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2020-08

『「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影』マーサ・グライムズ

 - 2020.02.27 Thu
グライムズ,マーサ
「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影
『「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影』マーサ・グライムズ(文春文庫)

朝靄にけぶる古代遺蹟の穴ぼこで息絶えていた女性、そして別の日、別の町でさらに二人の女性が急死した。一見なんの関連もなさそうな三人の死を結ぶ一本の線が―三人とも同じ時期にアメリカのある町にいたのだ。魅惑の地ニューメキシコのサンタフェである。それだけの幻のような線をたぐり、ジュリー警視はふたたび海を渡る。(本書あらすじより)

2019年1月から続けてきた月一マーサ・グライムズ再読、2020年1月をしそびれてしまいましたが、とにかくついに最終回です。いやー感慨深いなぁ……で、今回は感想が鬼長いので、ご覚悟ください。あとまとまりもないです。最後だから書きたいこと全部書く。
シリーズ13作目『「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影』ですが、シリーズの過去作をやたらと織り交ぜながら660ページにわたってグライムズ節でダラダラ読ませるという、一見さんお断り感ハンパねえ作品なのであります。とはいえ、ここまで徹底して「シリーズ」として作られると、なんかもう好き放題やればいいんじゃいか、みたいな気持ちになってきました。

前作『「乗ってきた馬」亭の再会』の完全な続編で、そもそも前作で起きた未解決の事件が題材。バラバラな場所、バラバラな時期に、3人の女性が心臓発作で倒れた。3人が一時期アメリカのサンタフェにいたことから、マキャルヴィ方面部長は殺人であると断言し、ジュリー警視は単身アメリカに飛ぶが……。

前作と今作をまとめるなら「アメリカ編」なんですが、趣はだいぶ異なります。前作はシリーズキャラクター何人かでアメリカに行き、しかもボルティモアというポオの街を観光しつつ捜査……というトラベル・ミステリ感満載の内容でしたが、今回はジュリー警視一人でアメリカに行く上に、あまり観光地感のない街で一人いつもの捜査を進める、というものです。
連続心臓発作というとらえどころのない事件なので、ミステリとしてはフーダニットに加えてもちろんハウダニットもあるわけですが、これに関しては(いつも通り)かなりお粗末。犯人の造形もいい加減ですし、まぁ正直言って謎解きミステリとしては見どころはありません。ぶっちゃけアメリカを舞台とする意味もあんまりないし。

ちなみに意外と本作を嫌いになれない理由のひとつが、アメリカでジュリー警視が会う容疑者たちが全員キャラクターとしてかなり良く出来ているところです。グライムズはうじうじ考えたり、逆に浮世離れしていたりする人間を描くのがやっぱり上手いんですよねぇ。
特に、被害者の19歳離れた妹メアリの人物造形は、グライムズが得意とする利発な「子供」の完成形の一つ。仲の良い姉の性格との対比で現実主義的な面をしっかり描きつつ、ネイティブアメリカンの風習を取り入れた神秘主義的な面も違和感なく持たせています(メアリの登場を限界まで引っ張るのも上手いですよね)。

また、今作で面白いのが、まずジュリー警視と元貴族メルローズ・プラントの二人の関係性、というか性格の変化。今までは「無自覚にモテるジュリー」と「嫉妬するプラント」だったのに、ジュリーがアメリカに行きプラントが取り残され、そこでプラントが思いっきり自由に捜査を行うことで、ジュリーに対しやや優位に立つようになるのです。ここ数作のプラントは探偵として結構優秀なんです。
二人は連絡は取り合うけど会うことはなく、660ページの最後の最後でのみ、直接会います。ここでジュリーがらしくない弱さを見せます。ジュリーとプラントが、両方がっつり恋愛のことを考えまくる……という展開も、実は珍しいし。これ、次作以降どうなっていくのかなぁ。決まった相手が出来るとはとても思えないんだけど……。

単体としてはもう全く評価できない作品になってしまいましたが、13作コツコツ読んできた身としては初期からの大きな変化が感じられてやっぱり面白く読めました。もはやダラダラ読むのが楽しくなってきていますし。とはいえ、ここで翻訳が止まってしまったのも仕方ないかなと思わなくもありません。やっぱ分厚すぎるしな……。
なお、翻訳が止まった理由の一つではないかと疑っているのですが、『「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影』は、過去作の登場人物が意図的に多数登場します。シリーズ3作目・9作目の登場人物はかなり出てくる他、セリフだけで5作目のことを匂わせたりと、明らかに出まくっているのです。作者としてもシリーズの総括的な位置付けにしたかったのでしょうか。
今度13作品の総括もちゃんとやりましょう。次も何か月一読書やってみたいなぁ。

