナフ - 2019.09.24 Tue

エナフ,ソフィー
パリ警視庁迷宮捜査班
『パリ警視庁迷宮捜査班』ソフィー・エナフ(ハヤカワ・ミステリ)

喧嘩っ早い性格がたたって停職処分を食らった警視正、アンヌ・カペスタン。復帰後の仕事として、新しく結成される未解決事件捜査班を率いることを命じられる。ところが、集まったのは、大酒飲み、ギャンブル好き、スピード狂、作家活動が本業と化している片手間警部、組んだ相手が次々不幸な目に遭う通称「死神」などなど、くせの強いメンバーばかり。カペスタンは20年前に起きたフェリー船員殺人事件と、8年前の強盗殺人に目をつけ、捜査を始めるが……。(本書あらすじより)

毎年新刊を40冊くらい読んでいると、だいたい年に1冊、つまらないとかではなく「許せねぇ」みたいな気分になるものを読んでしまうのですが、出ました、今年の「許せねぇ」枠です。これはヒドい。なんだこの警察小説版コージーの出来の悪いやつみたいなのは……コミカル・サスペンスってなに……。

あらすじはあらすじを見てください。パリ警視庁のはぐれものたちが、未解決事件を調べるという新設の部署に放り込まれ、そこで奮闘する的なやつです。ミック・ヘロンの〈窓際のスパイ〉シリーズはこの手の中では最高峰かなと思いますが、本書はかなりのゆるふわコージー風警察小説。マンガやテレビの世界そのまんまじゃないか……。
とりあえず個性的なキャラクター用意して、適当に未解決事件を捜査させて、そこから怒涛の活躍をさせて、何らかの意外な展開を放り込めば、ほらちゃんとしたミステリでしょ、みたいな感じでこうも来られると、もうね、なんっにも出来ませんよ、えぇほんとに。

で、これ、ネット上の感想見たら地味に評判が良いのです。が、自分でも理解できないけどなんかもうダメです。マジでムリ。
何がダメでムリか説明するのも面倒なのですが、例えばある刑事が夜中に突然思い立って資料調べたら超重要な手がかりを見つけて、やったぞと相方に伝えようと思うも、でも夜中だしまぁ明日でいいか、と思い、二度寝する、で章が終わり、次の章で翌朝それを伝えるシーンから始まる、みたいのが例えばダメなんです伝われ。下手か。あとドーヴァーもびっくりな最後の犯人追い詰めるやつとか……雑とかそういうレベルじゃねぇぞ……。

まぁとにかく、コージーとかコミカルとかをやるならちゃんとやってください。中途半端な出来の悪い“小説”を読むのって、結構、しんどいもんなんだぜ……以上感想終わり。

原 題:Poulets grillés (2015)
書 名:パリ警視庁迷宮捜査班
著 者:ソフィー・エナフ Sophie Hénaff
訳 者:山本知子、川口明百美
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ 1943
出版年:2019.05.15 1刷

評価★★☆☆☆

『IQ2』ジョー・イデ - 2019.09.18 Wed

イデ,ジョー
IQ2
『IQ2』ジョー・イデ(ハヤカワ・ミステリ文庫)

亡き兄の恋人だった女性から、高利貸しに追われる妹ジャニーンを助けてほしいと頼まれた探偵"IQ"。腐れ縁のドッドソンを伴い、彼女が住むラスベガスに赴くが、事態は予想よりも深刻だった。ジャニーンは中国系ギャングの顧客情報に手を出し、命を狙われていたのだ。待望のシリーズ第二作。(本書あらすじより)

シャーロック風要素ありの、アメリカマイノリティハードボイルドとして話題を集めた『IQ』のシリーズ2作目。決してつまらなくはないのですが、このシリーズにそこまでハマれていない自分がいるんだよなぁ……。

アホアホ若造ギャンブラーカップルがアホアホ過ぎたせいで命を狙われ、それをIQが救う話。4つくらいのギャング組織・悪党が、それぞれの思惑で動き回ります。

どう収拾つけるのか、という点では非常にうまく着地していると思います。命をギャングに狙われる系ミステリで、たまーに雑なエンディングがあるじゃないですか。え、それで助かる?っていうような。そういうのがすごく嫌いなのですが、『IQ2』の解決方法は好き。
特に悪党たちが互いを潰し合う終盤の展開、及びそれと並行して(カットバックを用いつつ)語られるIQの兄マーカス死亡事件の顛末は、非常に面白く読めます。物語の転がっていく様子と、それを天才的頭脳で転がしているIQの有能さ、そしてアクションをたっぷり楽しめるのです。

ただし途中までは、アホアホ集団にいらいらしたり、IQの時折見せる子供っぽさにいらいらしたり、登場人物全員についていちいち語られる過去エピソードにテンポの悪さを感じたりで、なんかあまりのれませんでした。IQの成長を楽しむ小説とはいえ、IQの未成熟な感じが読んでいてたまにムカつくんだよね……。
『IQ』ではアイゼイアことIQのシャーロック的な頭の良さが目立っていましたが(そういえば今回IQってあんまり呼ばれないよね)、わずかな手掛かりから全てを見抜く……的な場面も今作は少なめです。とは言え、『IQ2』ではもめごと処理人としてのアイゼイアの有能っぷりを楽しめるので(エピローグ的に語られる小さい依頼に対する怒涛の解決ラッシュは笑えます)、そもそも目指すところはシャーロックよりもネロ・ウルフなのかも。次作のアイゼイアにも期待してみたいところです。

