世界が終わるわけではなく
『世界が終わるわけではなく』ケイト・アトキンソン(東京創元社)

可愛がっていた飼い猫が大きくなっていき、気がつくと、ソファの隣で背もたれに寄りかかって足を組んでテレビを見ている!そして……という「猫の愛人」、真面目な青年と、悪さをしながら面白おかしく暮らす彼のドッペルゲンガーの物語「ドッペルゲンガー」、事故で死んだ女性が、死後もこの世にとどまって残された家族たちを見守ることになる「時空の亀裂」等々、十二篇のゆるやかに連関した物語。千夜一夜物語のような、それでいて現実世界の不確実性を垣間見せてくれる、ウィットブレッド賞受賞作家によるきわめて現代的で味わい深い短篇集。(本書あらすじより)

何とも不思議ちゃんな短編集。現実的だったり、幻想的だったりと、何だかよく分からない世界の物語を12篇読ませられます。物語はどれも始まるのが唐突なら終わるのも唐突……というかあんまりちゃんと終わってないような。とにかくよく分からん短編集。こういうのは、たま~にゆっくり読むのが良いんですよね。
どれもじっくり読ませ、味わいのある物語ではあるのですが、しっかり面白く読ませる割にはどことなく物足りないように感じました。たぶん自分にはちと高尚過ぎるんじゃないでしょうかねぇ。こういうのばかり読みたいと思えるほど自分は文学読みじゃないんです。いや面白いんだけど。

現実的なものや、不条理なもの、幻想的なものと、12篇は実に多彩。ゆる~く連関していて、それがもう実にゆる~くなんだけど、こういう仕掛けはかなり好きです。とは言えあくまでかなりゆる~くなんだけど。しかしこれが最終話にしっかり意味が出てくるのは上手いですね。心底ぞくっときました。
ベストは……と選ぶのもちょっとおかしいのですけど、しかし第六話「予期せぬ旅」はかなり気に入ったのでここにメモっておきます。

うぅぅぅん、どうも70%らいしか楽しめなかった気がします。自分はもっとハッキリと分かりやすい話が好きなんでしょう、たぶん。レベルの低さをひしひしと感じる……。

書 名:世界が終わるわけではなく(2002)
著 者:ケイト・アトキンソン
出版社:東京創元社
出版年:2012.11.30 1刷

評価★★★☆☆
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