原 題:Rainbow's End (1995)
書 名:「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-14
出版年:1998.08.10 1刷

評価★★★★☆
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『「乗ってきた馬」亭の再会』マーサ・グライムズ

 - 2020.01.18 Sat
グライムズ,マーサ
「乗ってきた馬」亭の再会
『「乗ってきた馬」亭の再会』マーサ・グライムズ(文春文庫)

春先の憂鬱にとらわれたジュリーのもとに、旧知の貴族夫人からお呼び出しがかかった。恩あるレディに頼まれて、アメリカの殺人事件を調べるはめになり、警視、ついに大西洋を渡る。(本書あらすじより)

月一グライムズ再読、ついに12冊目(読んだのはちゃんと12月頭なんですよ、感想は今ですけど)。ジュリー警視一向、友人に頼まれアメリカに行く、の巻。初読時の印象はかなり悪いのですが……。
思ったよりアメリカにいる主人公たちの描写に違和感がなく(というかイギリスにいるのと変わらない)、ボルティモアを舞台にポオが密接に絡んでいくのも割と面白い……とは思います。ただ、ここ数作全般に言えることですが、シリーズ要素がいくら何でも強すぎてストーリー的に邪魔なんだよなぁ。

ポオの未発表原稿を入手し論文を書こうとしていた女子大学生殺し、山中のロッジで殺された若い男性、ホームレス殺しという3つの無関係な殺人。前作の登場人物に頼まれて女子大生殺しを調べにアメリカに来たジュリー警視らによって、3つの殺人が結び付けられていく様は悪くありません。いつもより元貴族プラントがめちゃめちゃ推理しているのもダブル主人公的に良いですし。

大学が舞台の一つとなるせいでクセの強い大学教授たちが出てきたりと、容疑者も結構魅力的。ただ、動機は良いとして、そこからの犯人特定要素が全くない(このままだと容疑者は2人はいるはずでは)あたり、あぁグライムズは謎解きミステリやめちゃったんだなぁ感がハンパないですね……(初期からそこまでゴリゴリの謎解きでもないとはいえ)。

しかしそんなことより、問題は本書が『「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影』との実質二部作であることなのです。一作で完結はしているけど、キャラクター同士の関係とかもろもろが次に持ち越された感があります。だから事件解決後にダラダラと何十ページもまだ残りがあるわけで……。
このシリーズは、シリーズキャラクターが雪だるま式に増えまくっていきます。もちろん彼らの登場は楽しいし魅力的なことこの上ないんですが、あくまでそれをストーリーの副にしてほしかったんですよ。だから最後の何十ページかは完全に蛇足。アメリカにいる間の捜査とかもろもろすごく良いだけに、本当にもったいないのです。

来月読む『「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影』は、それこそここまでの12作の総括的な意味合いのある作品。これを読んだら、グライムズ総括的なことをやって、月一グライムズ再読を終わりにしようかな、と思っています。

原 題:The Horse You Came In On (1993)
書 名:「乗ってきた馬」亭の再会
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-13
出版年:1996.05.10 1刷

評価★★★★☆

『「老いぼれ腰抜け」亭の純情』マーサ・グライムズ

 - 2019.12.26 Thu
グライムズ,マーサ
「老いぼれ腰抜け」亭の純情
『「老いぼれ腰抜け」亭の純情』マーサ・グライムズ(文春文庫)

警視ジュリーが恋のとりこになった。相手は美貌の未亡人だがどこか暗い影がある。そのカギは亡き夫の過去にあると見て、親友の独身貴族メルローズを湖水地方へ調査に派遣する。(本書あらすじより)

月一での再読を続けてついに11作目。出ました、ついに『「老いぼれ腰抜け」』亭の純情』です!
客観的に見て、良い点と悪い点が半々くらい……ではあるんですが、個人的に『「老いぼれ腰抜け」亭』の良さにはくらくらっと来てしまいます。陰鬱な雰囲気が前面に出てからの、シリーズの一つの到達点ではないでしょうか。