原 題:Righteous (2017)
書 名:IQ2
著 者:ジョー・イデ Joe Ide
訳 者:熊谷千寿
出版社:早川書房
     ハヤカワ・ミステリ文庫 465-2
出版年:2019.06.25 1刷

評価★★★☆☆

『サムシング・ブルー』シャーロット・アームストロング - 2019.07.25 Thu

アームストロング,シャーロット
サムシング・ブルー
『サムシング・ブルー』シャーロット・アームストロング(創元推理文庫)

娘は、自分に巨額の財産があることも、両親は事故死したのではないということも知らなかった。ましてや、婚約者の狙いがその財産であることも、彼が自分の母親を殺害し、父にその罪をなすりつけた真犯人だということもまたわかってはいなかった。真相を知った青年は、彼女を救うため十七年前の殺人事件の証拠をつかもうとするのだが……。(本書あらすじより)

シャーロット・アームストロングの『毒薬の小壜』があまりに好きすぎて(好きなミステリトップ10に入るレベル)、以来シャーロット・アームストロングの作品は超大事に取っておいたのでした……読まずに。ところが2年前にようやく『魔女の館』を読んだらこちらもどえらい傑作で、もうこれどんどん読みてぇな、となりまして。というわけで、今年から年に1冊、シャーロット・アームストロングを読んでいくことにしました。よっしゃ、傑作どんどん来い。
今年は『サムシング・ブルー』を手に取ってみたのですが、サスペンスと言うよりは、まさかの王道謎解きミステリ的展開で、正直意外でした。というか、何なのこのシャーロット・アームストロングとかいう作家は……傑作を生み出す化け物なの……?

3作読みましたが、シャーロット・アームストロングの作品はあらすじを説明しても本当に面白さが伝わらないなぁと思います。今作の主人公ジョニーは、生物学の講師をしている好青年。幼馴染であるナンは、過去に男性に恋したことすらない初心な女性。ところがそんなナンに突然結婚話が舞い降り、ジョニーはショックを受けつつもそれを受け入れます。しかしナンの叔母が、相手の男の名前を聞いた途端、ショックを受けて倒してしまったのです。どうやらナンの相手の男は、過去に殺人を犯したと思われるのですが……。

結婚を防ぐため、結婚式までに犯罪を証明しよう、という話。ウールリッチっぽい、男女のタイムリミット謎解き&サスペンスです。事件を暴き、証拠を見つけ、殺人を証明する、というしっかりした捜査物であり、かつ舞台が親族関係が複雑なお屋敷ということもあり、かなり黄金時代のミステリらしい雰囲気を持った作品だと思います。
とはいえ、これはいわゆる王道の謎解きミステリではありません。というのも、序盤である人物がある犯罪をしでかすところをはっきり描写しているため、どんでん返しや意外性はなく、ただただ悪人を追い詰めるだけの話となっているのです。こういったストーリーの中できちんとトリックを仕込んでいるあたりが、サスペンス作家としてのアームストロングのすごいところなんですけども。

このある種ベタなサスペンスに、アームストロングの描く生き生きとした登場人物が放り込まれるだけで、こんなにも心が締め付けられ、そして予想していない動き方をする物語になるんですよね。この作者の描く登場人物には、希望が見えるんです。なんとかなってほしい、間に合ってほしい、と読者が思わされるような。そういったキャラクターたちの最後が……うわぁ、これ、すごく良い終わり方なんだよなぁ。
そのキャラクターの中でも特に秀逸なのが、主人公の幼馴染であり、結婚を夢見て、ただただ純真無垢なナンです。たぶん、『毒薬の小壜』のギブソン氏の妻ローズマリーと同系統のキャラクターではないでしょうか(似てないけど似ています)。こういう、無垢な人間の無垢故の無自覚な罪深さを描かせたら、シャーロット・アームストロングは断トツで上手いですね……めっちゃつらいけど……。

というわけで、やっぱり年1アームストロングはやらなくてはいけません。やりましょう。超楽しみ。そして、時代をこえて読めるサスペンス作家だと思うので、頼むから東京創元社さんあたりで頑張ってシャーロット・アームストロングの未訳作品出してもらえませんかね……マジで。
ちなみに、ド傑作『毒薬の小壜』は善と悪の対立構図が苦手(特に悪を悪として断じすぎ)みたいな意見があるのですが、正直うなずける意見だと思います。というわけで、もしかしたら『サムシング・ブルー』の紛れもない悪の方がおすすめしやすいかもしれません(最後の追いつめがむしろぬるいあたりが、この作者らしいというか)。個人的には『毒薬の小壜』『魔女の館』のような突き抜けた傑作っぷりではないものの、広く読んでもらいたい良作だと思います。

原 題:Something Blue (1962)
書 名:サムシング・ブルー
著 者:シャーロット・アームストロング Charlotte Armstrong
訳 者:森茂里
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mア-6-3
出版年:1998.03.27 初版

