古書店主
『古書店主』マーク・プライヤー(ハヤカワ文庫NV)

露天の古書店が並ぶパリのセーヌ河岸。そこでアメリカ大使館の外交保安部長ヒューゴーは、年配の店主マックスから古書を二冊買った。だが悪漢がマックスを船で連れ去ってしまう。ヒューゴーは警察に通報するが、担当の刑事は消極的だった。やむなく彼は調査を始め、マックスがナチ・ハンターだったことを知る。さらに別の古書店主たちにも次々と異変が起き、やがて驚愕の事実が! 有名な作品の古書を絡めて描く極上の小説。(本書あらすじより)

アメリカの外交官である主人公は、パリにて友人の古書店主が連れ去られる事件に遭遇。事件を追ううちに大きな陰謀にたどり着き……という何か聞いたことあるような話が予想通りの展開のまま終わるという感じで、悪くはないけど取り立てて褒めるとこもない作品でした。

主人公が元FBIな上に外交官という人間なので、あらゆる情報にアクセス出来るというチートっぷりで、それがまず盛り上がりを損ねている気がします。困ったらすぐ秘書ちゃんに電話して情報ゲットだぜ!ではねぇ。 話のほとんどがパリでの情報収集にあてられているだけに、これは少し寂しいです。

ストーリーそのものは、パリの古書店主連続殺人事件&謎の高額の古本&麻薬をめぐるマフィアの対立&うさんくさい伯爵&美人ジャーナリスト&うさんくさい警察官&CIAの友人、と色々絡めてくるので飽きはしないし楽しくはあります。ただ、着地地点がありきたりすぎて、これじゃあほとんどの読者は満足出来ないんじゃないかな……。キャラクターもテンプレだし。
正直、もうちょっと凝って欲しかったなぁというところでしょうか。稀覯本に関するネタをもっと放り込んだりとか。せっかくミステリの稀覯本の話とかも出してるのに。

というわけで、可もなく不可もなくですね。新刊はこれだから当たり率が少ない……。

書 名:古書店主(2012)
著 者:マーク・プライヤー
出版社:早川書房
     ハヤカワ文庫NV 1296
出版年:2013.12.25 1刷

評価★★★☆☆
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