ジュリー警視が結婚を考えた相手が、自殺と思われる死を迎えた。彼女の一族の中で、この数年間で2件の自殺と2件の事故が起きていたことを知ったジュリーは、湖水地方の金持ち一家にまつわる死の謎を調べることになる。

ぶっちゃけ言うと、謎解きミステリとしては事件の真相はかなり厳しいのです。唐突さもあるし、説得力にもやや欠けるし、証拠はないし、容疑者の掘り下げも足りないし。それはもうふわっふわした謎解きなので、期待してはいけません。まぁ、そもそもこのシリーズに謎解きを期待しすぎて良かったことはないけれども……。

じゃあ何が良いのかって言ったら、この500ページの本全体に漂う雰囲気と、老人と、子供。これにつきます。
いやいや、毎回グライムズはそうじゃねぇか、と言われるとぐうの音も出ないのですが、でもその中でも良いんです。マジで良い。
失意のどん底にあるジュリー警視、周りに無関心で世俗離れした湖水地方の名家、老人ホームに住む強烈で最高なじいさんとばあさん、母の自殺を受け入れられない少年、母の死の真相を調べる下働きの少女。こういったものがとにかく全部素晴らしくて、500ページ全く飽きさせません。

そしてこの雰囲気を最後に彩るのが、(やや残念な)真相解明後の、あの見事なラストシーン。安易? 唐突? やりきれない? もちろんそういうご意見もありましょうが、俺はこれが好きなんです。少なくとも、このシリーズは、これをやっていいだけの積み上げがここまでにあると思うのです。

再読も残り2作となりましたが、この残り2作は、いわばジュリー警視たちがアメリカ(作者の国)に行く「アメリカ編」で、これがもう微妙にもほどがあった記憶しかないので、全然期待していません。再読して評価が変わると良いんだけど……。

原 題:The Old Contemptibles (1991)
書 名:「老いぼれ腰抜け」亭の純情
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-10
出版年:1993.12.10 1刷

評価★★★★★

『「古き沈黙」亭のさても面妖』マーサ・グライムズ

 - 2019.11.19 Tue
グライムズ,マーサ
「古き沈黙」亭のさても面妖
『「古き沈黙」亭のさても面妖』マーサ・グライムズ(文春文庫)

ふさぎの虫にとりつかれたジュリー警視、休暇で訪れたヨークシャーのパブで、人品いやしからぬ婦人がいきなり夫を射殺するのを目にした。単純明快な事件のはずだが何か気にかかる。(本書あらすじより)

月一マーサ・グライムズ、第10弾。今作はいきなり600ページ超えですが、これが以前読んだ時はめちゃくちゃ面白かったはずなのです。
というわけで、6日かけてゆっくり再読。正直初読時より評価を落としてしまった感は否めないのですが、そんなことより、俺の記憶していた場面が出てこなかったのはどういうこと? 何かと混ざってる?

650ページという長さではありますが、そこまではっきりとしたストーリーはないですし、ぐいぐい読ませるような工夫があるわけでもありません。わらわらとまとまりのない登場人物たちをゆっくり描きつつ、ジュリー警視の目の前で起きた妻による夫射殺事件というあまりに明確な殺人に隠された真実がじっくりあぶり出されていきます。

手がかりが正直乏しいのですが(せめて動機の手がかりをもうちょい置いてほしい)、過去の少年二人誘拐事件の真相や、そこから引き起こされた事件の顛末、というミステリ部分は比較的好きなんですよね。物語の核となる、退廃的で、厭世的で、悪人ではないけどクセの強い一族のそろった貴族一家には、まさしく「血は水よりも濃い」を体現しているかのような互いをかばいあう人々が集まっています。本作のミステリ部分は「血は水よりも濃い」という言葉に真っ向から向き合ったかのような事件であり、そしてそれが実際かなり上手く描き出されています。
そして、本作のテーマであり全編を覆う「ロック」という音楽の影がまたすごく良いんです。終始登場人物たちは何かしらの音楽を聞き、何かしらの音楽について語っています。この部分、必要か不必要で言えば不必要なんですが、でもそれが事件を構成する一要素としてたまらなく魅力的であるのも事実。これを読んだせいで、ルー・リードを聴いてみたくなりましたからね、自分は。