評価★★★★☆

『蛾』ロザリンド・アッシュ - 2019.07.16 Tue

アッシュ,ロザリンド
蛾
『蛾』ロザリンド・アッシュ(サンリオSF文庫)

美しく顧みられることのないダワー・ハウスの広告を見たヘンリーは不思議な情熱にとらわれる。彼は毎日、仕事が終わると背後に森を擁したこの家を見にやってきた。競売の結果、新しい持ち主となった同僚の大学教授の妻ネモに彼は、その家ごと心を奪われていくのだが、やがて説明のつかないことが起きはじめる。森の静止間からオルゴールの音が聞こえてきたり、地下室で見つけた鏡に奇妙なものが映ったり、リストの曲を録音したテープに不気味な語りが混じったりした。新年のパーティでは明滅するライトと音楽の喧騒のあいまにサラ・ムーアの亡霊が一瞬現われ、ネモに近づいて消えたのだ。サラは前世紀の女優で、この家に滞在したこともあり、同じ役で二度舞台に立つことはせず、蛾のように群がる男どもと一度精を交わすと殺害してしまったという。サラはネモの生身を利用して果せぬ欲望を満たそうというのであろうか。そして身の毛もよだつ惨劇の幕が開いていく……。(本書あらすじより)

なぜかツイッターで流行っていたので、これは読むチャンスだと思い手に取りました。巻末の作品紹介に「川本三郎=誤訳」とあるなど多数の誤植があることで有名な本書ですが、そんなところばかり注目されるのがもったいないくらい面白かったです。というか、読み始めに予想していたよりもはるかに面白かったのです。翻訳ものにありがちな家つき幽霊物ホラーかと思いきやそうでもなく、というかほぼホラーではなく(幽霊要素はありますが、これがなくてもストーリー上何の問題もないですよね)、ごりごりのサスペンスとして読むのが良いのではないでしょうか。まさに「火」と「蛾」の話でした。

主人公のヘンリーは独身の大学教授。売り出し中のある屋敷に関心を抱いていたヘンリーは、やがてその屋敷を購入した夫婦と仲良くなっていく。次第にその夫婦の妻ネモに片想いをしていくヘンリーだが、一方でその屋敷にはかつての住人である女優サラ・ムーアの幽霊が出てくるようなこないような様子。そしてついに屋敷の周辺で死体が次々と出てくるようになり……。

とにかく序盤、何をしたいのかが分かりません。正直読みにくいなぁ……と思って読んでいたのですが、徐々にミステリ要素が明らかになり、そこからは急転直下で物語が進みます。
最初は何が起きているのか分からないものの、あぁあれやこれやはこういうことだったのね、と明らかになってからは、主人公の偏執的な片思いが暴走することも相まってとにかく面白くなります。結構ど真ん中のミステリであり、サスペンスであり、連続殺人ものなんですよ。後半、主人公が窮地に追い込まれるという展開で、これはしんどくなるかな……と思いきや、主人公が遠慮なくヤバい状況に突っ込んでいくので、案外読者はストレスフリーなまま読めるのも好き。
また、サスペンスと同様物語の軸となるのが、主人公によるネモに対する片想いです。ど真ん中の不倫、すなわちドロドロ恋愛要素。ドロドロ恋愛物にしては心情描写が意外とダラダラしていなかったり、多めの会話でテキパキ話を進めたりするなど、かなり読みやすくなっています。ミステリと恋愛がもつれ合うラストの終わり方は、印象的ではあるもののあっけないかなぁ……と思いきや、エピローグでちょいと味を足す、みたいのも良いですよね。いやー、面白いな、これ。

というわけで、これはオススメです。いいぞー、マジで。翻訳が工藤政司氏という、サンリオSF文庫なのにミステリ寄り翻訳家、というのもナイスチョイス。ロザリンド・アッシュのもう一つの邦訳作品、『嵐の通夜』もぜひ探して読んでみます。

原 題:Moths (1976)
書 名:蛾
著 者:ロザリンド・アッシュ Rosalind Ashe
訳 者:工藤政司
出版社:サンリオ
     サンリオSF文庫 30-A
出版年:1979.10.25 初版

評価★★★★☆

『絶版殺人事件』ピエール・ヴェリー - 2019.06.09 Sun

ヴェリー,ピエール
絶版殺人事件
『絶版殺人事件』ピエール・ヴェリー(論創海外ミステリ)

遺された一通の手紙と一冊の本。停泊中のクルーザーで起きる殺人事件。事件は謎を深め、徐々に真相に近付いてゆく! 第一回フランス冒険小説大賞受賞作。(本書あらすじより)

ピエール・ヴェリーと言えば『サンタクロース殺人事件』の人。ヴェリーの戦前訳しかなかった作品が、論創から復刊です。っていうか、この『絶版殺人事件』というタイトル、内容とも原題ともずれている気がするので、この際直してしまえば良かったのに……『絶版殺人事件』のタイトルのままの方が通りが良いので、仕方ないのでしょうが。
ただ、本書、単純につまらなすぎるのです。いくつかの事件がどう繋がるのかとか、タイトルの本がどう絡むのかとか、毒殺のトリックは何なのかとか、とにかく読んでいる途中に生じるであろうありとあらゆる期待に一切答えてくれないまま終わってしまいました。つ、つれぇ。

