比類なきジーヴス
『比類なきジーヴス』P・G・ウッドハウス(国書刊行会)

いきなりノンミステリーです。ユーモア作家として有名なウッドハウスの、特に有名なジーヴスのシリーズです。日本でここ最近翻訳が続いており、国書刊行会からは三部作で出たようですね。

元は連作短編っぽかったのを、長編に直しているせいか、あまり長編らしい雰囲気はありませんねぇ(クリスティの『ビッグ4』みたいな感じ)。しかし、かなり楽しめる一冊です。いかにもイギリスらしい上品な(とは必ずしも言えない)ユーモアに全ページ満ちており、さらっと読めてしまいます。

「執事」のジーヴスは、全てにおいてカンペキで、絶対にミスはせず、どんな問題事も鮮やかに解決してしまうという、半端なくすんごい人物です。便宜上「執事」とは訳していても、英語では違う言葉らしく、執事よりももっと取っ付きやすげなようですね。
そして彼が仕えるのが、金が有り余っており毎日をブラブラと過ごすバーティです。彼は周りからはただのバカだと思われていますが、実際はそんなでもなく、単なるやや調子乗った野郎です。

この二人が、周囲の人物に振り回されていくわけです。年中一目惚れを繰り返すビンゴとか(作中だけで7人だっけか?)、バーティの甥でいたずらばかりする双子とか、バーティのめっちゃ口うるさい恐るべき伯母さんとかです。誰かが毎話登場しては、話を盛り上げていきます。

ウッドハウスなんかは、どうせ面白いっていっても堅いんじゃないか、なんて思っていましたが、そんなことはなく、万人受けする話だと思います。ただ面白い話を読みたいときはぜひ。

書 名:比類なきジーヴス
著 者:P・G・ウッドハウス
出版社:国書刊行会
出発日:2005.2.14 初版

評価★★★★☆
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