650ページはやっぱり長く、作者が(良い意味でも悪い意味でも)ダラダラと書いてしまった感はありますが、でもこの長さは、音楽要素も含め、今作の雰囲気を形作る上での必要悪であり、そしてこの気だるげな雰囲気はやっぱ魅力的なんですよね……と思えたら、たぶんこの本はハマるんでしょう。っていうかグライムズにハマるんでしょう。ちなみに自分はハマっています。そういうことです。

原 題:The Old Silent (1989)
書 名:「古き沈黙」亭のさても面妖
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-9
出版年:1992.03.10 1刷

評価★★★★☆

『「五つの鐘と貝殻骨」亭の奇縁』マーサ・グライムズ

 - 2019.10.18 Fri
グライムズ,マーサ
「五つの鐘と貝殻骨」亭の奇縁
『「五つの鐘と貝殻骨」亭の奇縁』マーサ・グライムズ(文春文庫)

休暇中に遭遇した奇妙な殺人事件の被害者の妻と、テムズ川で見つかった女性の死体の顔は驚くほど似ていた。ただの偶然とは思えない二人の関係を、ジュリー警視が追う。(本書あらすじより)

9月の月一マーサ・グライムズです。シリーズ第1作『「禍の荷を負う男」亭の殺人』の舞台であり、ダブル主人公の片割れである元貴族メルローズ・プラントが住む村、ロング・ピドルトンが舞台となっています。
好き嫌いが非常に分かれそうな作品。トリック面を評価するか、このエンディングを認めるか、あるいは放置プレイになっている様々な要素を問題視するか。極端な話、これは「名探偵が解決できないミステリ」なのです。

メルローズ・プラントの友人である古道具屋トルーブラッドが仕入れたばかりの家具から死体が発見された。状況から考えて、犯人はこの家具を売り払ったばかりの、死んだ男の妻ではないかと思われるが、ジュリー警視はすんなりその結論に納得できず……。

いわば「綺麗な解決」「ハッピーエンド」を時として好まないのがグライムズという作家なんですが、その特性が過去作にない形で現れたのがこの『「五つの骨と貝殻骨」亭』なんだと思います。それを成立させるためのトリックと、事件が、まさにこれ、という。
明確に「トリック」があるタイプのミステリであり、そんなに上手くいくかなぁと思ってしまうような真相ではあります。が、「上手くいってしまった」ということを全面に押し出すことでそれを解決するという、ある意味ずるい描き方であるため、そこまで違和感はありません。

とはいえ核となる人物の描写が、いつものグライムズだったらもっとみっちりやっているだろうに、意外とさらっとしているせいでやや味気ないのも事実。なぜ書き込みが足りないのかというと、偽の手がかりが多く作りすぎたから、と言う他ないのですが、問題はこの偽の手がかりたちが、読んでいる分にはかなり楽しくても、あれもこれもほったらかしで終わってしまっているところ。下手に容疑者を増やすくらいなら、もっと狭いコミュニティにして、短めの話で仕上げた方が良かったのかも。
そういうわけなので、シリーズ1作目の舞台と同じにしてシリーズキャラクターをぞろぞろ出す必要はなかったんじゃないのかな、とか、まぁ色々考えるわけですよ(作者が書きたかったから、あとはファンサービスが理由かなぁとは思いますが)。割と好きではあるけど、完成度としてはマイナスポイントが目立つ作品だと思います。

これで今年9作再読を終えたわけですが、マーサ・グライムズ、再読した何作品かに関しては、初読時に感じたシリーズとしての楽しさよりも、個々の作品の完成度が気になってしまうので、結果的にやや評価を落としている感が否めません。悲しいなぁ……。

原 題:The Five Bells and Bladebone (1987)
書 名:「五つの鐘と貝殻骨」亭の奇縁
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:吉野美恵子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-8
出版年:1991.03.10 1刷

評価★★★★☆

『「独り残った先駆け馬丁」の密会』マーサ・グライムズ

 - 2019.09.13 Fri
グライムズ,マーサ
「独り残った先駆け馬丁」亭の密会
『「独り残った先駆け馬丁」の密会』マーサ・グライムズ(文春文庫)

雨にけむるデヴォンの森で、若い女の絞殺死体が見つかった。ほぼ一年後、同じ手口で再び若い美女が殺される。二つの事件の関連は? おなじみ警視ジュリーの執念の捜査が始まる。(本書あらすじより)