スコットランドの港町に停泊していた船の中で、毒殺事件が発生。毒殺のトリックを解き明かすべく、優秀な警察官であるビッグス警部が登場。その捜査線上に、自称謎マニアである、うさんくさいフランス人トランキル氏が浮かび上がってきたが……。

英米のミステリ作家から色々な影響を受けているヴェリーのデビュー作であり、舞台がスコットランドであるのもイギリス勢への挑戦、的なところがあるのかもしれません。実質的に探偵役はフランス人であるわけですし。
さて、本書はスタンダードなクリスティー流謎解きミステリではなく、アリンガムなどのちょっとひねった展開で話が進みます。そもそも事件の発端は、小説と手紙を謎めいた方法で処分する男なのです。冒険小説風捜査ミステリ的なところもありあすし、純粋な王道本格を志向しているわけではないことは何となく読み取れます。
そして、フランス人謎マニア・トランキル氏に対抗しようと奮闘するビッグス警部の後半のスライディングっぷりを見ての通り、要はユーモアミステリ的なもの、カーみたいなファルスっぽさを取り入れたかったようなんですよね。やたらとクセのある動機や犯人判明後の全員のゆるゆる感なんかも、その一部かも。毒殺トリックにせよ、フーダニットにせよ、いわゆるきちんとした本格ミステリを期待して読むのはどうかなというようなクオリティですが、やりたいことが分からないわけではありません。

とはいえ、謎解きのクオリティが低いのは1930年のフランス・ミステリということでおまけできるにしても、ストーリーのとっちらかり方、冒険小説っぽさとの結びつきの下手さを見るに、ただただ出来の悪いデビュー作になってしまっている感は否めないのではないでしょうか。『サンタクロース殺人事件』は実際評判が良いわけですし、まだ作者の持ち味であるファンタスティックさが確立していなかったが故の出来かなぁと思います。なるべく早く『サンタクロース殺人事件』を読んで評価を出したいところです。

原 題:Le Testament de Basil Crookes (1930)
書 名:絶版殺人事件
著 者:ピエール・ヴェリー Pierre Véry
訳 者:佐藤絵里
出版社:論創社
     論創海外ミステリ 227
出版年:2019.02.28 初版

評価★★☆☆☆

『論理は右手に』フレッド・ヴァルガス - 2019.03.16 Sat

ヴァルガス,フレッド
論理は右手に
『論理は右手に』フレッド・ヴァルガス(創元推理文庫)

パリの街路樹の根元に落ちていた犬の糞からなぜ人骨が出たのか? カエルをペットにする変わり者の元内務省調査員・ケルヴェレールが捜査を開始した。若き歴史学者マルク=通称聖マルコを助手に彼が探り当てたのは、ブルターニュの村で起きた老女の事故死だった。骨は彼女のものなのか? ケルヴェレールが、聖マルコ、聖マタイとともに老女の死の意外な真相に迫る。CWA賞受賞作『死者を起こせ』に続く〈三聖人シリーズ〉第2弾!(本書あらすじより)

フランス・ミステリにハマったきっかけ、いくつかあるんですが、その一つが間違いなくフレッド・ヴァルガス『青チョークの男』なのです。変な雰囲気の変なミステリ、最高!みたいな。『ウサギ料理は殺しの味』系統の。
というわけでフレッド・ヴァルガスは大好きな作家なのですが、一向に翻訳が出なくなってしまい、アダムスベルグ署長シリーズ第3作『ネプチューンの爪痕』は7年連続刊行が予告されるも気配すらない、という状態が続いていました。そんな理由から、三聖人シリーズ2作目である『論理は右手に』を読まずに大切に取っておいたのですが……なんと! 2月の新刊ラインナップ説明会で、ついに『ネプチューンの爪痕』の刊行が正式に予告されたそうなのです。やったぜ! そして、残していた本作を読む日が来たのです。

さて、フレッド・ヴァルガスの邦訳は、どちらかと言えばシリアス風変態ミステリのアダムスベルグ警視シリーズと、歴史家3人組が事件に巻き込まれるユーモラス要素の強い三聖人シリーズの2種類があります。本書は三聖人シリーズの2作目。
超久々のフレッド・ヴァルガスでしたが、やっぱりこの独特の奇人変人ワールドと空気感が大好きです。今作は、2作目、3作目で実質的に主人公となる元内務省調査官ルイ・ケルヴェレール初登場作。2作目でここまで方向性変えるのもすごい……というか急な話ではあります。

相変わらず事件の発端の不可思議性が面白いんですよね。特に今回は、街路樹に落ちていた犬の糞からケルヴェレールが殺人に気付く、というもので、クセが強いことこの上ありません。前半は新キャラ・ケルヴェレールの紹介兼殺人(というか死体)探し、後半は事件の起きた村での犯人探し、という流れです。

