約束(イジー)
『約束』イジー・クラトフヴィル(河出書房新社)

ナチス・ドイツの保護領時代、親衛隊の高官のために鉤十字型の邸宅を設計した暗い過去を持つ建築家カミル・モドラーチェク。共産党による独裁体制が強化されつつあった一九五〇年代初頭のブルノで、かつての栄光とは無縁の仕事をこなしていたが、秘密警官のラースカに執拗につきまとわれていた。唯一の理解者であった妹エリシュカも反体制活動の嫌疑をかけられ、秘密警察の尋問を受けているあいだに命を落としてしまう。最愛の妹を失ったカミルは、棺の前で復讐を決意する。それは、狂気に満ちた計画のはじまりだった。ナチス・ドイツ、共産主義、現在――そう、暗い傷のことから話をしよう。(本書あらすじより)

やべぇ、やべぇのに手を出してしまったぜ。チェコ文学だけど、これがもう全然合わなかったんだぜ。
Twitterで後輩が褒めていたのでつい読んでみたのですが、まーあれです、自分には難しすぎました。文学はこわい。読んで損したみたいなことはないんですけど、色々とついていけませんでした。

出版社ホームページにあるあらすじは、ややネタバレを含むので注意。戦後の共産党支配下にあったチェコを舞台にした、とある建築家によるノワール譚です。

……なんですが、色々な出来事が同時進行する上に、とにかく作者の説明が不親切なので、ぶっちゃけよく分かりません。逆立ちしてヨガポーズを取ると真相が見える探偵が出てきたり、時系列がわちゃわちゃ動いたり(いやそうでもないんだけど)で混乱します。当然チェコの人名にも混乱します(せめて登場人物一覧くらいは欲しい)。
この雰囲気にハマる人はハマるんだろうけど、正直微妙だなぁ、ノワールって言えば何でも許されると思うなよゴルァ、っていうか終始あんまり面白くないなぁ、なんだこの220ページあたりから始まる読みづらすぎるにも程がある章はどん引きだぜ(頭悪いのでいまいちこの章の内容が理解できない)、と思っていたら……ついに作者のやりたかったことが判明してぶったまげました。そこからの流れは確かに好きです。なるほど、これはノワールと紹介するしかないか……。

とはいえ読み終わってのモヤモヤ感もすごく、やっぱり楽しめなかったかなぁ。アホなのでたぶん2割くらいしか理解できていないんですけど、まず真相がなぜ発覚したのかすらピンと来ませんでしたからね。頑張ろう、俺。

原 題:Slib(2009)
書 名:約束
著 者:イジー・クラトフヴィル Jiří Kratochvil
訳 者:阿部賢一
出版社:河出書房新社
出版年:2017.01.30 初版

評価★★☆☆☆
スポンサーサイト