はい、感想を書くのが遅れているので、今頃8月の月一マーサ・グライムズ再読です。
10年前の高3だった頃に自分がこの本について書いた感想読んだら、思いっきり間違っていて恥ずかしくなりました。そうだ、これ最後がよく理解できなかったんだよね……最後誰が死んだかすら、当時よく分かってなかった感があります。
一種の「家庭の悲劇」的な事件としてはめちゃくちゃ面白いし、シリアスな雰囲気もピッタリ。ただ、謎解きミステリとしての面白さを完全に捨ててしまっているのが残念。また、各種シリーズキャラクターも生かせないまま終わってしまったように思えます。

自分の巻いていたスカーフで若い女性が絞殺されるという事件が発生。婚約者の男性が疑われるが、その男性の友人の女性は無実を信じ、元貴族メルローズ・プラントを通じてジュリー警視に捜査を依頼する。一方、一年前にも同様の事件が起きており、『「悶える者を救え」亭』でジュリーと共同捜査を行ったマキャルヴィ方面部長が執拗に真相を追っていた。果たして2つの事件の関係とは?

雰囲気は最高なんです。被害者の婚約者がその一員である、没落しつつある浮世離れした貴族一家の奇妙なつながり・結びつきの描き方とか超うまいし。また、初登場の星占い屋〈スターダスト〉は、またもグライムズは名キャラクター名店を生み出してしまったな、と思わせる素敵空間です。前作から登場しているジュリー警視の隣人、キャロル=アン・パルーツキーがここで大いに活躍することになるわけですね。
とはいえ、謎解きに深みがなく、というか進展も終盤までほぼなく(終盤は面白いけど、終盤までがつまらない)、中盤までは割と「なんでこれ読んでるんだ?」みたいな気分になっちゃうのです。読み物としては失敗かなぁ。

と思ってしまう理由は何かというと、謎解き面もありますが、登場人物を使いきれていないことが一番の原因ではないかなと。このシリーズはロンドン警視庁のジュリー警視、およびその友人である元貴族メルローズ・プラントのダブル主人公であり、彼らが別々に捜査していくことが見どころなわけですが、今作のプラントがまずもう全然使われていないのです。また、『「悶える者~」』で登場した名キャラクターであるマキャルヴィ方面部長も、強烈なキャラクターが上手く生かされず、正直出さなくて良かったかなという気もするし……。

比較的短めの悲劇系統の物語ということで、『「跳ね鹿」亭のひそかな誘惑』『「独り残った先駆け馬丁」の密会』と続いてきたわけですが、出来栄えは前者が圧倒的かなぁ。さて、次からは(記憶通りなら)傑作が3連続続くはず。

原 題:I Am the Only Running Footman (1986)
書 名:「独り残った先駆け馬丁」亭の密会
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-7
発 行:1990.6.10 1刷

評価★★★☆☆

『「跳ね鹿」亭のひそかな誘惑』マーサ・グライムズ

 - 2019.08.04 Sun
グライムズ,マーサ
「跳ね鹿」亭のひそかな誘惑
『「跳ね鹿」亭のひそかな誘惑』マーサ・グライムズ(文春文庫)

ポリー・プレイド、といえば『「鎮痛磁気ネックレス」亭―』でおなじみの女誘推理作家。取材で訪れた小村アッシュダウン・ディーンで村人のペットが次々と殺されるという忌わしい噂を耳にしたとたん、愛猫が行方不明、大慌てで電話ボックスに駆けこむと、そこには老女の死体があった。――かくして、警視ジュリーの登場となる。(本書あらすじより)

月一マーサ・グライムズ再読、7月はシリーズ7作目のこちら。以前読んだ高2の頃はこういう救いのない悲劇的な話が苦手だったのに、いま読むとめちゃくちゃ刺さるというね……『「悶える者を救え」亭の復讐』より、はるかにこっちの方が好きかも。やや歪なところもあり100点はあげられないのですが、確実に本ブログの読者の何人かには刺さるであろう作品です。

動物を愛し、保護し、大人への抵抗をやめず、村の男爵夫人のもとで暮らす身寄りのない15歳の少女キャリー・フリートが、実質的に主人公。事故を装い村の住人のペットが次々と死んでいく中、ついに住人たちも一見事故に思える状況で死んでいきます。この連続殺人と渦中の少女キャリーの関係は何なのでしょうか。

