ペナンブラ氏の24時間書店
『ペナンブラ氏の24時間書店』ロビン・スローン(東京創元社)

失業中の青年クレイが再就職した〈ミスター・ペナンブラの二十四時間書店〉は変わった店だった。まったく繁盛していないのに店名どおり24時間営業で、梯子付きの高い高い棚には、存在しないはずの本(Google検索にもひっかからない!)がぎっしり詰まっているのだ。暗号で書かれているらしいそれらの本の解読に、クレイは友人たちの力を借りて挑むが、それは500年越しの謎を解き明かす旅の始まりだった――すべての本好きに贈る冒険と友情、その他もろもろ盛りだくさんの物語。(本書あらすじより)

思っていたのとは違ったな……という印象。ファンタジーっぽい冒険が現代にカスタマイズされている感じはとっても楽しいんですが、結局話の奥行がなくて物足りないのです。細部やエピローグは素敵ですが、もう少しはちゃめちゃさが欲しかったかなと。

話はほとんどあらすじの通り。主人公が不思議な古書店で働き始める、という導入、グーグルという現代の武器を駆使して書物に潜む数百年越しの暗号を解き明かす、という展開はそりゃあドツボにはまって大変楽しいものです。本好きの心をぐさぐさと刺激してきます。歴史と現代科学の融合(最新技術がどんどん出て来る)も面白いですね。しかしこんな面白くて当然みたいな展開では満足できない自分もいるわけでして。
この本屋の正体は?500年越しの暗号とは?というメインストーリーも面白いのせすが(……一部よく分からなかったのは内緒)、結末も、う、うーんという(よくある)微妙なオチで、中盤もなんか間延びしています。現代のおとぎ噺として楽しいだけに、この中途半端さがもったいないのです。もっとファンタジー成分を強めたら良かったのかな……いやでも作者にファンタジー書く気がゼロなので無理ですね……。

というわけで、良くも悪くもアメリカのYAっぽい作品でした。うぅ、この欲求不満な感じ、どこにぶつければいいんじゃ。

書 名:ペナンブラ氏の24時間書店(2012)
著 者:ロビン・スローン
出版社:東京創元社
出版年:2014.04.25 初版

評価★★★☆☆
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