……で、読んでいて思ったのですが、現代風に味付けされているし、変人てんこ盛りではあるけど、これってかなりメグレ警視シリーズっぽいな、ということなのです。というかケルヴェレールがメグレ警視っぽいのです。地方を舞台に捜査しているのでますますそれっぽいし、容疑者との会話なんかシムノンに超影響されているんじゃないか?
三聖人とケルヴェレールの絡ませ方なんかは、3作目『彼の個人的な運命』の方が上。というか本書は、どんでん返し面でもストーリー面でも、邦訳作品の中では結構下だと思います。どんでん返しは実質的にそんなに大きなものはありませんし、後半の村捜査パートもやや展開に面白みが欠けます。ヴァルガス未読の方は、初手はこれじゃない方が良いかもしれません。

個人的にはアダムスベルグ署長シリーズの方が断然好きですし、今回三聖人シリーズなのに第一次世界大戦専門家のリュシアンはほぼ空気だったじゃんとか色々気になるところもありますが、とはいえ、やっぱり読んでいてヴァルガスはべらぼうに楽しいのです。お願いだから、今年こそ『ネプチューンの爪痕』出てくれ〜頼む〜。

原 題:Un peu plus loin sur la droite (1996)
書 名:論理は右手に
著 者:フレッド・ヴァルガス Fred Vargas
訳 者:藤田真利子
出版社:東京創元社
     創元推理文庫 Mウ-12-3
出版年:2008.04.25 初版

評価★★★★☆

『学長の死』マイケル・イネス - 2019.02.13 Wed

イネス,マイクル
学長の死
『学長の死』マイケル・イネス(世界推理小説全集)

めちゃくちゃレアな本作、Twitterを介していただいたのですが(ありがとうございます!)……うーん、非常にもったいない……。
イネスのデビュー作で、基本的にはクイーンスタイルの超堅実なミステリ。見取り図、アリバイ、分刻みのタイムテーブル、容疑者ぞろぞろと、割と油断できないタイプの、そもそもがじっくり系の本格ミステリではあります。ありますが……ぜひとも読まれて欲しいのに、オススメしにくいんだよなぁ。

セントアントニー大学のアンプレビー学長が殺された。死体が発見されたのは学長の部屋だが、現場に近付くには中庭へ通じる鍵を持っていなければならない。スコットランドヤードから派遣されてきたアプルビー警視は、鍵を持つ教授たちから話を聞いていくのだが……。

問題は、ヴァン・ダインなんて目じゃないペダンティックさにあります。アプルビー警視もペダンティックなら、容疑者の大学教授たちが輪をかけてペダンティック、そこにイネスの地の文のペダンティックさが合わさって最強、っていう。
イネスの原文自体もおそらく読みにくいのでしょうが、一応英国らしいユーモアはあります。ところがユーモアゼロの木々高太郎訳がぶっこわしているせいで、結果的に破壊力抜群のカチコチ文章となってしまっています。きっつ。

真相の凝りっぷりと、その明かし方・見せ方が面白い(本当に面白い)だけに、論創あたりからもうちょい読みやすく出せば評価はかなり上がるはずです。限られた容疑者を扱ったポスト黄金時代のフーダニットとしては、レベルが高い方なのではないでしょうか。
ただ、伏線の不足感や、(凝っているだけに)真相をどう導き出したのかの説明不足が気になるのはもったいないところ。というか、まだミステリを書きなれていないデビュー作でこのネタを使っちゃったのが一番もったいないんだよなぁ。すごく良いネタなのに……。最初から最後まで全部目撃していたという容疑者が終盤出てきたときのテンションの上がる感じを、誰かと共有したいぞ(マジですごく良い)。

というわけで、これはぜひとも新訳で出して欲しい作品です。たぶん読みにくさで断念しちゃった人、多いと思うので。

原 題:Death at the President's Lodging (1936)
書 名:学長の死
著 者:マイケル・イネス Michael Innes
訳 者:木々高太郎
出版社:東京創元社
     世界推理小説全集 70
出版年:1959.01.30 初版

評価★★★☆☆

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

ヨッシー

Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人3年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から9年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
来て下さった方々が、コメントを残して下さると、管理人が大変喜びます。広告のコメントは、削除することがあります。
このサイトはリンクフリーですが、一言声かけてくれると嬉しいです。
Twitter(@yossi3110)