自分がこのシリーズで一番好きなキャラクター、キャロル=アン・パルーツキー初登場作……という点はいったん置いておくとして。
犯人がかなりヤバい人なので、動機はあるにせよやってることが極端すぎますし、犯人特定の手がかりもほぼ1つしかありません。終盤のクリスティーばりのミスディレクションは(ベタとは言え)かなりうまいと思いますし、心臓発作など病死・事故死に見せかけた連続殺人物としてはかなりキッチリ作られてはいるのですが、いかんせんいわゆる謎解きミステリとしてのみで評価しようとすると、悪くはないけどそこまで……な内容ではあります。

しかしこれは、殺人事件ではありますが、それ以前に15歳の少女である「キャリーの物語」であり、そう考えると満点としか言いようがない内容だと思うのです。理不尽だし、別にそうならなくてもよくね、とか言いたくなる人を黙らせるかのような、大人を信じず、動物を保護し、大人と戦う少女のキャラ造形にぐうの音も出ません。何しろ登場シーンからして、少年に銃を突き付けているわけですよ。キャリーと、その保護者である男爵夫人の出会いのシーンとか、めっちゃ良いですよね……。シリーズ1作目から作中に子供を登場させてきたグライムズの生み出すのキャラクターとしては、1つの集大成なのではないでしょうか。
そしてキャリーを中心として構成されているからこそ、いわば「家庭の悲劇」に当たるかのような本書の事件に、説得力というか凄味が出ているのです。連続ペット殺しという不穏な幕開け、事故死に見せかけた悪意ある殺人という、平和な村に似つかない事件が、動物を保護するという使命感を持ち行動するキャリーという少女の存在によって際立ったものになっています。「子供」「動物」「田舎」という要素だけ見ればコージーなのに、中身は全然コージーじゃないというこのアンバランスさを、キャリーというキャラクターそのものが象徴しているようにも思えます。

難点をあげるなら、本作のジュリー警視がモテすぎるということですかね……話の流れがやや悪くなるくらい、モテるのです(必要ではあるんだけど)。新キャラである、ジュリーのアパートの新住人キャロル=アン・パルーツキー(女優志望の若いド美人で、ジュリー警視大好きという倫理的にどうかと思うキャラクター)の登場は、グライムズの好きであろうコメディタッチの部分に良い彩りを付け加えてはいるのですが、作品全体の雰囲気が重めなので、箸休めにはなるけどぶっちゃけ合わないかなぁと思ってしまいました。

とはいえ『「跳ね鹿」亭』、再読ではっきりしましたが、これはシリーズの中でもかなりオススメすべき作品でしょう。つまりは、ロスマクなんですよ。

原 題:The Deer Leap (1985)
書 名:「跳ね鹿」亭のひそかな誘惑
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-6
出版年:1989.12.10 1刷

評価★★★★☆

『「悶える者を救え」亭の復讐」』マーサ・グライムズ

 - 2019.06.30 Sun
グライムズ,マーサ
「悶える者を救え」亭の復讐
『「悶える者を救え」亭の復讐」』マーサ・グライムズ(文春文庫)

『バスカーヴィル家の犬』の舞台ともなった、荒涼たるダートムアで、三人の子どもが次々とむごたらしく殺された。現地にとんだジュリー警視が出会ったのは、地元警察のサム・スペード気取りのハードボイルド刑事。何かと張り合いながら、二人の視線は旧家アッシュクロフト家の10歳の女相続人ジェシカをめぐって火花を散らす。(本書あらすじより)

月イチ再読マーサ・グライムズ、6月の6作目は、傑作だったという記憶が強烈な『「悶える者を救え」亭の復讐』です。シリーズ屈指の名キャラクター、ブライアン・マキャルヴィ主任警視初登場作。
この作品、シリーズの中でもかなりの変則パターンだということに再読して初めて気付きました。記憶どおりの面白さでしたが、強烈な新キャラ・マキャルヴィにより、主人公含め他のシリーズキャラクターたちがかすみまくっているので、あまりシリーズ初読者向きではない作品だったな……と、以前この作品をすすめまくったことをやや反省しました。

バラバラな場所に住む無関係な少年少女連続殺人という、グライムズらしからぬ派手めな事件として物語はスタート。捜査に赴いたジュリー警視とウィギンズ刑事が出会ったのは、アメリカかぶれのハードボイルド刑事、部下から恐れられているマキャルヴィ主任警視だった。次の標的は、名家の女相続人となった少女ジェシカなのか? ジュリー警視は、友人である元貴族メルローズ・プラントの力を借りて捜査を進めるが……。