リンク

このブログをリンクに追加する

読書メーター

ヨッシーさんの読書メーター ヨッシーの最近読んだ本

検索フォーム

最新コメント

カテゴリ

未分類 (2)
日記 (524)
ア行 (139)
アヴリーヌ,クロード (1)
アシモフ,アイザック (4)
アシャット,フェデリコ (1)
アダム,ポール (1)
アーチャー,ジェフリー (1)
アッシュ,ロザリンド (1)
アップデール,エレナー (2)
アップフィールド,アーサー (2)
アデア,ギルバート (1)
A・D・G (2)
アトキンソン,ケイト (1)
アフォード,マックス (1)
アームストロング,シャーロット (3)
アリンガム,マージェリー (6)
アルレー,カトリーヌ (1)
アンズワース,キャシー (1)
アンダースン,ウィリアム・C (1)
アンダースン,ジェームズ (1)
アントニイ,ピーター (1)
アンプエロ,ロベルト (1)
アンブラー,エリック (1)
イェルハルドセン,カーリン (1)
イジー,ユージン (1)
イシグロ,カズオ (2)
イデ,ジョー (2)
イネス,マイクル (4)
イーリイ,デイヴィッド (1)
インゲルマン=スンドベリ,カタリーナ (1)
インドリダソン,アーナルデュル (3)
ヴァルガス,フレッド (5)
ヴァン・ダイン,S・S (3)
ヴァンス,ジャック (1)
ウィアー,アンディ (2)
ヴィカーズ,ロイ (3)
ウイバーリー,レナード (3)
ウィリアムズ,ナイジェル (1)
ウィルフォード,チャールズ (1)
ウィングフィールド,R・D (6)
ウィンズロウ,ドン (1)
ウィンタース,ベン・H (3)
ウェイン,エリザベス (1)
ウェストレイク,ドナルド・E(コウ,タッカー、スターク,リチャード) (7)
ヴェリー,ピエール (1)
ヴェルヌ,ジュール (1)
ウォーカー,マーティン (3)
ウォーターズ,サラ (4)
ヴォートラン,ジャン (2)
ウォルターズ,ミネット (1)
ウォーレス,エドガー (1)
ウッドハウス,P・G (1)
ウールリッチ,コーネル(アイリッシュ,ウィリアム) (9)
エアード,キャサリン (2)
エクストレム,ヤーン (1)
エクスブライヤ,シャルル (4)
エーコ,ウンベルト (1)
エナフ,ソフィー (1)
エフィンジャー,ジョージ・アレック (1)
エリザーロフ,ミハイル (1)
エリン,スタンリイ (3)
エール,ジャン=マルセル (1)
エルキンズ,アーロン (7)
エルロイ,ジェイムズ (1)
オコンネル,キャロル (1)
オーツ,ジョイス・キャロル (1)
オベール,ブリジット (1)
オリオール,ローレンス (1)
オルツィ,バロネス (3)
カ行 (191)
カー,グリン (1)
カー,ジョン・ディクスン(ディクスン,カーター) (16)
ガーヴ,アンドリュウ (1)
カサック,フレッド (2)
カーター,M・J (1)
カッリージ,ドナート (2)
ガードナー,E・S(フェア,A・A) (5)
カーマイケル,ハリー (3)
カミ (4)
カミング,チャールズ (1)
カリー・ジュニア,ロン (1)
カーリイ,ジャック (4)
カリンフォード,ガイ (1)
キアナン,オリヴィア (1)
キース,エリック (1)
キーティング,H・R・F (1)
キャヴァナー,スティーヴ (1)
キャリスン,ブライアン (1)
ギャレット,ランドル (1)
キーラー,ハリー・スティーヴン (1)
ギルバース,ハラルト (2)
ギルバート,マイケル (2)
キング,スティーヴン (1)
キング,ルーファス (1)
クイーン,エラリー (15)
クェンティン,パトリック (7)
クック,トマス・H (3)
クッチャー,フォルカー (3)
グライムズ,マーサ (25)
クラウチ,ブレイク (4)
クラトフヴィル,イジー (1)
グランジェ,ジャン=クリストフ (1)
クリーヴス,アン (7)
グリシャム,ジョン (1)
クリスティ,アガサ (2)
クリスピン,エドマンド (4)
グリーニー,マーク (2)
グリーン,アラン (1)
クルーガー,ウィリアム・ケント (1)
グルーバー,アンドレアス (4)
グルーバー,フランク (4)
クレイス,ロバート (4)
クロフツ,F・W (5)
グロラー,バルドゥイン (1)
クーン,シェイン (2)
クーンツ,ディーン・R (1)
ケアリー,エドワード (3)
ケストナー,エーリヒ (1)
ケメルマン,ハリイ (3)
ケリー,ジム (4)
ケンリック,トニー (3)
胡傑 (1)
ゴズリング,ポーラ (5)
コッタリル,コリン (1)
コードウェル,サラ (4)
ゴードン,デイヴィッド (2)
コニイ、マイクル (2)
コーベン,ハーラン (1)
コマストリ=モンタナーリ,ダニーラ (1)
コメール,エルヴェ (2)
コリータ,マイクル (1)
コリンズ,ウイルキー (1)
コリンズ,マックス・アラン (1)
コール,G・D・H・&M (1)
コレット,サンドリーヌ (1)
サ行 (80)
サフォン,カルロス・ルイス (3)
サマター,ソフィア (1)
サール,ニコラス (1)
ザングウィル,イズレイル (1)
ジェイミスン,ハンナ (1)
シェパード,ロイド (1)
シエラ,ハビエル (1)
シニアック,ピエール (1)
シムノン,ジョルジュ (18)
シモンズ,ジュリアン (1)
ジャクスン,シャーリイ (1)
ジャックマール&セネカル (2)
ジャップ,アンドレア・H (1)
ジャプリゾ,セバスチアン (1)
シャプレ,アンネ (1)
シューヴァル,マイ&ヴァールー,ペール (1)
ショウ,ボブ (1)
シール,M・P (1)
水天一色 (1)
スカーレット,ロジャー (1)
スコット,ジャック・S (1)
スコット,J・M (1)
スタウト,レックス (6)
スタージョン,シオドア (1)
スチュアート,メアリー (2)
スティーヴンス,ロビン (1)
ステーマン,S=A (3)
スパーク,ミュリエル (1)
スペンサー,ロス・H (3)
スミス,シェイマス (1)
スミス,チャールズ・メリル (1)
スラデック,ジョン (1)
スルペツキ,シュテファン (1)
スレッサー,ヘンリイ (1)
スローン,ロビン (1)
スワンソン,ピーター (2)
セイヤーズ,ドロシー・L (8)
セシル,ヘンリイ (2)
セミョーノフ,ユリアン (1)
ソアレス,J (1)
ソウヤー,ロバート・J (1)
タ行 (97)
タイボ二世,パコ・イグナシオ (1)
ダグラス,キャロル・ネルソン (1)
タシュラー,ユーディト・W (1)
タートン,スチュアート (1)
ダニング,ジョン (1)
ダール,フレデリック (1)
チェスタトン,G・K (1)
チャータリス,レスリイ (1)
チャンドラー,レイモンド (1)
陳浩基 (3)
デ・サンティス,パブロ (1)
デ・ハートック,ヤン (1)
デ・ミュリエル,オスカル (1)
デアンドリア,ウィリアム・L (1)
テイ,ジョセフィン (3)
ディーヴァー,ジェフリー (2)
ディヴァイン,D・M (10)
デイヴィス,L・P (1)
ディキンスン,ピーター (2)
ディケール,ジョエル (1)
ディケンズ,チャールズ (11)
ディックス,マシュー (2)
ディッシュ,トーマス・M (1)
ディドロ,フランシス (1)
デイリー,エリザベス (1)
テオリン,ヨハン (3)
デクスター,コリン (12)
デュレンマット,フリードリヒ (1)
テラン,ボストン (4)
デリオン,ジャナ (1)
ドイッチ,リチャード (1)
トゥロー,スコット (2)
ドッヂ,デヴィッド (1)
トーマス,ロス (2)
トムスン,ジューン (1)
ドラモンド,ローリー・リン (1)
トレヴェニアン (4)
トンプスン,ジム (10)
トンプソン,ジェイムズ (3)
ナ行 (13)
ナイト,アランナ (2)
ナット・オ・ダーグ,ニクラス (1)
ニューマン,キム (1)
ニーリィ,リチャード (1)
ネイハム,ルシアン (1)
ネスボ,ジョー (4)
ネッセル,ホーカン (1)
ノックス,ロナルド・A (2)
ハ行 (209)
ハイスミス,パトリシア (1)
ハインズ,ジョアンナ (1)
パーカー,ロバート・B (1)
ハーカウェイ,ニック (1)
バークリー,アントニイ(アイルズ,フランシス) (6)
バグリイ,デズモンド (1)
バークレイ,リンウッド (1)
バージェス,アントニイ (1)
ハース,ヴォルフ (1)
バゼル,ジョシュ (1)
バー=ゾウハー,マイケル (1)
ハチソン,ドット (1)
ハーディング,フランシス (2)
バトラー,エリス・パーカー (1)
ハナ,ソフィー (2)
バーナード,ロバート (3)
バーニー,ルー (1)
バニスター,ジョー (1)
ハーパー,ジェイン (2)
ハーパー,ジョーダン (1)
パーマー,スチュアート (1)
ハミルトン,エドモンド (1)
ハミルトン,スティーヴ (1)
ハメット,ダシール (2)
パラニューク,チャック (1)
バランタイン,リサ (1)
ハリス,トマス (1)
バリンジャー,ビル・S (3)
ハル,リチャード (1)
パレツキー,サラ (1)
ハンター,スティーヴン (2)
ビガーズ,E・D (5)
ピカード,ナンシー (1)
ヒギンズ,ジャック (1)
ピース,デイヴィッド (2)
ピータース,スティーヴン (1)
ピーターズ,エリス (3)
ビッスン,テリー (2)
ビネ,ローラン (1)
ビバリー,ビル (1)
ビュッシ,ミシェル (1)
ヒラーマン,トニイ (2)
ピリンチ,アキフ (1)
ヒル,トニ (2)
ヒル,レジナルド (4)
フィツェック,セバスチャン (3)
フィックリング,G・G (3)
フィッシュ,ロバート・L (4)
フィッチュー,ビル (1)
フィニイ,ジャック (5)
フィルポッツ,イーデン (2)
フェーア,アンドレアス (1)
フェイ,リンジー (1)
フェラーズ,エリザベス (5)
フェルナンデス,ドミニク (1)
フォーサイス,フレデリック (1)
フォン・シーラッハ,フェルディナント (7)
プライヤー,マーク (1)
ブラウン,カーター (8)
ブラウン,フレドリック (2)
ブラックバーン,ジョン (1)
ブラッティ,ウィリアム・ピーター (1)
ブラッドリー,アラン (1)
ブラッドン,ラッセル (1)