結局途中からいつもの感じになるというアンバランスさだったり、初登場マキャルヴィが実質的に主人公であったりと、かなりバタバタとした作品。なぜこの内容で300ページとかなり短めにまとめてしまったのかは結構謎です。
見どころはやはりマキャルヴィ本人でしょう。デヴォン・コーンウォール方面本部長というまぁまぁ偉い地方の警察官で、やることなすこと無茶苦茶で乱暴、上司としてはクソ野郎ですが、刑事としては超優秀。基本的に友達付き合い出来なそうな人間ですが、なぜかジュリー警視とは意気投合。そしてウィギンズ部長刑事との相性が何故かバツグンです。過去に解決できなかった昔の事件に振り回されており、それが今回の連続殺人にも絡むわけで、言ってみれば今作はマキャルヴィ自身の物語なわけです。

無関係な少年少女が殺される、というミッシングリンクものとしてはかなり面白いだけに、犯人の正体の唐突感が本格ミステリ的にはやや減点ではあります。もうちょい長めの作品にしておけば、ミステリとしての完成度はもっと上がったでしょう。ただ、この事件の悲劇性を前にすると、犯人登場の唐突感がむしろベストな気もします。
ってかそうなんです、このいかんともしがたい動機と、犯人と、ラストシーンを見ると、ご都合主義とか謎解きとかどうでもよくなっちゃうんですよね。そこにマキャルヴィの物語が、こう、きれいに結び付いて、めっちゃ良い話に仕上がっているわけですよ。物語の進行が他作品と比べて変則的ではありますが、もはやコージーの面影などみじんもない、シリーズ中期の代表作と言って良いのではないでしょうか。

というわけで、総合的な完成度は『「エルサレム」亭』の方が断然上ですが、『「悶える者を救え」』亭はやはりおすすめ。何作かシリーズ作品を読んだ上で、ハードボイルド、ノワール好きなんかにこそ読んで欲しい作品です。

原 題:Help the Poor Struggler (1985)
書 名:「悶える者を救え」亭の復讐
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-4
出版年:1987.11.10 1刷

評価★★★★☆

『「エルサレム」亭の静かな対決』マーサ・グライムズ

 - 2019.06.15 Sat
グライムズ,マーサ
「エルサレム」亭の静かな対決
『「エルサレム」亭の静かな対決』マーサ・グライムズ(文春文庫)

クリスマスの5日前、警視リチャード・ジュリーは雪に覆われた墓地で会った女性に恋をしてしまう。4日前、謎めいた神父に出会う。3日前、元貴族メルローズ・プラントが到着する。事件の解決に欠かせぬ人物だ。2日前、「エルサレム」亭にてジュリーとプラントが顔を合わせる。そしてクリスマス前日……“パブ・シリーズ”第5作。(本書あらすじより)

月一マーサ・グライムズ再読、今回はシリーズ5作目。5月中に全然感想を書かなかったので、もう6月ですが、5月に読んだ作品です。もう6作目も読み終わっているのに……。
さてこの『「エルサレム」亭』ですが、マーサ・グライムズ再読の中で、今のところ一番の収穫。何でこの傑作が高校生の頃の自分にはそれほど響かなかったのか……。初期5作品の中ではこれがベストの出来ではないでしょうか。

ロンドン警視庁のリチャード・ジュリー警視が、親戚の家に行く途中、田舎町の墓地でたまたま出会い知り合った女性。彼女はその翌日、殺されていた。偶然その死を知ったジュリーは、彼女の死を調べるため、独自の捜査を始めていくが……。

動機の見えない連続殺人、雪によって屋敷に(半ば)閉じ込められた上流階級の人々、貴族と庶民、ジュリー警視の一瞬の恋愛による個人的な捜査と元貴族メルローズ・プラントの別行動が最終的に結びつくという(捜査小説としての)見事なかみ合い方、そしてクリスマス・ストーリーとしての要素……全てが完璧です。
ジュリー警視の友人であるメルローズ・プラントは、今作はクリスマスということでとあるお屋敷に招かれているのですが、そこで年若くして貴族の爵位を継ぎ、窮屈な思いをしている少年に出会います。ここがめっちゃ良い……。ひょっとしてプラントの存在が初めて事件にちゃんと生かされているんじゃないの?
かつて伯爵という爵位を返上したプラントの立場と、被害者となった女性に恋をしていたジュリー警視、という二人の活かし方が素晴らしく上手いのです。ダブル主人公ここに極まれり。動機にそこまで意外性はないし、手がかりの提示が完全になされているわけでもありませんが、真相に徐々に近づいていく道筋は巧みだと思います。