フラナガン,トマス (1)
フランシス,ディック (2)
ブランド,クリスチアナ (5)
プリースト,クリストファー (1)
フリードマン,ダニエル (2)
フリーマン,オースチン (1)
フリーマントル,ブライアン (1)
ブリュソロ,セルジュ (1)
フリーリング,ニコラス (1)
フリン,ギリアン (1)
ブルース,レオ (4)
ブルックマイア,クリストファー (1)
ブレイク,ニコラス (3)
ブレット,サイモン (1)
フレミング,イアン (3)
ブロック,ローレンス (4)
プロンジーニ,ビル (1)
文善 (1)
ヘアー,シリル (2)
ヘイズ,サマンサ (1)
ヘイダー,モー (1)
ベイヤー,ウィリアム (1)
ヘイヤー,ジョージェット (3)
ベイリー,バリントン・J (1)
ベイリー,H・C (1)
ペーション,レイフ・GW (1)
ペニー,ルイーズ (1)
ベリー,ジュリー (1)
ペリー、トマス (1)
ペリッシノット,アレッサンドロ (1)
ペルッツ,レオ (1)
ヘロン,ミック (3)
ベントリー,E・C (1)
ポー,エドガー・アラン (2)
ホーガン,ジェイムズ・P (1)
ポースト,M・D (2)
ポーター,ジョイス (8)
ホック,エドワード・D (4)
ホッケンスミス,スティーヴ (2)
ポツナンスキ,ウルズラ (1)
ホッブズ,ロジャー (2)
ホーリー,ノア (1)
ホロヴィッツ,アンソニー (1)
ホワイト,ハル (1)
ボワロ&ナルスジャック (6)
ボンド,マイケル (2)
ボンフィリオリ,キリル (1)
マ行 (71)
マイヤーズ,イザベル・B (1)
マガー,パット (2)
マーカム,ヴァージル (1)
マカルパイン,ゴードン (1)
マーカンド,ジョン・P (1)
マクジョージ,クリス (1)
マクダニエル,デイヴィッド (1)
マクドナルド,ジョン・D (3)
マクドナルド,フィリップ (2)
マクドナルド,ロス (3)
マグナソン,アンドリ・S (1)
マクベイン,エド (2)
マクリーン,アリステア (3)
マクロイ,ヘレン (5)
マグワイア,イアン (1)
マコーマック,エリック (1)
マゴーン,ジル (1)
マシスン,リチャード (1)
マシューズ,ハリー (1)
マーソンズ,アンジェラ (1)
マッギヴァーン,ウィリアム・P (1)
マッキネス,ヘレン (1)
マリック,J・J (1)
マルティネス,ギジェルモ (2)
マン,アントニー (1)
マンケル,ヘニング (1)
マンシェット,J・P (1)
ミエヴィル,チャイナ (1)
寵物先生(ミスター・ペッツ) (1)
ミッチェル,グラディス (1)
ミュッソ,ギヨーム (1)
ミラー,デレク・B (2)
ミラー,マーガレット (3)
ミルフォード,ケイト (1)
ミルン,A・A (1)
ムーア,グレアム (1)
ムカジー,アビール (1)
メースン,A・E・W (1)
メルヴィル,ジェイムズ (1)
メルドラム,クリスティーナ (1)
メロ,パトリーシア (1)
モイーズ,パトリシア (4)
モートン,ケイト (4)
モール,ウィリアム (1)
モロー,ブラッドフォード (1)
モンテイエ,ユベール (3)
ヤ行 (4)
ヤッフェ,ジェイムズ (1)
ヤング,デイヴィッド (1)
ユジョン,チョン (1)
ヨナソン,ヨナス (1)
ラ行 (81)
ライアル,ギャビン (1)
ライス,クレイグ (3)
ライト,リリー (1)
ライバー,フリッツ (1)
ラヴェット,チャーリー (1)
ラヴゼイ,ピーター (3)
ラックマン,トム (1)
ラッセル,アラン (1)
ランキン,イアン (1)
陸秋槎 (1)
リック,フランシス (1)
リッチー,ジャック (5)
リーミイ,トム (1)
リューイン,マイクル・Z (5)
リュウ,ケン (2)
劉震雲 (1)
リール,エーネ (1)
ル・カレ,ジョン (3)
ルヴェル,モーリス (1)
ルブラン,ミッシェル (3)
ルブラン,モーリス (2)
ルヘイン,デニス (4)
ルーボー,ジャック (2)
ルメートル,ピエール (3)
ルルー,ガストン (2)
ルーレ,ドミニック (1)
レーダー,ベン (1)
レドモンド,パトリック (2)
レドンド,ドロレス (1)
レピラ,イバン (1)
レム,スタニスワフ (1)
レルネット=ホレーニア,アレクサンダー (1)
レンデル,ルース (3)
ロウ,ジェニファー (1)
ローガン,シャーロット (1)
ローザン,S・J (6)
ロジャーズ,ジョエル・タウンズリー (1)
ロスコー,セオドア (1)
ロースン,クレイトン (1)
ロック,アッティカ (1)
ロード,ジョン (1)
ロバーツ,アダム (1)
ロプレスティ,ロバート (2)
ロボサム,マイケル (1)
ロラック,E・C・R (1)
ロング,アメリア・レイノルズ (2)
ワ行 (3)
ワイルド,パーシヴァル (1)
ワトスン,コリン (2)
海外合作他 (6)
その他海外 (8)
国内ミステリ (71)
その他国内 (16)
アンソロジー (9)
ファンタジー (1)
今年のベスト10 (11)
その他 (6)
社会1○○○○ (4)

ピープルカウンター