そして、このラストの落とし方が、まさにこのシリーズの(中期以降の)良さを体現しているように思えます。そんなんでいいの?……いいんだよクリスマスなんだから、っていうあれです。コージーっぽさは完全に消え、陰鬱ではないけど哀愁ただよう、という独自の雰囲気も完成したのではないでしょうか。

シリーズキャラクターが雪だるま式に増えていくところが、このシリーズの良いところであり、途中の傑作をすすめにくくなる点で悪いところでもあるのですが、本書は本当に良作。1作目を読んだ方が絶対分かりやすいとは思いますが、面倒なのでいきなり『「エルサレム」亭の静かな対決』を手に取るのでもいいんじゃないでしょうか。自信をもってオススメしたい作品です。

原 題:Jerusalem Inn (1984)
書 名:「エルサレム」亭の静かな対決
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:山本俊子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-5
出版年:1988.12.10 1刷

評価★★★★★

『「酔いどれ家鴨」亭のかくも長き煩悶』マーサ・グライムズ

 - 2019.04.29 Mon
グライムズ,マーサ
「酔いどれ家鴨」亭のかくも長き煩悶
『「酔いどれ家鴨」亭のかくも長き煩悶』マーサ・グライムズ(文春文庫)

シェイクスピアゆかりの地ストラトフォード。「お気に召すまま」観劇のあと、女性観光客が喉を掻っ切られて死んでいた。劇場パンフに走り書きされたソネットの二行に謎が隠されて?(本書あらすじより)

毎月恒例、月イチ再読マーサ・グライムズ。シリーズ4作目なのになぜか訳されたのが11番目という謎の翻訳をされた(唯一飛ばされていた)上に、内容もあまり印象が良くない……というか悪い作品。
読み直してみたら思ったより悪くはありませんでしたが、やっぱり良くもありませんでした。この作品がシリーズ中かなり微妙なところにあるのは間違いないと思います。

舞台はシェイクスピアにまつわる町、ストラトフォード・アポン・エイヴォン。アメリカからの観光ツアーの一人が殺され、休暇で当地を訪れていたジュリー警視は元貴族メルローズ・プラントと共に事件に巻き込まれる。

謎解きミステリとしては、明らかにバレバレの犯人→露骨なトリック、の部類。ストラトフォード・アポン・エイヴォンを訪れたアメリカ人ツアー観光客たちも、容疑者としてまんべんなく描けていません。ただし一点、叙述とまでは言わないまでも、なかなか面白い種明かしがあること自体は評価できるかも。

コージーっぽい雰囲気の取り入れ方をミスっている感もあります。ジュリー警視の恋模様という、3作目から徐々に始まる要素を積極的に取り入れているのですが、どう見ても中途半端なのです。訳者あとがきに、悲劇ではない悲哀が本シリーズ(特に後期)の特徴だとあり、なかなか言い得て妙だと思うのですが、じゃあこの4作目がそうかと言うと、そんなに悲哀も感じないんだよなぁ……。コージーからの悲哀、の過渡期の作品であるだけに、どちらの要素も書き切れていないのです。
そもそも、犯人の陥っている状況、悲劇、復讐に、なにひとつしっくりこないのが致命的。最後の失速っぷりがなぁ……こんな理由で何人殺してるんだよこいつって感じだし……。

というわけで、再読してきた中でもやっぱり一番微妙でした。前から言っているのですが、観光客を扱ったミステリって、外れ率高くないですか……?

原 題:The Dirty Duck (1984)
書 名:「酔いどれ家鴨」亭のかくも長き煩悶
著 者:マーサ・グライムズ Martha Grimes
訳 者:吉野美恵子
出版社:文藝春秋
     文春文庫 ク-1-12
出版年:1994.12.10 1刷

評価★★★☆☆

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Author:ヨッシー
クリスティ、デクスター、グライムズ、ディヴァインが好きな、ヨッシーことTYこと吉井富房を名乗る遅読の社会人5年目が、日々読み散らかした海外ミステリ(古典と現代が半々くらい)を紹介する趣味のブログです。ブログ開始から11年になりました。ちなみにブログ名は、某テンドーのカラフル怪獣とは全く関係ありません。
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